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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1248
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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281.  TOKYO CITY GIRL 《ネタバレ》 
若い女性を主人公にして6人の監督が撮ったオムニバスである。東京のシティガールの映画など田舎者は遠慮すべきではないかと思ったりしたがあえて見た。  1「なんの意味もない」 なんの意味もないようでも、受け手の創造性が喚起されれば自ずと意味が生じる。これはある意味芸術かも知れない。 主演の青山美郷という人は別の悲惨な映画で悲惨な顔をしていたのを見たことがあるが(「人狼ゲーム ビーストサイド」(2014))、この映画では少しとぼけた感じながらも突破力のある女子高生をやっている。意外に感動作。 2「キッスで殺して」 大変申し訳ないが上司の言ったことが正しい(だいたい間違い)。主人公の本当の顔はラストでやっと明らかになる。 3「HOPE」 深刻な話だが、ここまで追い込まれて初めて達する境地に、20歳直前にして(幸いにも?)至ることができたということらしい。結末は不明だったが、そもそも人を不幸にして喜ぶタイプの企画でないことから自ずと知れる。それにしても比嘉梨乃さんは19歳にしては大人っぽい。 4「17歳、夏」 ひたすら下劣だが一応笑わせる。リスの交尾は珍しい。 5「EAST END」 題名はロンドンの東にあって、貧困層が多く居住することで知られている地域の名前(現在は再開発が進んでいるとのこと)。主人公は川の両岸に絶望的な断絶があると思い込んでいたようだが、別に「橋のない川」というわけでもなく(現に橋はかかっている)、要は自分で動けば事態は変えられるということだったらしい。ちなみに街の風景は主に京成立石駅周辺と思われる。 6「KOENJI 夢の寿命」 中央線の高円寺。新たな夢が見えたともいえないが、とりあえず生存可能限界を下回りそうになったところを間際で持ちこたえて、今度はアクティブな上昇局面に転じたということか。主人公は風俗嬢だが最後に見せ場のようなものがあり(街に憑いた不運の根源を打倒、さすが武田梨奈さん)、これがオムニバス全体の締めになっている。  エンディングの街頭インタビューを見ると、「夢」がテーマだったかのようでもあるが実際はそうでもなく、要は複数のエピソードに出る「愚痴聞き屋」というのがこの映画自体の立場だったのではないか。「夢」とまではいかなくても希望を語る内容ではあったかも知れない(4以外)。 ちなみにこの後「TOKYO CITY GIRL -2016-」というのも製作されているので併せて見るのが望ましい。
[DVD(邦画)] 7点(2019-01-27 08:28:08)
282.  宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海 《ネタバレ》 
総集編としては説明不足かも知れないが、TV版26話を一通り見た立場としては特に支障なく、イスカンダルを出発したところで本編が終わってしまったのも別に構わない。エキサイティングな(見たい)映像をもらさず手際よくまとめた映画になっている。 ただし一つ不満をいえば、この映画では異種族間でもわかりあえることが大きなテーマだったはずで、その意味では「マゼランパフェ」の場面が省略されていたのは非常に惜しいことである。恋バナまで再現しろとは言わないので、せめてナレーションの背景映像としてでも入れてもらいたかった。本編中にこれがあってこそエンディングのイラストで、一人でパフェを前にした山本玲との対比が生きるのではという気がするが、まあどうせ初見の人々にはわからないか。ちなみにそのエンディングでは、副総統のにやけ顔が何とも可笑しくまた嬉しい。  ところでこの総集編も悪くはないが、TV版の方は旧作世代としては大感動モノだった。今さら変えられない部分は多いにせよ、可能な限り現代の常識に照らして違和感を減らすよう設定を変えており、また旧来のヤマトファンのほかにも美少女好きのアニメファンや軍事ファン、またサイエンス・フィクション志向の人々にも目配りしながら極めて誠実に作られた印象だった。特に旧作のヤマトがガミラスを滅ぼしてしまったのに対し、今作では逆にガミラスの民を救ったというのは感無量である。大人の事情を勘案した上で若干の寛容さをもって見るなら、ほとんど文句を付ける気にもならない出来だった。 また映像面も満足のいくもので、結構な質量を持つはずの物体が意外に軽快な動きをするのが新鮮に見えたが、特にバラン星でヤマトが画面の端から端まで横切って駆け抜けていくのは非常に印象深かった。メカニックデザインもリファインされており、今になって初めてガミラスの駆逐艦が格好よく見えたほか、三段空母(四段?)の美しさも特筆しておきたくなる。ほかに新規要素としては三式弾の迫力も見どころで、これこそが戦艦、という感じだった。音楽は旧作の曲の多くが再現されているが、新作では大ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」を聞くと忠誠を誓いたくなってしまって困る。 そういったことで映画の感想としては反則だろうが、ここは総集編というよりTV版に対する評価をそのまま点数にしておく。個人的にはこれが宇宙戦艦ヤマトの決定版である。  [追記] 上記の大ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」にはなぜか日本語の訳詞がついているが、歌詞に字余りの箇所があるのがいかにも外国語の歌に日本語を当てたように聞こえて本当に感心する。ついでに地球側の歌「銀河航路」を聞くと「ケンタウリ」や「カイパーベルト」のところで、イスカンダルから技術供与を受ける前の地球の状況がうかがわれて興味深い。
[DVD(邦画)] 9点(2019-01-22 22:20:10)(良:1票)
283.  狂々スタント狂想曲<OV> 《ネタバレ》 
こんなものを映画として扱っていいのかと思ったが、主要映画サイトに名前が載っており(レビューがついているかは別)、また福岡インディペンデント映画祭2011でグランプリ受賞(60分ムービー部門)などということが誇らしげに書いてあるので、世間的に映画扱いされているのは間違いないらしい。ただし決して真面目に見るものではないと一応書いておく。  外部情報によると、アクション関係の芸能プロダクションである「株式会社ワーサル」の自主制作とのことで、DVD特典に同社の「交通安全スタント」のイベント映像が入っているのは営業活動の一環と思われる。 監督や出演者も実際にアクション・スタント関係者らしいが、しかし「スタントウーマン」として出演する藤澤志帆という人は普通に女優であってスタントはやっていないと思われる。劇中でアクション演技をこなす場面はあったが、本人は「アクションもこんなにやったことがなかった」と言っていたのでこれ専門ということは全くない。ただし所属事務所のプロフィールを見ると、特技に「アクション、バク転」とは一応書いてある(2004年のTVドラマ「天国への応援歌 チアーズ ~チアリーディングに懸けた青春~」でも本人がバク転をしていたようだった)。 内容に関しては「4人のスタントマンを追った映像記録」と言っていたが要はフェイクドキュメンタリーで、見ているうちにこれはさすがにウソだろうという展開になり、最後に適当な理由で全員集めて、他の出演者も入れた5分程度のアクション(乱闘)場面を作って終わりになる。なおスタントの話として始まっていながら最後はアクション映画だったというのは話がずれている。  以上のどこが面白いのか自分としては説明できない(面白くないので)。見てよかったと思ったのは藤澤志帆さんが可愛い人で和まされることだけだったので、そこにだけ点数を入れておく。個人的には完全にこの人のPVだった。ちなみに前記イベントではMCをしていたらしい。
[DVD(邦画)] 2点(2019-01-22 20:59:47)
284.  銀魂 《ネタバレ》 
原作は読んでいないが笑える映画ならいいかと思って見たところが大して笑えるわけでもなくかろうじて少し笑いかけてこらえたのは「てへぺろ」のところだけという有様でほかは橋本環奈の体形が気になってしょうがなかったという思い出しか残らず要は原作ファンが盛り上がるための映画だったのかと思いかけたところでネット上の評判を見るとどうもこのシリーズはイケメン揃いなことが売りになっているようでそういえば去年8月頃にうちの部署の女子が2を見に行きたいと言っていたのはそういうことだったのかと初めて得心がいってそれなら最初からムロツヨシも佐藤二朗も安田顕もどうでもよかったわけだと落ち着いた気分になったので大変よかったと思った。2は見ない。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-19 08:58:25)
285.  夏ノ日、君ノ声 《ネタバレ》 
映像的に見栄えのするところはある。乳白色がかった海辺の風景などは独創的ともいえないだろうが嫌いでない。場所は基本的に静岡県牧之原市だったようで、海の向こう(左手)に陸地が見えたのは伊豆半島だったということか。主題歌が書き下ろしだったらしいのも悪くない。  物語としてはありがちな難病物のパターンで、かつ素直に共感できる話にもなっていない。全体的には、主人公の男が地元に帰って昔の記憶を清算した上で結婚の決意を固めた話だろうが、本当にこれでふっ切れたといえるのか疑問が残る。昔の少女を抱き締めたと思ったら現在の幼馴染だったというのでは、最初から相手のことをまともに見ていたのか怪しいことになり、そこでいちいち殴られなければ目が覚めないのでは困ったものである。また箱に花マルを描いたのは昔の記憶への評価を示すものではあるだろうが、これが最終的に決着をつけたことの証拠だとも言いがたい。幼馴染は人生の選択を誤ったのではないか。 加えて主人公の男が全く好きになれない。古畑星夏さんに向かって何という口のきき方をするのかと腹立たしい場面が多く、それは幼馴染で遠慮がなかったからというニュアンスも最終的には出ていたようだが、自分としては幼馴染も病院の少女も両方の気持ちを大事にしてもらいたかったのに、うまくいったように見えないのはこの男がバカだからだと全部この男のせいにしたくなる。 そのほか、わざわざ批判的な観客向けに突っ込みどころを大量に用意したかのように見えるのは大変よろしくない。一応の社会人として気になることを書くと、看護師というのは出血して倒れている人間に手当もしないで帰れというのが普通なのか。かつては主人公同様の不良だったのかも知れないが、主人公が不良という設定自体がストーリー中で浮いて見える。  登場人物に関しては、病院の少女が変に顔を近づけて来るのが蠱惑的で、これで男がその気になってしまったのかとは思った。それまで人付き合いがなかったために距離の取り方がわからないのかも知れないが、あるいはネコがコミュニケーションで顔を寄せる習性を思わせるところもあり、そうすると無音で近づいてきて人を驚かす場面があったのもそういうことだったのかも知れない。主演の荒川ちかという人は子役時代からの経歴がある人で、今回は年齢なりの素朴で純粋な少女役になっている。終盤で初めて声をあげて泣いたところは少し泣かされた。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-19 08:58:24)
286.  三十路女はロマンチックな夢を見るか? 《ネタバレ》 
宣伝写真の印象ではいわゆるギャング映画かと思うが、実際は堅気の主人公が、逃亡中の銀行強盗犯(男1女2)に同行する羽目になった話である。ロードムービー的なところがあり、場所としては房総半島をうろうろしているように見える(撮影は静岡県でもしている)。また最後に「大ドンデン返し」が用意されていることになっているので、見ようとする場合は事前情報を遮断した方が無難である。  その「大ドンデン返し」はそれ自体がけっこう複雑な構成になっているが、その一方で、メインの筋立ても複雑というか納得のいくものではない。 監督によるとテーマは「夢」とのことで、高校時代に一度それまでの夢を捨て去ったはずの主人公が、実際は納得できていないまま20代を過ごしてきたが、たまたま今回の事件をきっかけとして、30代なりにリニューアルした夢を手に入れたという話と解される。ただしその過程で主人公にも迷いがあり、隣部屋のオバサンが言ったような別の選択もあり得たのだろうが、題名への回答でいえば“見たが醒めた”ということだろうと思われる。 しかし、それにしても途中の行動の意味づけが不明瞭または両義的なため、見る側としては最後まですっきりせず、さっきのあれは一体何だったのか??という思いを残したまま終わってしまう。最終的な主人公の選択も唐突に思われたので、途中で表現不足になっていたところがあるのではないか。また、30代なりの夢を具体化したのがラストのイベントだったとすると、あまりに貧弱かつ今後の発展性も期待できないので落胆する。別に異動しなくても、前の部署でやっていたことがそのまま夢の実現につながるくらいの気持ち(この街の平和は私が守る!)が持てなければ、30歳を迎えてランクアップできたと言いがたいのではないか。 そのようなことで、個人的には「大ドンデン返し」だけで絶賛するわけにもいかない映画だった。  なお余談として、主人公の語っていた運動会の件は一般的な競争に関することであり、これを「夢」に関連づける必然性はない。また才能の有無を考えないという話は、結果的に才能のあった人間が後日談として語ることのような気がする。 ほかキャストに関して、武田梨奈さんは撮影当時25歳だったのに約30歳の役をやっており、そのせいか外見的にはさえない印象だった(演技は別として)。アクションはないが回し蹴りのようなのが1回だけある。
[DVD(邦画)] 4点(2019-01-06 18:59:42)(良:1票)
287.  海すずめ 《ネタバレ》 
愛媛県宇和島市の映画である。公式サイトによれば、宇和島藩主だった伊達家の第十三代ご当主が企画段階から関わったようなことが書いてあり、劇中でも本人役の出演者になっているが、これほど殿様が前面に出るのはご当地映画の新しいパターンかも知れない(蔵を訪ねた場面の演出には笑ってしまった)。主人公の名前(及び題名)の由来になったのも伊達家の家紋「竹に雀」だが、これは基本的に仙台の伊達家と同様でデザインを若干変えているらしい。 映画宣伝には「今でもお殿様が存在する珍しい街」と書いてあるが、ただし仙台の伊達家のご当主も現在は仙台市在住と思うのでそれほど珍しくない。ちなみにうちの地元の殿様は一貫して地元在住で地元貢献も多大なので宇和島伊達家には全く負けていない(石高も多い)。  内容としてはかなりいろんなものを詰め込んだ印象があり、そもそも主人公に自転車乗りと作家志望という2つの性格付けがなされているのでイメージが統一できない。ストーリーとしても「宇和島伊達400年祭」関連の文献探し(+島の高齢者)、主人公の作家としての成功と、図書館の自転車部門の存廃(+同僚の今後の生き方)の3つの話が並行しているように見える。主人公の台詞で「全てはつながる」と言っていたが、一応つないだようでいて個別に決着つけただけのようでもある。 この中で特に自転車の話を出す必然性がどこにあったのかと思うが、これは宇和島というより愛媛県として自転車関連施策を推進しているからではないかと想像される。宇和島市の図書館に自転車課はないだろうが、県庁には「自転車新文化推進課」というのがあるようで、そのように各方面の思惑がからんだ映画に見えた。  キャストに関しては、主演の武田梨奈さんは自転車をこいでいる健康的な姿と作家志望のキレイなお姉さんの二様が見られるほか、物憂げな顔でその辺を眺めているとか、眼差しに優しさを出しているあたりは女優の顔をしていて結構だ(アクションは全くない)。また上野優華さん(徳島県出身)は近年悪役が多い印象があるので、この映画で普通に可愛い(すごく可愛い)役だったのは安心した。岡田奈々さんはおっ母さん役だが今もかわいく見える。そのほか図書館の変人娘(演・佐生雪)にも少し注目したが、終盤に出たお姫様には結構驚いた(さすが宝塚/ちなみに愛媛県出身)。そもそも役柄の割に脚がきれいすぎると思っていた。
[DVD(邦画)] 5点(2019-01-06 18:59:40)(良:1票)
288.  女忍 KUNOICHI 《ネタバレ》 
忍者の映画だが、口で伊賀だ甲賀だというばかりでスケール感が全くなく、登場人物のいる場所以外に世界が広がっている感じが全くしないのは低予算なのだろうから仕方ないと思うしかない。しゃべり方が現代語っぽいので、序盤で登場人物が手に持ったものを見ようとしたときにまさかスマホではないだろうなと思った。 設定としては伊賀国の住民が近江国甲賀郡で女人狩りをしていることになっており、どちらかというと伊賀が悪者だが、甲賀の方も特に善玉ということではないらしい。忍者物であるから史実度外視でどうでもいいのだろうが、三重県伊賀地域と滋賀県甲賀地域の住民の皆さんはこういうのを見てどう思うのかと一応思ったりはする(今も戦っているのか)。なお女人狩りの従事者はあらかじめ去勢されるというのは徹底していて少し感心した。去勢されても家系が代々続くのは主に次三男が従事させられるからだと思われる。まことに非人道的だ。 話の展開としては、単純に主人公が大活躍して男を全員殺せば済むのだろうと思っていたら終盤で意外な展開があったりして、さすが映画であるからには少しひねってあったらしい。最後の大殺戮が映像化されていなかったのは落胆したが、そこは低予算なのだろうから仕方ないと思うしかない。悲しげな青空を見ながら終わりである。  なお自分としては武田梨奈さんがアクションをやっている映画を初めて見た。このとき満19歳で可愛らしくもあるが、宣伝文句にある「哀しみを湛えた瞳で敵を見据え」というあたりの表情は今一つな感じもした。また自分としては別のところで見た藤澤志帆という女優(紫の人)にちょっと注目していたが、劇中人物としては乱暴な扱いをされているので可哀想だった。そのほか冒頭の母親役で鵜飼真帆という人が出ていたようで、慣れない鍬の作業はお疲れ様に見える。どうもアクションに関心がないので女優の顔ばかり見てしまうが、ちなみにエロい場面は特になかった。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-06 18:59:38)(良:1票)
289.  ママレード・ボーイ(2018) 《ネタバレ》 
原作は90年代の少女マンガとのことだが、127分間これを見続けるのはちょっと厳しい。前半は個別のエピソードをただ並べた感じで、後半は長々しいので早く締めろという気分になる。ちなみに主人公女子の「やだやだやだ」というのが気に障って黙れ!と言いたくなった。本当にこういうのは向いてない。 基本設定が荒唐無稽なのは突っ込まないとしても、自分としては特に主人公男女があくまで互いに執着する理由が全くわからない。それより「あとでな」と京言葉で言っていた女子(演・山下永夏?)と親交を深める方がいいのではと思った。また親友のエピソードが主人公のストーリーにどう関係するかも不明だったが、これはたとえ禁断の恋でも一途に貫くようあらかじめ勇気づける趣旨だったのか(案外そうか?)。 自分としては当然antiイケメンなので、こういう場合は幼馴染を応援したくなるわけだがそれが通らないのは普通にしても、この幼馴染が恥ずかしいことをやらかして捨て台詞を残して消えてしまってそのままだったのはみっともない。また元カノも一人で激しく思い込んでいるのを観客に嘲笑されるために出て来た感じだったが、そういう原作ではそれぞれ一定の存在感を持っていたと思われるキャラクターがぞんざいな扱いをされているようなのは気の毒だ。 なお室内も屋外もそれぞれに見栄えのする映像ができていたようには思う。海岸の場面で、犬と一緒に遠方を歩く人物がいたのは芸が細かい。また楽しい旅行がスマホの外枠で表現されるのが時代の反映だとは思った(何で門司だったのかは不明)。  キャストに関しては、優希美青さんが大人っぽくなっていて(「ちはやふる 結び」より)女優としての貫禄も少し見えたのは結構なことだが、年齢が倍近い男とのキスシーンはちょっとショックだ。正直これはマイナス要因だ。また遠藤新菜という人は、少し前に別の変な映画で変な扮装をしてものすごく変な役をやっているのを見たが、今回は少し洋風顔のカワイイ系美少女で安心して見られた。そのほか、わざとかも知れないが題名の男とその父親の身長差を目立たせすぎではないかと思った。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-01 16:21:51)
290.  一週間フレンズ。 《ネタバレ》 
まず前半は年少男子向けライトノベルのような感じで、愛すべき善良な男によるほのぼの系の物語になっている。友人男女も善人でコメディ部分も素直に笑えるので、主演の名前だけ見てまたこれかと敬遠しなくてよかったという気にさえなった。ちなみに自分としては幼馴染の女子(演・高橋春織)が大好きだ。 しかし後半になって邪魔な転校生が現れると、なぜか少女マンガ原作映画っぽくなって気分が引いてしまう。心地よかった世界に何でこういうドS王子のようなのを出さないと気が済まないのかと呆れるが、ヒロインもあっさりそっちの方になびいてしまい、もともと好きなタイプでない(女優が)こともあって見る側の気持ちも離れてしまった。  さらにラストの展開も全く納得できるものではない。返却図書には確かに大泣きさせられたが、もともと主人公の男が友達友達と言い続けていたのはあくまで恋人関係を目指してのことだったはずで、ここであらためて友達になったとしても元彼=今彼が存在する限り、いわゆるこれからもいい友達でいようねというような意味でしかない。こんな結末では屈辱的だろうが、あるいはこれはもしかして恋愛感情などより男女間の純粋な友情が尊いと訴えている映画だったのか? それは幼馴染の女子を悲しませてまでやるようなことなのか。 個人的感覚でいえば、ヒロインなどはもうあっちの世界に行ってしまった人物でしかなく、卒業とともに記憶の底に押し込めてしまえばいい相手である。返却図書は墓標のようなものとして、いわば故人を偲ぶ感覚でヒロインを泣かせておけば済む。主人公の男には今回の件を、努力が成果につながらなかった失敗体験、または「無理」な状況でも相手を動かした成功体験として整理して今後に生かしてもらいたい。悪い奴ではないのでこれから必ずいいことがあるはずだ(数学の教員もそう思っていたはずだ)。ちなみに幼馴染の女子にもこれからいいことがあるに違いない。  そういうことで最後に残念感を残す映画だったが、ちなみにキャストに関しては、古畑星夏さんが今回はかわいい感じで出ていて、結果的に悪人でなかったのも安心したが、最後にどうなったのかわからないのは不満が残る。また伊藤沙莉という人はどこに出ているのかと思っていたら、忘れ物を取りに来た声でやっとわかった(「リア充」のところは聞き逃した)。さすが端役でも重要なところを押さえている。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-01 16:21:49)
291.  オオカミ少女と黒王子 《ネタバレ》 
少女マンガ原作映画なのでストーリーにはほとんど乗れない。口の悪い男が心に隠している優しさをわかってあげられるのは自分だけ、という状況に憧れる女子中高生が世間には多いのだろうが、個人的には最後まで男が横柄な口のきき方を通していたのが不快で、素直にものが言えずにぶっきらぼうなのと侮辱的な物言いとは話が違うだろうと言いたくなる。キスも「好きだ」も形式でしかなく、男が主人公に首輪を与えたのも犬から人間の奴隷に昇格した程度の意味としか取れなかった。  しかしそれとは別に、見た目としては動的な映像表現とか色彩感とか見栄えのする景観とかに目を引かれるので意外に退屈しない。特に最初のタイトル直前のところで、主人公がどこかの街中(建替工事前の渋谷パルコ南側)で男を追いかけて写真を撮って逃げて来るまでの流れが印象的で、ここは何度も見返してしまった。すれ違う人々の中には一瞬顔を向けて見る人物のほか、カメラの手前で急に横に方向転換した女性(後の人物も続いた)、バッグの中を手で探りながら歩いて来て役者とカメラの間を困惑気味にすり抜ける女性などもいたが、例えば壁面表示を見るふりをした役者の後に何気なく同じように立った男女は仕込みではなかったのか。また後の場面で「鬼!」の直前に、前方の橋の上を歩く人々の姿が途切れたのも意図したことではないかと思った。 キャストに関しては、2016年の製作当時にこの主演女優(とその親友役)が少女マンガ原作映画の女子高生役などやるような状況だったかと思うわけだが、主演女優はもとが童顔なので外見的にそれほど違和感もなく、また登場人物としても人格に一定の深みのある愛すべき人物像ができている。これが否応なくストーリー展開に説得力を加える方向で作用しており、最初から批判的な目で見ていた立場としてはちょっとやられた感があった。  そのほか雑感として、恭也という名前をチョーヤの梅酒と同じアクセントで言っていたが最近こういうのが東京で流行っているのか。また神戸の場面で川崎重工業の造船所が見えたのは少しよかった(だから何だということはない)。ちなみに個人的に最近注目している武田玲奈さんが同級生役で出ていて、明らかに端役だがそれなりの顔をしてみせていた。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-01 16:21:48)
292.  のぞきめ 《ネタバレ》 
原作付き映画は原作の劣化版でしかないことが多いので、映画から見てしまって損した気分になるのを防ぐため、今回も原作を先に読ませてもらった。もしかするとこの映画でも、原作でいう「ホラーとミステリの融合」を目指していたのかも知れないが、実際見ればまあ普通のホラーになっている。 映像化という面では、表題のモノに憑かれるとどうなるか劇中でも説明はあったわけだが、実際は主にその辺の隙間から覗く形になっており、これでは菊地あやか主演「隙間女 劇場版」(2014)とどこが違うかわからない。まだしも地面の目の方がホラー映画の映像表現として受け入れやすいが、何にせよもう少し、じっと見られている圧迫感を即物的でなく表現すると面白かったはずだ。 それでも中盤まではおおむね黙って見ていられる内容だったが、終盤に入るとかなり羽目を外してしまった感がある。自分としては原作を読んでいる最中も何となく「八つ墓村」をイメージしていたわけだが、この映画では見た目もあからさまに1977年の映画を意識していてかなり興醒めだった。またラスト近くで原作者のフルネームと原作本の実物を出していたのもやりすぎである。 結果としてはかなり微妙なところだが、原作のおかげもあって「クロユリ団地」(2013)などよりはましだったという点数にしておく。  ところで主演の人物には個人的に全く関心がないが、この人の叫びというより唸り声は独特で、こういうホラーは初めて見た気がした。それより自分としては最初の犠牲者の彼女役の女優(入来茉里さん)に注目していたが、この人がなりふり構わず走って逃げる様子は可哀想だが可愛らしく、見ている側としても何とか助けてあげたくなる。ほかデビュー直後は馬鹿にしか見えなかった白石隼也も格好良くなっており、まことに隔世の感がある。 そのほか完全に余談だが、最初の犠牲者が通っていた大学の場面で、実在の麗澤大学(千葉県柏市)が実名そのままで出ていたのは少し驚いた。最初の映像は「生涯教育プラザ」の建物から図書館を見たところのようである。またついでにいえば、「総名井ダム」(これは架空)を検索していた場面で「ダムカード」の記事が出ていたのは現代日本の世相を反映していて面白い。
[DVD(邦画)] 5点(2018-12-31 22:56:24)
293.  旅人は夢を奏でる 《ネタバレ》 
フィンランドのロードムービーである。邦題はどちらかというと意味不明で(「夢」はあるか?)、英題は北への道というような感じだろうが、原題では”pohjoiseen”が「入格」というのを使っており、単純に方向を示すのではなく“北の地へ入って行く道”というような意味だと思えばいいか。 移動の経路としては、国の南端にある首都ヘルシンキから北に向かってユヴァスキュラをまず訪れ、アーネコスキに立ち寄った後、セイナヨキを通って? ボスニア湾岸に出て? オウル経由で? 北上してロヴァニエミ(フィンランド北部のラッピ県の中心都市)に至り、さらに奥地のケミヤルヴィから北に入り込んだ場所を終焉の地にして終わっている。行程中で特に目を見張るような景観はなく、ただ淡々とフィンランドの普通の風景を映しているようである。  物語としては突然帰った父親が、かつての自分の所業のせいで混乱して停滞していたものをひっかき回してぶち壊して、結果的に息子の人生を立て直して家族を再構成した話に見える。 難しいのは父親の語る寓話のようなものの解釈で、うち孫に語ったスグリの実の話は、これまで永遠の40歳のつもりだったが何もできずに来た男が、世界最良のものに出会ったのが人生の最後だった、という状況を語っていたと思えばいいか。コメディめかしていながらどうも最初から陰気臭さが感じられて、自分としてはこのジジイの行末に不吉なものがありそうだとばかり思いながら見ていた。また「射手」の話はストーリーの根幹に関わるものだろうが、何と結末部分が語られないで終わってしまう。ここは息子なり観客なりがそれぞれ思ったことそのままでいいということか。 結果として悪い話ではないだろうが、個人的にはそれほど共感できる箇所もなかった。当然ながら世間では評判がいいらしく、こういうのをいいと思わない自分は映画好きとはいえないのだろうなと思った。  ちなみに今回勉強になったこととして、英語の”Earl”というのはフィンランド人にとっても発音しにくい言葉だったらしい。またホテルで披露されたピアノ曲「ねこふんじゃった」を台詞では”Kissanpolkka”と言っていたが、これは「ネコのポルカ」(kissa「ネコ」→kissan「ネコの」+polkka「ポルカ」)という意味である。フィンランド語の題名にもちゃんとネコが出ていることがわかって若干感動的だった。ついでにいうとジジイの孫はるみちゃんという子だったが、lumiというのは雪の意味である(ゆきちゃん)。
[DVD(字幕)] 5点(2018-12-31 12:58:06)
294.  THE HYBRID 鵺の仔 《ネタバレ》 
製作側の説明によると、もとは「鵺 啼くカルデラ」という題名で、母子の断絶と再生を描いたミステリー映画(ホラーでなく)として2011年に作られたが、「納得のいく出来では無かった」ため、2014年に追加撮影と再編集を行ってモンスター映画にしたとのことである。詳細は不明だが、若手監督が手掛けた真面目な映画がお蔵入り状態になっていたのを、製作会社の社長が自らテコ入れして(企画・原案・プロデューサー・共同監督)娯楽性を加えて公開にこぎつけたと思えばいいか。それにしてもクラウドファンディングで3人から7,500円集めた(目標金額1,000,000円)というのはどういう意図だったのかわからない。  そのような経過を反映して、映画自体もとんでもないハイブリッドになっている。 当初制作部分に関しては、温泉地に伝わる「鵺」の伝説にからんだ謎を、美的な映像と人の情欲を織り交ぜながら解きほぐしていき、最後に主人公の心が解放される話だったように見える。しかし後で追加した部分が違和感ありまくりで当初のストーリーとほとんど関係がなく、背景設定も荒唐無稽な上に断片ばかりで全体像が見えない。製作側としてはこれでSFのつもりだったらしいが、オカルト研究家の賛辞を受けるようなものがSFであるはずもなく、ラストの大気圏外の場面と主人公の顔を映したところで心底呆れて終わりになる映画だった。当初の予定通り真面目に作ってあれば多少寂しい出来でも3点くらいはつけただろうが、ふざけたオカルトにしてしまったので低い点にしておく。失敗映画の例として見るなら面白いかも知れない。  なお真面目パートの主演は「穂のか」(石橋穂乃香)という女優で、言わずと知れた著名お笑いタレントの娘である。2011年の撮影だったとすれば22歳前後だったことになるが、この映画ではあまりに顔がふっくらし過ぎで、さすがにこれはちょっとどうかと思っていたら最後は慣れた(かわいく見えてきた)。 ほか余談として、群馬県の某温泉の協力で制作された映画とのことだが、温泉地の産物である黒いゆで卵を、拾ってきた化物の卵のように言っておいて適切なフォローもないのでは地元として不本意ではないかと思った。またついでにいえば、カルデラという言葉を榛名山に使うならともかく、ここの「湯釜」は火口湖という方が妥当ではないかと思うが、観光PRなどでカルデラという言葉を使いたい事情でもあるということか。
[インターネット(邦画)] 1点(2018-12-25 22:36:23)
295.  青鬼 《ネタバレ》 
ゲームはやったことがない。小説版も読んでいない。ちなみにAKBの人も知らない。 時間が短いこともあってそれほど損した気はしないが得した気もしない。CGの造形物が単なる変な生き物のようで安っぽく、コミカルな顔や動きはゲーム風なのかも知れないが、映画ならもっと圧倒的に不気味なものが迫るところを見せてもらいたかった。また緊迫しているはずの場面で人物の動きが鈍いとか長々と話し込んだりするのも気が抜ける。 ストーリー的にもよくわからなかったが、実際にああいうわけのわからないことが起きて悲惨な結果になったものの、主人公が事態打開の条件をクリアしたことで、河川敷の場面まで時間が戻ったということではないか。つまり基本的にハッピーエンドだが、死んでよかったと思った男も死んでいなかったことになるのは困る。次回もあるようだがもう見ない(見る動機がない)。 なお主人公の同級生役で出ている古畑星夏さんは当時17歳くらいのはずで、まだ顔に高校生っぽい可愛らしさがある。映画出演は「1/11 じゅういちぶんのいち」(2014)に続く2作目で、女優としてのキャリアはあまりなかった時期かと思うが(本来はモデルだと思うが)、この映画の主演との対比では演技派に見える。この人と須賀健太の組み合わせなら少しまともに見えただろうが、アイドルホラーとしてはそうもいかないということか。
[インターネット(邦画)] 3点(2018-12-25 22:36:22)
296.  映画 「咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A」 《ネタバレ》 
マンガもアニメも見たことがなく麻雀も知らないままで本編劇場版に続いて見た。本編と同じくアニメ版あっての実写化ながら、もとからのファンに叩かれていないらしいのはうまく作ってあるのだろうと思われる。 今回は、主演の人さえ知らないからには他の誰も知らないだろうと思っていたらそうでもなく、奈良の部長でもっさりして一番可愛くない人物が「女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。」(2015)の「美少女」の人だったのは意外だった。また福岡の先鋒は「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(2015)でシロニンジャーをやっていた矢野優花という人だが、今回はかなりくせのある人物役で同じ人には全く見えず、こういう人々は出ている場所で違う顔を見せるのだということを思い知らされた。当然だが。 そのほか恒松祐里さんは当然知っており、今回はずいぶん可愛い役をやっている。しかし西東京のエースは、顔は妹に似ているが全く可愛げのない人物のため存在意義が感じられない。本編の登場人物としてはその妹も一瞬出ていたようだが、個人的には鶴賀学園の大将とステルスモモが顔見せしていたのが嬉しい。清澄のおっぱいさんがわざと胸を目立たせる場面があったりもした。  内容としては原作またはアニメ準拠なのかも知れないが、今回は登場人物がわりと普通の女子高生に見えなくもなく、かえって長野県がいかに変人ばかりだったかと思わされる。しかしやはり個性的な人物が目立っており、特に北大阪はボーイッシュなのとかおばさんっぽいのとかいろいろで面白い。また特殊能力のある人々も多いようで、そんなオカルトありえませんというのが原則通用しない世界だったようだが、映像面でアクセントをつけるのには役立っている。ほか奈良は別として、福岡と大阪は方言にこだわりがあったらしいのが印象的だった。 準決勝では先鋒戦に力が入っており、やっていることはよくわからないながらもとにかく感動的だというのはわからせられる。また大将戦では膝枕エピソードが効いていて、どうせ最後は西東京が勝って長野と姉妹決戦だろうとは思うわけだが、北大阪や福岡にも負けさせたくない思いは募った(主に両校の先鋒の印象から)。 こういうサイドストーリーを発展させるタイプのコンテンツを見ると、実際の競技の世界でも、勝敗の別なくそれぞれのチームにそれぞれのドラマがあることを改めて知らされる気がして悪くないと思った。  [追記]見てから少し経った時点で一番心に残っているのは花田煌という人物だった。こいつはえらい。 [2018/10/7追記]主演の桜田ひよりという人は知らなかったが、美少女タレントでもアイドルでもなく子役時代から演技の実績のある人だったらしい。知らなくて失礼しました。  [2018/12/23追記]エンディング後の追加場面は、最後に改めて全ての発端の時点(5年前)まで遡ってみせたものらしい。TVドラマ版にもない場面なのでなかなか感慨深い。
[DVD(邦画)] 7点(2018-12-23 08:27:11)
297.  咲-Saki- 《ネタバレ》 
原作とTVは見ていない。自分の年代は麻雀人口比率がわりと高いのではないかと思うが、自分は勝負事が向いていないとわかっているので試しにやろうとしたこともない。それでは何のためにこの映画を見たのかといえば何だかよくわからないが、知っている若手女優が多数出ていることが誘因になったような気はする。 しかし全体の人数が多いこともあって人の判別が意外に難しい。さすがに主演女優は先日見たばかりで主人公でもあるので特定が容易であり、また柴田杏花という人も複数の映画で見たので覚えていたが、「人狼ゲーム」シリーズで見たはずの古畑星夏・浅川梨奈といった人々は申し訳ないが最後まで顔を思い出さなかった。ただ岡本夏美という人は、これまではかわいそうな少女役をやったのしか見たことがなかったが(2つだけだが)、今回は堂々として威厳のある役だったのが嬉しい。ちなみに顔がよく見えなくても発声と話し方で誰だかわかる人もいて、この人はどこにいてもこういう強烈な個性を発揮するらしい。  そのほか映画自体について一応書くと、まず映像的に柔らかで爽やか感のある色彩で統一され、当然ながら薄汚い印象は全くなく、男がほとんど出ないのも清涼感につながっている。また県大会限定のためストレートで純粋な競技映画のようになっており、ルールがわからなくてもそれなりに雰囲気だけで見ていられる。最初は怖い人とか変人ばかりかと思ったが、次第に人間味が出てきて最後は「楽しかったね」で終わるのでけっこう和む映画だった。見ているうちにみんながだんだん好きになって来て、特に龍門渕透華という人物(演・永尾まりや)には少し惚れた。 これと似たようなものとしては「ちはやふる」を思い出すが、競技かるたと比べても動きが少ないのを、いちいち振動させるとかアングルをつけるとか各種視覚効果で退屈させないのは、多くの麻雀映画を手掛けてきた監督に一定の蓄積があってのことだろうと想像する。ちなみに自分としては、麻雀映画というより「スクールガール・コンプレックス」の小沼監督として記憶していた。  なお余談として、「世界の麻雀人口は一億人を突破」というのは隣の大陸国家の文化侵略ではないかと一瞬思ったが、しかし当該国が本気になれば1億どころでは済まないだろうとも思う。それにしてもこの映画を見ている限り、世界の美少女資源を麻雀界だけで独占しようとする陰謀があるようにも見えた。  [2018/12/23追記]しばらくしてまた見ると名場面だらけに見える。風越のキャプテンがにっこりした場面は好きだ。また武田玲奈さんが個性的にかわいい。大勢の中の一人だが結構いい役だった。
[インターネット(邦画)] 6点(2018-12-23 08:27:09)
298.  生きてるものはいないのか 《ネタバレ》 
舞台劇のように見えるが実際そうだとのことである。初演が2007年というわりに、マサヒコという男がマッチと呼ばれていたのはかなり古い時代のものに見える。 背景設定について真面目に考えるのは無意味かも知れないが、人々が次々死んでいく状況自体は原発事故を思わせるものがある。しかし死に方は放射線障害のイメージではなく、そもそも元になった戯曲は震災前からあり、映画の撮影も2010年だったようなので関係ないらしい。また劇中の都市伝説の真偽に関してもよくわからなかったが、それより結局、入院患者の期待が実体化した形で終わったのではないかという印象が強い(少し前に見た別映画の「だからみんなも死んでください」のような感じ)。  内容的には序盤の女子3人と三角関係の3人の会話が単純に面白いが、特に三角関係の男はこういうのが近場に本当にいるので他所事とは思えない。この男の人格や風貌が役柄に全くそぐわないのも不条理で、ここはコメディにふさわしい茶番感を出している。ただしそういう流れで見ようとすると、後半はそれほど可笑しいところもないようで退屈になる。 その後半では、死に際して人は何を思うのか、ということが描写されていたらしい。皆さんそれぞれこだわりがあったようだが、生きていること自体に執着するものがいないのはあまりにも軽薄な印象だった。人が死ぬのは当たり前だから今死んでも同じこと、というのは間違っていないにしても、それは現時点で何も背負っているものがなく、かつ今しか見ていない人々の発想である。劇中最も生きることに執着していたのは入院患者だったはずだが、この人物の存在が“生きろ”的なメッセージにつながっていたようでもないのがあくまでとぼけた感じを出していた。  なお登場人物では(女子限定でいえば)、個人的には序盤の女子大生3人(高橋真唯・田島ゆみか・池永亜美)に好意的なのと、掃き溜めに鶴という風情の病院スタッフ(青木英李)が目を引いた。どうせ最後と思えば付き合ってくださいくらいは言ってみたくなるが、断固拒否だったのも最後だからこそのこだわりがあったということか。
[DVD(邦画)] 6点(2018-12-22 18:54:25)(良:1票)
299.  万引き家族 《ネタバレ》 
家族を扱った映画らしい。劇中の家族は当然ながら法的枠組みのもとでの家族より不安定で、いわば万物が流転する中での一瞬の状態を捉えたように見える。年長者の死去や構成員の離反がきっかけで最後は離散してしまったが、いずれこうなるのは目に見えていたともいえる。また家族の情愛も確かに存在してはいたようだが、そもそも私利私欲が動機で集まっていたのなら真の家族といえるのかどうか疑わしいということになる。しかし、それもこれも含めて、実は劇中家族も制度的な家族も本質的には大して違っておらず、また血縁が決定的な役割を果たすともいえない面は確かにある。それより大事なことは、今この瞬間に親しい他者とどういう関係を作り、どのように互いを支え合うかだと思わされるところはあった。 この後のことに関して、特に気になるのは子どもらの行く末である。少年の方は分別もあって最後の別れもしっかり受け止めており、もうこの歳で父親を乗り越えてしまった印象もあったが、それでも家族だった男への情愛はちゃんと残していたようである。また少女の方は心許ない状況だったが、しかし実母をちゃんと他者として捉える兆しは見えていた、というように取ればいいか。この少女の心には、いわば他者との接続ポイントがすでにできていたようで、一度つながった人々とは切れてしまったにしても、いずれまた誰かとつながるのを待っているのだと思いたい。 以上、悪い話ではなかったが、それほど大感動ということもなかったので点数は7点である。ちなみに個人的にはこの内容を、何らかの社会問題や政治問題に直接結びつけて語る必然性は感じなかった(個別の台詞としては何か言っていたが)。ただ全国の児童相談所には頑張っていただきたい。  ところで先日、この映画に関してネット上で少し騒ぎがあり、制作側からも両派に対して自制を呼びかけていたようである。個人的には特に何を言おうとも思わないが、こういう騒ぎが起きること自体が感情問題として不快なため、上で7点としたのを改めて採点放棄の0点にする。今後とも、自国といわず人類全体の文化を豊かにしていただきたい(物議を醸さずに)。 なお余談として、豊かであってもなくても犯罪にだけは手を出さず、真っ当に生きている人々にとって犯罪が許せないのはごく自然な庶民感情であり、実際に被害に遭った人ならなおさらのことである。この映画が芸術作品かどうかはともかく、興行前提の製作物であれば一般から悪感情を寄せられるリスクは当然覚悟の上と思われるので、自分としてもこの面でこの映画を擁護する気にはならない。
[映画館(邦画)] 0点(2018-12-16 17:35:21)
300.  劇場版 東京伝説 歪んだ異形都市 《ネタバレ》 
前作「劇場版 東京伝説 恐怖の人間地獄」と同時制作で、同じく5話オムニバスになっている。 【ぬいぐるみ】 話自体は目新しくもなく単にくどいだけ。主演は中島愛里というカワイイ系美女。 【野外】 これのどこが東京なのか(奥多摩か)。主演は劇団に所属している小野川晶という女優だと思うが、公式プロフィールの写真よりも肉付きがよく見えてユニークな印象がある(好意的)。 【素振り】 自分で部屋に連れ込んだのでなければ単なる夢オチ。主演の堤千穂という人は舞台に出ていることの多い人のようで、最初は脚ばかり見せられるが(悪くはないが)、ラストのとぼけた顔はかわいく見える。 【廃墟】 映像製作マニアは頭が変だと思わせる話になっている(「カメラを止めるな!」の対極)。主演は黒川芽以と同じ事務所の秋山タアナという女優で、あか抜けなく見えるが本来はカラっとした感じの美女らしい。 【ホテル】 黒川芽以に危害を加えようとする者には死んでもらいたい。  一番怖いのは人間、というコンセプトなのだろうが、単に荒唐無稽で面白味もない独りよがりの作り話に終わっている。ただし最終話は、異常さの程度は別としてこういう体質の人間は実際その辺にいるわけなので、現実味がありすぎて単純に不快である。不快なこと自体に価値はないので、要はやられる立場ではなく、他人がやられるのを見て楽しみたい、または自分でやりたい立場(自分がやられるとは思っていない)に奉仕するものとして作られたと思うしかない。ちなみにここは0点がつけられるのでありがたい。  付記:あえて心霊を排除した映画のはずだが、黒川芽以が初日舞台挨拶の時に、自分は霊が見えるとか言い出して体験談を語ったというのを読んで笑った。単純にホラーつながりで話したのだろうが映画の趣旨がわかっていないのではないか(笑)。
[インターネット(邦画)] 0点(2018-12-16 17:29:26)
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