3141. エンダーのゲーム
《ネタバレ》 これは何だろう、終始違和感というか、見慣れない独特な映画だなと思った。確かに、一般的な勧善懲悪のSF映画ではなく、終始一人の少年の心の成長にスポットを当てて話が進んでいくのでそう感じたのかもしれない。でもそれだけじゃない。少年の力を見いだし、葛藤しながら成長していく描き方がやっぱり独特なんだ。思想訓練のゲームみたいなのでねずみが巨人の目に飛び込むと監督官が関心するってのもアレだし、スクール内でやたらとつっかかってくる彼との一連のバトルにしてもなんか独特なのよね。エンダー役の彼はとても素晴らしい演技で、その眼力が印象深かったのだけど、キャラクターそのものにどうも感情移入しづらい。終盤のバトルシーン、仲間に指示を出しながら手を使って画面操作するシーンは格好よかったけど、全編に渡って繰り広げられてたのは、あのフィールドでやってた無重力バトルゲームでしょう。どうもボリュームに欠けるような。製作陣たちは、原作を知っていて思い入れがある分だけ、すでに内容を認知してる人向けに作っちゃった印象。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-05-26 23:36:08) |
3142. エウロパ
《ネタバレ》 木星の衛星エウロパ。そこは氷の下に、地球を遥かに凌ぐ深さの海があるのではないかと言われている。宇宙好きなら一目置いちゃう特別な存在の天体であります。そのエウロパに有人探査を行うというモキュメンタリー映画が作られたとあって前々から楽しみにしていた本作。ようやく鑑賞できましたが、正直、期待が大きすぎたのかな、、、。展開が、この手の作品にありがちな「一人一人順番に死んでいく」というもので、あまりにありきたりで意外性がない。そして映像も、宇宙船に備え付けられた固定カメラが大半で、臨場感に欠けるのも難点。SF好きとしては、手持ちとか、ヘルメット装着などの映像で、もう少し異星の風景といったものを見せてほしかったな。いやまぁ、予算の問題もあるんだとは思いますが、、、。そびえ立つ氷の地表なんか見て、登場人物が「美しい」と感動するシーン。そうですよ、その美しさをもっと見せてほしいのです。深い海のシーンもそれだけでワクワクするのですから、もっと長く探検気分を味わわせてほしい。ラストにちらっと出てくるタコ型生物。奴に襲われるシーンもそれほど怖さを感じない。もっとおどろおどろしくてもいい。あ~、文句ばかりになっちゃったけど、題材は良いだけに、宇宙好きの自分はどうしても辛口になってしまうのでした。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-25 21:07:36)(良:1票) |
3143. サプライズ(2011)
《ネタバレ》 アニマルマスクのパッケージを見て興味本位に借りてみたのですが、なんだろう、イメージとは違ってましたね。マスクたちが残虐に殺しを繰り広げていくのかなと思ったら、残酷描写は割と控えめで、マスク連中はまぬけで言い争いをするばかり。それとは対照的に主人公のお姉ちゃんがなかなか有能でタフ。この手の作品に出てくる登場人物はアホが多いのですが、この彼女は頭が切れるので、安心して見れちゃいます。ストーリーは単純だし見るからに低予算映画だけど、遺産相続で揉めるという設定は個人的に共感が持てるので5点を献上します(笑)。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-01 21:27:19) |
3144. ハンガー・ゲーム2
《ネタバレ》 内容的に、前作を見ていないと理解出来ない点が少し気になる。まぁ、この作品から見始めるような人は稀有だとは思うけど。スケール感もCGも前作より明らかに増えてるけれど、戦闘シーンは少なかったように思う。ゲーム自体が、かなり後半になってからようやくスタートでそれまでが至極退屈。そのゲームも猿やら霧やらカラスやらから逃げ回るだけなので、熱い肉弾戦を期待していると少々消化不良。唯一よかったのはカットニスとピータの互いを思う気持ち、であろうか。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-04-30 21:17:28)(良:1票) |
3145. 桜並木の満開の下に
《ネタバレ》 経営的に追い込まれる町工場、そこで働く人たちの行き場のない気持ち、そういうのがとてもリアルで前半は凄く見入りました。愛する夫を奪われ、憎しみを募らすヒロイン。事故を起こしてしまった工のどうすればいいかわからない気持ち、彼に八つ当たりする従業員、そのどれもが共感出来る。鑑賞してる自分もブルーになりそうな気分になるのだけれど、これからどう展開していくのか、と見ていたら、なんと工が突然、「栞さんのことが好きになってしまいました」と告白。これには思わずズコーン!っとひっくり返ってしまった。それまで凄くリアルだっただけに、その「ありえなさ」がより一層引き立ってくる。その後は「んなアホな」という気持ちで見ていたからか、いまいち感情移入できず。桜と彼の言葉をシンクロし、しっとり美しくまとめようとするラストは悪くないんだけど、この二人の恋愛というのは、う~ん、ちょっとわからない。 [DVD(邦画)] 5点(2014-04-13 19:48:13) |
3146. 東京公園
《ネタバレ》 評価するのが難しい作品でしたねぇ。登場人物の誰にも共感が持てず、どう解釈したらいいのか釈然としないお話。個人的には面白かったとは言えない作品だったのですが、そんなソフトとは裏腹にハード的には結構気に入るものでして。とても綺麗に撮影されてたし、テンポも心地よかったし、役者の皆さんも自然体の演技で良かったんですよね。向かい合ってのショットはたぶん小津映画を意識してるんじゃないかな。そういえば、全体の雰囲気も小津映画っぽい温かさを感じさせる。ストーリーのファンタジー性がいまいち受け付けないのと、映像のファンタジー性は凄く好みであったのと、そういう意味で評価しづらい。間を取って5点ということにしておきます。 [地上波(邦画)] 5点(2014-04-07 01:44:13) |
3147. 神様のカルテ
《ネタバレ》 テーマは悪くないと思うんだけど、櫻井君のキャラがクールすぎるんじゃないかな、という気がします。彼の心の葛藤というものが、演技からはあまり感じ取れなかった。中盤のアパートの住人のエピソードも、ストーリーの本筋とあまりに関係がなさすぎる。病院での、あのワンエピソードだけでは持たないと判断したのはわかるけど、もう少し絡んだものにしてほしいかな。意外と原田泰造の演技が巧かった。 [地上波(邦画)] 5点(2014-04-02 22:50:18) |
3148. 名探偵コナン 14番目の標的
《ネタバレ》 味覚障害だったのに偽ってそのままソムリエを演じ犯罪を犯す。佐村河内さんの逆パターンですね(笑)。 [地上波(邦画)] 5点(2014-04-02 19:12:34)(笑:1票) (良:1票) |
3149. ガッチャマン
《ネタバレ》 酷い酷いと言われていたので、どんだけ酷いのかと身構えていたせいか割と普通に鑑賞出来ました。冒頭20分のアクションシーンも邦画にしては頑張ってたし。とは言え、他の方が言われてる通り、日本の駄目なSFパターン、ダサダサ系ムービーになってることは事実です。いっそ三池崇史風に、コメディにしてしまっても良かったのではないか。でもそれだとある種の逃げになってしまうのだろうか、などと一人で悶々と考えておりました。昔のアニメの奴は見たことがないのでわかりませんが、内容的には大幅に変わっているそうで、そのへんがファンの方にとっては許せないのかもしれません。でもひいき目に見ても、やはりストーリーはつまらない。最初のアニメだけは面白かったですけどね(笑)。 [DVD(邦画)] 5点(2014-03-22 18:21:04) |
3150. レッド・ドーン
《ネタバレ》 あらすじだけ見て、バリバリの戦争映画なのかと思って観たら、全くそういうことはありませんでした。登場人物達がいわゆるティーンエイジャーばかりなのですが、まさにその年代向けの映画、というわけです。だから知的なところはなく、ある意味凄く狭義の中で繰り広げられてる作品。北朝鮮がどうのこうのというより、あのチーム内での葛藤と和解、闘う意志の大切さ、そういうものを見て楽しむという感じ。なので、リアリティなど最初からないし、そういうものを描こうとしたらこのシチュエーション自体成り立たない。超大国アメリカが北朝鮮に占領されるなんて無理無理。占領されてるとき、アメリカ軍はどこにいっちゃったの?他の国の軍隊は?などと考えてたら観てられないのです。だからこそ、「狭義」の中でだけ成り立つ、一つのレジスタンスチームの葛藤劇を傍観する、そんな作品。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-03-16 00:36:48) |
3151. ミノタウロス
《ネタバレ》 神話に出てくる頭は牛、身体は人間の化け物ミノタウロス。そのお話を知ったのは自分が小学生の頃で、王様への戒め、英雄的要素、迷宮というワクワク要素など、とても魅力的に感じたものである。そんなわけで本作を鑑賞してみた次第だが、まず最初の設定から話が違うわけですよ。あれ?なんで勝手に変えちゃったの?神話そのままだと、尺がもたないと思ったから?と不満げに見てたのですけど、後半になってようやくお目当てのミノタウロス登場!と思ったら、牛が気持ち悪くなったみたいな、要はただの牛なんですよ!ミノタウロスちゃいますやん!なんでモンスターにしたん?あ~、B級と割り切ってみればまだ見れなくもないかもだけど、そもそもの設定を変えすぎで、神話そのものの映像を見たかった自分としては少々残念でした。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-28 20:55:11) |
3152. ガーディアンズ 伝説の勇者たち
《ネタバレ》 よく出来たアニメだと思います。 ガーディアンズが住んでる世界の美しさ、 そしてソリに乗って滑空するときの躍動感等、 感心するシーンも多いです。 声優陣も有名どころばかりですが、 それでも日本で未公開だった理由は、 おそらくはキャラがあまり可愛らしくないことと、 なによりこのお話が日本では馴染みが薄くて、 キャラクターたちに思い入れが ないというのがあるのでしょう。 私自身もそれは感じていて、主人公とサンタは まだわかるとして他の奴らは何なん?ていう 印象はずっと感じておりました(笑)。 勧善懲悪でわかりやすく、主人公の自分探しという ストーリーも織り込んでそれなりによく出来ては いるのですが、子供達が見てどれほど 楽しめるのかはなんとも言えないところ。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-22 16:10:19)(良:1票) |
3153. トランス(2013)
《ネタバレ》 全体的な色彩の使い方や鏡を多用した反転など、その映像表現は実にダニー・ボイルらしいものでありますね。特に頭を半分ふっとばされた状態で喋るフランクとか、突如現れる全裸のエリザベスとか、非情に印象深い見せ方になっているわけです。このへんはさすがオスカー監督だなと。音楽担当したアンダーワールドのリック・スミスもやはり見事な仕事していると思うし。ただですね、彼の過去作品と比較すると、本作はちょっと「捻りすぎ感」がハンパない。記憶を復活させるために催眠療法を用いる。その上での三者三様の思惑等、実にミステリアスな舞台設定で惹かれるものがあるのだけれど、中盤は夢か現実か、なにがなんやらという感じになってきて正直辟易してしまった。一体なんなのよ、これは。終盤になってエリザベスの口から真相が明かされる。なるほど、それ自体は理解出来るのだが、しかしそうなるとエリザベスのこれまでの行動がどうにもよくわからないというか、共感がしずらい。とりあえず大まかな流れを先に考えて、細かい部分は映像美でごまかして夢か現実かわかんない世界を楽しんでくれれば、みたいな感じにも思えるのだが、この釈然としない感覚は、はたしてどうなのだろう。間違いなく忘れがたい魅力のある作品だとは思うのだが、同時に間違いなく抗えないほどの欠陥がある作品だとも思う。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-02-18 01:11:58)(良:1票) |
3154. 忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段
《ネタバレ》 前作からは、全体的なノリや 映画の形式を茶化したユーモアセンスなどを そのまま引き継いではいるのですが、 個人的には前作のほうが良かったです。 監督が交代したことによるものなのかな。 元々がアニメですから、前作はそこを意識して 室内も外も「非現実感」のある画作りをしていたと 思うのですが、本作は室内がセットの雰囲気まるだし、 外はそのまま外で現実そのもので、アニメ的な 映像感がなかったように思います。 子供が見るにも、少しわかりにくい台詞や 言い回しがあって、その点も気になりましたね。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-08 22:50:22) |
3155. 不安の種
《ネタバレ》 原作は読んだことないのでわかりませんが、感想としては「ホラーというより、シュールなコメディ映画?」って感じでしょうか。いや、怖くないわけではないんです。縦目の気色悪い顔とか半分になっちゃった男性とか映像的に嫌悪感を醸し出していたと思うのですが、バーン!ていうやかましい音で驚かすという古典的手法に頼りすぎかなと。そんで「不安の種」が逐一シュールで、ホラーからひっくり返ってコメディに変貌してるように感じる。特にSキャラになる女の子とかそうでしょ。まぁ、貞子的なものに頼らず、新しいホラーを形成しようという心意気は買いたいですが。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-01 21:07:07) |
3156. サンダーパンツ!
《ネタバレ》 最初から最後まで、屁こきネタ一本で貫き通しております。 まぁ自分は嫌いじゃないのでところどころ笑えたんですが、 屁ネタで笑えない人にはまったく受け付けない作品でしょう。 そんなことより驚いたのは、劇中にキーラ・ナイトレイが出てきたことです。 しかも1カット。ちょい役にもほどがある。 なんでこんなお馬鹿映画にカメオ出演したんだろう、とそればかり気になっちゃいました。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-30 17:43:57) |
3157. 夜明けのゾンビ
《ネタバレ》 ゾンビ映画ではあるのですが、ゾンビ映画によくあるようなグロテスクなシーンもなく、かつハラハラドキドキする展開もほとんどないので、そういうのを期待すると肩すかしになります。それよりも、主人公の内面を描く、という実に内省的な内容です。妻子を亡くし、生きる意味を見失った主人公が、再び希望を取り戻して生きていくまでのその変化。魔女と言われた女性に助けられ、なぜゾンビが発生することになったのかを聞かされる。そしてアイザックや耐性を持つエマとの出会いによって、再び正義や希望を見いだす人へと変化していく。前述のように、娯楽作品としてはかなり物足りない出来なのですが、ストーリー自体はちゃんとした作りになっていたと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-21 21:12:41) |
3158. V/H/S シンドローム
《ネタバレ》 人によって向き不向きがあるのかなぁ、、、。 自分にとっては、終始揺れまくる画面を 見ていて酔ってしまい、何度も吐け気が、、、。 POVものだから仕方がないのかもしれませんが、 撮影してるカメラに揺れ抑え機能がついてる とかの設定でもう少しなんとかしてほしいです。 内容的にはオムニバス形式みたいになってるのですが、 一番最初の、変な化け物女に襲われる話だけ 凄く面白かったです。 それ以外は全然印象に残らなかった。 最初のやつに5点つけときます。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-19 21:32:42) |
3159. アイアン・フィスト
《ネタバレ》 中華風の建築セットなり衣装なりは、さすがハリウッド映画なだけあって目にも楽しい絢爛を感じるのですが、残念ながらアクションシーンはカンフー映画のオマージュというか焼き増しそのまんまという感じで実に陳腐。監督さんが、そういうカンフー映画が好きで愛情が伝わってはくるのですが、もう少し映像的な創造性を見せてほしかったです。ラッセル・クロウもよくまぁこんな映画に出たなと少々驚きなのですが、その演技に特段の不満はありません。神秘の力で鉄を動かし、肉体と一つになるってなんじゃそりゃ、てな感じですけど。タランティーノが絡んでるそうですが、タランティーノっぽさを感じたのはやはり血しぶきでしょうかね。まるで噴水のように飛び出す漫画的な血しぶきの数々は、彼の作品でもよく見かけました。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-01-05 21:13:08) |
3160. モスダイアリー
《ネタバレ》 ヴァンパイアものだと思って鑑賞したのですが、一般的な吸血鬼とはだいぶかけ離れたキャラクター設定。そして分類上ホラーということになってますが、ホラー的要素もほとんど見当たりません。主人公の女性も高校生には見えず、、、。いやそれはともかく、エネッサの顔が人間離れしていて怖い。クリス・カニンガムが作ったPVに、あんな顔した女性が出てきたような気がする、、、。映像的には悪くなく、蛾が飛び回って友人の魂を連れていくシーンとか、生前のお父さんとのシーンとか、幻想的な表現してて良いとは思うのだが、いかようにも解釈しうるストーリーが人によっては不可解きわまりなく説明不足と取られかねないのでは。ラストもわかりにくいんだけど、要は全て妄想でしたというオチなのかな。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-04 19:50:14) |