341. ヘルタースケルター(2012)
《ネタバレ》 わかったことが二つ。 沢尻エリカが大っ嫌いなのでエロさは感じないだろうと思っていたら、それとこれとは別だったこと。 大森南朋は緊張をときほぐすコメディリリーフだったこと。 [DVD(邦画)] 3点(2013-01-21 21:27:50)(良:1票) |
342. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 村田夫妻のイカれたサイコキラーぶりがすごい。 でんでんと黒沢あすかが好演。 愛犬家連続殺人事件をモチーフにしているが、人の心の隙間を見抜いてつけこむのが天才的な悪党ぶりは、尼崎事件も彷彿させる。 最終的には透明にすればいいんだからというイカれた論理を振り回す。 風呂場で言葉遊びをしながら笑って死体を肉片に処理していくのが異様。 夫婦のあっけらかんとした明るさが、猟奇事件のどろどろした陰湿さを感じさせない。 巻き込まれて共犯者になった男に、サイコにターゲットにされた恐怖と無力感が漂う。 殺すしかないところまで追い詰められたギリギリの心境が伝わってくる。 ラストまで不快感がまとわりつくが、有無を言わせないテンポで異常な世界に巻き込まれていく。 社本が渾身の力を振り絞って自分の力でスッキリさせた姿は、血まみれでも尊くさえ見えてくる。 星を眺めることが好きなロマンチストで自己主張もできない男が、仮面を捨てて自分の足で初めて立ち、カタをつけた。 それなのに、命をかけて娘に伝えた言葉が娘には通じず足蹴にされてしまう。 それが簡単には取り戻せない現実の悲哀を感じさせて切ない。 娘が父の思いを素直に泣いて受け止めるラストであれば、一気に凡庸な作品になっただろうが、そうしなかったのがよかった。 嫌悪感を催すけれど、妙に心に残ってしまう毒のある映画だ。 [DVD(邦画)] 7点(2013-01-09 00:18:55) |
343. キラー・インサイド・ミー
温厚で評判のよい保安官助手に潜んでいたサイコキラーの凶暴性が目覚める。 サイコキラーが題材となれば、おどろおどろしいホラーになりがちだが、ポップであっけらかんとした描写。 それがまた違った不気味さを感じさせる。 でも、共感できるところがなく、後にはどんよりとした不快感が残るだけ。 [DVD(字幕)] 3点(2013-01-02 02:08:33) |
344. アイリス -THE LAST-
《ネタバレ》 テレビドラマの劇場版だが、テレビではラストに主人公が誰に射殺されたのかが不明のまま終わった。 その続きをたっぷり見せてくれるものと期待したが、ほとんどがテレビの総集編。 新たに撮られたものはほんの少ししかない。 こんなもの、詐欺で訴えられてもおかしいとは思わない。 こんないい加減な商売してたら、ファンにも愛想を尽かされるだろう。 真犯人も、ただ意表をついただけで説得力はゼロ。 [インターネット(字幕)] 1点(2012-12-28 00:53:29) |
345. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
シリーズ恒例となったハイテク新アイテムが次から次へと出てくる。 エンターテイメントとして面白いけど、余韻がそれほどない。 仕掛けに凝るのもいいが、ストーリーでもっていかれたい。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-25 00:25:50) |
346. スリーデイズ
《ネタバレ》 刑務所に入れられた妻を無実と信じる夫が、妻を脱獄させようと奮戦する話。 大学教授が脱獄という方法を選ぶというのが無理筋。 インテリの頭があるなら、助けたければ真犯人を挙げるために自分で動くことを選ぶでしょ。 移送されるまで3日しかないっていっても、移送後だって無罪が証明されれば出られるんだから。 どうしても無茶な方法を取らなければならなかった理由が弱い。 死刑執行の迫る兄を無法地帯の刑務所から救う『プリズンブレイク』のほうがまだ説得力がある。 前半は素人臭い失敗ばかりしていたのに、後半になると急にエージェント並みの活躍。 警察や刑務所を出し抜いて妻を奪取し、麻薬組織のアジトに乗り込み殺人まで犯しながら金を奪い逃亡する。 ジャック・バウアーじゃあるまいし、違和感ありまくり。 妻の言動も理解できない。 自分を疑わない夫に対して、なぜ思わせぶりなことを口にする必要があるのか。 そこには、ミスディレクションを狙った監督のあざとさだけが見える。 逃走中に妻が猛スピードの車から飛び降りようとしたのもわけがわからない。 落ちたら死ぬ可能性が高いのに、何の意味がある? 矛盾点が気になってストーリーに乗っていけないので、アクションを楽しむしかない。 同監督なら『クラッシュ』のほうが面白かった。 アクション重視より、妻に対する僅かな疑惑からの心理劇の展開にしたほうが、自分的にはよかったのだが…。 [DVD(吹替)] 4点(2012-12-23 19:46:29)(良:1票) |
347. ブラック・スワン
好きな映画ではないが、サスペンスの迫力十分。 人間における白と黒の二面性という題材は珍しいものではないが、最後まで引き込まれる。 悪魔に魂を売ったかのように壊れていくプリマドンナの姿が痛い。 終盤、畳み掛けるような展開と、鬼気迫る主人公に息を飲む。 [DVD(吹替)] 7点(2012-12-23 08:57:54) |
348. さや侍
《ネタバレ》 野見さんは、深夜番組のバラエティ「働くおっさん」シリーズが衝撃的で最高だった。 腹を抱えて笑って、涙が出るほどだったのを覚えている。 この映画での野見さんの使われ方は、まるでバラエティの延長戦上。 人間大砲、人拓、ロデオ、人間花火などなど。 無茶ぶりされて、そのリアクションを見せるかのようなパターンが延々と続く。 これを映画で見せられても、だれてくるだけで、スベリ笑いにもならない。 映画という作り物の中では、あの野見さんの破壊力は見られない。 始めから終わりまで少しも笑えないし、ラストの泣かせようとする流れも、どこか冷めて見てしまう。 遺書の朗読が途中から歌に変わるのも、意表をつくだけでしかなく、BGMにのみ使うほうがいい。 常に予想や常識への「裏切り」を大事にしているのはわかるが、そのことを優先しすぎて失敗しているように見える。 監督の思いとしては、自身の笑いに懸けた生き様を、野見さんを通して暗喩的に表現したかったのだろう。 その根底にうかがえる自負の強さとナルシストぶりが、今まではプラスに働いてきたものの、映画では悪いほうの目に出てしまった。 ラジオや本で時折吐露していた強烈な自負と、自らの評価への不満は、洒落や冗談ではなく大マジだったようだ。 コントやトークにかけては天才的な松本人志でも、映画はまた全然別物なのだと思わされる。 [DVD(邦画)] 3点(2012-12-20 03:27:03) |
349. 英国王のスピーチ
2010年度アカデミー賞に輝いた作品。 うまくまとまってはいるが、それほど心は動かされなかった。 [DVD(吹替)] 6点(2012-12-05 15:53:49) |