3721. シルビアのいる街で
別に物語性がなくてもよいのですが、結局は映像の執拗な積み重ねが「語って」しまっているので、手法の意味がないのです。かえって、作為性が画面に滲み出る結果となっています。これだったら、30分くらいのショート・フィルムにして、あとは全部想像に委ねます、の方がまだ潔かったんじゃない? [DVD(字幕)] 3点(2019-07-16 03:50:47) |
3722. アラモ(1960)
不必要に長いのもなんですけど、そもそも何か差し迫った危機や緊急性があるように見えず、全体の雰囲気がのんびりしているのです。外形を取りそろえたところで制作側が満足してしまったように見えます。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-07-04 04:21:06) |
3723. プライマー
こういう、誰も考えつかない(考えついたとしても実際に書こうとは思わない)脚本世界を完成させるオタク魂は嫌いではないのですが・・・それ以外の要素、とりわけ演技や演出というものが存在しない以上、映画として評価するわけにはいきません。異次元描写の提案映像、とかならいいのですが。 [DVD(字幕)] 3点(2019-06-15 03:13:19) |
3724. ミケランジェロ・プロジェクト
ジョージ・クルーニーがこんな真面目な歴史モノなんて、合わないだろうな・・・と思っていたら、まったくそのとおりだった。マット・デイモンもケイト・ブランシェットも、壮絶な無駄遣い。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-06-07 02:00:22) |
3725. 小さなスナック
GS映画のいろいろの中で、これはパープル・シャドウズ。なんですが、ほとんどは藤岡と奈々ちゃんのやりとりばかりであって、実はシャドウズがいてもいなくても何の影響もない!にもかかわらず途中ではゲスト的にヴィレッジ・シンガーズまで登場するというこの無駄さ!!で、内容なんですけど、これが見事なほど何もないです。シーンの前後のつながりがどうとかその意味がとかいう前に、まず、各シーンがシーンとして成り立っていません。GSには甘い私でも、これはつまらなかったと言わざるをえない。 [DVD(邦画)] 3点(2019-05-10 00:13:06) |
3726. 墓石と決闘
《ネタバレ》 もっともらしく始まって、導入部ではそれなりに迫力がありますが、それが急激に失速してしまう。それはやはり、主人公の行動がうじうじしてはっきりしないからです。「俺は法の力で解決する!」というのであれば、それに基づいてどうするのかを示してほしいし、その割には、途中からは何のきっかけもなくいきなり銃撃一直線になってしまう。「お前何言ってんだ(前と真逆のことを言ってないか)」と言いたげなジェイソン・ロバーズのリアクションが、そのまま見る側のリアクションでもあるというのが哀しいです。したがって、最後にもカタルシスもなければ着地感もありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-05-02 00:02:50) |
3727. ザ・スパイダース にっぽん親不孝時代
今までの主演作は日活だったのが今作は東宝になって、また、メンバーも本人役としての登場ではなく(一応)それぞれに作品内の役がついている。なんだけど、もうこれが圧倒的につまらないレベルです。あれだけ面白かった「ゴーゴー・向う見ず作戦」から作を追うごとに下降していって、ついに底まで落ちています。グータラな主人公連がある日謎の勢力に巻き込まれて・・・みたいな話なのですが、とにかく、全体が最初から崩壊しているというか、何の話がしたいのか分からないというか。まあでも、1年で主演作を4本も作っていたら、最後の方はそりゃそうなりますよね。あと、68年の終わりといえばグループの人気にもだんだんと陰りが出てきた頃で、その辺のテンションの低さもそのまま表れています。 [DVD(邦画)] 3点(2019-04-03 01:54:14) |
3728. ハッド
《ネタバレ》 全体に立ちこめる荒涼とした雰囲気にはいろいろ期待が高まるのですが、中盤まではそれっぽいシーンの積み重ねばかりで、少しもドラマが動かない。殺処分のシークエンスのインパクトはなかなかですし、そこから徐々に人がいなくなっていく展開も痺れますが、それだけでは回復できませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-27 00:31:12) |
3729. マッキントッシュの男
主人公も周りの人たちも、妙に行動が回りくどい上に、結局何がしたいのかさっぱり分かりません。あれこれひねってこようとしているのは分からないでもないですが、それならもっと伏線を張るなり演技に工夫するなりしないと、制作側の都合の良い方向に動かしているだけになります。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-22 23:55:32) |
3730. 待合室 -Notebook of Life-
最初の15分くらいで、これは、待合室にノートを置いた時点で、制作側が目的を達してしまっているな、と思っていたら、結局最後までそのままでした。まず、ノートの中身そのものに深みがなく、そこから繰り出される人生に広がりがないので、そもそも映画上のツールとしてのノートの意味がありません。また、そこに至る主人公ないし周辺人物の背景についても、どこまでも通り一遍であり、ノートが導き出される必然性がないので、その点からもノートの意味がありません。そもそも、場所が待合室であるべき必然性についても、作品の中からは見当たりませんでした。 [DVD(邦画)] 3点(2019-02-12 23:44:53) |
3731. さすらいの一匹狼
《ネタバレ》 最初のところで、意味ありげにスコープを覗くだけ覗いてニヤニヤしているだけという、この主人公のアクションがまったく格好良くないのです。で、結局そのまま最後まで行ってしまいました。大体、肝心の銀行家連中も、特に頑張って守らなければいけないように見えないし、まして子供を人質にして敵を脅すだなどというのは、もう何というか。皮肉と回帰を込めたラストに3点。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-10 23:15:09) |
3732. ハッスル!(2003)
《ネタバレ》 チリを代表する官能サスペンスというのがウリらしいのですが、エロティックなのは最初の約15分のストリップバーのシーンくらいのものです(後でもベッドシーンとかはありますが、ハリウッドでも日本でもその程度のはいくらでもあります)。で、話の興味は兄弟+マフィアのボス+ストリッパーの四角関係の方に移っていくわけですが、せっかくのそんな重層設定をしていながら、心理の綾も何もなく、それぞれでうじうじ考えているだけです。子供がどうのこうのという部分も、何かそこだけ別世界みたいで、話の文脈から浮いているんですよね・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2019-02-05 23:03:00) |
3733. マイ・カントリー マイ・ホーム
ミャンマーの映画ってあまり見る機会がないので、期待したのですが・・・どこまで進んでも面白くならないのにびっくり。主人公の女の子も、相手役っぽい男の子も、何か目新しい造形着眼点があるわけでもなく、ただ喋っているだけです。中盤から舞台がミャンマーに移り、ルーツ探求っぽくなってくるのですが、別に何かを発見するわけでもない(前半で何も生み出されていないので、発見のしようもないわけですが)。映像の安っぽさも含めて、残念な内容でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-05 22:48:09) |
3734. 皆殺し無頼
《ネタバレ》 遺産や遺言がどうのこうのというのがベースにあるからか、どうも全体的に、ウエスタンらしからぬネチネチした雰囲気が充満してるんですよね・・・。クライマックスの銃撃戦も、あんないい舞台を用意していながら、敵がただ突っ込んでくるだけで知能戦が感じられないので、意味半減。ラストの水筒ネタに3点。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-04 01:55:33) |
3735. マネー・ピット
《ネタバレ》 こういうのは、人物側があれこれ頭をひねろうとして、それにもかかわらずさらに上を行くトラブルが起こる、からこそ面白いのであって、ただ単に順々に家が壊れていくだけでは、主人公が無策のマヌケに見えてしまうだけなのです。したがって、笑いになりません。●で、そんなことよりも大事なのは、途中でちらっと出てくるメタルバンド、クレジットによれば、ホワイト・ライオンではないですか!思わず戻して確認しましたが、あー確かに、ヴォーカルはマイク・トランプだし、ギターはヴィト・ブラッタですなー。時期的に、1st発表直後、2ndでのブレイク前ですよね。しかもこの"Web Of Desire"という曲、一部しか披露されませんが、割と格好良い上に、どのアルバムにも入ってないんじゃない?ということは、ものすごく貴重ですよね。この偉業に3点。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-01-28 00:36:53) |
3736. オレゴン魂
ジョン・ウェイン老けたなあ・・・と思っていたら、75年の作品ですか。しかし一方で、ウェインと同じ年であるはずのキャサリンはいつものキャサリンのごとくガンガンに元気で、それをウェインが受け切れておらず、つまり、2人がかみ合っていないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-01-26 11:47:57) |
3737. 二ツ星の料理人
そもそも、こんな始終ピリピリイライラしている料理人が作った食事って、あえてわざわざ食べたいと思わないのですが。また、ミシュランなんぞはまったく当てにならない(ほかにもっとウマい店はいくらでもある)ことを知っている日本人に、そんなミシュランごときを相手に頑張っている姿をいくら見せても、説得力はありません(したがって、ラストも着地になっていません)。加えて、エマ・トンプソンやユマ・サーマンやアリシア・ヴィキャンデルにあんな露骨な客寄せパンダの使い方をしているのも気に入らない。 [DVD(字幕)] 3点(2019-01-04 02:05:56)(良:1票) |
3738. スーサイド・スクワッド
何というか、各キャラクターの配役を決めて衣装をデザインして着せてみたところで、力尽きてしまったんだろうなあ。いや、最初からそれ以上のことをするつもりはなかったというか、目的はそこにしかなかったというか。大体、元締のはずのヴィオラ・デイヴィスがどこまでいっても人の良さそうな普通の小母さんにしか見えない時点で、すでに失敗です。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2018-12-18 01:42:07) |
3739. ジャングル・ブック(2016)
CGはこれだけ頑張っているのに、何でこんなに面白くないんだろう?と考えていたのですが、結局、主人公の彼に、人格もなければ成長も変化もないからなのですね。したがってこれは、よくできたCG展覧会ではあっても、映画ではないです。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2018-12-08 00:01:20) |
3740. けものみち
せっかくいろんな人物を配置していながら、みんな似たような描写しかされていないので、平坦で面白みがない。けものというよりも、単なる小者の群像にしか見えませんよ。 [DVD(邦画)] 3点(2018-11-26 02:00:33) |