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ぐるぐるさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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21.  前世紀探険
「トンネルを抜けると、そこは前世紀だった」・・・という、何とも豪快(?)なほのぼのSFファンタジー。ただ、僕はカレル・ゼマンの描く世界はとても好きなのだけれど、この作品はちょっと単調(仲間の一人がはぐれる→何かを見つける、もしくはトラブルに巻き込まれる→次の時代に進む、の繰り返し)に思えて、疲れてしまった(というより疲れている時に観たからそう感じたのかもしんないです)。SF映画というより「教育科学映画」みたいなようにも思えた(つまり「大人の目線」で子供を啓蒙するような感じ)。ただ、過去へ行くのにゴチャゴチャと言い訳をせずスルッと行っちゃったのは潔いし、深読みすればコレ、少年たちの“ごっこ遊び”の空想をそのまま映画にしちゃった、という風にも見えて、ちょっと興味深いです。
[DVD(字幕)] 5点(2005-11-19 18:45:06)
22.  空の大怪獣ラドン
これを含めて、この頃の日本の怪獣映画が、妙な生々しさを漂わせているのは、恐らく「戦争」の記憶が生々しく残っていたからなんじゃないかな。きっと当時この作品を観た人の多くは、ラドン来襲を「空襲」のメタファーとして感じ取ったのだろう・・・てな事を、ボーっとした頭で考えながら観ました。あと、欧米の多くの怪獣・モンスターものと違って、ラドンが単純な「悪者」みたく描かれていない(ラストはちょっと泣けた)のにも好感が持てました。んー、「ゴジラ」一作目が「横綱」だとすると、この作品は「名大関」って感じですね。
[DVD(字幕)] 8点(2005-11-14 14:29:07)(良:1票)
23.  シンバッド七回目の航海
ハリーハウゼン作品初体験でごんす。今まで彼の特撮のハイライトシーンはテレビで見た事があったものの、「いくら映画史上偉大とか、後のクリエイター達に影響を与えたとかゆわれても、やっぱ今観たらショボく見えるのはしょうがないよなー」と思っていたのだけど、実際観てみたらこれがビックリするほど面白~い!何というか、童心に返った気持ちで普通にドキドキワクワクしながら観ちゃいました。思うにこの作品の魅力って特撮云々よりも、その見世物的ウサン臭さや妖しさにあるんじゃないかなー。あの、侍女が蛇女に変えられてしまう所とか、その他大勢的な乗組員がバシバシ怪物に殺されちゃう所とか、良い意味で乱暴な感じ。あ、それに時には敵、時には味方の魔術師とか、その彼にちっちゃくされちゃったにもかかわらずそれを大して気にしてないような(笑)お姫様とかも魅力的で、オチも可愛くて良いよね。ところで知り合いの中学生からちょっと面白い話を聞いたのだけど、最近彼の周囲では「スーパーファミコン」の中古ゲームが流行っているのだとか。そう、もう十年以上前のゲーム機で、ヒロシが「最近スーパーファミコンを買いました。スーパーというだけあって、映像がとてもキレイです」と自虐ネタにも取り入れていたアレ。彼曰く「最近のゲームって、確かに映像は綺麗なんだけど、肝心の内容が面白くないんだよね。技術と面白さって比例しないんだよねえ」。そう言われてみると、映画もそうだよね。最近のCGバリバリ、内容ショボーンの作品に食傷気味の方、試しにこの作品なんか、いかがですか?少なくとも僕はハマりました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-10-27 20:52:19)(良:1票)
24.  凸凹太閤記
秀吉の「太閤記」にシラノ・ド・ベルジュラックの要素(文才はあるけどモテない男が恋文の代筆をして・・・という奴)を取り入れたこの作品。うーん、題名から楽しげなドタバタ喜劇を想像してたのだけれど、ちょっと期待外れでした。出世のためにあれやこれやと知恵を絞る秀吉の姿が、当時景気が上がりかけだった(朝鮮戦争の特需景気)日本のサラリーマンには共感できたのかなあ。あ、でもヒロインの伏見和子が可憐で良かったし、最初と最後に遠眼鏡で彼女を捉えるシーンを入れてたのは結構良かったかも。なんだかんだ言って、最初と最後が良ければそれなりに満足してしまうんだよな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-26 20:01:00)
25.  ミスタア・ロバーツ 《ネタバレ》 
ジョン・フォードという監督さんは、どぉーしてこうも粋で爽やかな映画を撮るかなあ(いや、嬉しいけど)。主人公が戦場行きを志願して最終的には沖縄戦へ向かう所とか、米兵が寄港地でさんざん「おいた」をするのを黙認してたりするのは日本人としてちょっと引っかかるけれど、そこを差っ引いてもやっぱ良い作品。ミスタア・ロバーツは中間管理職の鑑ですな。全ての会社の社員研修で見せるべき…あ、でも部下のために上司に楯突くってのは会社としてはバツなのか。んじゃ労働組合でも良いや(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-26 19:47:03)
26.  旗本退屈男 謎の幽霊船 《ネタバレ》 
はひゃひゃ、僕はこれが初「退屈男」体験だったのですが、【バカ王子】さんと同じこと考えちゃいました、「よっぽど退屈なのかよ!」って(笑)。正直そんなに面白いとは思えなかったのだけれど、江戸時代、薩摩藩に従属してた琉球での「某国(てか中国、当時は清か)の陰謀も絡んだお家騒動、というストーリーは、これが沖縄返還前・中国との国交回復前に作られた作品ということを考えると、ちょっと興味深い面がありますね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-25 18:44:03)
27.  驟雨
倦怠期にさしかかった、ある夫婦の映画。言ってしまえば実に他愛のないお話ではある。のだけれど、その「他愛のなさ」が何でこんなにもいとおしく感じられるんだろう。【らくだのシアンツ】さんが挙げられている「ナスとキュウリ」のくだりは最高にキュートだし(夫と妻がそれぞれの立場を主張していくうちにエキサイトしてきて、事の発端を持ち込んだ香川京子が次第にオロオロしていくのがたまらなく可笑しい)、その他にも肉屋はどこがいいだの、どこそこの奥さんは長く病気を患ったせいで浮気されてるだの、「どーでも良いじゃん」と言いたくなるような日常の些細な事柄が不思議と心に残る(てか、人は誰しも他人から見たら「どーでも良いじゃん」的な事で毎日笑ったり、怒ったり、落ち込んだりして毎日を過ごしてるんだよなあ、としみじみ思う)。んで、そんな日常の中、夫のリストラやら近所付き合いの小さなトラブルやら、果ては夫婦間の危機もありつつ、最後は何故だか感動的な紙風船の打ち合いに終わる・・・というこの映画、僕は好きです。最初と最後に「新聞の切り抜き」を持ってくるのも良いやね(これまたどーでも良い事ですが、僕も新聞の料理の記事を一杯切り抜くけれど、実際にはなかなか作らなかったりするので、そこにも親近感を覚えました)。あ、それと、本筋と外れた部分でちょっと感動したのが「この頃は実際に『~ざます』と喋る奥さんがいた」という事と「この頃の主婦は普通に鶏の解体が出来た」という事。昔の主婦は、偉かったんだな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-15 18:37:41)(良:1票)
28.  居酒屋(1956) 《ネタバレ》 
うーむ、往年の大映テレビもかくやと思わせる、濃厚なドロドロ愛憎劇。ラストは、あ~そこまでやっちゃうか・・・いや確かに現実にはそういう事も大いにありうるんだけどね・・・とため息。それにしても、自分の妻の前の男を引っ張り込んで仲良くなってしまうダンナの心境が分からん。フランスの国民性もあるのだろうか?せめてナナには幸せになって欲しいな・・・。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-11 15:42:46)
29.  長い灰色の線
桃しゃ~ん、またまた素敵な作品を登録してくれて有難うごじゃいま~す。ところでこの作品、別に桃さんの言葉をまぜっかえす訳ではないけれど「巨匠の隠れた名作」という扱いを受けるにはあまりにもキュートでいとおしい(つまりもっと普通に人々の間で愛され、慈しまれるべき)作品だと思う。邦題は直訳なんだけど(多分グレーの制服を着た士官学校の生徒たちが整列してる様を言ってるのだな)、ちょっと地味で、損してる気がする。さて、若き日の主人公マーティ(タイロン・パワー)が士官学校に皿洗いとして雇われ、やがて教官になり、後に終(つい)の伴侶となるメアリー(モーリン・オハラ)と出会い・・・という物語がテンポ良く語られる前半は、何というかもう、登場人物の一挙手一投足がひたすら可愛らしくてニコニコしながら見入ってしまう。特にお互い素直になれないマーティとメアリーがブチ切れながら(!)愛の告白をするシーンは大爆笑必至。後半、二つの世界大戦を通過するくだりになるとさすがに話はシリアスになっていくけれど、それでも暗くて陰惨な印象ではなく「生きていれば必ず親しい者との死と向かい合わなければならない」という事実を穏やかなトーンで語っている、という印象。それに、あー、あのラストも素晴らしいやねぇ。人生の悲喜こもごも、そして家族というもののあり方、人と人とのあり方を教えてくれるこの作品、沢山の人に観て欲しいです・・・ところでこの作品、聞く所によるとジョン・フォードが初めてシネマスコープに挑んだ作品だとか。残念ながら僕が観たのは両端がテレビサイズにチョン切られちゃったビデオ版。せめてDVDで観たいっす~。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-13 16:32:12)(良:3票)
30.  キッスで殺せ! 《ネタバレ》 
うにゃあ、僕はリンチの事は良く分からないけど、異様な迫力のある映画でしたねー(僕も、あの階段のシーンは印象的でした)。あの放射性物質についての描写は、多分科学的に見たらデタラメなんだと思うけれど、この頃(冷戦が始まり、ソ連でも原爆が開発され、人々が核の恐怖に打ち震えていた頃。この辺は「アトミック・カフェ」を観ると良く分かります)の「核」というのは、世間的には「何か得体の知れないもの」だった訳で、これは、そういう「得体の知れないもの」に対する不安と恐怖を描いた作品なのだと思いました(つまり「アレ」は隠喩でもあり直喩でもあったんだな、きっと)。俳優さん達も、僕の知らない人ばっかだったけど良かったな(特に被害者の友達のリリー役の女優さん、怖ぇ~)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-08 22:32:13)
31.  プラン9・フロム・アウター・スペース
うーん、「グレンとグレンダ」「怪物の花嫁」は結構普通に良かったと思うのだけれど、これは凄い。STING大好きさんの仰られている通り、無茶苦茶壊れまくっている。もはやエド・ウッド作品に関していちいち細かいツッコミをするつもりはないけれど、SFとしての破綻、物語の破綻、以上に、映画として破綻している。バートンの「エド・ウッド」にも登場した整骨医の先生とベラ・ルゴシ(の生前のフィルム)を強引に「同一人物」に見せようという編集や、どう考えても繋がっていない(多分ドキュメント映像をパクった)戦場のシーンと司令官のシーン、などなど。大体「グレンとグレンダ」には「女装は悪くない」というメッセージ、「怪物の花嫁」には「本来の場所から追われた者のルサンチマン」というテーマがあったのに、この作品には全くテーマが感じられない(反戦?冗談はヨシコさんだぜ)・・・のだが、ひょっとしてこの作品、「映画(作り)」そのものが、実はテーマなのではないか、という気もしなくもない。この作品にはテーマもなければ物語もない、あるのはただ「映画を完成させねばならんのだぁ!」というエド・ウッドの根性、のみ。まるでエンジンが燃え尽き、タイヤも全てパンクしているにもかかわらず、それでも走り続けようとする車のようだ。そう考えると、これは(エド・ウッドの本意は別にして)映画のある「極限」を体現した、とってもロックンロールな作品なのかもしれない。ということで、「これはひょっとして9点なのかもしれない」と思いつつの1点です。 
[DVD(字幕)] 1点(2005-04-26 18:47:25)(良:2票)
32.  怪物の花嫁
んー、きっとワタクシがアホなのだからだと思うのだけれど、なぜこの作品が「最低」映画なのか、分からんかった。出演者の演技がヘボだから?実写のタコと、動かない「タコ人形」を強引に「同じもの」としてるから?ま、そりゃそうかもしれないけれど、そんな事にいちいち突っ込んだりアラ探しをするのは、例えば時代劇を観て「カツラの線が見える」とか「刀触ってないじゃん」とか言うのと同じで、別に駄目とは思わないけどあんまり意味のないことだと思う。僕はこの作品を観て、何故ティム・バートンがエド・ウッドを愛してやまないのかが、ちょっと分かったような気がする。どちらも自分が世間から見て「異端」であることを深く自覚していて、それがどうしようもなく作品や人物に表れてしまうところが共通している。つまり「バットマン」のブルース・ウェインとジョーカーが、実はバートンそのものだったように(と僕は思っているのだけれど)、この作品の、故郷を追われたマッドサイエンティストと、彼に従う無垢なロボもやはり、エド・ウッドそのものが強く反映されたものではないだろうか。バートン版「エド・ウッド」で、エドが熱演したベラ・ルゴシに報いる為に追加されたとされている、マッドサイエンティストの故郷に対するルサンチマンを吐露するシーンは、その辺のチャラチャラした凡作なんかよりもずっと心に迫る名シーンだと、僕は思います。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-04-26 18:29:37)(良:2票)
33.  グレンとグレンダ
突然ですがカミングアウト。ワタクシ、学生だった二十歳の頃、二度ほど女装した事があります。因みに“密室で楽しんだ”訳ではなく、一回目はとあるイベント事のため、二回目はクリスマスに開かれた仮装パーティのため。下着は普段のだったけど(最初女友達のブラを借りて着けようとしたんだけど、体格が違いすぎて着られなかったのでコンビニで買ったゴムボールを装着)、お化粧とマニキュアはやってもらいました。別にまたやりたいとは思わないけど、あれはあれで興味深い体験だったと思います(ストッキングって意外とあったかい、とかね)。つーかさ、女の人が男のカッコすると「男装の麗人」とかゆわれるのに、逆だとトーサクとかヘンタイとかゆわれてしまうっていうのは間違ってるよ・・・と、書いてる最中から読んでる人がひく気配を感じてきたので、閑話休題。ほとんどの人と同じく、僕もバートンの「エド・ウッド」を観てからエド・ウッド作品に触れたので、贔屓して観てしまっているかもしれないけれど、これ、そんな酷い作品かなあ?これは言うなればとっても生真面目な「啓蒙映画」だと思う。はっきり言ってストーリーはあってないようなもので「女装は悪くない!差別したり“病気”のレッテルを貼ってはいけない!」というメッセージを、ただひたすら繰り返してる、だけ、なのだが、その語り口が愚直なまでに真摯で、ちょっと引き込まれてしまう。そもそもハリウッドの功績の一つに「他者を発見し、理解する(つまり、世の中自分と違う人たちもいっぱいあるけど、仲良くしようよ、と訴えかけるってこと)」というのがあった(余談だけどハリウッドに左翼が多かったのは、共産主義がどうこうというより、「他人の痛みを理解しよう」という感覚が当時の映画人にあったからだと思う)。そういう意味ではこの作品はとっても「正統派」だ。確かに後半の心象風景(?)のシーンは訳分かんないけど、キューブリックとかだってそうじゃん。もしエド・ウッドにもうちょっとの才能とお金と理解者がいれば、ラス・メイヤーやジョン・ウォーターズや鈴木清順(!)のような「鬼才」になり得たかもしれない、と思うけどなあ。あ、それにきっと「ロッキー・ホラー・ショウ」には少なくない影響を与えていると思う、この作品。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-26 18:10:43)(笑:1票)
34.  ノンちゃん雲に乗る
今まで僕は知らなかったのだけれど、鰐淵晴子という人は戦後「天才少女バイオリニスト」として名を馳せた人だそうな。これはあくまで想像だけど、丁度終戦の年(1945)に生まれ、優雅にバイオリンを奏でるばかりか、ピアノやバレエもこなし(おそらくこの時代、子供の頃からバイオリンを学べる環境にある、というのはある程度裕福な家でないと無理だったと思う)、その上まるで少女雑誌の挿絵から抜け出たような可憐さを持った彼女は「戦後の復興」、或いは「日本が目指すべき豊かさ」を象徴するアイドル的存在だったのではないかな。この作品を今観てみると、お話としては他愛もないし、子供に対する教訓話みたいでもあるのだけど、戦後のある時期にあった(であろう)一種の解放感と瑞々しさと無邪気さに溢れていると思う。なにより、ノンちゃんのお母さん役で出演している原節子が良いのです。こんなお母さんだったら、ノンちゃんじゃなくても大好きになっちゃうよねえ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-04-07 18:29:49)
35.  東京物語 《ネタバレ》 
この作品について語ろうとすればとてもこのスペースでは足りないし、そもそも多くの方が語ってらっしゃるので今更付け加える事はあまりないのだけれど・・・。一つ思ったのは、普通映画の中の「死」って極端に軽く扱われるか、でなければ大仰(ドラマチック)に扱われるのが殆どだと思うんですよ。でもこの作品ではそのどちらでもなくて、「死」は淡々と近づき、淡々と迎えられ、淡々と過ぎていく・・・その描かれ方にむしろ特異な印象を覚えました。妻を亡くした後の笠智衆の佇まいと言葉が、淡々としているからこそ重く感じられます。ひょっとして僕がそう感じたのは、中学の時に母を亡くした時の自分の父の表情と重なったからかもしれませんが。
9点(2005-03-04 20:22:54)(良:1票)
36.  決断の3時10分
うにゃあ~、多分スティングさんは「映画っていうのはそもそも大衆文化、もっと言っちゃえばビンボーな労働者向けの娯楽で、その意味で正に“サブカルチャ-(下位文化)”つまり“B級”なものなんだけど(『ゴスフォード・パーク』でも貴族の人が『私ゃ映画なんて観ませんよ』っつってたしね)、でも昔から心ある映画人てのは限られた時間・予算・技術の中で頑張ってきたんだよ。で、その結果、例えば俳人が五七五の中に小宇宙<コスモ、と読んで下さい>を開花させた如く、良い映画にも小宇宙が込められてるんだよ。そーゆートコも意識して観ると一杯発見もあるしもっと映画が面白くなるよ」と仰りたいのだと、思う(間違ってたらゴミンナサイ)。で、この映画、面白~い!西部劇というとどーしても「白人がネイティヴアメリカンをいぢめる話」という先入観があって敬遠してたのだけれど、損してたな~。実直なカタギのカウボーイ・ダンと、無法者でありながらどこか優雅な雰囲気を兼ね備えたベンという対照的な二人の心理的な駆け引き、そして「3時10分」が迫るまでのドラマ展開の面白さ。それにパンフォーカス(っつうの?全体にピントが合っててくっきりしてる撮り方)を多用した映像も綺麗。あの、冒頭で馬車が遠くから走ってくる所とか、ダンの奥さんが初めて出てくる所、酒場のカウンターにベンの一味がズラッと並んで酒を注いでもらう所、あとベンとエミー(酒場の女)の顔のアップのシーンとかも良かったなあ。あと、アレンジを変えてほとんど全編流れてるテーマ音楽も素敵。僕も大宮サティのカート野郎さんと同じく(ですよね?)ずぅっとあのテーマを口ずさんでます。
9点(2005-02-20 18:55:49)(良:3票)
37.  夜と霧
これは、ナチによる凄惨なホロコーストを題材にした、優れたドキュメンタリー映画なのだけれど、僕はむしろそこに収められている内容そのもの、というよりむしろ、製作者がホロコーストという「事件」の悲惨さ、残酷さ、そこから立ち上る感情とか匂いとか、そういうものを何とかフィルムに収めようという「気迫」に圧倒され、感動した。その意味でこの作品は「ドキュメンタリー」である前にまず「映画」である、と思う。 
8点(2005-02-16 15:29:23)
38.  蝿男の恐怖 《ネタバレ》 
ホントはリメイクの方の「ザ・フライ」を観ようと思ったのだけれど、ちょっとホラー初心者のワタクシにはキツ過ぎるかな、と思い、こっちをまず観てみる事にしました(何たって「“シザーハンズ”の発明家」ことヴィンセント・プライス御大も出演してるし)。・・・怖い。これはホラーというよりスリラーに近いのではないでしょうか。まず蝿男が死んでいる所から始まるのに意表を突かれたし、あの物質転送機の存在自体も怖い。んで肝心の蝿男もなかなか出てこなくてかえってドキドキが高まるし、「白い頭の蝿」がどういうのなのかもすげー気になるし。それに冒頭でさりげなく猫の伏線が張られているところなど、脚本もよく練られていたと思います。それにしても、科学の進歩が早すぎて、人間の感性や習慣などが追いつかない、というのは重要な指摘だよなあ。
8点(2005-02-11 17:00:22)(良:1票)
39.  薄桜記
♪んっふっふ~、黒猫おねいさま、密室で若い殿方をユーワクするなんて、いけませんことよ~(笑)。さてさて、市川雷蔵の代表作とも言われるこの作品ですが、ちょっと台詞やナレーションで説明し過ぎの気がしました(まあ入り組んだ話なので、多少はしょうがないのだけれど)。もう少し短くシャープにも出来たんじゃないでしょうか。それと【黒猫クロマティ】さんも仰られてますが真城千都世はどちらかというと悪女タイプ(別にけなしてるわけじゃないですよ、念のため)の女優さんだと思うので、も少し清純タイプの方が千春役には合ってたんじゃないかなーと思いました。とはいえ市川雷蔵は見事役にはまっていたと思います。欲を言えば、ブレイク前のカツシンの愛嬌、可愛らしさをもっと前面に出して欲しかったなー。
6点(2005-01-11 18:06:28)(良:1票)
40.  初春狸御殿
まずはレビューを始める前に「テレビ東京さん、ありがとう!」こんなレアな作品を新春に放映してくれるなんて、さすが「オクトパス」をゴールデンタイムに2回も放映するだけのことはありまする(笑)。ここは敬意を込めて「東のサンテレビ」と呼ばせて頂きましょう(ただ、欲を言えばもう少しコマーシャルを入れるタイミングを考えて欲しかったな・・・)。さてさて、大映では戦前戦後を通じて「狸もの」と呼ばれるジャンルの作品を次々と発表していたそうで(今度鈴木清順がチャン・ツィイー主演で「オペレッタ狸御殿」という作品を発表するのだとか。楽しみ)、これもその一つ。内容は、やましんさんの仰っている通り、豪華スター競演の実に無邪気で明朗快活なお話。尚且つ美術セットの鮮やかな色彩も目に楽しいし、若尾文子と市川雷蔵のキスシーン(一度目は扇越し、二度目は波打つ水面に映させている)もイキな感じ。それとやましんさんが懸念(?)されてるメス河童のびーちくですが、あれはどうもスパンコールかなんかを貼っているような気配で、何だか「女子フィギュアスケートの衣装が大胆な露出で一瞬うぉう!と思ったら実は肌色の生地でがっくし」みたいな感がなくもないけど、あれはあれでギリギリ健康的なお色気ってことでなかなか良いです。つまりは、新年に無邪気に楽しめる作品。ただ、これは邪推ですが、あの「自分が狸であることを恥じて人間の姿でいようとするキヌタ姫」ってのは、当時の日本人の欧米(というか、アメリカ)に対するコンプレックスのメタファーではないかなーと、ちょっと思いましたです。だっていまだに「日本人離れした」という言葉は「ほめ言葉」として使われてるもんなあ・・・ま、これは野暮な余談でした。
7点(2005-01-04 17:09:16)
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