21. モダン・タイムス
主人公は機械を使う側から使われる側になってしまったといっても過言ではない。今の我々も一歩間違えばこうなるという事をこの作品は教えてくれる。そして、我々はこの映画のラストのように均一化された世界の中で幸せを見つけなければならない…そのことをチャップリンは面白おかしく我々に教えてくれるのである。 7点(2004-03-20 20:53:01)(良:2票) |
22. 風と共に去りぬ
この映画から受けた初めての印象はやはり【不朽の名作】そして【やたら長い】というものでした。まあ、小さい頃見た時と違って今では4時間超の映画も普通に見ているので見返してみても特に長すぎとは思いませんでしたけど、映画史に燦然と輝く傑作という印象は今でも変わっておりません。恋愛叙事詩というのはその主人公にどれだけ感情移入できるかが主な評価対象だと思いますし、その点に関してははっきり言っていつまでも昔の男に揺れ動いている優柔不断なスカーレットにはとてもじゃないが感情移入できなかった。が、南北戦争前夜から戦争終結後までの人間の内面の移り変わりを丁寧に描いている作品であるし、3時間52分という時間すら忘れてしまうほどの濃厚で見事なストーリー展開は充分評価に値する作品だと思う。 8点(2004-01-26 01:37:16) |
23. オズの魔法使
この時代でカラーとは相当お金かけてるんでしょうか?まあそんな事はどうでも良いですけど、素直に楽しかったです。脳みその無い案山子君、心の無いブリキ男君、勇気の無いライオンと、個性的なキャラクターたちや魔法が息づいてるオズの国など、見ていて本当に楽しいです。 7点(2004-01-24 23:57:32) |
24. 駅馬車(1939)
“地獄馬車”と言って、果たして何人がこの【駅馬車】を連想する事が出来るでしょうか?恐らく出来た人は相当映画好きか西部劇好きかのどちらかだと思います。じゃあ何故、僕が連想できたかって?それは、淀川さんの著書を読んだからですよ。この映画、淀川さんが正に西部劇といってるように、正直な話、いままで西部劇といえば荒野の七人と思ってた僕の考えを見事打ち砕いた作品であります。ありとあらゆる層の人々がひとつの馬車に乗り込み、そこでは次々と事件が起こる、そしてそれらが全て片付いたとおもったら、最後に彼らを襲うのはインディアンたち。そこからのガン・ファイトがまた素晴らしい!そして、当時CG合成など無かったであろう時代に、馬から馬へと次々に飛び移っていくジョン・ウェイン扮するリンゴのカッコいいこと!!そしてやっと目的地に着き、リンゴは当初の目的、復讐を果たし、求婚した女性と共に去っていく…この作品、前半は人物たちのやり取り、そして後半はダイナミックなガン・アクションと、娯楽映画のツボを物凄く押さえてる、正に西部劇の“決定版”だと思います。 9点(2003-12-15 03:46:09)(良:1票) |
25. 西部戦線異状なし(1930)
戦争体験のない教師に扇動され、期待に胸躍らせて軍隊に志願する青年たち。しかし、実際の戦場は、想像とは遥かに違うものだった。そこでは、栄光や名誉などは存在せず、ただ人と人との殺し合いがあるだけ。さっきまで元気だった友人も、死んでしまえばそれでお終い。後に残るのは、悲しみにも増して今自分がここにこうして生きているという実感。人間とは、死の淵に立たされて初めて生の輝きを放つもので、戦争とはこのようなもの。いかに尊い命が奪われたとしても、戦争という事柄に比べれば“異状なし”というたった一言で片付けられてしまう…映画を見終わった後、再び“西部戦線異状なし”という題名を読み返してみると、言葉ではなんとも言い表せない感情が生まれてきました。 [DVD(字幕)] 9点(2003-12-11 00:28:08)(良:2票) |