21. ヒメアノ~ル
《ネタバレ》 ここまでずっとアヴァンタイトルだったのかよ!という衝撃。本番はタイトルが出てから。日本映画もやる時はやります。 [映画館(邦画)] 7点(2016-12-13 00:16:06)(良:1票) |
22. 一人息子
《ネタバレ》 明らかな失敗作です。小津は日本にトーキーが持ち込まれた31年以降、トーキー移行に向けた実験を繰り返してきました。フェードイン・アウトによる安易な場面転換や移動撮影など、小津が嫌ったと「される」演出を徐々に減らしていき、満を持してのトーキーデビューが本作でした。しかし、本作には捨て去りつつあった演出が総動員されています。小津がトーキーの編集に手こずったことは確実。そんな中でトーキーに対する風刺をかます惨めなシーンもありました。小津の心境はお母ちゃんの悔し涙と奮起を誓う息子の意志にシンクロしています。その後、本作での反省を活かして小津は黄金期を迎えます。本作は避けられるものなら避けたかったが、成功のためには必要だった失敗作です。 [DVD(邦画)] 3点(2016-12-13 00:14:53) |
23. 淑女は何を忘れたか
《ネタバレ》 小津安二郎の演出法が確立した金字塔。ルビッチの影響を強く受けたたのしい作品です。前作「一人息子」にはなかった台詞のリズム感と面白さが際立ち、風刺も効いています。ビンタ一発で仲直りってそりゃないよ、とは思いますが、小津には珍しいエロチックなエンディングは小津流ソフィスティケイテッドコメディと呼ぶにふさわしい。サイレント期の小津はスラップスティック風、トーキー期の小津はソフィスティケイテッドコメディ風、ルビッチ風なのです。 [DVD(邦画)] 8点(2016-12-13 00:10:12) |
24. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
喜八3部作と比べるとそれほど面白いわけじゃないけど、可愛らしい1作だと思います。戦前の小津らしい風刺が効いていて、飽きることなく見ることができます。 [DVD(邦画)] 7点(2016-12-13 00:07:17) |
25. 出来ごころ
小津の人情の芽生え。黄金期の礎となった記念すべき1作だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2016-12-13 00:05:30) |
26. あなただけ今晩は
ただただ愉快。堅物とX卿を嬉々として演じるジャック・レモンもシャーリー・マクレーンも素敵。「アパートの鍵貸します」よりもずっと好き! [DVD(字幕)] 8点(2016-12-13 00:04:14) |
27. 理由なき反抗
この頃の不良は最終的に体制に叩きのめされる存在だった。明らかに後のアメリカン・ニューシネマにつながる1作であり、先駆者だったと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2016-12-13 00:02:30) |
28. ランブルフィッシュ
いまいち話に乗れなかった。ミッキー・ロークの雰囲気はとても好き、街の雰囲気も日本人が思い描くアメリカの田舎町って感じで良いんだけど……。 [DVD(字幕)] 5点(2016-12-12 23:59:25) |
29. ストリートファイター(1975)
渋いけど地味。バトルがまったく盛り上がらない。何のために黄金コンビを器用したんだ!ウォルター・ヒル作品の中でも最もおとなしい作品と言っていいかもしれない。鑑賞後のテンションの上がらなさは他の方のレビューが短文であることからも察してください。みんな同じ感想だよ、多分。 [DVD(字幕)] 3点(2016-12-12 23:58:02) |
30. イン&アウト
中盤のゲイ矯正CDギャグ以外は本当につまらない。フランク・オズの唯一の失敗作だと思う。終始腹がたつようなしょぼくて気に食わないギャグが続いて、レポーターの傍若無人さが笑いにつながらないし、取ってつけたようなハッピーエンドにも開いた口が塞がらない。クライマックスのあれは何なの?何が言いたいの? [DVD(字幕)] 2点(2016-12-12 23:56:24) |
31. 愛のメモリー
デ・パルマ映画っぽさが弱い気がする。あの「ファントム・オブ・パラダイス」の後に作られたというのが信じられないほどふつうの映画だった。 [DVD(字幕)] 5点(2016-12-12 23:54:26) |
32. 怪談(1964)
《ネタバレ》 前半と後半でテーマがわかれている。前半は異界との性的な接触、後半は映像技術の見せびらかし。前半の「黒髪」「雪女」の素晴らしさは、欲に溺れた人間の因果応報を描いているだけではなく、異界の表現がきわめて的確で観客の心の奥底を揺さぶるからだ。「黒髪」は武満徹の音楽が、「雪女」は冒頭の空模様が世界観を見事に表現している。確かに芸術映画だ。客が入らないのも当然だよ。「耳なし芳一の話」は本当につまらない。酷すぎる。くどい。田中邦衛は面白い。「茶碗の中」は稲川淳二の怪談話にありそうな感じで、お気に入り。それぞれに点数をつけるとしたら、「黒髪」10点、「雪女」7点、「耳なし芳一の話」1点、「茶碗の中」7点。「耳なし芳一の話」以外の完成度の高さと「黒髪」の音楽、演出、美術の素晴らしさを評価します。 [DVD(字幕)] 9点(2016-12-12 23:53:02) |
33. 牝犬(1930)
《ネタバレ》 ラングのリメイクと比べると描写に暖かみがある。しょぼくれ中年と姉ちゃんにしっかり感情移入できるように作られているし、コメディとしても笑えるシーンがあって良い。終盤の展開は人間ってそんなもんだよな、という諦念さえも感じさせる。嫁の元カレが登場するシーンは笑えます。嫁さんも良いキャラしてて好き。 [DVD(字幕)] 7点(2016-12-12 23:46:09) |
34. 俺たちに明日はない
《ネタバレ》 強さと美しさに惹かれあった2人だけど、クライドは兄貴とイチャついてばかりでボニーを素直に愛せない。困難を乗り越えるたびに少しずつ愛を確かなものにし、ついに愛しあうことができたのに蜂の巣。二人の運命はクライドが差し出した拳銃をボニーが愛撫した瞬間に決まっていたのだ。性と死の濃厚なメタファーが漂うあのシーンは本当に大好き。 [DVD(字幕)] 8点(2016-12-12 23:43:42) |
35. 靴みがき
思いやりのすれ違いが切ない。自転車泥棒ばかりがクローズアップされがちなデ・シーカだけど、本作もなかなかいいものです。 [DVD(字幕)] 6点(2016-12-12 23:39:47) |
36. レディ・イヴ
ソフィスティケイテッドコメディは本当にしんどい。バカバカしい。 [DVD(字幕)] 3点(2016-12-12 23:38:15) |
37. バニシングIN TURBO
ニューシネマの締めくくりに相応しいバカバカしさ。映画界の悩みを全て笑い飛ばせ! [DVD(字幕)] 8点(2016-12-12 23:37:20) |
38. フィツカラルド
社会に認められるための通過儀礼が山登り。中盤まで冗長にも程があるので見続けるのがしんどいけど、山登りのシーンは忘れられない。 [DVD(字幕)] 5点(2016-12-12 23:35:47) |
39. 明日に処刑を・・・
ラストシーン以外は「こいつらいつも再会と別れを繰り返してるな」という印象しか残らない。逆に言えば、ラストシーンは素晴らしかった。 [DVD(字幕)] 5点(2016-12-11 04:03:50) |
40. 明日に向って撃て!
《ネタバレ》 キッドとブッチの友情を超えた友情が良い。ピンカートン探偵社の追跡を逃れ、エッタのもとに帰ってきた2人。キッドとエッタが抱き合う姿を窓ガラス越しに見るブッチのその表情がたまらない。キッドとブッチのの関係は明らか。エッタは2人の間に入り込むことができない存在だ。実際、エッタとキッドの本番は描かれないし、ギャング家業を捨てきれない2人を見捨てて帰国してしまう。ラストシーンの妄想会話にエッタは登場しない。 [DVD(字幕)] 6点(2016-12-11 04:02:36) |