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FSSさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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401.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 
私もゲーム版は、あまりの不条理な難易度と自由度の無いゲーム性、ころころ操作キャラが変わる細切れなストーリー展開などに嫌気が差して序盤で投げ出したクチ(笑)。  しかしストーリーは気になっていたので、この映画版で理解しようかと思っていたら、どうやらストーリー展開はゲーム版とは違うらしい。  大胆に解釈を変えるのは良いとしても、基本的にホラーとしては思わせぶりなだけで、たいした事のない恐怖演出とストーリー展開に拍子抜け。特にあの「幻覚オチ」は手抜き過ぎでしょ。いくら息子を亡くしたトラウマがあるとは言え、彼女の見る幻覚と過去の事件とが何故かリンクしていたり(隠し部屋の写真とか)、父親や村人の襲撃シーンを全部幻覚で済ますのは無理がある。「人魚の肉」と「不老不死伝説」という設定や、あの赤い服の女など、作中での扱いが中途半端な伏線が多いのが原因。  それこそゲームのように、過去の事件の謎を探っていく情報収集や謎解きの過程をしっかり描いて欲しかった。そうすれば自分が見る幻覚との相関関係にも必然性が出てくるはず。  また、監督の演技指導のせいもあるが、市川由衣の演技もキャーキャー叫んでいるだけで、だんだん甲高い声が耳障りになってくる。ココリコ田中直樹や阿部寛もミスキャスト。特に田中が鉄塔で変貌するシーンには爆笑。完全に「絶対に笑ってはいけない 夜美島1泊2日の旅」。 
[DVD(邦画)] 4点(2007-06-06 13:33:29)
402.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
前作もそうだったけど、このシリーズの最大の問題点は、「海賊」という設定を使っている意味がほとんど無いこと。  相変わらずジャックは呪いやら契約やらに振り回され、自分の身を守ることに精一杯。同じく他の登場人物たちも自分たちの身の回りの問題解決に必死で、いつまで経っても「まだ見ぬ大海原へ財宝を探しに出発だ!」みたいな冒険ロマン溢れる展開にならず、スケールの小さいみみっちい話が続く。海賊映画にあるべき世界の広がりやワクワク感がまったく感じられない。  導入、申し訳程度に前作との繋がりの説明があった後、何故かジャックがいつの間にか変な人食い人種(?)に捕まっているという展開も唐突過ぎて意味不明。  長々とドリフのような緊迫感の無いコメディアクションが続いた後、結局、島から逃げ出すだけで、その後のストーリー展開にとって何か必要なイベントだったのだろうか?  もともと今回はデイヴィ・ジョーンズとデッドマンズ・チェストが話の中核なのに、そもそも彼が何者で、チェストを探す動機や目的、ジャックとの関係など、説明不足な部分が多すぎる(ネットで色々と情報を仕入れて、ようやく今作の基本設定を理解できたけど、最初はジャックの手に浮かぶ黒い模様も何か分からなかったくらい)。  また、自分の欲しいものを指すとか言う、「北を指さないコンパス」なんてのも、随分とご都合主義的アイテムだよね~。せっかく出てきたクラーケンとの戦いもダラダラしていて間延びしてしまっている。  あの占い師の場所もどこか分からないし、最後に生き残った連中がどうやって辿り着いたかの説明も無し。ラストも前作を見ていたのに「お前、誰やねん」と思ってた(笑)。いかにも前作がヒットしたから作ったような後付設定のオンパレード。  前作を見ていても分かりにくいのに、今作から見ている人はもっと意味不明なんじゃない?少なくとも今作だけを独立して見ても完結しているように作るべきだと思う。  
[DVD(吹替)] 4点(2007-04-21 20:38:51)(良:1票)
403.  タキシード(2002)
駄作と言うほどつまらない訳じゃないけど、コメディとしてもアクションとしてもハジけておらず、中途半端な作品であることは間違い無い。  まず「何かを身に着けると超人になる」という設定がありがちだし、特にタキシードに拘る必然性も無い。またジャッキー演じる主人公・ジミーの掴み所の無い微妙なキャラ設定のせいで、何も分かっていない素人がプロを引っ掻き回す痛快さも、逆に陰謀に巻き込まれて行くハラハラ感も出ていない。相棒の女のとぼけたキャラクターも露骨にウケを狙い過ぎで鼻につく時がある。  肝心のカンフーアクションも暴れっぷりが中途半端でリアリティとコメディのバランスが取れていないし、下ネタで笑わせようとするシーンも寒い。個人的にはCGを使おうがワイヤーアクションに頼ろうが面白ければ何をやってもらっても構わないのだが、それで面白くなってないのが問題。  結局、まったく同じタキシードが二着しか出てこないからアクション面でも娯楽面でも広がりが出ないのだと思う。例えばタキシード以外に「戦闘用ドレス」とか「戦闘用メイド服」なんかを出して、それを相棒の女が着てしまって、「ちょっ、ちょっと、何よコレ~!キャ~!」とか言いながら見事なカンフーアクションを披露したらもっと面白くなったと思う。  基本的に「娯楽アクション映画」なんだから、「タキシードの開発費用とか機密があるから何着も無い」、といったストーリー設定上のリアリティに縛られてつまらなくなるよりも、コメディとして優先すべきものがあるはずなんじゃないかな。
[地上波(吹替)] 4点(2007-03-23 17:01:36)
404.  イーオン・フラックス(2005) 《ネタバレ》 
「人類が滅亡しそうな近未来」、「閉鎖空間での管理社会」、「クローン再生」、「レジスタンス」と超ありがちな設定が目白押し。そのせいで見始めの前半は、こりゃどうしようもないと思ったけど、CGや小道具を始め、全体的に丁寧な作りが功を奏してか、小粒なB級作品ながら、それなりに見れるものにはなっている。  思考停止していた仲間が最後に自分の意思で行動するとか、一度きりの命だから人生には意味があるといったオチなど、ストーリー展開的に「こうあって欲しい」と思うような、守るべきお約束も踏襲されているので安心して見ていられる。  ただ、アクションが地味で、敵味方含めて登場人物に魅力が乏しく、近未来らしい武器もほとんど出てこない。肝心のモニカンという反政府組織(?)の実態や、精神世界にいたオバはんも何者なのかはっきりしないまま終わってしまった。  序盤、ハエを睫毛で捕らえたり、口から出した花粉で情報伝達したり、足が手になってる人が出てきたりと、違う意味で個性的な演出は目立つが、そんな変な所にB級らしさを出さずに、もっとアクション面で奇抜な演出を見せて欲しかった。   またそもそもクローン再生による永遠の命に拘った弟が、人類の不妊治癒の研究を阻止しなければならない理由がイマイチ分からない。クローン再生の技術は技術として有効なんだから、何が問題なのか?人類が自然懐妊するようになったからと言って、人間のクローン再生が出来なくなる訳ではないんだし。  あ、それと肝心な突っ込みとして、完全なクローン再生が出来たとしても、後天的な「記憶」までは受け継がれないのは常識。テーマとして感動させるポイントだったのに、なんとなく言葉の雰囲気に流されてるだけで、この辺の設定が甘いのが残念。   駄作とまでは言わないけど、やはり点数的には4~5点辺りが限界かな~。
[DVD(字幕)] 4点(2007-02-18 23:03:16)
405.  壬生義士伝 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  「梟の城」以来、偏見を持っていた中井貴一演ずる吉村貫一郎が思いのほか良かった。田舎侍の朴訥とした雰囲気が彼の茫洋とした顔と合っている。ただ残念ながら、この作品で評価できたのは彼くらい。  はっきり言えば、激動の幕末や滅び行く新撰組をネタにすれば、それなりに面白くなるのは当然。ならないとしたらよほどキャスティングや演出が悪いとしか言いようが無い。  今作も数ある新撰組もののひとつではあるが、長くてクドい割には、時代の趨勢よりも武士として義を貫くのか、それとも個として生き延びることを選ぶのかという吉村貫一郎の生き様の描き方が中途半端で、彼の葛藤が伝わりにくい。  また、他の方の指摘にもあるように、ラスト30分は完全に蛇足。監督の感性を疑いたくなるくらい恐ろしく下手クソな演出。とにかく無駄に冗長すぎる。死ぬ間際の人間にいつまでもクドクドとしゃべらせるなよ!ああ言うシーンは長引けば長引くほど感動が押し付けがましくなるだけで逆効果。
[地上波(邦画)] 4点(2007-02-04 01:31:58)(良:1票)
406.  シャンハイ・ヌーン
舞台や時代設定などに工夫はあるが、それ以外は良くも悪くもいつものジャッキー映画。  はっきり言って、この手の緊迫感に欠ける「お約束カンフーアクション」はもう飽きたというのが本音。せっかくのウェスタンという舞台もイマイチ活かせてないし、全体的に地味な印象。  ジャッキーの相方も中途半端なキャラで魅力に欠けるし、ルーシー・リューも「助けられるお姫様」役は似合ってない。ラスト辺りで少しアクションもこなすが、どうせなら「チャーリーズエンジェル」ばりに戦いに参加した方が面白くなったんじゃないかな?  また、他の方も指摘されているように、ラストでジャッキーの嫁がオーウェンとくっつき、ジャッキーは姫とくっつくと言うのも何かおかしいw。   とにかく娯楽映画としての割り切りが足りない。
[地上波(吹替)] 4点(2006-12-22 16:47:44)
407.  ルパン 《ネタバレ》 
まあ客観的な視点で評価すれば、3点以下をつける程の駄作ではないが、原作云々以前の問題として、娯楽映画としてかなり「中途半端」な作品である事は間違い無い。  もともと原作自体をほとんど読んだ事が無く、個人的にルパンと言えば、もはや「ルパン三世」にしか馴染みが無い事もあるが、リメイクとは言え、このミステリーとしても、冒険アクションとしても、伝奇ロマンとしても中途半端な脚本構成には失望させられた。  まず飄々とした顔立ちのルパン本人に魅力が無いのが致命的。外見的にはむしろ「ルパン三世」に影響を受けている感じだが、やってる事が大雑把で知性を感じず、とても稀代の天才大泥棒には見えない。  父ルパンも最終的に何をやりたかったのか分からないし、カリオストロ伯爵夫人も悪くはないが、「魔性キャラ」と言うには、「ちょっと怪しいオバさん」程度で、やはり中途半端。どうせ娯楽作品なんだから、「本当に魔術を使っている魔女」というキャラで押した方が良い。  原作が古典という事もあるが、こうした中途半端さは、やはり実写としてあまり突拍子も無い事をさせられないという制約があるからだと思われる。  あのいかにも「売れたら続編を作りますよ」的なラストもすっきりせず、消化不良感を残されただけ。  二時間以上もかけてやっている割には、全体的にダラダラし過ぎで、色々と詰め込みすぎた弊害が出ている。結局、脚本構成がヘタという事。もっとテンポの良さで飽きさせないように気を使わないと。「ルパン」の魅力の何を見せたいのかというテーマを決めて徹底した方が良かった。
[DVD(字幕)] 4点(2006-11-24 23:09:14)
408.  レイクサイド マーダーケース 《ネタバレ》 
<原作未読・映画版のみの評価>  犯人探しやトリック重視のミステリーだと思って見ると駄作。  事件を通して何をテーマとするかで、その作品の価値やテイストは変わってくると思うけど、あくまで今作は犯人探しがメインではなく、殺人事件を通して、行き過ぎた個人主義や学歴社会を批判している社会派サスペンスであり、そこから敷衍して「人間性の本質」を考えさせるという、かなりストレートなテーマの作品。  ただ、殺人を犯してしまい、さあどうしようと悩んだり、仲間と拗れたりする事で、そこに「人間性の清濁」を投影したりするのは、別にこの作品だけじゃなく、たいていのサスペンスやミステリーにも見られる常道のようなもので、今作が特別に優れている部分は見出せなかった。東野圭吾氏の原作にしては全体的に凡庸な感は否めない。   また謎解きがメインではないとは言え、それっぽい幾つもの伏線(未来予知とか、日の光に弱いとか、ライターとか、煙草の吸殻など)のほとんどを無視して終わるというのはアンフェア以前に、作品と観客に対して失礼だと思う。
[DVD(邦画)] 4点(2006-11-03 16:38:08)(良:1票)
409.  フラッド 《ネタバレ》 
「面白いか」「つまらないか」で言えば、間違い無くつまらない作品。  単にボートに乗ってドンパチやってるだけで、せっかくの「洪水」という設定をほとんど活かせていないのが致命的。中盤、保安官が悪役に転職すること以外、ストーリー展開にも意外性や起伏が無い。撮影するのは大変だったろうけど、二時間近くもやるには、これではさすがに内容が薄すぎる。  また、アクション演出にしても、よくあるご都合主義の連続で途中で飽き飽きしてくる(ギリギリで助かるに決まっている牢や手摺での時間稼ぎシーンや、殺せる時に殺さないせいで何度も窮地に立たされる主人公たちにウンザリし、そして当たり前のように主人公たちには弾丸が当たらない緊張感ゼロの銃撃戦にウンザリetc.etc)。  案の定、悪役に徹しきれないモーガンフリーマンのキャラも中途半端だし、そもそもミスキャスト。肝心の主人公とヒロインに至っては、見終わった後に彼らがどんな顔だったすら思い出せないくらい印象が無い。おまけに敵キャラもチンケな小物揃いで、悪役としての魅力が無いから、作品として引っ張っているものが「洪水」以外に何も無いという有様。  洪水という舞台設定の手間の割りに、作品の面白さとして還元されていないのが痛い。その手間に免じて+1点しときましょか。
[地上波(吹替)] 4点(2006-11-02 23:06:09)
410.  香港国際警察/NEW POLICE STORY 《ネタバレ》 
個人的にはちょっとここの評価は高すぎる気がする。  実にジャッキーらしい身体を張ったアクション映画ではあるが、今どき「何も不自由の無い生活をしているはずの若者がゲーム感覚で強盗や殺人をしている」というプロットがあまりにも陳腐だし、そこから社会批判に繋げるというのは紋切り型すぎる。何より、そういう重いテーマ性とジャッキーの娯楽色の強いアクションは基本的に相性が悪い。また、そのアクション演出もさすがにマンネリ気味で、ほとんど自己パロディの域。肝心の登場人物の背景描写もステレオタイプなので感情移入も出来ない。  最初の制圧に失敗した後のジャッキーの落ちぶれっぷりは、ほとんどコントにしか見えなかった(酒瓶を片手に目は虚ろで繁華街を彷徨いながら、「オレなんかどうなってもいいんだ」的な空虚感を漂わせ、チンピラにボコられる)。まさに「落ちぶれ表現」の記号に満ちた黄金パターン(笑)。  いつものアクションも年齢の割りにはキレがあって頑張ってるのは分かるけど、はっきり言ってワンパターンで、もはや新鮮味は皆無。また、型通りの動きを再現しているカンフーは、ふたりの動きに整合が取れていない時があり、不自然に見えるシーンが多かった(相手の蹴りよりも若干早めにジャンプで避ける動作に入っていたりetc.)。  そして既述したように、リアリティとは対極にあるような、ハデに見せる事が目的化しているジャッキーアクションは、ともすればふざけているようにも見えてしまい、シリアスな内容とのギャップが生じている。  途中の二階建てバスが街中を暴走するシーンなども迫力はあるが、客が乗っている以上、ギリギリで止まる事が分かり切っている「お約束」に裏打ちされた旧来型のカースタントでしかなく、掛けた手間や金ほどには効果を上げていない。そう言う意味での工夫や意外性が無い。  婚約者に仕掛けられた時限爆弾が爆発するシーンもしつこい。あそこは「無事解除できて良かったね」で良いじゃん。ドンデン返し的な演出のつもりかも知れないが、それまでにも散々人が死んでるんだから、ラスト近くまで来て、わざわざ女性の顔にまで火傷を残すような悲劇性を上乗せする必要は無い。そんな事に時間を掛けるくらいなら、各キャラの人物描写や謎解きなど、もっと丁寧に描くべき要素が他にいくらでもあるはず。 
[地上波(吹替)] 4点(2006-10-11 13:44:37)(良:1票)
411.  ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 《ネタバレ》 
<原作未読>  それなりに金も手間も掛かっているし、CGや小道具類は丁寧な作りではあるけど、肝心のストーリーや作品世界のディテールの構築は非常に甘い。要するに「突っ込み所が多い」というコト。  作中のエピソードは聖書の物語をベースにしているらしいが、そのせいもあってか、ファンタジー世界の出来事とは言え、納得のいく理由や説明がほとんど無く、ご都合主義的な展開が非常に目立つ。  他の人にも突っ込まれているが、この世界において「人間の子供」の存在がどういう意味を持つかの説明がいい加減なので、あの世界に兄妹たちが行く事で、特別な力を得るのか、それとも単に予言が成就するから死なないだけなのか、肝心の部分がはっきりしない。  狼との戦いの時は剣もまともに扱えなかった少年が、なんでラストではあんな怪物どもと互角以上に戦えるようになっているのか等、そうなる過程や理由が無視されている。  演出全般もセンスに欠けている。例えばアスランが初めて登場するシーンは、普通にテントからのそのそ出てくるんじゃなくて、やはりこの世界の王なんだから、太陽をバックに雄々しく山の頂に現れるべきでしょ。  また、氷の女王にも悪役としての「凄み」が足りないね。私なら女王の髪は氷のように表現するし、杖で石化させるんじゃなくて、女王の吐息で氷付けにするとか、氷の剣で戦ったりさせると思うけど。氷の結晶の刃を投げつけたりとかね。そういう演出をしないと、なんで「氷の女王」なのか分からないじゃん。  他にも聖書ベースとは言え、あの世界にサンタがいて、ドラ○もん並に、ご都合主義的な便利アイテムをくれるとか、そのくせ、戦闘シーンではその武器をほとんど活用してないとか、女王も石化の杖以外に、なぜ魔法を使わないで肉弾戦を挑んでくるのかとか、そもそも屋敷の洋服ダンスがなんでナルニア国に繋がっているのかとか、突っ込み所が多い。  もともと原作が古典で子供向けではあるけど、やはりそれなりに目の肥えた現代人が見るには、キャラクター設定も世界観もストーリー展開も大雑把で粗が多い。  あと時間が長い分、展開もたるい。少しでも大作感を出したいのだろうが、そのため無駄に間延びしているシーンが多い。編集し直せば、あと20分は短くなる。
[DVD(字幕)] 4点(2006-10-10 18:58:50)(良:1票)
412.  ザ・ワイルド 《ネタバレ》 
「山での遭難」という分かりやすいシチュエーションを用意した割には、何に焦点を絞るべきかが曖昧で中途半端。  基本的にドラマに絡むメイン登場人物は主役を含めふたりしかいないし、揉め事が女関係なので、どうにも話がみみっちい。ホプキンスの役柄は人間的に出来すぎだし、その他の登場人物はさっさと退場させられてしまう始末。ラストも決着をつける前にライバルが落とし穴に落ちて有耶無耶になる、という展開もちょっといい加減すぎないか?  また「大自然の驚異」といっても単に熊に襲われるだけで、極限状況と言うほど差し迫ってはいないのでサバイバルものとしても物足りない。  全体的にテンポは良いので最後まで見ていられるが、作品としては人間ドラマかサバイバルかのどちらかに特化して欲しかった。中途半端。
[地上波(吹替)] 4点(2006-09-26 23:54:14)(良:1票)
413.  ブラック・ドッグ 《ネタバレ》 
いかにもアメリカ映画っぽい大味な脚本で、突っ込みどころやご都合主義は多いけど、あまり気にならないのは不思議。  悪役以外、登場キャラも全員憎めないし、基本的にハッピーエンドだから気持ち良く見終われる。  ただ、ラストでレッドが早速脱走してくるというプチどんでん返しは完全に蛇足。どうやって逃げてきたんだ。と言うか逃がすなよw。  それとタイトルの「ブラックドッグ」が内容とほとんど無関係というのもお粗末。ストーリーの重要なポイントに絡ませる事は出来たはずだから、その辺に拘らない(拘れない?)監督のセンスの無さが、この作品全体を安っぽくしている要因かと思う。  まあ、さすがに二度は見れないけど、何とか暇つぶし程度にはなるレベル。
[地上波(吹替)] 4点(2006-08-29 16:59:07)
414.  妖怪大戦争(1968) 《ネタバレ》 
さすがに古臭さはあるけど、2005年度版の「妖怪大戦争」に比べれば、娯楽映画としてはこちらの方がまだ見られる。40年近くも前の制作年代からすれば、「西洋の妖怪が日本の妖怪と対決する」という発想は素晴らしく斬新。  また、妖怪を敵対するものでなく、我々の日常のすぐ傍に棲む隣人として受け入れる、日本特有の民俗学的なユーモラスな妖怪観も出ている。  ただ仕方ないとは言え、さすがに特撮や演出全般のショボさはいかんともし難い。手作りの良さは出てるけど、今見るにはキツい。特に戦闘シーンの迫力の無さ、演出面のチープさは痛い。  最後の決戦のシーンも、本来は凄まじい死闘のはずなのに、妙に静かで迫力不足。それにぜんぜん妖怪たちの特殊能力を戦闘で活かせてないのがもったいない。ダイモンも単に分身するか巨大化するかしかしていないのも物足りない。  また、巨大化したダイモンの目の前に唐傘お化けに掴まってゆっくり浮かんで行くシーンなんかも、どうしてダイモンは何も反撃しないのか意味不明。じーっと見てるだけで、そのまま弱点の目を突かれてあっけなく終了ってのは、戦闘中という事を考えれば、いくら何でも不自然すぎるでしょ(笑)。肝心のクライマックスが一番盛り上がりに欠けている。さすがにこの辺のアクションシーンにおける演出センスの未熟さは時代を感じる。  今、娯楽映画としてリメイクするなら、敵キャラもダイモンだけじゃなく、バビロニアの古代妖魔とか、ダイモンの上位に位置する魔人なんかを出して、日本の妖怪たちと「特殊能力」で戦わせるくらいの事はやらないとね。  申し訳ないけど、製作年代を考慮しても今見ると点数的にはこの辺が限界です。
[インターネット(字幕)] 4点(2006-08-21 22:39:21)
415.  カクレンボ 《ネタバレ》 
この手の実験的短編ムービーは、「ストーリーを見るか」、「ビジュアルを見るか」で、評価は大きく変わると思うが、個人的には「アニメ学校の卒業作品のレベルが高いもの」、という印象しか受けなかった。  日本とアジアの文化を融合させたようなオリエンタルな美術的世界観は「ブレードランナー」を始め、大友克洋の「AKIRA」や押井守の「イノセンス」、宮崎駿の「千と千尋」、ゲームで言えば「クーロンズゲート」や「シェンムー」など、枚挙に暇が無いほど良く使われるものであり、まったく目新しさは無い。むしろ「非日常の象徴」や「近未来都市の雑多な雰囲気」を醸し出すための背景イメージとしては既に陳腐な部類で、「またこれか」と思わされる。  少年たちが被っている狐の面は、狂言の演目の中で扱われるもので、その影響は、つげ義春の「ねじ式」や「うる星やつら」などでもよく使われているほどで、非常に印象深いが、これも「異界の象徴」として扱いやすい安易なアイテムと言える。  カラクリ人形のような「鬼」のデザインも歌舞伎や人形浄瑠璃からの影響が強く、これまた斬新さは無い(人形浄瑠璃の人形のデザインをベースにした傀儡忍法が既に「ナルト」などにも出ている)。  残念ながら、この作品を作ったクリエイターが今まで影響を受けた映画や漫画、アニメからの部分的模倣とパッチワークの域を出ておらず、はっきり言ってオリジナリティは皆無。  また肝心のストーリー性は皆無に等しく、肝心の人物描写や物語の整合性は完全に放置されている。  ラストにおいて捕らえた子供たちを街の「電球」代わり(?)に使っているというオチも意味不明。無理やり何らかの民話的テーマを読み解く事も出来るが、イメージ優先という作品性からも、そこまで深く考えて作られているとは思えない。最初から人物描写が放棄されているので、命の大切さや死ぬ事の恐怖感にも説得力が無く、伝えたいテーマがあってもそこに訴求力が足りないのだ。  不遜を覚悟で言わせて貰うと、皮肉な事に「技術はあるが独創性が無い」という、現在の漫画やアニメ業界を担う若手クリエイターに足りないものをこの作品がすべて体現してしまっている。   最近のこういうアニメ作品を見ると、既にオリジナリティという点で、原型となるべきアイデアが出尽くしてしまった現代の日本の漫画やアニメの限界を見るようで、何とも暗澹たる気持ちになる。  
[インターネット(字幕)] 4点(2006-08-19 23:53:03)(良:1票)
416.  ROCK YOU! ロック・ユー!
中世の町並みや小道具類は作りこまれているから当時の雰囲気はよく出ているけど、話自体は感動を狙いすぎと言うか、素直に見るにはちょっと都合が良すぎる展開が多い印象を受ける。  また「中世とロック」というミスマッチの良さを活かせていない中途半端な音楽の使い方にも疑問。それこそ、もっとコンサート会場のようなハイテンションなノリがあっても良かったと思う。  決闘のシーンも単に槍で突き合うだけで、迫力やスピード感が無いし、同じ事を繰り返すので非常に単調で退屈。今の戦いでなぜこちらが勝つのか、あちらが負けるのかという点での説得力が画面から見えてこない。自分の欲しい絵が無いと言うか、戦いの「高揚感」や盛り上がりが感じられない。  色々な意味で全体的に盛り上がりどころが少ない作品だった。   好きな人には申し訳ないけど、個人的にはイマイチ。
[地上波(吹替)] 4点(2006-08-19 23:09:12)(良:1票)
417.  SAW.ZERO 《ネタバレ》 
好き嫌いがはっきり出そうな独特な個性を持った作品。  一応、ジャンル的にはホラーではあるけど、感覚としては「ホラー5:恋愛ドラマ2:ミステリー1:ファンタジー1:SF 0.5:コメディ0.5」くらいの配分で、それ故「怖い」と言うよりは、何とも「奇妙」で中途半端な世界観になっている。  映像や音楽には芸術作品のような品の良さを感じるが、その一方でB級ホラーのグロさとブラックユーモアのような毒を併せ持ち、さらに赤裸々な恋愛ドラマも披露する。この「独特」としか言いようの無いセンスは、「デリカテッセン」や「ジェヴォーダンの獣」、「アメリ」のようなフランス映画に通じるものがある(最初、フランス語だからフランス映画かと思ったら、何故かカナダ映画だった。なんでやねんw)。  結局、「永遠の命」とか「クローン」といったよくあるネタに、心霊やら黒魔術といった不可知的現象を付け加えたオチで、本来はその陳腐さが目立ったはずだが、この独特な演出センスのおかげで、安っぽいギミックが相乗効果として作品の個性化をより促進しているw   ただ、必ずしも「個性的」=「面白い」、という訳ではなく、やはりこの個性の強さ故に、好き嫌いがはっきり分かれる作品なのは確か。
[DVD(吹替)] 4点(2006-07-25 17:09:57)(良:1票)
418.  5IVE[ファイブ] 《ネタバレ》 
エレベーターに閉じ込められた人間たちの密室劇を描く、良くも悪くも正統派の低予算サスペンス。  ただし人間ドラマのための人物描写は必要最低限のもので、取って付けた程度という印象は拭えない。絶望的な密室内での出産(=希望の象徴)といった展開もちょっとベタすぎる(あり得ないくらいの安産だしw)。  「5IVE」というタイトルも、「生まれる赤ちゃん含めて5人」という内容に合致してはいるが、これまたストレートすぎて「だから何?」という感じ。  これと言った謎解き要素も、意外性も、突っ込みどころも無い平凡な作りを「物足りない」と取るか、「シンプルにまとめた」と取るかは見る人次第かな。個人的にはもう少しヒネリがあっても良かったと思う。  決して駄作ではないけど、低予算だからこそ出来る冒険、効かせられるスパイスが欲しかった。   PS.最初のビデオ撮影のシーンが伏線で、エレベーター内の彼が幽霊オチかと思ってた。救急隊員が扉を開けたら彼女しかいないとかw
[DVD(字幕)] 4点(2006-07-24 01:56:23)(良:1票)
419.  DENGEKI/電撃
良い意味でも悪い意味でも、この手の刑事アクション映画の見本のような出来。  シナリオに「プチどんでん返し」程度の工夫がある以外は、基本的にストーリーなんてあって無いようなものだし、メインとなる格闘アクション、カーチェイス、銃撃戦はどれもオーソドックス&出来レースで、これと言って目新しい見せ方も無し。主役の無敵っぷり、暴走っぷり、強運っぷりには最早突っ込む気力も無し。  はっきり言って、この手のアクション映画は、最早どれを見ても一緒で飽き飽き。3日も経てばどんな話だったかすら印象に残っていないだろう。
[地上波(吹替)] 4点(2006-04-21 02:49:50)
420.  姑獲鳥の夏 《ネタバレ》 
色々な意味で映像化が難しいであろう京極シリーズの世界観を、何とか二時間枠の中で構築しようとする工夫の後は伺える。  とは言うものの、製作者に対して「よくがんばったね」と言ってあげるには、ほど遠い出来。京極ワールドの構築にとことん気を使っていないのは、宮迫博之や阿部寛という、知名度や話題性優先による明らかなミスキャストから窺える。  原田知世も女優としての成長が見られず、演技のレベルは低い。台本に書かれた時代がかった「お嬢様言葉」を噛まずにしゃべることに精一杯といった印象で、「演技のための演技」から抜け出せていない。  また小説ならあまり不自然に感じられない長々とした「中禅寺の薀蓄」も、こと現実の役者がベラベラと喋くっていると、さすがに違和感がある。何より説明的なセリフが聞いていて恥ずかしい(「我々は目から入ってきた電気信号を脳が変換した視覚映像を見ているにすぎないのだよ」みたいな)。  もともと原作は本格系ではありながらアンチミステリ的な傾向が強いので、基本的にこのシリーズを見る場合は、「妖怪=人間の業」が齎した事件の構造と、中禅寺による「憑き物落とし」の概念に共感できないと、禁じ手に近い謎解きが単なる「肩透かし」のように思えてしまうはず。  そんな原作を二時間枠に押し込んでしまったので、ミステリ慣れしていない人が見ると、色々な意味で分かりにくい映画になってしまったように思う。  妙な視覚効果の使い方もセンスが悪く、重厚な作品世界が安っぽくなっている。  しかしシリーズの中では比較的分かりやすく、舞台の設営も難しくなさそうな「姑獲鳥」がこれでは、「魍魎」や「絡新婦」や「狂骨」の映画化は難しそうだ。邦画ではこの辺が限界かな~。 
[DVD(邦画)] 4点(2006-04-17 01:13:21)
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