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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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401.  あしたのパスタはアルデンテ 《ネタバレ》 
市井の人々の人生を見守る視線の温かい、イタリア映画の真骨頂。喜劇なので身構えなくても大丈夫。 まあなんと全員キャラの立っていることか。人数はけっこうたくさん出てくるけど、まず見間違えることも忘れることもないアクの強さである。工場経営主の跡取り長男が投下した爆弾発言に卒倒するほど取り乱す父親。しかし実はそれ以上に出し抜かれたショックの強い次男坊、とオモテと裏の問題二本立ての創業家。お家騒動は笑って観ていられますね他人だから。 お父さんはやりすぎなほどコミカル。遊びに来たゲイの友人ご一同のくだりは抱腹絶倒。筋肉隆々のメンズ5名と女の子1人がビーチで戯れる。しかし彼女は絶対的に「安全」でありまして、なんだこの珍しいシチュエーション。 あはは、と笑って観ているさなかに、時折ちょっぴりほろ苦い感情も挟まります。彼女が共同経営者の次男に寄せる決して叶わない想いであるとか、ほんとの恋を諦めたお婆ちゃんの昔のエピソードとか。このあたりは人間観察力の優れたイタリア映画ならでは。 過去から現実へと時間がキレイにスライドするラストシーンは見事でした。 タフでめげない、愛のある人たちから元気がもらえる映画です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-11-13 00:33:03)(良:1票)
402.  ラン・オールナイト
役者の力量ってのはほんとに大事なもので、今作についてはリーアム・ニーソンとエド・ハリスがその佇まい、存在感だけでそれまでの彼らの人生を体現できているからこそ。脚本では、ニーソンの過去をいちいち語らない。エドや刑事とのやりとりでおぼろげに想像できる程度で、でもニーソンの鬼気迫るくたびれ顔だけで、説得力が再現ドラマの何倍もある。下手に過去シーンを入れなくて正解であろう。 そして悩める親バカ エド・ハリス。その苦渋の表情一本で、親バカすら肯定する力がある。それにしても年取ったなあ。 展開は正直ハラハラするほどのものでもなかった。けれど、夜がほとんどの画が夜景ならではのなめらかなキレイさがあって好きだし、激渋俳優お二人の醸す人生のビターテイストが心に沁みる一品なのだった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-11-11 23:05:33)
403.  オオカミは嘘をつく 《ネタバレ》 
”タランティーノが絶賛”という宣伝文句から察すればよかったなあ。ワタシは基本タランティーノ作品は好きだけれど、タランティーノの亜流作品はバイオレンス描写が露骨でユーモアがないものが多い。今作もそんな感じ。 タランティーノの血しぶきはドライで、話を盛り立てるための小道具。亜流群の場合 わざわざ拷問の場面を痛々しくリアルに描くことに何の意味があるのかなあと思う。人物たちの無駄話。タラ監督にかかるとウィットに富んでいてキャラ説明も兼ねる。だけど今作の、眼鏡と親父の会話とか、ケーキを焼く時のコミカルな音楽は笑えない。作品の一貫性を壊すようなズレた演出に感じてしまう。 あと馬に乗ったアラブ人、インパクト強すぎなわりに何の役割も振られていないのかね。そして、監禁オヤジが40代って。スルーしようと思ったけど・・、いやあの容貌でそれは無理でしょやっぱり。60代でしょうが。実父と親子に見えないぞ。なんであの役者さん使ったの。ラストのオチよりびっくりした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-10-26 18:04:27)
404.  ブリングリング 《ネタバレ》 
窃盗はもちろん犯罪であります。が このケースは盗られる方も所持品が多すぎて被害に気付かない、という傍から見れば「馬鹿vs馬鹿」の構図になってて新しい。 盗みに走る若者らの青春ならではのイキオイというか、若さの傲慢が放つ一瞬の輝きを描くしか映画にならないと思うんだけどどうもS・コッポラはその辺失敗したみたいだ。お得意のゴージャスショット、例えばブランドのバッグやアクセサリーや靴などがずらっと並ぶパリスヒルトンの家の中を撮りたかっただけなんじゃないの。 盗られても気づきもしないセレブたちに同情は一片も湧かないし、かといってアーダルイーパリスん家に盗みに行こ?とドラッグとパーティに明け暮れる高校生らを眺めていても予想通り不快の感情しか起こらない。ボニー&クライドに自分らを例えるなふざけてんのか。 そして常々思うんだけど、議論スキルを植え付けられている向こうの人って十代でも口が減らないのね。自己弁護が闊達なこと、ラストのエマ・ワトソンなんて観る者全員の神経を逆撫でするような図々しさであります。もっとも、これでハーマイオニーイメージも女優として払拭できているわけで、1点はそんな彼女に献上。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-10-21 17:01:00)
405.  エリジウム 《ネタバレ》 
マット・デイモンとジョディ・フォスターなんて著名な二人を起用しないほうが良かったんじゃないかな。マットは地上で、社会底辺で生き延びるのに必死な貧民層、かたやジョディは天上の楽園にて移民を排斥するのに躊躇しない選民意識バリバリのエリートとくれば、この二人が対決するんだろうなーと素直に思ってしまった。 意に反して、ジョディはあっさり部下に殺られちゃった。実にあっさりと。マット・デイモンとの接点はあの「死んでも構わないわ」の一瞬だけだった。悪辣キャラにしても中途半端に終わっちゃって、ジョディほどの大御所が演るべきではない役だなこれは。作品のキャラバランスを壊している。 第9地区を彷彿とさせる圧倒的な貧民窟の描写力。空にぽっかり浮かぶ人工の楽園といい、設定はベタではあるものの舞台、小道具といった隅々まで美的な精度が高くて目が飽きない。 人間性をも顧みない苛酷な格差社会の未来図を、練り上げた画の力とテンポの速い展開で構築した監督の頑張りはなかなかのもの。でも大物スターは似合わないなやっぱり。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-10-19 00:40:42)
406.  大統領の料理人 《ネタバレ》 
仏大統領直々のご指名を受けた女性料理人というキャリアは二人といないおいしいネタだろうに。他の厨房スタッフたちと喧嘩しました、という他にエピソードはなかったんだろうか。 ミッテラン大統領は(劇中の役者さんとは似ても似つかず)魅力的な人物だったのは有名ですから、彼女も頑張ったのだろうとは思うけれど、実際大統領とどれほどの接点があったものやらこちらを納得させるだけの描写も少なく、しかも2年で辞めている。女が男の仕事場で働くことの困難という視点からも掘り下げが浅い。 180度環境の違う南極料理人をやっているという現在の意味もちゃんと描かれていない。「彼女は話したがらないから」じゃねえよ。それじゃ映画になんないだろうが。そんならTVクルーはますます不要。 文句ばかり言いましたが、料理はどれも見事に美味しそうに撮れていた。ここらへんはさすがフランス。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-10-16 01:11:41)
407.  フォックスキャッチャー 《ネタバレ》 
生まれつきお金がありあまる環境で育つのって良くないな。”何でも手に入る”ということは”何も得られない”のと同じこと。 この富豪の男が真に欲しかったのは母親の承認だもの。レスリングへの。翻って自分自身への。でも彼女の死によって永遠に手に入らなくなってしまった。 模型機関車に続き、きっとレスリングにもまた飽きるだろう。欲しい欲しい、自分への承認が。お追従ではなく真の人間関係が。鉄仮面のような無表情の下で、しかしジョンは確かに叫び続けていて、S・カレルの怖く哀れな名演だった。 自分の欲するものを全て持っているデイヴ。人望もレスリングの技術も。心の奥底で煮えるような嫉妬心はモーツァルトに対するサリエリのよう。もう少し、物語に起伏があったらスポーツ版アマデウスとも呼ぶべき名作になったかな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-02 00:49:53)(良:1票)
408.  マイ・ブラザー 哀しみの銃弾 《ネタバレ》 
原題は「Blood Ties」 血の絆というわけで、厄介な性格の兄を持った弟が全編にわたって振り回されてます。犯罪者と警官と、社会的立場も真逆の二人。当然割を食うのは真っ当な社会人をやっている弟の方。二人の父親はなかなか気骨のある人物であるのに、兄ちゃんは破天荒な遺伝子のみ継いだんだな。まったく暴力はよろしくない。 短気な上考えも性急な兄に大変迷惑している弟であるが、切るに切れない血縁の手ごわいことよ。幼い頃に抱いた憧れや、裏切った負い目とか、自分の心と折り合いが付けられないんだろうな。 で実のところフリーダムにやりたいことやってるこの兄ちゃんが、たしかにちょっと魅力的でもあるのだよ。勝手な奴だけど、なぜか惹かれるキャラクター。すぐケンカしたり殺人に手を染めたり、その考えの浅さにダメだろお前、と嘆息しつつもラストシーンには涙腺がぶわっと緩んでしまったのだった。自分でも驚いたけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-30 00:06:55)
409.  博士と彼女のセオリー 《ネタバレ》 
かのスティーブン・ホーキング博士と妻であったジェーンとの結婚生活とその終わり。言ってしまえば他者の私生活だけれど、存命中の博士や関係者らにもきちんと配慮した、品のある筆致で描かれていると思います。 博士とジェーン、二人とも共感しやすく好感の持てる人柄として描写されており、ゆえにジェーンの心の揺れに、こちらも一緒に苦悩するのでした。 病を得てもいなくても、人の心とは測れないもの。 言葉では言い尽くせない思いを数年にわたって抱えながら、二人が誠実に精一杯生きてきたことが伝わる良い映画でした。 エディ・レッドメインはそりゃあオスカー獲りますよもちろん。顔立ちがもともと似ているのも手伝って、博士ご本人そのものに見える。限られた顔の筋肉の動きで出す表情も見事で、これは役者が放つ、一世一代の渾身の演技でありましょう。彼の瞳は雄弁で、ジェーンとの別れを意味するシーンでの彼の表情を思い出すと、今また泣けてきます。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-27 23:33:44)
410.  ミッドナイト・ガイズ 《ネタバレ》 
オスカー俳優のオジサン(じいちゃん)たちが、揃いも揃って良い仕事をしています。もうさすがの一言。 なにしろ役の掴み方が的確だ。特にアル・パチーノ。彼の輝かしいキャリアは言うに及ばず、裏社会のボスや、一匹狼刑事や熱血弁護士等、次々とかっこ良い役を思い出せる。なのにああなんてこった、役者人生ここまで来てこんな役も引き受けるのだね。ちょっとくどいとも感じる下ネタも軽々とこなし、「人生の大半を裏社会の底辺でやってきました」という明るい開き直りの表情で、ただでさえ大きい目をけろりと見開いて「頭を撃ってくれよな」とウォーケンに頼む。バイアグラを一掴み飲んじゃうって、馬鹿にも程がある。(しかもなんか情けない)しかしこれが上手いんだー。アル・パチーノ!マイケル・コルレオーネなのに。 で そんなナサケない友人を見守るいぶし銀ウォーケンもまた巧い。パチーノに破天荒はまかせて、一歩引いた所で彼もまた窃盗の腕の一流なところを披露しちゃったりするわけですが。 ストーリーの流れ的に、ラストは大体予想通り。 「明日に向かって撃て」の哲学はじいちゃんになってやってもかっこ良くてシビレるものがあるのでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-18 18:09:34)(良:2票)
411.  47RONIN 《ネタバレ》 
スタッフがどっかから聞きかじってきた赤穂四十七士の物語が Oh,ジャポニズム!てなわけでダークファンタジーな世界観でもいける、と思ったんでしょうかね。初めのほんの数分こそ日本史ベースでがんばるのかと思いましたが、幻獣みたいのが現われた瞬間「指輪物語」になり、その後もディア・ハンターだったりブレードランナーだったり三国志もどきだったりでいやあ居ずまい悪かったー。どこに拠点を置いて観ればいいのか分かんないんだもん。キアヌすら主人公の扱いじゃないんだもの。”真田広之と仲間達”でそれなりに話が進んでゆくうち、うっかりキアヌの存在を忘れそうになったりもする。 誰を軸に、何を柱として描きたいのかもっと絞りましょう。 主君の敵討ちと姫様奪還をひとつのパッケージにするのは欲張りすぎ。妖術女までいては化け物退治の必要も出てくるし。忙しすぎる。 収穫といえば真田広之の太刀捌きの美しい身体の動きが健在であるということ。久しぶりに観ましたが、衰えぬ運動神経に感嘆でありました。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-09-11 23:56:33)
412.  プロミスト・ランド(2012) 《ネタバレ》 
石油に代わるエネルギーとして脚光を浴びているシェールガスの環境破壊面に食い下がってみた、実に旬な社会作。石油産出国のアラブ首長国連邦が提供してるっていうのがなんとも生々しい。米国内ではスポンサー募るのは大変だったのかな。 社会派作品ではあるけれども、シェールガス採掘による問題点はあまり深く追求していないなあという印象を受ける。それより、エネルギー会社の悪辣で強引な土地買収のやり方がよろしくない、という描き方になっています。 となると、ドラマにおいて大事になってくるのは、会社に滅私奉公した末に裏切られることになる一社員の人としての葛藤や煩悶といった心理描写でありましょうが、マット・デイモンがそつなく演じています。さすがです。 やり手のビジネスマンと素朴な好青年の顔を演じ分け、「環境団体」の言いがかり&妨害にも一途に誠実に闘う。それゆえ、すべてがひっくり返った衝撃も大きく、地元民の前で白旗を上げたスピーチの時の憔悴した表情なんかも上手いです。 脚本自体はわりとざっくりしているので、作品に繊細さをも与えるマットの演技さまさまですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-05 00:13:51)
413.  フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 《ネタバレ》 
なんだこれは。SM好きな男がなんでだか「契約」を女に要求してうじうじ。女もまた「SMはちょっと・・」と煮え切らないままの12 0分。 どんな風にセックスしようと好きにすればいいがな。早く話進めろよー、と欠伸が出る。欠伸涙で画面がにじむ。 売りの情交場面もこの程度で官能だとは笑わせる。鞭やら手錠やら小道具は並べるけど画自体に情感が乏しくてナインハーフの焼き直しにすらなっていない。貧相な身体の女と色気の無い男。来ない来ないちっとも。 エロスてのが分かってないんじゃないのか作り手が。ヘリやら飛行機やらで遊覧飛行すればゴージャス感が出て素敵でしょ、と思ってるようでは。なんという退屈。 ひとつもの凄く驚かされたことがあった。ラストだけど。「終わりやがった・・・!」と茫然自失した。こんなもんで三部作作る気なんだとか?もう観ないよ?
[CS・衛星(字幕)] 1点(2016-09-04 00:06:30)
414.  マダム・イン・ニューヨーク 《ネタバレ》 
インド映画のヒット作って、既出のプロットをベタなまでに盛り上げて味付け濃く焼きなおしする、ていうのが得意みたいですね。 一主婦が殻を破って、新しい世界に踏み出す。心の自立を取り戻す。あるいは自分の立つべき位置をきちんと自覚する。人生はちょっとしたきっかけ(何しろ4週間の英会話教室だ)で生き方も変わるのよ、ってうわあ このテーマすごくいっぱい見た事ある。 テーマ、展開はもう既視感いっぱいだけれど、明るく楽しい雰囲気が良いのと、主演女優の特に”困った”表情が魅力的なのでヒットするのもうなずけます。個人的にはインド映画お約束の歌と踊りはちょっとお腹いっぱいですが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-01 23:53:41)
415.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
グレース・ケリーという一国のプリンセスとなった伝説の美人女優を演じるとしたら、やはり当代ではN・キッドマンしかいないでしょう。クール・ビューティな顔立ちや品のある佇まいなど、良く似ていると思います個人的には。 公妃の美貌を強調すべく、大変麗しく撮られているニコールであります。この人を見るといつもとりあえず綺麗だなあと思うのですが、本作では主人公は美人女優であることが肝になってますからそれはもう美しいこと美しいこと。特に相対する仏軍に差し入れに向かった妃は、彼女ならではの戦闘服姿でありまして神々しいばかりの華麗さ。その場の全員が息を呑む、まさに「The 女優」の圧巻の存在感でありました。 私人グレースの公国における迷い、悩みを織り交ぜて彼女の人生を描こうとしたのでしょうが、政治謀略話の筋書きが関わり過ぎてしまって、焦点がぼやけてしまいました。まさかドゴールがパーティでの女優の演説に心動かされて政治方針を変えたわけではありますまい。国の情勢に公妃が深く関与したかのような描写にはやや違和感を覚えます。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-09-01 00:31:18)(良:1票)
416.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》 
いかに派手にアクションをかますかが焦点になってきたシリーズ6作目、ついには戦車やら飛行機まで参戦してかつてのクルマ愛はどこへやらといった趣きである。 ストーリーはとりあえず脇に置かれているカンジで、観てるこちらも「あれ、今これって何が目的なんだっけ?」と度々思うシマツ。もっともそんな観賞態度でも全体通しては大した支障も無いのがFFシリーズの良いところ。 死んだはずのメンバーが戻ってきて、代わりに二人ほど卒業。ここらへんのキャストの入れ替えって何か業界の力関係が働いてんのかなーといらん勘繰りをしたりもする。個人的にレティって余人を持って変え難いとは思わないんだけどな。 男優陣は各々役割がうまいこと性格分けされているけれど、女優らはキャラがかぶってるのも気になる。外見も性格もそっくりさんがシリーズごとに増えてゆく印象なんですが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-25 00:45:30)
417.  ザ・ゲスト 《ネタバレ》 
なんだか消化不良だなあと不満の残る小粒な一品。 男の目的が明らかになるまでは、D・スティーブンス、頼もしい息子代わりの存在感を爽やかに発揮してうまいこと引っ張る展開だったのだけど。なにやらでかい組織が出てきてからは一気にテンションダウン。個人的なサイコパス的ストーリーを期待していたのにな。ああ組織キライだなあ。何の被検体だったの?というこちらの疑問には答えず、とにかく軍が関与してたのさ、という強引さ。がっかり。 D・スティーブンスはあからさまにイケメンなのでオモテの人格にはよくはまっていた。”狂っている”演技は要努力。 ヒロインのマイカ・モンローは下手。画的に見慣れないキャストプラス演技力は並、という役者が揃ったため、より一層連続学園ドラマっぽくなってしまった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-21 18:01:23)
418.  美女と野獣(2014)
さて、これはたくさんある同名の映画の中で、どの程度の出来なのでしょう。他作品を観ていないので比べようもないんだけど、本作について言えばあまり面白くなかったです。王と雌鹿王妃の悲劇も、ベルと野獣の心の機微も実にさらさらーと流れてゆきます。もっともっとしつこく描き込んで、胸に迫るラブストーリーにしてほしかった。 レア・セドゥーがまとうドレスや宝飾品は素敵でしたが、画像加工の仕方が若干キラキラし過ぎていかにもフェイクっぽく眼に映るのは惜しい。レアは美形とは言い切れないけれど、「雰囲気をかもす」ことの上手いフランス人らしい女優だなあと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-08-12 00:42:55)
419.  アデル、ブルーは熱い色 《ネタバレ》 
主演の二人が大熱演、アデルは全裸も鼻水顔も厭わないし、レアはこれまでの役柄とは180度違うレズビアンの男役をひるむことなく演じきり、実力のほどを思い知らしめた。ボンドガールにしとくのは勿体ない。ものすごく熱量の高い本作、恋情がぐいぐいと迫ってくるので心に火傷をする人もいるかもしれない。 ただ、現代フランスにおけるセクシュアルマイノリティの二人を取り巻く環境はかつてほど厳しいものではないみたい。ゲイカップルであることは極力秘密にしなくちゃ、といった社会の制約のようなものはあまり感じなかった。だから個人的には、この話を男女間のそれに置き換えても全然いけるし、むしろそっちの方がキャストによってはぐっとくるかもなあ、と思ったり。 みっちりと人物の心情に寄り添い、粘着質なまでに描きこんだ制作意欲には敬服するけれども、たとえば自宅パーティでのアデルとゲストとのやり取りや、アデルの職場の光景(それも多数)などあんなに必要だろうか。おかげでこの長尺、私はちょっとダレた。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-08-01 00:20:21)(良:1票)
420.  裏切りのサーカス
原作未読で臨んだところ、やはり一度目の観賞では全体像を掴むことは無理だった。でも、二度三度と観直して、一つ一つの場面の意味が分かるにつれて緻密に織られた脚本の見事さに仰天する。2時間という限られた時間の中に隙間なく美しく整えられたプロット、意味深い場面の連続に集中力は必要とするけれど、とても面白い。 諜報部員を演じる俳優陣の、職業柄、顔の皮膚の一番上っかわだけ動かしているかのような曲者演技が素晴らしい。特に主人公のG・オールドマン。表情筋をほぼ動かさずして、暗い淵を覗いているような瞳の演技だけで老獪なスパイの孤独を滲ませる。 スパイが生身の身体を張って、国家の誇りをも代弁していた時代。冷戦下に行き交う謀略と、個人の愛情や屈折した思い。非常にとっつきにくい印象を受けるけれども、話の流れさえ分かればこんなに深くて味わい深いスパイ映画はそう無いだろう。 数多の名画と同じく、年月が経っても複数回の観賞に耐えうる名作だと思う。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2016-07-30 15:38:59)(良:1票)
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