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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
性別
自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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461.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 
面白かった。  設定や登場人物の芯の部分はすでにある「時をかける少女」から持ってきたことで、旧作をあまり面白いと思わなかった私には単純なリメイクをしてももの凄くつまらないアニメになると思っていたが、そうではなくかなり楽しむことができた。  設定や人物の基本的なところが共通だが、本作オリジナルのキャラクタや舞台設定や世界の広さが旧作よりも遙かに上手に作られている。旧作と違いマーケティングと印象操作で一人歩きした評価ではなく、どこの国の人が見てもおそらく面白いであろう映画にきちんとまとめ上げられている。  この作品の最大の魅力は、原作の持っていたジュブナイル小説的なキュンとくる味わいをさらにキュンと昇華させてキュンキュンくるお話にある。主人公とその友人の3人の関係のゆっくりと静かに回る時間が、何とも懐かしく切ない感じを思い出させる。本当の高校生活であればあんなに放課後がノンビリしている訳はないのだが、そういう部分も意識させない世界観作りが巧妙だった。  願望と記憶と現実を上手に割り切ってみせるストーリーはアニメ映画ならではの巧さを持っている。萌え要素に頼らない日本のアニメ映画は、何となくレベルが凄く高くなった感がある。特にここ何年かは同年のジブリのアニメよりも面白いんじゃないかと思える作品もある。凄く良いことだと思う。
[地上波(邦画)] 8点(2010-05-04 21:14:52)
462.  ワイルド・スピード 《ネタバレ》 
そこそこいける。  車を魅力的に見せる映画と考えた場合、車の何に惹かれるのかその属性を絞ってある分わかりやすい。ティーン憧れの抗争の世界だよ的な舞台が直球だから理解しやすいかもしれない。仮にこの映画が表現する車の魅力にあんまり興味がないとしても、自分のクルマ属性に置き換えてその辺はなんとか見ることができる。  とはいえ、チューンドカーにニトロをぶち込んでひたすら速度を競うようなイベントにはクルマの魅力を感じないことや、恥じらいをギュンギュン刺激するストーリーや感情表現にはついて行くためついつい頑張ってしまった。これ、見てるのを家族とかに見られたらちょっとドキドキしてしまうなきっと。すんごく青臭い。  AVを見ていて家族が急に帰ってきたらこう感じるんだろうな、っていう種類の恥ずかしさもきっとこんななんだろう。
[DVD(吹替)] 6点(2010-05-04 20:14:14)
463.  ペット・セメタリー(1989) 《ネタバレ》 
死んだ者にはもう逢えないという、当たり前の事実に抗おうとしてしまう狂気に切なさと悲しさと恐ろしさが同居する。ところまでは良かったけど、やっぱキングなんだよなぁ。  それを察知して自宅へ急ぐ母親が、殺される意味が分からない。この辺がキングならではで、わざわざ殺されに行って、わざわざ墓地に埋められるというあたりが凄くらしい。前半あれだけキング映画らしからぬクオリティで映し出される名作のにおいに、正直こんなはずじゃないだろ?キングの話はこんなもんじゃないというフラストレーションを打ち砕くに十分なへんてこな味わいを後半見事に表現。  私は一切脳内補正を掛けずにキング映画を見るのが大好きなわけだが、この映画の微妙なキング味には相当満足している。主要キャラが堂々と伏線を台詞で張り、全然無関係な人物が霊的な存在になり主要キャラを導くと思ったら全然意味なかったり。ただただ暗かったり。  キング映画としてのクオリティは最も高い作品だ。映画としてのクオリティと全く関係が無いところがミソだ。
[DVD(字幕)] 6点(2010-05-04 16:28:37)(良:1票)
464.  月世界旅行 《ネタバレ》 
映画好きならどこかで何度か見てるだろうとおもう。  改めてみると結構凄い。20世紀の初めっていうのは何でもありだなと思わせる。それでも、当時の人々も彼の作品群に飽きるあたりは今の人と要求水準があんまり変わらないんだなっていう風にも思う。
[インターネット(字幕)] 7点(2010-05-04 15:35:51)(良:1票)
465.  バカヤロー! 私、怒ってます 《ネタバレ》 
可も不可もなくあるいはそこそこ。テレビでいいかも。  見ている間や、見た直後は何となくすっきりするけど一息つくと見ていたときに感じた、なんであんな人間に合わせるわけ?っていう気持ちや、自分が悪いとかそれがあんたの仕事じゃないのかとか、そういう気がして来ちゃって結局そんなには楽しめていなかったことに気づく。  4半世紀近く前の映画であることを考えると、現代にそう真に受けなくて良いのかなっていう感じがする。代用品はいっぱいある。
[地上波(邦画)] 5点(2010-05-04 14:57:53)
466.  ジャンヌ・ダルク(1900) 《ネタバレ》 
wikiでも読んだ直後に見ないと話がさっぱり分からない。  神の啓示(?)→王様に会いに行く→戦争に行く→とらわれる→魔女裁判→火刑→昇天 みたいな流れだが、もとの話の筋が分かってないとさっぱりだろう。話はつまんない。  とはいえ、100年以上前の映画だから意外なクオリティの高さには驚く。見て損はない。
[インターネット(字幕)] 5点(2010-05-04 14:44:51)
467.  ドゥーマ 《ネタバレ》 
何かの映画の予告編で見たんだと思う。チーターが人間に飼われて騒動を起こすとかそういう見せ方だった。普段ならDVDの本編のじゃまをする他作品の広告なんかみてそれをみたいな、なんてつゆほどにも思わないんだけれど猫科の動物が好きなので、実際に見てみることにした。  想像していたよりもずっと冒険にあふれていて、ずっとまじめでずっと楽しい切ない話だったと思う。親子の関係や、ペットとの関係、新しい友人との冒険といった子供に重要な要素がちりばめられていて、大人が見ても素直に感動できた。  チーターがこの地球上では人間のせいで絶滅の危機にあるという。 そういう現実を受け入れることが出来ない。人間も自然の一部で、それが作り出した人造物や営みも自然の一部、現実世界では淘汰なのだという異説を唱える少数派の学者が居ても良いとは思うけれど、心情的に許せる物ではない。  息をのむほどに美しい、チーターという種が死にゆくという事実が本当に悲しく切ない。 でもそんな現実をほんの一瞬でも忘れられる良い映画だった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2010-05-04 13:22:33)
468.  椿三十郎(1962) 《ネタバレ》 
無茶苦茶面白いのだが、残念だ。主人公に実体感がないという部分がこのキャラクターの最大の魅力だった。ところが椿三十郎という思いつきの仮名が、いきなり質量を持ってしまうと疑問を感じずに「あぁコイツは椿三十郎なんだな」っていうのがインプットされてしまう。この名前に意味が発生してしまっていることが残念でならない。  これ自体は物語の面白さや中身に全然影響を与えず、だからひと味足りないとかそういうことにはならないが、用心棒の時のちゃんと名乗らないために発生する「だからおまえは誰なんだよ」っていうミステリアスなような焦れったいような、主人公に感じるモヤッとした違和感を味わうことができなくなったのは何となく惜しいように感じる。  それもあってか、椿三十郎の後に二本松三十郎だの、桜三十郎だのでシリーズ化されなくて良かった。これ以上キャラクタが作品ごとに設定されてしまうと、後の三十郎の影響で「三十郎と名乗った正体不明のお節介な侍」という魅力的なキャラクタがどんどん上書きされて、私の心の中で消えてしまいかねないような気持ちになるに違いない。
[DVD(邦画)] 8点(2010-05-04 00:59:31)
469.  ソウ 《ネタバレ》 
オチが騙しになっていない。  こういう古典的な、死体が犯人の死んだふりでした的なオチっていうのはどうなんでしょうか?これじゃ犯人は主人公でしたとか、人工衛星にいましたとか、死んでいましたとか。考える意味が無く、考えても当たったか外れたかでしかないというところで等価。  おそらく昔多かったこの手の手法の映画のオチに飽きてしまった人は、本能的にこの映画見ないと思います。それでも紹介されてとりあえず・・・という形でこの映画に出会ってしまった人はイライラしっぱなしでしょう。
[DVD(字幕)] 2点(2010-05-03 02:30:49)(良:1票)
470.  ダイ・ハード3 《ネタバレ》 
DVDボックス、画質が悪くてがっかり。リマスターしてほしいです。中身ですが、最初のテロの部分はちょっと恐ろしかったです。何となく生々しさがありました。  本作では閉じ込められる場所がニューヨーク全体という縛りが面白く、観光した気分にもなるし結構良くできている。謎解きも楽しく、後半部分の大風呂敷といいダイハードシリーズそのものです。2よりおもしろかったかも。この当時のアクション映画って、つじつまとか得られるものとかじゃないんですよね。爽快感が大事。そういう意味で割り切れる楽しさがありました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-02 04:02:33)
471.  迷宮物語
バブリー。とにかく金があるから前衛的なのを作ったっていう感じ。  当時の角川の悪い面が凝縮されたような時代を感じさせる作品になってしまっています。動きはなめらかなんですが、絵が雑。なめらかさが売りで、ストーリーや作画はおまけという感じ。  とてもラピュタの次の年の動画とは思えない。スゴく小さい頃テレビでやってたのを観て、全編に漂う不気味な雰囲気に惹かれもしたのだが、DVDを買って見直してみるとガックリ。文字通り子供だましであった。
[DVD(邦画)] 3点(2010-05-01 15:45:46)
472.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 
頭空っぽでスカッとしたいときとりあえず見る。合戦シーンのもの凄いCG、金と時間を惜しみなく使うとああいうのが出来るんだろう。金の掛かっていないCGは、金の掛かっていない大道具と同じようなものだということがよく分かる作品。  そろそろこういう水準の映像になってくると、何でCG使わないでわざわざ大道具で実写でやるの?と言う気にもなってきますね。物理演算されてるので建物だけでなく、生き物や複雑な異形物もパースが正確で絵とは本質的に違うと言うことが表現できるようになってきたんだなぁと思います。  実写の張りぼてとダンス的なアクション、CGIの絵と演技の合成。どちらを選んでも気づいてしまう人には作り物以外の何物でもありません。だったらそろそろCGだからダメというのと、張りぼてだから、ダンスだからダメというのが同列になっても良い頃かと思います。  原作はマンガですが、歴史に詳しい人なら結末が分かると思います。結末が分かっても面白いです。出来れば大きめのテレビで観たい感じです、アトラクション的映画。 ドーンオブザデッドの監督ってさっき気がつきました。良い。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-05-01 15:24:50)
473.  アマデウス 《ネタバレ》 
この虚実入り交じったギリギリのところ。凄いです。あからさまに凄い。  最初、精神科医と同じように「ハイハイ、始まりましたよ」的に映画を眺めているのに、なんだか途中からホントに有りそうな気がしないでもなくなっていって、しまいにはそうかもと一瞬でもそう思わせてしまう引き込みのうまさ。  物語自体も面白いけれど、街や建物の美しさと汚さを楽しめる。衣装や光の表現もとにかく目で見て楽しめる。そういうリアリティなんかはこういう作品ばかり見ていると、ビジュアルの味覚障害になりそうなくらい完成度が高い。あたかも味の濃いラーメンばかり食べてると何を食べても味がないような状態になりそうで、っていう感覚に。怖い怖い。  こういう良い作品はBDの画質とロスレスの音源でたっぷり楽しみたい物です。 なぜかBDには蛇足なディレクターズカットしかない。完成度が圧倒的に高いし20分短い時間で観ることができる通常版の方が絶対に面白いのだけど。
[DVD(字幕)] 9点(2010-04-30 15:15:15)
474.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版 《ネタバレ》 
大昔、小学生の時見た最初のゾンビ映画。日本には商用インターネットも無く洗練された恐怖映画もそれほど無かったと思われる時代に、密封されたすでに壊れた世界を見せられた恐怖というのは相当なものだった。  ゆっくりとおそってくるゾンビでさえ、普通の民間人には脅威である。それを武装した警官が場合によっては餌食になるというオープニングで脳みそにインプットされると、一方的な情報としてゾンビ=ヤバいという認識で固まる。あんなゆっくり襲ってくるのになんで対抗できないの?という疑問は徐々に無くなる。うっかりや不意、憐憫などの誰にでもある数秒の隙に彼らは噛んでいるのだ。鍛えられた警官が、引き籠もりがちの男に刺殺された事件があった様に不意は不可避である。  ゾンビを初めて観る人間には、それがゾンビである可能性を認識していない。それは観客も劇中の人間も同じであり、そうした人間しかいない世界では瞬く間にゾンビは広がっていってしまうのだろう、と、小学生の頭の中にはすぐに刻まれたわけだ。もちろん特殊部隊や軍隊が即座に機能すれば事態は収束したかもしれない、けどそれに失敗した世界がこれだ。そのルート進行に痺れた。  物語が始まった時点でもう修正がきかないほど世界が壊れていたりと、1999年を意識させる破滅的な世界にも痺れまくった。この世界観構築は偶然の産物かもしれないが、後の作品がこれを様々なお話でブラッシュアップさせ逸品を作り上げることになるのだからその影響力と遺したものは大変な価値があると思う。  それに、初見の恐怖感を補いながら観ることで、いつ見てもこの映画は怖い。よくできている。
[地上波(吹替)] 8点(2010-04-30 15:05:45)
475.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
何なんでしょうか。私が今までヒーローモノに持っていたイメージ、●●をするから悪役。悪役をやっつけるからヒーロー。という対立構造に対するフラストレーションを完全に叩きつぶしてしまいました。  この映画は悪が本物の悪です。一頃流行した悪とは何なのかという価値観を揺さぶるテーマ以前に、話し合いも欲も全く通用しない、犯す犯罪とは全く関係のない自分の楽しみのために必要なイベントとして殺害や窃盗をするという、現実世界の凶悪犯そのままの、行動規範のない現実の悪が登場します。  キャラクタや場面の切り替えでリアリティと映画の狭間を行ったり来たりするわけです。その感覚がなぜか恐怖映画以上のスリルを与えてくれます。そのリアリティが自警団が犯罪者を探しだし殺害するという異常な状況を作ることやそれに対する快感を与えない。殺害による個人的な復讐がそれ自体事件となり自治体の浄化につながらないなど、テーマがいかにも今世紀になってからの作品です。  それでも、今の時代には存在できない空想の正義が崩壊しても、正義ではなく悪と相対する存在として有り続けようと諦めない気持ちというのがズンと突き抜ける隙間を与えてくれました。テーマだけでなく、脚本、色彩、映像技術、編集やアクションまで何もかもがそろっています。過去の傑作同作品が実現できなかった部分を、現代の最高の技術で作り上げ、議論し尽くして作り上げたであろうテーマで、作り直しとは全く別の意味の超傑作に仕上がっています。  単純な対立構造、善悪がはっきりしている作り、ロボットアニメ的なヒーロー像という日本的な趣向にはなじみませんから、当分こういう作りの話はまず日本で作られることはないですね。残念ではあります。  何回観てもエンドロールも興奮で立ちたくないほどの映画でした。すばらしいの一言です。
[映画館(字幕)] 10点(2010-04-30 13:50:10)(良:2票)
476.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 
まさにそこそこ。大昔の冒険活劇という意味では手塚漫画とかナショナルキッドだとか、そういう遺跡から出土した様なお話に感じられることもなくはない。  この映画はまさに手塚治虫の初期作品を見てしまった様な、時代性を脳内変換しながら読み進んでよく考えながら何がよくできているのかを理性で再構築しながら見る必要がある。  で、むやみやたらに格好つけたボンドが、痛快に抱いたり殺し合ったり、捕まったり殺し合ったり、ラスボスと殺し合ったりしたりすると。実に007的な、緩い世界観がそこにはある。出てくる全員が大根役者にしか見えない様な不思議な間で作られるそれぞれのシーンは、後の007への道筋をいくつか示している。  そして007がとった道は、第一作からちゃんと存在するなんだかんだいってオッチョコチョイだよね、の一言で済ませられるあの味だったというのがやっぱり痛快であった。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-04-30 01:32:42)
477.  レオン(1994) 《ネタバレ》 
リュックベッソンはこの作品まで良い職人だったと思う。フィフス・エレメントあたりからおかしな方向に行ってしまったが、それはそれ。この作品が大変面白いこととはあまり関係のないことだろうからあまり考えないことにしている。  この映画の特徴の一つとなっているが、閉じられた世界観が精神的にも地理的にも支配的で、その小さな世界の中で逆らえない予定とも運命ともつかない時間の流れからの圧迫感が、登場人物にも観客にもそこから逃れる術を模索させる。  ほんの短い時間で不可逆的に変わってしまう彼らの生き方は壊れることで収束するが、大きな街の中で小さな箱庭が失われてしまったに過ぎないこの出来事は、観客の気持ちに小さな感傷を残す。生き残った登場人物のその後を思ってじっくりと憂鬱に浸ることができる。  そういう小さな世界で起こった大きな出来事はほんのちょっと私を切なくさせるが、そういう気持ちをちゃんと植え付けてくれる映画って言うのは実はそんなに多くない。だから大事にしたいお話なのである。  完全版の方は、追加されたシークエンスが私が持っていたイメージを強烈な力で矯正してしまい、この映画に持っていた幻想的な世界を打ち消してしまった。付け足して作られた新たな世界観は、何となくその後のリュック・ベッソン的でなじめない。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2010-04-30 00:56:14)
478.  007/美しき獲物たち 《ネタバレ》 
そこそこ面白いんだよなぁ。  残念ならが明らかにおじいちゃんになってしまったロジャームーアがこの作品で降板してしまったが、クオリティは非常に高かった。お約束の一つになっている雪上アクションから始まり、なんかどっかで観たことがあるシーンばかりで作られた安心して楽しめる世界観が実に心地よい。  けどやっぱり、誰だよ?とおもったらスタントだったりするアクションシーンなど007のテイスツを忘れていないあたり良い仕事しております。全編通して割とハラハラさせるのに、予定通り秘密基地にちゃんと潜入して、その後もさらにラスボスと決闘までしてしまうという(007的)ツボを押さえまくった作りは007の中でも良作だ。  ショーンコネリーの時代の007と違ってアクションと話がうまくなってるからロジャームーアのほうが好き。ショーンコネリーのときはボケ全開の世界観だったが、ロジャームーアになってからは「んーなんかおかしくねえかな?」っていう塩梅で、その微妙(でもないが)な味わいがたまらなくオッチョコチョイなのである。
[ビデオ(吹替)] 6点(2010-04-28 23:36:07)
479.  ローズ・イン・タイドランド 《ネタバレ》 
テリー・ギリアムがらしさを丸出しにして撮って制作会社もスタッフもそれを受け入れたんだとすると、テリー・ギリアムって本質的に私には気持ち悪いだけだ。そう感じるのは私だけなのかもしれないが、それならそれでいいやって思えてしまう。  ドラッグですでに死んでる父親が生きてるものとして、死体をおもちゃにするローズたちをつじつまはどうあれ、なんとかストーリーに乗せ、何となくいい話に不時着させる手段も死ぬ気で考えれば見つかると思う。でもこのカルト映画にする気満々なお話不在さは正直、楽な方に逃げやがったな。と、感じさせるに十分。  それでも最後には、どうやったら不愉快をそれほど感じずに皮肉を表現してくれようか、などという分析的な作りが見え隠れしたりしたもんだから、否応なく嫌悪感がズビズバとあふれてくる。狙い通りかもしれないけど、だったらそれはそれで良いや。  見なくても良い映画だった。
[DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2010-04-28 20:24:48)
480.  バーン・アフター・リーディング 《ネタバレ》 
なかなか。ツボに入った。元工作員が書いたインチキ自伝小説を機密書類だと勘違いする微妙にアホな人たちと、それに振り回される微妙にアホな人たちが良い。スパイものの極秘指令のお約束をタイトルにしてて見たり、どこまで本気か分からない微妙さもまた良い。  微妙なアホさ加減に終始ニヤニヤさせられるが、その塩梅たるや練られまくった印象。ガイリッチーがやりそうなプロットだが、その演出やストーリーが全然違う。つまり同じような題材を使いつつ全然違う楽しみが込められていてなかなか良い。  なぜコーエンズがガイリッチー的世界観なのかというところはよく分からないが、まじめさにウケる。こう言う映画ならまず音や画で楽しませようとするような、自転車で追いかけるシーンやあのバキューンなシーンでさえこう言うアホが居るよな、な実在感で迫る。  それだけに予測不能な演出にプッの連続。さすがにバキューンでは大笑いしてしまったが、全員狂ってますな世界は妙に静かな可笑しさで楽しめた。そういうテンションが好き。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-04-25 19:02:00)
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