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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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501.  トッツィー 《ネタバレ》 
男が女になりきるコメディ映画としては消化不良を覚えます。例えば、ジェシカ・ラングの実家へ訪れた時、一つのベッドで眠るドキドキなどではなく、明朝ヒゲ面で飛び起きるパニックの一つや二つ見せてほしいですし、あるいはセクハラ役者はキスを迫るのではなく、体を求めるスキンシップ型変態でないと男女の身体的差異を活かしているとは言えません。結局、女装して女性に近づいたことで、分かち合えたという精神的な恋愛話に留まっているのです。  また、せっかく同一人物という問題も発生しているのですから、男のホフマンと女のホフマンと両方と知り合い、男女間の仕草の違いなどでバレるバレないのサスペンスだって盛り込んでほしいと思うのです。
[DVD(字幕)] 5点(2012-05-15 18:01:02)
502.  大列車強盗(1973) 《ネタバレ》 
面白くなりそうな感じを維持しつつも面白くなることなく最後までいってしまっていて、登場人物たちも、その設定を活かすことなく終わってしまっています(と思ったら、やっぱり“大列車強盗”が始まる前に終わってる!)。 例えば、ジョン・ウェインへの反発が心酔へと変わっていく若者はウェインと殴り合いでもしてほしかったですし、修羅場を共にくぐり抜けたらしい旧知の仲の3人には連係プレーの一つや二つ用意してほしいものです。あるいは、アン=マーグレットの実は娼婦という設定もただのどんでん返しに過ぎず、映画には活かされていません。また、線路や列車、20騎の敵などの登場シーンも工夫が足りないと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-27 18:45:29)(良:1票)
503.  陰謀の代償 《ネタバレ》 
ほとんど顔面どアップのショットで切り返されているだけで、やっつけ仕事の様にすら見えます。例えば、チャニング・テイタムの階段付きの自宅や娘のベッド、アル・パチーノと少年とが対話する光差し込む室内、ジュリエット・ビノシュが殺害されてしまう駅構内、あるいはラストの一同が会する屋上などのシーンは、せっかく面白くなりそうな場面設定と装置を用意しておきながら効果的に働いておらず、緊張感もありません。パチーノ御大やレイ・リオッタまで召集してこれではガッカリです。
[DVD(字幕)] 5点(2012-02-07 18:26:13)
504.  ミスト 《ネタバレ》 
扇動された人々が兵隊さんを生贄にしてしまうシーンは確かに恐怖を覚えましたし、〝怪物に殺させないで〟という妙な言い回しの約束から息子を殺さなければならないという展開はショックを受けますし(あざとくもある)、登場人物たちの生死が予測できないのもドキドキさせられますが…いかんせん肝心のミスト(霧)の描写がいただけません。人間の集団心理の怖さなどは何もこの異次元の題材で選択すべきものではなく、霧で閉ざされた視界の恐怖をどこまでも追求すべきであったと思います。例えば、シャッターを開けると襲ってくる触手のCGの粗さや、あのシーンの緊張感の無さはよろしくないですし、ラストの霧中にただ一人取り残された主人公も〝息子を殺してしまった〟という状況が衝撃的なだけであり、車外を取り巻く霧の恐怖が蔑ろにされています。詰まるところ展開としての〝驚愕のラスト〟を狙っているだけとしか思えないのです。
[DVD(字幕)] 5点(2012-02-03 18:36:00)
505.  トゥー・フォー・ザ・マネー 《ネタバレ》 
賭博や予想屋の世界を描いた作品かと思いきや、なぜ予想が当り、なぜハズれるかは全く重要ではなく棚に上げられ、若者が人生を左右する指導者と出会い成長していくという極めて抽象的な内容で、つまるところもっと具体的なものにしてくれないと映画としては面白くなりようがないと思います。 ラストにレネ・ルッソと抱き合いパチーノが涙するシーンがありますが(ここも別に良くはないが)、せめてあのようなシーンを効果的に使ってくれないと人間ドラマとしても盛り上がりに欠けます。
[DVD(字幕)] 5点(2011-07-15 18:48:53)
506.  人生に乾杯! 《ネタバレ》 
説明的なシーンをおもいっきり省略していても、それなりの説得力を有しているのは良いのですが・・・この映画の面白さが突き抜けていかないのは結局のところ真面目に作り過ぎているせいでしょう。インタビュー映像で年金の問題なんかを放り込んでくる必要は全くないわけで、老人が旧式のチャイカで急勾配をグングンと登りきり、肉体的に屈強な若造たちを簡単に振り切ってしまうというような面白いシーンをもっとデタラメなぐらいに見せて暴走してほしかったです。トカレフにしても腰痛にしてもインシュリンにしてもダイヤのイヤリングにしても中途半端で、設定を上手に消化し切れていません。
[DVD(字幕)] 5点(2011-07-01 18:53:41)
507.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
《2D版鑑賞》ワケが分かったようで実のところサッパリ分からない展開にもかかわらず、納得させられてしまうような強引に突き進めて行く推進力にはなかなか恐れ入りますが・・・アクションシーンのつまらなさは期待を大きく裏切るものです。何より不満なのは海賊のお話なのに魅力的な船のシーンが皆無なことで、船でのチェイスも戦闘もなく嵐も起こらないのはガッカリですし(前作で既に出尽くした感がある)、悪役の黒ひげの魅力がサッパリなのもガッカリで、そもそも月夜のガイコツ船長、海底から飛び出るタコ船長ときて、ただ縄を動かすだけ?の不死身でも何でもない普通の人間船長ではパワーダウンの拍子抜けもいいところで全く迫力に欠いており驚きがありません。もう一人の新顔、ジャックが恋したペネロペ・クルスに大した見せ場が用意されていないのもいただけません。
[映画館(字幕)] 5点(2011-05-24 18:28:07)
508.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
色々と都合のいい展開はファンタジーであるから構わないにしても、伝えたいメッセージが強過ぎて、しかもその大事な部分をモーガン・フリーマンのナレーションに託してしまっている時点で、残念ながら映画としてはほぼ御臨終だったと思います。 例えば、男なら誰でも憧れてしまうような〝世界一の美女とキスする〟を孫娘で達成させるのは名案だと思いますが、あの父と娘の和解でもあるシーンにしても亡くなる前にやらなければならない肝心なことならば、もっとしっかり見せてくれよと思ってしまいます。また、冒頭からエベレストを登る男が誰だか分からないような作りになっていますが、この物語にそんなミステリーは必要ないのでは?
[DVD(字幕)] 5点(2010-12-15 18:25:08)
509.  ブラザーズ・グリム
グリム兄弟の魅力の無さ、森を案内するレナ・ヘディのつまらなさ、モニカ・ベルッチの登場シーンの少なさ、あるいは森のイメージの面白味の無さ…と、一向に満足できないものだったのですが、どうもテリー・ギリアム監督の興味もこれらのことには端から無かったように思えます。では一体、監督は何を見せたかったのか?それは良く分かりませんが、ピーター・ストーメアが最も活き活きしていたのは確かです。しかし何にせよ、彼が一番目立っているのは、映画が不調に終わっている証でもあるでしょう。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-13 18:21:12)
510.  ダイ・ハード3 《ネタバレ》 
鳴り響く公衆電話の受話器を急ぎ取らなければならない…というサスペンスの仕掛けを全く巧く利用できていませんし、例えば、マクレーンが銀行に行きエレベーターの中で四面楚歌状態になる場面などは、何がどうなってどうヤッつけたのか良く分からないですし、橋からワイヤーを使い船に乗り込み潜入していくところやラストのヘリとの対決なども、もっと面白く見せてほしいところです。つまるところ、全体的なアクションの撮り方にしても、マクレーンの悪態にしても、サミュエルとのコンビネーションにしても、ホリーの扱いにしても、ナイフを振り回してた残忍な女の使い方にしても、マクレーンの解決法以上に乱暴です。
[ビデオ(字幕)] 5点(2010-06-04 18:20:46)
511.  海賊黒ひげ 《ネタバレ》 
黒ひげの最期は印象的ですが…率直に言いまして、これが全く面白くありません。ウォルシュが監督なのにどうしてこんなことになってしまったのか?もしや別人が撮ったのではないかと勘繰ってしまうほど冴えておりません。 まず、大海原を駆ける海賊の物語であるのにもかかわらず世界がえらく窮屈です。開けた世界はお手の物のウォルシュ監督のはずが、もういかにもセットといった感じの息苦しさで、海なんぞほとんど船が模型の時しか出てきませんし、逃げ隠れする船内の見せ方も上手くいっているとは言い難いです。それに恋愛部分においても中途半端であり、特にレイナード役の俳優さんに魅力が感じられないのは頂けません。ただ、ここにおいてもウォルシュは女優には配慮しており、とても美しく撮られています。
[ビデオ(字幕)] 5点(2010-01-18 18:16:50)
512.  リクルート 《ネタバレ》 
〝これはテストなのか現実なのか〟というのがこの映画の焦点になっていて、最大の見せ場は拷問のところで、幾度となく試された後に観客もコリン・ファレルと一緒に現実か否か疑ってかかることになるのですが…どうもあまり面白くありません。ファレルの動きはなかなか機敏で見栄えがするのですがしっかり見せてくれませんし、バークの怪しいキャラクターはほぼパチーノが演じることによるところが大きく、ファレルの父親の謎やバークとの擬似親子的な部分は途中で放棄してしまったような感じで描写不足です。またラストのファレルとパチーノの対決シーンも〝スパルタカス〟の仕掛けだけで乗り切ってしまい、あの建物の中での攻防シーンはお粗末だと思います。
[映画館(字幕)] 5点(2009-09-25 18:19:19)
513.  天使と悪魔 《ネタバレ》 
本作といい「ダ・ヴィンチ・コード」といい説明すべき事柄が多過ぎる為、こんな事を言っては元も子もないのですが、ダン・ブラウンの小説は映画化には不向きなのだと思います。…という原作の細部と比較するのはやめにしても、サスペンス映画として頂けません。謎解きのための彫刻を何の工夫もなしに義務的に映し出し、ほとんどの場面でけたたましいBGMによる緊張感の水増しをしています。それから私にはヴィットリアを演じた女優さんの魅力の無さはちょっと酷過ぎやしないかと思えてしまいますし(おそらく個人の趣味の問題を越えている)、監督の魅力的に見せようという配慮も欠けており、例えば貴重な文献を躊躇なしにビリっと破いてしまう快活さをもっと活かせなかったのかなと。 そんな中で良かったのはユアン・マクレガーですね。もはや危険な優男が当然になってしまったエドワード・ノートンよりも、純粋な少年ぽさを感じさせるマクレガーの方がより危うく面白いです。彼が初登場する時は、しっかり暗い影がさし、この聡明なカメルレンゴはただの善良な人物ではないことを暗示させています。
[映画館(字幕)] 5点(2009-05-27 18:24:36)(良:2票)
514.  地球が静止する日 《ネタバレ》 
SFの古典作品を再映画化する目的は何にあるのか?それは過去表現できなかったシーンをCGを駆使してリアルにすることだろうと思っていましたが…どうやらそうじゃないみたいです。宇宙人側にはあまり興味がないようで、その証拠に宇宙人のロボットであるゴートが犯罪的なまでに魅力に欠いています(巨大化すれば良いってもんじゃない)。クラトゥもキアヌ・リーブスの無感情な雰囲気が感じを出していますが、格別に謎めいた存在でもありません。どうも〝愚かながらも愛しい人類〟の側を描きたかったようで、わざわざ中国人のおじいちゃんに人類を説明させた上で、血の繋がりのない白人の母親と黒人の息子の愛をキアヌの目前で見せます。なるほどと得心したキアヌは去って行くわけですが、不思議なのはこの作品には集団というものがほとんど描かれていないことです。冒頭こそ科学者たちが集められるものの、以後はあらゆる場面でほとんど個人の判断で物事がなされます。クラトゥを治療する医師も自白をさせる男も一人、ゴートに攻撃する際や調べる時も一人の軍人や政治家?の指示で行われ、ノーベル賞の博士も厭世感を抱いていそうであり、きわめつけは国防長官で(キャシー・ベイツの超然とした様がいかにも個人主義)地球存亡の危機にほぼ独断で指揮をとり大統領との会談も一対一の電話ですませるのです。ここには地球に共存する人類に不可欠な〝話し合い〟というものがなされていません。また「宇宙戦争」など襲来ものでは度々見られる群衆のパニックも皆無に近いです。〝人間は一人だと良いが集団になると厄介だ〟と言ったのは「メン・イン・ブラック」のトミー・リー・ジョーンズで、そのとおり怖いのは個人ではなく群集なのです。中国人のおじいちゃんは70年に及ぶ観測の結果、それを知っていたからこそ人類を愛しながらも殲滅を選んだのでしょう。なのに集団を全く描いてないので人類が助かったことについては説得力に欠けているのです。  それと言わずもがなですが、〝地球が静止する日〟ではなく〝アメリカが静止する日〟と言う感じがします。まぁ、実際のところ残念ながらアメリカが静止したら地球が静止したようなもんなんですけどね;。
[映画館(字幕)] 5点(2008-12-29 11:02:25)(良:2票)
515.  天と地と 《ネタバレ》 
制作費52億円らしいですが、確かに合戦のシーンはスケールが大きいです。陣形をとっている大軍の兵士たちを遠巻きから映すのはキューブリックの「スパルタカス」を彷彿させますし、女武者隊が全滅してしまうシーンは馬の脚元を映し続け、いかにも踏みにじられている感じがよく出ています。また、霧の中から謙信の軍勢が〝オンベイシラ~(?)〟と現われる箇所も見所になっていますし、近年のアクション作品に見られるアップの連続で戦闘をごまかすような事をしていないのも好感が持てます。・・・ですが、結局のところ本作はそんなに面白く思えなかったです。それは人間ドラマが皆無に近い事や、添え物のように出てくる女たちのつまらない描写などにあると思いますが、最たる原因は本作が全編を通して躍動していないことにあると思います。例えば、謙信の成長物語であるにもかかわらず、謙信が将たる者の自身を失う、あるいは将たる者の覚悟をもつ大事なシーンにしても全くもってアッサリ処理され激情のようなものが走っていません。〝謀反を起こした配下の妻子を殺さねばならぬ〟という凄惨な場面であっても本作は迫ってこないのです。さらに、桜が散る美しい風景など風光明媚なシーンがけっこうありますが、それはそれだけでしかなく物語に生きているように思えないのです。
[DVD(邦画)] 5点(2008-12-26 18:39:54)
516.  傷だらけの男たち 《ネタバレ》 
こう言っては元も子もないのですが、全体的に平坦で盛り上がりに欠けます。金城武が捜査をしトニー・レオンに迫っていくのですが、近付いていく感じが全く感じられません。また金城演じる探偵は重度の酔っ払いですが、ただ酔っ払っているだけに過ぎず、そこから何にも発展しませんし、時おり挿入される、いかにも現代風なサスペンス演出はスタイリッシュというよりも安っぽさしか感じさせません。…ただ、冒頭の捕縛場面でトニー・レオンが何気なくハンカチを手にすると蝋燭立てを持って犯人を殴打する狂気はゾクゾクさせてくれますし、この男がただの善玉警官ではないと一見にして判明するシーンでなかなか面白いと思います。ですが、この狂気というものが持続していないのです。そして何よりこの映画が致命的なのはトニー・レオンと金城武というカッコイイ男たちが、あまりカッコ良くみえないことです。哀しいトニー・レオンはもっとカッコイイはずです。
[DVD(字幕)] 5点(2008-12-22 18:18:35)(良:1票)
517.  ダークナイト(2008)
お話としてはシリーズ中一番良く練られている思います。が、映像として見た時、はっきり言って何を見たのか印象に残らないくらい画面に深みが無ければ実際に奥行きもありませんし、動きまくっていて全く面白味がありません。長い尺にもかかわらずそれでも足りんとばかりに、詰め込まれた物語をスピーディーに処理しようとしているために画面の方は全く練られていないのです。夜のアスファルトを濡らせて光らせることすらしていませんし、見てもらいたいシーンとか重要なシーンとか無いんじゃないかと思ってしまうくらい平坦なのです。当然アクション・シーンともなるとさらに何がどうなっているのか訳が分からずで、とにかくバットマンが暴れているということしか分かりません。これはノーラン版一作目の「~ビギンズ」でも同じようだったので、この辺りがノーラン監督の限界なのかと感じずにはいられません。 ただ、やっぱり筋書きは面白いですし、演技が絶賛されている亡きヒース・レジャーのジョーカーは確かに良かったです。あれは声が素晴らしい。
[映画館(字幕)] 5点(2008-08-11 18:47:22)
518.  88ミニッツ
本当に60代後半なのかと思ってしまうほど色気が漂うパチーノとキレイなお姉さんが何人も出てこなかったら映画ではなくてTVなのでは?と疑ってしまうくらいの出来だと思います。何しろ印象的なシーンは皆無に近いですし、88ミニッツと題されているにもかかわらず時間制限が全く感じられない差し迫った緊張感の無さはかなり問題です。  そして、この作品の消費的な感じは非常に現代的です。内容はもとより、展開の目まぐるしさからくるスピード感、題材の割りにポップコーンムービーのようなお手軽さ、ときどき挿入される音楽もヒップホップ系とあらゆるところで現代に徹しているのです。加えて現代社会の必需品である携帯電話が大活躍するのですが、ケータイの通信機能というものは映画的ではないと思うのです。例えば据え付けの電話だったら〝呼び出される〟〝かけに行く〟というような電話自体の存在や、それに伴う行動がしっかりあるわけですが、ケータイはボタン一つで何時、何処でも使えてしまい面白味に欠けるのです。さらに本作ではせっかく一つ壊しても別のものがすぐ手に入ってしまうとこまで現代らしいときています。ケータイに限らずパソコンなどの現代機器は映画のストーリーを複雑化するばかりで、ワンタッチで何でも可能になってしまう簡単・便利さというのは映画には適しておらず、巧く使うのは難しいと感じるのです。 
[映画館(字幕)] 5点(2008-03-26 18:16:38)
519.  裏切りの闇で眠れ
ハード・ノワールなどという宣伝文句がついているのですが、ひたすら痛々しいエログロ映画に近いです。確かにブノワ・マジメルは良い。腹回りは危険地帯に差し掛かっているもののコートで身を隠せば一匹狼のクールさと寂しさを醸し出していますし、キャラクターもそれらしいです。しかし、ビジネスライクで裏切りも友情も浅い上に貸し借りもなければ、混沌世界で切迫した命の危機に瀕しているわけでもなく、はたまた運命的でもないのです。ギャングのボスが〝男がどこにもいない!〟とわめき散らしますが、もしやこれはフィルム・ノワールへの決別宣言なのではないか?と思ってしまうくらいです。現代ではそんな昔気質の男はもう絶滅して過去の遺物となったのだと。もちろんノワールのトレードマーク、降雨で輝く街路もありません。なにしろ現代パリの夜は闇ではなく人工的な光りに満ちているのです。その証拠に?日中に美しくも何ともない濡れた地面が存在し、水は高級マンションの水槽で光り輝きます。ですが…そこに新しい暗黒映画の可能性を秘めているようにも思えませんし、鎮魂歌にもなっていません。取り立てて印象的な場面もなければシーンの繋ぎの粗さばかりが目に付きます。とにかく暴力的で残忍で迫力ある女の裸もいっぱい出てきますが緊張感もえらく欠けているのです。また、これをノワールへの皮肉じゃなしにやっていたとしたら、暗黒世界を描くのにたとえノワールするつもりなどなくともこの配慮の無さはまさに犯罪的だと思います。
[映画館(字幕)] 5点(2008-03-03 18:06:46)
520.  アメリカン・ギャングスター 《ネタバレ》 
なかなか過激なシーンから導入し、これから凄いことが始まると予見させておいて、実話を基にただただ事の顛末をハイスピードで追って行きます。70年代のギャングを現代の速度で撮り、ついてこいとばかりにバンバン切り替わり動くカメラは軽快で疾走感に満ちていますが、目まぐるしく私の動体視力ではちょっとついていけません。例えばデンゼルとミス・プエルトリコの出会いのシーン。初対面で好意を示し握手した手を離さないのですが、握手のショットが全くなく言葉だけで簡単に処理されています。同様にボクシング会場で帽子が邪魔なら帽子が邪魔だと言い(コートを燃やしてしまうシーンは印象的ですが)、亡きボスの写真を飾りキング牧師と同じくらい尊敬していると説明させます。ボスにどんどん似てくる過程でしっかり描かれていないのです。またデンゼルに迫ってくるラッセルとの距離感がほとんどつかめません。なにせ教会の前に突如出現…ですからデンゼルは捕まったわけですが、ラッセル視点の時には獲物に近づいていく感じをもっと出して欲しかったです。  渋くきめたデンゼルとふっくら体型で善玉ぶりを演出した?ラッセルら俳優さんが良かっただけに、もっともっとと期待してしまいます。 
[映画館(字幕)] 5点(2008-02-05 18:13:34)
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