521. 贅沢な骨
《ネタバレ》 観終わった後に、じわじわと心に沁みてくる作品でしたね。麻生久美子とつぐみの微妙な距離感が、緻密ながらもゆったりとした空間の中で描かれていて、そこから生じる静かな緊張感がこの映画を素晴らしいものにしています。その空気を切り裂くような永瀬正敏の演技も良かったです。(まあ、ちょっと羨ましい役でしたけど。) しかし、ミキサーの中で金魚を飼うってのは素晴らしい発想ですが、ちょっと怖かったですね。いつグロ画像が出てくるかハラハラしてしまいました。(でも、ちょっとヤバい画像が・・・・あれは映像処理であると信じています。でもクルクルまわってたし・・・・。) [DVD(邦画)] 8点(2007-04-19 19:47:02) |
522. eiko【エイコ】
年をとって中年太り(腹でてるし・・・・)のジュリーがいい味出してます。何というか、いい年のとり方をしているなと感じますね。 しかしまあ、この作品の主人公ははっきり言ってイタいというか馬(ryなんですが、麻生久美子が凄く魅力的に演じていてついつい惹きこまれていきますね。喫茶店のマスター役の大杉漣や阿部サダヲの好青年役も中々良かったです。 とにかく魅力的な出演者たちが繰り広げる世界を楽しめる作品でした。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-17 18:26:13) |
523. ニワトリはハダシだ
《ネタバレ》 見終わったあと、爽快な気分になりました。国家権力にぶら下がり私利私欲に走る連中の足元をひっくり返すところは非常に痛快ですし。社会的弱者と呼ばれる人たちへの応援歌的なところも好きですね。主人公の兄妹をはじめ出演者の演技も良かったです。 舞鶴に行ってみたくなりました。 [DVD(邦画)] 8点(2007-04-14 21:40:45) |
524. ウェルカム!ヘヴン
《ネタバレ》 こういう最後まで展開が読めない映画はいいですね。まあ、キリスト教における天国と地獄の位置づけとかは良くわからないんですが、とりあえずペネロペ・クルスのあばずれぶりがとてもハマっていて良かったです。あと、所々に社会風刺的なものも散りばめられて楽しめました。(最後の方の展開はちょっと強引でしたけど・・・・) ただ、救おうとするボクサーが本当にしょうもない奴で全く同情できないキャラクターだったのがちょっと・・・・・(何というか芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出してしまいました。)。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-07 22:47:44) |
525. イズント・シー・グレート
《ネタバレ》 ベット・ミドラーとネイサン・レインの演技に惹きこまれて楽しく見ることが出来ました。病魔が襲ったり、子供が病気で施設に入れられたりと辛い状況の中でも、終始前向きで明るい主人公の姿に元気付けられました。 非常に作り話っぽいんですが、実話なんですね・・・・・。リアルタイムで知っていたらもっと楽しめたんだろうなと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-03 18:18:07)(良:1票) |
526. 好きだ、
《ネタバレ》 我々の日常生活にはBGMなどないし、芝居のような会話もない(話すのは差しさわりの無い程度のどうでもいい事ばかり)。好きな人がいても「好きだ」なんて酔っ払った時か、余程切羽つまらなければ言う事が無い。目の前に一本道があるのに、あえて回り道を選択してしまうような恋愛しか出来ない・・・・・。そんなリアルな世界を描いている作品です(17歳と34歳のキャスティングも見事です。)。静かでシンプルな作品なんですが、生々しさすら感じました。 ただ、「不幸」のトッピングがちょっと余計な気がしました。 [DVD(邦画)] 7点(2007-03-27 18:12:26)(良:2票) |
527. 幸福のスイッチ
《ネタバレ》 沢田研二も本当に良い年のとり方をしていますね。まあ、「8時だよ全員集合」でも志村けんとコントを演じてたりしてたんで、コメディアンの素養はあると思ってましたけど、「あの」ジュリーが完全に喜劇役者になってますからね・・・・・。まさに「時の過ぎ行くままに」という感じなんですけどね(どんな感じだw)。 上野樹里は相変わらず良いです。やはり関西人なので関西弁が板についていますね。こういう気の強い役が本当にはまります、この人は。 何せデストロイヤーですからw まあ、ストーリーは小さな町の電器屋さんが舞台で、松下電器が特別協賛ということもあり非常にベタですけど、こういうの好きなんで楽しめました。新屋英子(「ジョゼと虎と魚たち」でも思いましたけど凄いインパクトありますよね)のエピソードなんかも、ちょっと心が暖かくなる感じで好きです。 まあ、浮気の真相がうやむやなままで終わったのがちょっと気になりましたが、見終わった後ほんわかと幸せな気分になった作品でした。 [映画館(邦画)] 8点(2007-03-23 19:10:25) |
528. あおげば尊し
《ネタバレ》 良い映画でした。テリー伊藤と薬師丸ひろ子がまるでドキュメンタリーのように自然な演技を見せていて、作品の世界にすぐ入り込むことが出来ました。 まあ、親の死というものはいずれ必ずやって来る訳で、結構真剣に考えさせられました・・・・・。 ただ、この作品の中で問題視されていた小学生が死体などグロテスクなものに興味を持つ事については、今に限った事ではないですよね。我々が小学生の頃も、インターネットは無かったけれど、ホラー映画やマンガとか流行ってましたからね・・・(みんな残虐であればあるだけ面白がって見ていましたし。)。 実際、学校で「死」について教わることなんて殆どない状況(せいぜい、命を大切にしようと言う位でしょう。)で、子供たちにただ「死体を見ちゃだめだ」といっても、逆に好奇心を煽るだけでしょうから、テリー伊藤が取った方法(実際に死というものを見せる)も有りなんじゃないかと個人的には感じましたね。 しかし、「仰げば尊し」という曲は素晴らしいですね。 [映画館(邦画)] 8点(2007-03-23 18:29:20) |
529. ラストデイズ(2005)
《ネタバレ》 はっきり言って非常に退屈な作品でした。「カート・コバーンに捧ぐ」とありますが、正直微妙ですね・・・・・。ドラッグとかで精神的に参った人間が自殺するまでの数日間を描いているだけなのに、「さあこれがカートのラストデイズだ」と言われても困ってしまいます。(まあ架空の物語と言ってますけど。)私はニルヴァーナが大好きなんで「多分カートの最後の日々はこうなんだろうな・・・」という想像力を無理やり働かせて何とか最後まで観ましたけど、1時間半超の時間は長すぎです。 同じ監督の「エレファント」と描写方法が似ているとは思いましたが、レベルは断然劣っています。ちょっと期待していただけに、がっかりしました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-03-20 18:22:44) |
530. 虹の女神 Rainbow Song
《ネタバレ》 2時間という決して短くない時間があっという間に過ぎていきました。もう、この映画の上野樹里は、個人的にストライクど真ん中で、とても良かったです。正直、相田翔子の出番削って、もう少しシーンを増やして欲しかったくらいです(ちょっとクドかったんで・・・・)。 あと妹役の蒼井優はやはり只者では無いですね。もう存在感があるというかオーラ出まくりで、脇役でも出演シーンでは完全に主役になっていますからね・・・・。 この2人の旬の女優がそれぞれ持ち味を出してるんですから面白くない訳がない。いやあ、映画館で見れて本当に良かったなと思える作品でした。 [映画館(邦画)] 9点(2007-03-18 15:59:56)(良:1票) |
531. ただ、君を愛してる
《ネタバレ》 何というか、少年誌の恋愛マンガを見ているような感じでしたね。ちょっと、30過ぎの男にはキツい部分もありましたけど、とにかく風景の映像がとても綺麗でちょっと癒されました。 あとは、ロケ地がなじみの深い場所だったんでちょっと昔を懐かしむことができたのが良かったです。 [映画館(邦画)] 6点(2007-03-18 15:21:51) |
532. 恋に唄えば♪
何か80年代アイドル映画っぽい雰囲気の作品でしたね。後は、竹中直人のノリについていけるかどうかで、この作品の評価は分かれるでしょうね・・・・・。(個人的にはちょっと苦手です。) まあ、深夜にテレビで見る分にはそれなりに楽しめる作品でした。(金を払ってまで見たいとは思いませんが。) [地上波(邦画)] 6点(2007-03-15 18:45:10) |
533. ビハインド・ザ・サン
《ネタバレ》 映像の美しさとストーリーの残酷さが妙にマッチしていて、非常に不快でした。生きていくために滅亡の方向へ進んでいかなければならない理不尽さがとてもやるせなかったです・・・・・。 [DVD(吹替)] 6点(2007-03-12 18:38:08) |
534. ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男
《ネタバレ》 ストーンズ好きなので、観るのを楽しみにしていたんですが、ちょっと期待外れでした・・・・。何というか、ブライアン・ジョーンズの死の真相と思われる状況はわかったんですが、もう少し60年代のストーンズの歴史みたいなものを描いて欲しかったですね。何か享楽的なシーンが延々と流されていて、少々退屈でした。 [DVD(字幕)] 5点(2007-03-01 18:58:15) |
535. 光の雨
《ネタバレ》 劇中劇という手法が非常に効いていますね。連合赤軍事件という、ニュース映像と文字でしか見たことが無い出来事を演じている役者達と共に考えながら見ることが出来て非常に面白かったです。 やはり、思想というのは人それぞれ違うものだから、どんなに同じ理想を求める集団であっても、思想の統一というのは難しいんだと思います。そうなると結局力のあるものの思想が基準となってしまい、そこから離れている者を排除していくようなことになっていくんですよね・・・・・。(実際、理想を求める社会主義国家には独裁政権が生まれやすい。) しかしまあ、裕木奈江の演技が凄みがありましたね。本当に恐ろしささえ感じました。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-02-28 18:51:07) |
536. THE 有頂天ホテル
《ネタバレ》 これだけの錚々たるキャストを集めて、まるで舞台劇のようなコメディを作るという非常に贅沢な作品ですね。正直、内容は薄いんですけどそれが逆にそれぞれの役者の良さを引き出していて、とても楽しい時間を過ごせました。 個人的には、「スイート・チャリティ」の曲(If My Friends Could See Me Now!)がツボに来ましたね。 [地上波(邦画)] 7点(2007-02-13 19:51:32) |
537. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
《ネタバレ》 予想以上に楽しめる作品でした。当時の華やかさに懐かしさを感じましたが、今見るとちょっと恥ずかしいですね ただ、面白かったんだけど何か惜しい気がしますね。タイムマシーンで過去に戻りバブル崩壊の引き金となった大蔵省のいわゆる「総量規制」通達阻止という発想が凄くすばらしいと思うので、そこらへんの駆け引きの部分をもう少し突っ込んでほしかったですね・・・・まあコメディなんで仕方ないんでしょうけど。しかしまあ、総量規制通達については実際は映画の中のような話ではなかったんでしょうけど、まさに国賊と呼びたくなるような話でしたね(コメディにしておかないと実はヤバかったりして・・・・・) 逆にバブル期の世相についても思ったほど触れてなかったので、ホイチョイプロの莫大なデータを駆使してもう少し当時の浮かれぶりを描いて欲しかったですね。 [映画館(邦画)] 8点(2007-02-12 19:06:19) |
538. プルートで朝食を
《ネタバレ》 まさに、華やかでちょっとグロテスクな妖艶さを醸し出すグラムロックのような世界ですね(T.REXの曲も使われてますし)。映像や音楽の使い方もとても素晴らしくて、北アイルランド紛争という非常に重く暗い世相が背景にあるにも関わらず、とてもポップな仕上がりになっています。 ストーリーはちょっと変わった御伽噺といった感じです。見終わった後、じんわりと心地よい余韻が残る素敵な映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2007-02-11 12:39:40) |
539. 旅の贈りもの-0:00発
何というか、例えるとNHKのドラマのような感じです。ちょっと気恥ずかしくなる位のヒューマンストーリーでしたね。でも、こういう元気をもらえるような作品は好きです。 しかしまあ、この行き先不明の列車本当に運行したら結構受けるような気もしますね(JR西日本も製作に協力してます)。 [映画館(邦画)] 7点(2007-02-07 17:39:33) |
540. ブレッド&ローズ
《ネタバレ》 まず、ケン・ローチとロサンゼルスの組み合わせが新鮮でしたね(英国の曇った空の印象が強いので)。ストーリー的には、実際にあった労働闘争に基づいていて、しかも最終的には労働者が権利を勝ち取っていくんですが、さすがケン・ローチというべきか、そこだけを描いて終わりにはしていません。やはり、生きるために危険を冒してアメリカに不法入国してきた人々の厳しい状況を、われわれに見せ付けるかのように描いています。特にローサがマヤに思いのたけをぶちまけるシーンは、あまりにも生々しくて心が凍りつきそうになりました。 日本でも非正社員が増えていて問題になってますから、他人事ではないですね。 [映画館(字幕)] 7点(2007-02-04 16:04:06)(良:1票) |