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まさかずきゅーぶりっくさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 848
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 思春期の学生時代、何気なく見た水曜ロードショー「ローマの休日」でアン王女との運命的な出会いをしてからウン十年、ひたすら好きな映画を何十回観るような偏食家です。

ホラー&感動映画&難解映画大好き♪ホラー映画も好き!監督別にも観ます。キューブリック、リンチの2人は別格!スピルバーグも大好き!ホドロフスキーもナタリも好き!ハネケは苦手!

レビュー点は相対的に甘めです(ボーダーは6点)。期待に背き大ハズレ、虐待モノ、悪意を感じるバッドエンドな作品には低い点も付けますがよっぽどです。逆に最高点は9点に設定し、10点は人生観を変えられる程大好きな作品だけにしてます。人生であと何本10点の映画に出会えるか、ワクワクしてます♪

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41.  ハイテンション 《ネタバレ》 
100%辻褄が合わなくても、映画を思い返した時に「あ、冒頭のつぶやきは精神病院での彼女のものだったのか」とか理解できる部分があればそれでいいと思いました。オチ的には妄想癖のあるレズ女の暴走ですが、それまでの見せ方が強引とは言え怖かったのは事実なので、楽しめました。R-15指定と書いてあってもさほど構えないで済む作品もあれば、この作品のように、階段の手すり部分の柱に挟まれクビを吹っ飛ばされた瞬間「あ、これは普通に残酷描写する監督だぞ」と覚悟させられる作品もありますが、鬼畜殺人鬼モノとしてみれば非常にシンプルな脚本であり、オチを知ってから見返すとまた違った楽しみ方ができるのではないでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-08-06 10:14:53)
42.  21グラム 《ネタバレ》 
いやーーーこれ凄い。脚本だけで言えば100点満点。文句なし。出演俳優も全員が全員上手かったです。演技とは思えない程自然だし。ショーン・ペンなんかあの知恵遅れの役なんかより全然凄い。でも誰より凄かったのがナオミ・ワッツ。「マルホランドドライブ」も相当良かったけど、この女優さんいつオスカー獲ってもおかしくないと思いました。とりつかれたかのような演技をしてましたよ。   ただ1つ残念な部分。時間軸をバラバラにしてわざと映画を分かりにくくさせてる。時間通りに進んでも全然凄い作品なのに、間にわざとラストシーンを挟んでみて、ネタバレさせてみたり。多分作品全体に緊張感を持続させたかったからだと思うけど。途中までは3人の主役がどう物語に絡んでくるかという意味では重要なんだけど、1時間過ぎて、3人が1つの話にどう絡むかが掴めた辺りからはただのネタバレにしか感じなくてちょっとウザく感じます。   テクニックに走らないで物語だけを追っても良かったのにとか・・・。でも普通に人に「凄い作品!」とオススメできます。命の尊さ、儚さ、親子愛、家族愛、自己愛、他人への愛、愛に満ち溢れています。その中でも「自己愛」が圧倒的に強くて。人はそれぞれエゴを持ちつつも平凡でそこそこ幸せな生活を行っている中で、それが壊れた時の精神的な寂しさ・人間のもろさをこれでもかとぶつけてきます。俳優が全員上手いから、もう画面から目を背けられない。まだご覧になっていない方で、ビデオ屋で見かけたら是非借りてみてください。
[DVD(吹替)] 8点(2007-05-17 13:53:05)
43.  16ブロック 《ネタバレ》 
酒びたりで過去に汚点を持つ刑事が、過去の自分を精算して正義感を取り戻すという、一見目新しさの感じられない話も、敢えて無駄な脚色やエピソードを減らし、スケール感も抑えたこの作品では見事良作にまとめる事ができたと思います。「リーサルウェポン」のリチャード・ドナーと「ダイハード」のブルース・ウィリスのコンビなので、派手な作品を予想して観るとちょっと違和感を覚えますが、悪徳刑事仲間との決別、護送する囚人との友情に加え、警察の中にいる内通者の存在にドキドキもさせられ、見所が沢山あります。DVDに収録されていた別エンディングは非常に切ないので、本編どおりのオチは綺麗すぎる感もありますが個人的には好きです。しかしデヴィット・モースって凄く目が優しいのにこんな役が多いですねー・・・。あと妹の存在は、逃げられた女房的な感覚を一瞬、観客に騙す為だけにあったのかな?後半、バスを乗っ取った後、もう一盛り上がりあれば更に興奮できたのですが、それを差し引いても中々のヒット作だと思います。哀愁漂うブルースの見事な表情と役作りに8点献上。
[DVD(字幕)] 8点(2007-05-13 13:27:09)(良:1票)
44.  タイタンズを忘れない 《ネタバレ》 
この映画が何度観ても好きで(^^)全編見せ場ですが、特にぐっとくるのは、いがみ合ってた白人黒人の選手たちが最初に打ち解ける合宿のところと、ヨーストとブーンが、一緒になって闘おうと団結する終盤です。   黒人コーチのブーンをクビにしようと、審判がフェアなジャッジをしない戦いがあって、そのままクビになればヨーストは総合コーチに復帰し、名誉も得られたのですが、彼はそれを捨てて紳士な戦いを挑むその男気にまず涙(笑)   最後の戦いで、ブーンはオフェンス、ヨーストはディフェンスと分担して指示を出してたところを「このままでは勝てない。我々も大人になる時がきたようだ」とか言ってコーチも団結するシーン。結果ヨーストが出した攻撃によってタイタンズが奇跡の大逆転を起こすシーン(黒人と白人のコーチが抱き合って喜びを分かち合う姿が感動)にまたまた涙(>_<)  スポコン&男の友情モノ、自然と高得点を入れてしまいます♪
[地上波(吹替)] 8点(2007-05-08 11:06:39)(良:1票)
45.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
戦争映画を観て共通で思うのは、人々は争いなんて誰も起こしたくないし、死ぬ瞬間に頭に浮かぶのは愛すべき家族であり仲間である事は間違いないんだなって事です。あとアメリカ軍というより、己の絶望感や、冷静さを失っていく自軍での潰し合いが1番怖いなあと痛感しました。あとイーストウッドはわざと感傷的に作らなかったのだと思いますが、誰か1人を主役にせず、硫黄島で戦った日本兵全体をスポットにした事でその考えが成功していると思います。腕が吹っ飛ぶシーンと手榴弾で自決するシーンはさすがに切なかったですが、何より切ないのは、このエピソードを監督したのが日本人ではない事かもしれません。脚本や演出もですが主演陣、特に二宮君の演技が素晴らしかったです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-29 21:50:24)
46.  DEATH NOTE デスノート the Last name
原作を読んでないので、比較対象が無い事すら幸せを感じながら魅入ってしまいました。原作がオリジナルだろうが漫画だろうが、元々の物語にパワーがあればこれ位作れるんだよなあと思っても結構肩透かしの多い邦画の中でも、抜きん出て秀作だと思います。  脚本に全くムダがないし、締め方も上手い。勿論心理描写が浅いとか、人の死をゲームのように軽く扱ってしまいすぎという意見もごもっともだと感じましたが、月とLの心理戦という大前提から派生した様々な人間関係の細部まで凄く良くまとまっていたと思いました。スピンオフを作る前から既にこれは松山ケンイチの為の映画。彼が無表情に親指を突き出すシーンはLでもロボでも何とも魅力的。あと戸田恵梨香さん、アナタが自分自身で思っている以上に、世の男性はその髪型が好きです。全ての要素をひっくるめても軽くこの点数は献上します。
[DVD(邦画)] 8点(2007-04-22 19:08:34)(笑:1票)
47.  ソウ3 《ネタバレ》 
今見終わって、正直全身に鳥肌というか非常に戦慄しています。前2作に比べ、ゲームの残虐性、ジグソウの脳内の手術シーンというグロ映像もアップし、結構胃にくるのですが「3」を観る事により、前作までの謎がだいぶ解けました。あのバスルームは、前作のファンには何度出てきても嬉しい場面!リー・ワネルの脚本は天才的だと思う。こんな脚本、よく思いつくなと。今回は、ジグソウを生かしておくという事と、息子をひき殺された父親が、被疑者達を許せるかという心理戦。しかし並行して見せ付けられる2つのゲームの裏に、ジグソウの本当の意味での実験が隠されていたんですね。この作品の基本線は「罪人を許せるか?寛容な心を持てるか?」であって、やはりかなり特異ですけどジグソウは殺人鬼ではないんですよね。それを、第2のジグソウにしようと思ったアマンダは理解できていなかったけど。あとアマンダは「自分はジグソウの駒か?」と言ってたけど、駒であって駒ではない。ジグソウは末期の腫瘍であるから、余計に生への執念が強い。それを今回もまざまざと見せ付けられました。「1」のような映画史に残る最強最高最悪のドンデン返しは無いけれど、それを差し抜いても凄い。前2作で出たキャラが、その後の彼らはどう行動したか?みたいなシーンで出てきたのはサービス精神旺盛だなあと感心!!「SAW」つまり「(ゲームの一部始終を)見た」というシリーズのコンセプトは、ギリギリの所で生き続けています。「2」の途中位から(ん?何か手口がジグソウらしくないな?)と思って今回も観てた観客の中には、途中で妙に納得できたかもしれません。でもこういう映画は変に先を読めない人間の方が純粋に楽しめるんですよね。しかしこのシリーズのラスト10分の展開の畳み掛け方は秀逸!笑い飯のボケの応酬よりまだ速いです!でもちょっと不満な点も…。俺の大好きなネタバラシの所の音楽。今回のではアレンジして主要サウンドになってた・・・、安っぽくしないで、ここぞという所だけでかけておくれ!!(涙)
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-04 11:11:49)
48.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 
愛すべき家族、弱者に優しい展開、ファンタジーとブラックユーモア、楽しそうに演じるジョニー・デップ、カラフルでメルヘンな世界。その全てがまさにティム・バートンの十八番であり、全く中だるみを感じさせない展開に思わず唸りました。「2001年宇宙の旅」のモノリスを板チョコに見立て、しかも手を突っ込んで取り上げちゃうとは仰天!思わず微笑んでしまうようなお約束のハッピーエンドも、スピードワゴンの井戸田ならきっと「アマーーイ!」と言ったに違いない。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-14 23:45:56)(笑:1票)
49.  コヨーテ・アグリー
これだけ女性の元気いい映画は観てて気持ちいいですね。とにかくハジけてて楽しい気分になれます。シンガーソングライターのバイオレットも、コヨーテアグリーでの経験が少なからず最後の成功に繋がったんでしょう。若手ばかりのキャストの中にジョン・グッドマンという大物を入れた事で、安っぽい青春ドラマにならなくて良かったです。パイパー・ペラーボ可愛いし唄上手いし、もっと活躍してもいい女優さんだと思うんですけどね。テンポもいいし難しく考えなければ展開も許せるし、かなり好きな映画の部類に入りますw
[地上波(吹替)] 8点(2007-01-10 00:53:04)
50.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 
最初の襲撃シーンで、お互い顔くらいチェックするだろとか、任務に失敗したのだからもっと早く催促の連絡や命を狙いにくるだろとか、スパイみたいな信頼業は、雇う前に結婚相手の身辺くらい調べるだろとか、そういう数ある矛盾点を笑いながら突っ込める娯楽作です。しかもテンポの良さとユーモア溢れる二人の演技も相まって、中だるみなく飽きさせない快作だと思います。今では実生活でもパートナーの二人ですので「あ、ブラピは私生活でも尻に敷かれ気味なのかな?」とかそういう目でも楽しめてしまうのがいいですね。私はアンジーやブラピの熱狂的なファンではありませんが、最後は共闘でスパイグループに立ち向かうハッピーエンドのパターンを求めていたので、実に痛快でしたw
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-08 01:41:09)
51.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
私自身、10年前にオヤジを亡くしているので、オヤジを事故で亡くした息子が、無線を通じて時空を超え、過去を変えてハッピーエンド(連続殺人の被害者になりそうだった母親も助ける)という結末が、初見時には、そんなにうまくいってたまるかという僻みみたいなものがあって嫌いだったんです。でも俺自身最近は多少は物事を多角的に観られるようになったからでしょうか、単純に羨ましいなあと思えるようになりました。そして映画は2時間夢の世界に入り込めるものと思っているので、それを見事に叶えてくれる作品だな、と今ではこの映画が好きになりました。特に主演のデニス・クエイドが、30年後の息子の声に耳を傾け奔走する姿は理想の父親像そのものであり、感情移入してしまいます。親子の絆、家族のあり方を再認識する意味でも、教材のようなステキな作品となっています。途中、ちょっとサスペンス的な怖い部分もありますが、観て損の無い映画としてオススメいたします(^^)
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-08 01:34:01)
52.  コーチ・カーター 《ネタバレ》 
サミュエルが本当に上手いので、本物のコーチに見えてくるだけでも価値アリです。予定調和のサクセススポーツ物ですが、紆余曲折あり長さを感じさせません。ただもう少し問題校かと思いきや意外に皆素直なので驚きました。高校卒業後の進路を考えたカーターコーチが、成績が2.3以上になるまで体育館を閉鎖するといった問題を起こした時に、閉鎖を解く方に賛成したPTAの人間が、1つ最後に頭を下げてくれたらもっとスッキリしたんですけどね。最後の最後で優勝候補に勝てないあたりがリアルで面白かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-07 02:06:13)
53.  ピエロの赤い鼻 《ネタバレ》 
戦争中でも人々には心の交流がある。確かに敵味方に分かれるし、無残にも助かるものと助からないものがいるが、そんな背景の中から拾って得た命があってこそ、自分がここにいるという事を子供は理解して涙する。そのラストに全てが集約された人間ドラマの秀作だと思った。二人の男が起こした行動が、正しかったのかどうかなんてどうでもよく思えてくる。回想の一部始終を知る前と後で、あのドイツ兵の意志を継いでピエロになった姿を観た時、こんなに感じるものが変わってくるとは、映画って本当に素晴らしいと思った。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-04 00:24:05)
54.  リトル・ランナー 《ネタバレ》 
2007年の初泣き映画でした。素行の悪い生徒が、昏睡状態の母親の意識回復を願ってマラソンに挑戦するお話ですが、その努力の部分にはピュアなものを感じましたし、絵に描いたような登場人物(憎まれ役も含めて)も全てが生きていました。オナニーにこだわるシーンがあんなに多くある必要はありませんが、物語的に救いがある映画なので、観終わった後は清々しい気持ちになれます。母親への愛と奇跡を信じてボストンマラソンで1位を目指す最後のデッドヒートには観ていて力が入りましたし、がんばれというエールと共に思わず涙してしまいました。不真面目に生きていても人間やる時はやるんだなと再認識。凄くステキな映画だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-01 13:59:49)
55.  ある子供 《ネタバレ》 
生活能力もなく、まともに働く気力もない、風貌だけ大人で中身が子供の人達が実際増えているのでしょうね、だからこそ展開をリアルに感じました。あと男女の、赤ちゃんに対する愛情の違いを痛感して、痛いなあと思いました。淡々と進む感じが、同じくカンヌを制した「エレファント」っぽいなと思いましたが、終わり方もシュールですね。結局いく所までいって、それでも愛し合う二人がいるならやりなおせば?とか思いましたが、同時にあの主人公の男はちょっとやそっとじゃ大人にはなれないだろうなとも思いました。結局最後の出頭した理由だって、自責の念ではなく、腹が減ったからとかっぽいですし。人になりきれない人が、子供だけ出来ちゃって戸惑うって結構リアルな社会が展開されたなと思いました。いい映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-30 00:35:27)
56.  花とアリス〈劇場版〉 《ネタバレ》 
この映画は岩井演出を象徴するキーワードすなわち、「洋館等の建物の中に注がれる木漏れ日」 「セリフとは思えないような自然な日常会話」 「スーパーの袋が「マツモトヒトシ」になってたりと細かなユーモアセンス」 「映画の柔らかさを助長する効果的なピアノのBGM」 「フェアリーテイル的世界を構築しているプロット」 「純粋無垢でSEXの匂いのしない少女」 「スモッグをたいたような褪せた自然の色」 「客観・主観が混在する独特のカメラ目線」 「ラストの回帰」これらが濃縮されている意味でも快作であり傑作でしょう。 「リリィ・シュシュ」は数回観ないと感想書けなかったけど、この作品は1回で傑作と分かります。岩井的世界の集大成であり、極小の主要キャストを活かした映画ですね。 個人的にはアリスが、過去の満ち足りない父親への愛情と、先輩への気持ちを重ね合わせたりもするんですが、結局彼女は父親が教えてくれたトランプマジックのハートのエースに気持ちを封印する点が切なかったです。 でも私が思うに、岩井監督は絶対、アリスを演じた蒼井優ちゃんに、木漏れ日注ぐ夕方近くの練習場で、バレエを躍らせたかったんですよね。最後、大沢たかお演じるカメラマンの前で、数分にわたってバレエを踊るシーンがあるんですが、珠玉の美しさです。あの演出はすごい。「リリィ・シュシュ」は残酷な美しさだったけど、この作品は棘の抜けた美しさがあります。 伏線も実に見事。電車を降りる時の父娘の別れの言葉「ウォーアイニー」と「サイツェン」のすれ違い、本当に切なくなります・・・。 岩井監督は、太陽はカンカン照りに撮らず、雲をかけてソフトに撮りますが、反対に雨は強く降らせます。この陰陽は女性的な観点で撮る男性監督ならではの演出です。 というわけで、岩井作品の中での最高得点を付けますw
[DVD(邦画)] 8点(2006-12-24 13:49:40)(良:2票)
57.  ヘイフラワーとキルトシュー 《ネタバレ》 
フィンランドの風土、たたずまいからインテリアの細部に至るまで本当にオシャレで、それだけでも笑顔になる作品です。72分という尺なので中だるみも感じられず、一昔前の海外のホームドラマのような雰囲気を醸し出していますが、そこには家族・姉妹愛・近所の人との絆も描かれており、とても素敵な作品になっています。少し前の日本が抱えていた、当たり前に共に暮らしている中での家族のすれ違いのドラマですが、今の日本は更に個々人が精神的にも孤立しているので、この世界が羨ましくも感じます。研究に没頭し家をかえりみないお父さん、家事が出来ないお母さん、誰かにかまって貰えないと常に不満な妹キルトシューの三人と、その三人を支える幼き大黒柱の姉ヘイフラワーの葛藤。ヘイフラワーの視点から描かれていて、彼女の無垢の頑張りと、自分の些細な願いが受け容れられなかった事に対する不満の爆発全てが愛しく感じます。最後は少々強引なハッピーエンドですが、今の日本の家族に一番欠けているものを見せつけられたような気がしました。でもパパもママもあと30分早く「レースのあのズルはいけないよね、本当はお姉ちゃんが1番だったよね」と認めてあげればあんな大事にはならなかったのに!とかすっかり世界に没頭してしまいました。発酵したカラフルなパン生地が、鉄砲魚のようにピューピュー飛ぶシーンは痛快で笑ってしまいました。
[DVD(字幕)] 8点(2006-12-19 10:33:51)(良:1票)
58.  セルラー 《ネタバレ》 
これは面白いですよ!映画内の時間の使い方に全く無駄がありません。始まって僅か5分で事件が発生するので直ぐに映画の世界に入ってしまいます。電話が切れたら命も切れるという緊張感、そして携帯のバッテリー切れや追っている人物を先に見つけられるかどうかといった部分に、観客はいやがうえにも感情移入し、一緒にハラハラしてしまいます。さして予算はかかっていない映画かもしれないですが、シナリオの完成度の高さに感心します。メイシー演じる警察官も勘が鋭くカッコよかったwスパでインチキパックなんかしてる暇ないよって感じでしたし。あと何よりこの作品は主人公の男の子がメチャかっこいいです。あの大活躍ぶりに対して、彼女へのフォローする部分も観たかった気がしますが、彼女への頼みたい事の内容が、落語のオチみたいで非常に痛快でしたw
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-08-12 17:53:17)
59.  ラスト・プレゼント 《ネタバレ》 
旦那に早く独り立ちして欲しいから、わざと突き放す物言いの妻、妻の命の期限を知ってから、心配をかけまい、早く売れなければと頑張る夫、そしてその夫に頼まれ、もう長くない妻の昔の友人や好きだった相手探しに奔走する詐欺師達。登場人物の行動全てが温かい。この作品に出てくる人達は、寂しさよりも常に誰かの事を大切に考えて動いている。そして夫婦二人は本当に愛し合っているし、それが言葉ではなく表情、行動に全てが表われている。結婚に反対していた夫の両親も中盤からは二人を許し、家族4人で写真館で写真を撮影するシーンに何ともいえない家族の温かさを感じた。妻役のイ・ヨンエさんは本当に可愛くて、気丈な部分と、か弱い部分双方の体現が素晴らしく自然でさすがだなと思った。夫役のイ・ジョンジェさんも心から妻を愛している姿が胸に響いた。詐欺師役の1人は「冬のソナタ」のキム次長ことクォン・ヘヒョさんだが、この方はやはりこういうお人よしの役柄がとてもよく似合う。物語は終盤、お笑いコンテストの決勝戦本番中、夫の演目を観ながら妻が静かに息を引き取る。でも妻にとって、お笑い芸人である夫が自らの職業の中で、多くの観客に笑いを提供している中で死ぬというのは、これ以上ない幸せな最期なのではなかっただろうか。客を笑わせる夫、生死の狭間で苦しむ妻との対比は2度出てきて、そのどちらも痛々しくも感じるが、そこには確かな夫婦の絆があるからこそ信じ合えるものがある。夫婦、人間の素晴らしさを過剰な演出抜きで訴えかける素晴らしい映画だと思いました。
[DVD(字幕)] 8点(2006-07-17 01:24:59)
60.  香港国際警察/NEW POLICE STORY 《ネタバレ》 
勧善懲悪大歓迎。デジタルカンフーお断り。今でもジャッキーは現役だ!っていうジャッキーファンなら絶対に納得の久々の快作だと思います!中盤までのやる気を失ったジメジメジャッキーから、キレのあるカンフーアクションをこれでもかと見せてくれる後半との対比が面白いです。犯人が憎たらしい分だけ、観客は「それいけジャッキー!」と思って観れるので最初の犯人の応酬はなんとか我慢して観て下さい(笑)相棒となる偽巡査の正体、危機的な立場にいながら婚約者と愛を語るシーン、スパイスになっている「ツインズエフェクト」でも可愛さ満載だったササなど、アクション以外の部分でも見ごたえが満載で本当に楽しい作品!やっぱりハリウッドじゃなく原点に戻って作ったのが功を奏しましたね。爆発シーンの凄さ、バスがボッコボコ街中をぶっ壊していく爽快感、レゴのいい宣伝等も含め、外見は随分貫禄が出たジャッキーもまだまだここまで出来るぞ!という凄みを感じたザッツエンターテイメントな1本です!あまりに前半酒をかっくらっているので、チンピラに酔拳でも食らわすのかと期待しましたが、それはさすがに先走りすぎでした・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2006-07-15 15:05:21)
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