41. ラスト・オブ・モヒカン
《ネタバレ》 お気に入りの映画の一つです。また最近になり観直しましたので、改めての感想です。 ヒロイン・コーラ役のマデリーン・ストーンの気品ある端正な美貌は、何回観ても惚れ惚れします。幼馴染のヘイワード少佐とのお茶の場面もヨーロッパ・テイストの美しいものでした。ヘイワード少佐が着任するために通った道も、まるで絵のような(映画だから当たり前ですか?)美しさでした。▼殺伐として、かつ切ない本映画の中で唯一「ほっ」とする主人公達3人が友人の丸太小屋で夕食をごちそうになる場面で、結婚を薦められ「男の子を生め!」といわれ、ひざの上に抱いた男の子をさして、「こんな強い男の子では、こちらがまいってしまう」という台詞はお気に入りの一つです。▼インディアンのマグアに最初に襲われる場面では、英軍が一斉射撃をするのが分かっているので、その一斉射撃を樹の影でかわした後に攻撃するといった細かい戦法まで示し、さらに本当に頭皮を剥ぎ取る場面、大きなトマフォークを投げる場面、マスケット銃をピストルみたいな使い方まで出てきたのには、さすがマイケル・マン監督!と思いました。▼歴史に残るウィリアム・ヘンリー砦の戦いでの砲撃戦は、「良くこんな場面が撮れたものだ」とビックリしました。臼砲が出てきていたのには、思わず「二百三高地」を思い出しました。▼嫉妬に狂い、ホーク・アイを反逆者に祭り挙げたヘイワード少佐が最後にコーラの身代わりになり火あぶりにされる場面では、最後に英軍男児らしい潔さをみせて、なかなかやるもんだと感嘆しました。▼全編を通じて、バックに流れていた音楽は、時に勇ましく、時に切なく、映画の情感を非常に盛り上げていました。▼この映画の根底には、滅び行く種族の悲しみが溢れていたのは勿論ですが、大恋愛映画でもあり、かつ人間として生きて行く困難さ(?あまり良い言葉が思いつきません)も流れていたような気がしました。 [DVD(字幕)] 10点(2007-10-14 11:16:18)(良:1票) |
42. シックス・センス
《ネタバレ》 肉体派のブルース・ウィルスがこのような繊細な役も出来るということに吃驚しました。また、子役の凄さには呆れるほどでした。あれだけ役にのめり込める俳優さんがいるとは、さすがアメリカです。死後の霊魂が迷い彷徨うというのは、仏教ではよく言われている(殺されたとか、自殺したとか、あまり幸せな死?を迎えられなかった場合)ので、話そのものはあまり新鮮さがありませんでした。子役に5点です。 [DVD(字幕)] 5点(2007-10-10 20:03:11) |
43. 陪審員
《ネタバレ》 題名から法廷物を期待したのですが、アクション風でややがっかりしました。特に明らかに有罪のボスを無罪に説得していく過程の掘り下げが浅く、こじつけみたいに弱くかんじました。陪審員制度の怖さはある程度描写されていたと思います。復讐劇であるのならば、もう少しじわじわ苦しめた後に自滅させる、といった方がすっきりしたと思いました。最後にユダの人形が焼かれていたのは、誰を裏切り者として象徴しているのかがあいまいだったような気もしました。ボールドウィンの扮した悪役は、頭も切れ、はまり役で、こんな悪人を主人公にしたDVD映画があれば、即買い求めるのですが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-23 18:26:24) |
44. ゴッドファーザー PART Ⅲ
《ネタバレ》 歌劇「カバレリア・ルスチカーナ」の話題が出たところで、パートⅢを見直しました。印象的な音楽が流れるのは、マイケルが娘を失って慟哭するバックに使われていました。Ⅰ、Ⅱに比してやや評価の低いところは、やや殺戮シーンに差がみられたためなのかなとも思いましたが、あるレベル以上の女優さんが出ていなかったので、華がなかった殺伐としたものに終わってしまった為かもしれないとも思えました。最後は糖尿病の最後らしい姿でした。痩せた犬が近寄っていったのが印象的でした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-12 07:26:57) |
45. 依頼人(1994)
《ネタバレ》 原作者J.グリシャムに引かれて観ましたが、主人公のマークがあまりにこましゃくれた感じがして不愉快でした。脇のマルダーノ役をやった役者さんが、結構切れやすい危ないヒトを演じていたのが印象に残りました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-09-07 00:32:36) |
46. 今そこにある危機
《ネタバレ》 ▼トム・クランシー原作の「ジャック・ライアン」シリーズの中で一番好きな映画です。息もつかせぬテンポの良さはさすがです。▼ボゴタでの麻薬組織によるテロのスケールの大きさには度肝を抜かれました。多分、現地ではあのようなテロが実際に起こっていることは、友人から聞いてはいたのですが、びっくりしました。▼秘密作戦の特殊部隊の生き残りのシャベスの迫力には、惚れ惚れしてしてしまいました。大統領役の「ドナルド・モファット」は、「LAコンフィデンシャル」でも悪役トップをやっていましたが、なかなかの悪役ぶりで好きな俳優さんの1人です。 [DVD(字幕)] 9点(2007-08-31 18:13:32) |
47. 羊たちの沈黙
《ネタバレ》 「ハンニバル・ライジング」を観た後に観たら、初めて観たときとは違った印象でした。レクター博士はもう完成した悪魔になっていました。クラリス捜査官はやはり、ジッディ・フォスターが一番なんでしょうかね?レディ・ムラサキとはやや異なっているとは思うのですが、レクターの永遠の恋人なのでしょうか、小生には理解不能です。でも、バッハのゴルドベルグ変奏曲は、ライジングのそれとは異なっていたように聞こえました。日本の女優さんでムラサキを演じ得たのは、夏目雅子?岩下志麻?。 [DVD(字幕)] 9点(2007-08-26 00:56:24) |
48. ロシア・ハウス
《ネタバレ》 スパイ物でショーン・コネリーが出ていれば、かなり激しいアクションを期待した小生がアホでした。各地でのロケ風景がよかったので1点、ジェリー・ゴールドスミスの美しい音楽に1点のみしかあげられませんでした。ミシェル・ファイファーという女優さんに魅力を感じなかったのも印象が薄い原因かもしれません。しかし、結局は、わけのわからない中年男女のロマンス(?)映画だったのかなぁ・・・? [DVD(字幕)] 2点(2007-08-24 22:58:11) |
49. ピースメーカー
《ネタバレ》 この映画に対しては、種々のコメントがありますが、小生の感想は以下のようです。 1 一言で言えば、よく練りこまれたシナリオのポリティカルアクション映画と思いました。シナリオはマイケル・シーファーと言う「クリムゾン・タイト」や「サハラに舞う羽根」を書いた人とのことで納得しました。 2 かなり大掛かりなロケを行っており、臨場感を高めるのに役立っていた。 3 小生の大好きな映画音楽家であるハンス・ジマーの音楽で、冒頭のロシア軍用列車の驀進するバックに流れていた悲しげなロシア民謡風音楽で思わず唸りました。さらに、テロリストの外交官が弾くショパンの「遺言」は、本当にこの映画の主題歌と言ってもよいくらいぴったりでした。その他、民族音楽風の音楽には流石ハンス・ジマーと感嘆しました。 4 ニコール・キッドマンは、知性溢れた女優さんで、役にぴったりでした。クルーニーとの関係も、仕事仲間という感じで好感を持てました。ただ9人の兵士が亡くなったと泣いていたのは、監督が女性だから?とやや白けました。 5 サラエボでは、墓石に亡くなった人の写真を挿入するという事も初めて知りました。 6 色々解釈はあるようでしたが「ピース・メーカー」とは、国連を指しているような気もしました。それ故、テロリストが国連会議場のあるNYを狙ったように小生は感じました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-22 19:27:31)(良:2票) |