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581.  男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 
シリーズ6作目。どこがどう純情篇なのだろう?こっちこそが望郷篇じゃないの?なんて思ったり。 男はつらいよは、'69年8月、単独作品として公開されたところ、好評で続編を創り、それも好評でシリーズ化。それでも5作目で完結したのが1年後の'70年8月。凄いハイペース。そこからまだまだ引き伸ばして創った作品が本作のよう。DBで言えばセル編か?'71年1月の作品。  出だしから行きずりの女を助ける寅。彼女を抱かない理由を優しく言い聞かせるのが格好いい。五島に行ってからも女と父親の板挟みになりつつ、故郷について自分の思いを話す寅。随分と大人な言い方で“シリーズ化に際し人情モノに全振りしてきたか?”って思ったくらい。 だけど柴又に帰ってくると、博とタコ社長の板挟みになって、出先で見せた大人なところを発揮せず、有耶無耶に投げ出して、無責任に酒宴に参加してしまうのが、何だかなぁ…だわ。 本作のメインが朝日印刷の現状なのかな?博が居ないと経営が厳しいこと。タコ社長の奥さんと小さな子どもたち。従業員慰安レクの舟遊びのショボさ。大変だな梅太郎さん。  おばちゃん「この人ね、私のいとこの嫁行った先の主人のメイの、夕子さん」こういう『…要するに、誰?』ってなる冗談話好き。だけど、ついこの間まで春子先生(3作目)に間貸ししていた部屋をまた間貸し。時間軸とか気にしちゃいけない作品なんだろうけど、寅さんって大学時代の私より故郷に帰る頻度高いわ。 最初と最後の宮本信子&森繁久彌の親子の話は良かったけど、長期安定シリーズに入るための低空飛行か、単独作品としては際立ったものを見つけにくい作品でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-07-02 15:36:54)
582.  オールウェイズ 《ネタバレ》 
“ALWAYS”『いつまでも』。ピートとドリンダがシャンパングラスにビールを入れて乾杯するときの、ドリンダのセリフです。 リチャード・ドレイファスと“煙が目にしみる”と言えば『アメリカン・グラフィティ』を連想するけど、使われたのはロン・ハワードとシンディ・ウィリアムズのダンスシーンでした。  まだCGが普及していない時代、飛行機の映像は遠景の実機か模型で、コックピットは別撮りのパイロットのバストアップ映像が多かったと思います。トップガンでもそう。でもスピルバーグ映画の飛行機は、中に人が乗ってる感が良く出ていますね。本作も例に漏れずで、飛行機越しに中のパイロットを観せたりと工夫が見られます。 あと、とにかくホリー・ハンターがちっちゃくて可愛い。ベッドで小さく丸まって寝てるトコなんて子供のようだし、アルに抱っこされるドリンダの画はまるで少女と特大テディベアみたい。  さて、ドリンダとテッドの恋を見守るピート。さぁここからどうなる?死者がかつての恋人のもとに現れるファンタジーものとして、どうも後半がバタバタしています。ピートとドリンダが惹かれ合う理由付けがイマイチ弱い気がします。レイチェルなんてその後が無いから噛ませ犬扱い。そしてドリンダが独断で飛んだのも突飛に感じました。あとハップはもう一度くらいピートのもとに出ても良かったかと思いました。だってピートの気持ちをわかってあげられるのってハップだけだし。  本作の目玉は、映画に出なくなって久しいオードリーの、最後の作品ということ。永遠に若いスクリーンの王女・オードリー・ヘップバーンが、今現在の年齢を重ねた姿を残したこと。 スピルバーグは本作で“歳を重ねても可愛い女性”を撮りたかったんじゃないだろうか?ケバケバしい厚塗り化粧の若造りしてるオバサンではなく、ナチュラルで可愛い大人の女性。それが当時60歳のオードリー・ヘップバーンであり、31歳のホリー・ハンターだったんじゃないだろうか? …こう書いてみて、当時の2人が案外若いことに驚いてしまう。今の60歳とか31歳とか、スゴい若いよね。でも平成元年の頃31歳はオバサン呼ばわりだし、60歳は思いっきりお婆さん扱いだったように思う。 いつまでも可愛い大人の女性。美魔女とは違う魅力。阿川佐和子や安達祐実の事を、一部ネットで“ロリババア”と言うらしい。もちろん褒め言葉として。 オールウェイズはスピルバーグが時代を先取りして創った、ロリババア映画のさきがけだったのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-06-06 22:24:19)
583.  キネマの神様 《ネタバレ》 
Wikiを見たところ、原作は映画の現代パートの方なんでしょうか?で、過去パートは映画オリジナルってこと?原作ではコロナも出てこないだろうから、作品の6~7割の部分がオリジナルなのかな?松竹映画100周年記念作品とのことで、キネマの天地でも描かれていた往年の輝かしき日本映画界に再びスポットを当てた映画となっている。 志村けんさんの突然の訃報から、どれだけ脚本が変わったか気になるところだけど、沢田研二さんが志村さんの代役に徹しているのが凄い。当時音楽活動中心で、映画やテレビと言った映像の仕事には出ていなかった沢田研二が、志村のために用意されたゴウという登場人物を淡々と演じている。その代役の徹底ぶりは素晴らしいと思った。  過去パートの甘酸っぱい三角関係、忙しいけどワイワイ楽しげな撮影現場から、歩の失業、ゴウの借金、病気、コロナと暗い話題ばかりのクタクタな現代パートの繋がりの段差が大きすぎて、このジイさんが本当にあのゴウか?って思ってしまったり… コロナの影響で閉館する劇場。実現しなかった斬新なアイデアを、人生の終わりに体感するゴウ。ソーシャルディスタンスの空いた席に、スクリーンから飛び出した桂園子が座るなんて、かなり素敵なアイデアだと思う。でもソーシャル関係なしにガラガラの劇場なのと、モト映画界の人なのに上映中に孫にべらべら喋るゴウ。このクライマックス、もっと丁寧に創っていれば、更に良いシーンになったかなって思った。 『古き良き映画業界と、その後の映画人たち』が本来の骨格だったところ、映画を創っている途中で『衰退していく映画産業と新型コロナによる社会の変化』に枝分かれして、そっちに進んでしまったような印象を持ちました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-05-22 23:34:01)(良:1票)
584.  イエスマン "YES"は人生のパスワード 《ネタバレ》 
“Yes Man”『信念がなく、相手の言いなりになっている男』。 友人や知り合いの誘いを全部断り、オフの時間は部屋で一人で映画DVD三昧って、そのまんま私じゃないか!コロナの影響もあって、余計に独り遊びが加速してしまって…さぁこれからどうしましょう?また週末に飲み歩いたりなコロナ禍前の生活を復活しますか?  この映画は人と付き合うYESを肯定し、人を拒絶するNOを否定する映画じゃない。とは思うんです。だけどカールは暇つぶしに映画DVDを観ているんではなく、映画が好きで、自分の自由な時間を映画鑑賞に充てていたんだと思うんですよ。私みたいに。 自分の意志で映画観ることより、人に言われるがまま考えもせずイエスって応えてしまう方が良い。って内容に思ってしまいがちですが、そんな事はありませんよね?ね? 問題はNOの方で、YESで行う行動に対し、NOで行う行動がネガティブ要素が強いから、良くないよって事だと思います。後半でテレンスがぶっちゃけた通り。お金も時間も体力も無限にあるわけじゃないから、カールの生き方を本気で実行したら大変になりますね。  ズーイー・デシャネルと言えばランドセル背負ったハリウッド女優で有名だと思うけど、この映画のアリソンだったらランドセル背負ってそうで、不思議ちゃんなズーイーのイメージビデオっぽさも感じられました。代理ミュンヒハウゼン?変な名前のバンドもズーイーっぽい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-05-18 00:39:55)
585.  オーシャンズ11 《ネタバレ》 
“Ocean's Eleven”『オーシャンの11人』。リメイク作品です。当時から『豪華キャストが夢の共演!!』って売り方をしていたと思う。だけど華があるか?といわれると、う~ん…。 ムショ上がりのオーシャンが、11人(ん?どう数えても10人だ。オーシャン入れて11人ってことだったのか?ブルーザー入れて11人?)の仲間たちとベネディクトのカジノを襲って、大金と元妻を手に入れる。難攻不落なベガスの金庫強盗なんて映画じゃないと観られない豪華さなんだけどね。  人気俳優の寄せ集め感が強くて、豪華キャストの共演感が薄いんだよなぁ。俳優同士の繋がりが感じられない(解らない)から、エクスペンダブルズの“アクションスター大集合”みたいなワクワク感が無いのさ。例えば“TVドラマで主役を演じた俳優大集合”とか“泥棒映画の主役大集合”とか、この作品をキッカケに主演俳優の過去作を観たくなるような、そんな世界観の広がりがないんだよ。  元作品は『オーシャンと十一人の仲間』で、元戦友が集まるんだそうな。けど本作は知り合いに限らずプロフェッショナルをスカウトする。でもデルがカジノに潜入するところなんて、映画的には冷や汗物なんだけど、これプロの仕事か?と言われるとねぇ。オーシャンを拷問するブルーザーが知り合いだったとか、都合良すぎる設定も目につく。 極め付きはテス。あの映像でベネディクトに見切りをつけるのはともかく、ダニーとよりを戻すまで行くかなぁ?両方捨てるって選択肢もあったろうに。 この映画を観るのは3度目くらいなんだけど、オーシャン達が凄い事をしてるのを観ているハズなのに、私のテンションがずっと低いのが不思議。
[地上波(吹替)] 5点(2023-04-30 22:41:57)
586.  ジョン・ウィック 《ネタバレ》 
“JOHN WICK”人名。私はコレ観ようとして間違ってコンスタンティンのDVD買ったんだったな。 いきなり死ぬっぽい主人公の回想。不幸から立ち直りかけの災難。ジョンのまさかの正体…あれだけ強いなら、最初から何とか出来なかったのか?って思ってしまう反面、復帰後の無双で、敵を一発で仕留めきれてないとか、案外敵の攻撃も受けてるのとかを観ると、現役時代の勘が鈍ってるのかな?なんて思えた。精神的に不安定だったろうしね。  殺し屋の集まるコンチネンタル・ホテル。一流の殺し屋たちが律儀に守る掟。金貨?コイン?使うのは良いけどどうやって手に入れるの?親友マーカス…殺し屋の親友って何か不思議だけど、シリーズものの1作目で退場は惜しい。キアヌはリアル路線より、こういう漫画チックな主人公が似合う。というかそういう役が多いよね。  しかし主人公が元殺し屋ってのも、正直この復讐を応援して良いのかどうか悩ましい。元殺し屋VSマフィア。う~ん…どっちもどっちだ。この戦いのあと、街が平和になる訳でも無いだろうし。マフィアもあのバカ息子(&ツレ)が暴走した以外、コレといった目立った悪さもしていない。マーカスの復讐にしたって、彼も殺し屋だしなぁ… 好きな女が出来たからって、自己都合でマフィアの殺し屋を引退して、奥さんが病気で死んで、チンピラに襲われて犬と車を失って…って、ジョンには悪いけど因果応報じゃん。せめて引退したあとの5年間、ジョンがどれだけ、我々に近い平凡な暮らしをしてきたか。とかが描写されていたら、少しは感情の持って行きどころも、あったかもしれない。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-04-28 22:16:59)
587.  ニューヨーク東8番街の奇跡 《ネタバレ》 
“*batteries not included”『※(この商品に)電池は含まれていません』。死産だったUFOの末っ子を見て、無口なハリーが放ったセリフです。どの辺りが東8番街なのかセリフをよく確認しませんでしたが、たぶん適当に付けたんでしょう。だけどなんか古典的名作っぽさは出てます。 公開当時、やたらとスティーブン・スピルバーグ製作総指揮って映画が多かったです。提供だったり製作総指揮だったり。ハートフルで、コメディで、家族で楽しめそうなライトSFファンタジー作品。CMに『スピルバーグ○○』って書いてあるだけで、ハズレが無いんだろうなって印象を持っていましたね。このスピルバーグ印のファンタジー作品って、当時は年に何作も作られていたので、実際どれほど彼が制作に関わっていたんだか、謎といえば謎でしたね。  善良な主人公たちとフレンドリーな宇宙生命体。過激な描写は控えめで、途中ホロリとさせられ、最後はハッピーエンド。本作も例に漏れず、私達がイメージするスピルバーグ印“っぽい”作品でした。 当時の大抵のスピルバーグ印は子供(せいぜい高校生の年代)が活躍するんだけど、本作はメインがお年寄り夫婦なのがちょっと異質だったかな。そのおかげで、グーニーズみたく子供が大活躍するのにリアリティを感じなくて入り込めない人には、丁度いいやって。  あのUFO夫婦が砕けたガラスから破れた写真まで直してしまうのは、ちょっとチート能力過ぎる気がするけど、可愛いから許せます。子供たちに飛び方を教えるとことかも、ほのぼのしてて良いですね。 最後は“絵に書いたようなハッピーエンド”なんだけど、それを実際映像で見ると『これで、本当に良いの?』って思えてしまうのは、当時も今も同じ感想。
[ビデオ(字幕)] 5点(2023-04-24 01:17:41)
588.  黒いオルフェ 《ネタバレ》 
“Orfeu Negro”『黒人のオルフェ』うん、良い邦題です。 オルフェって奥さんのエリディスが大好きな人なんです。新婚早々に死んでしまったからってこともあるんでしょうが。それが本作のオルフェは婚約者が居て、エリディスは言ってしまえば浮気相手。しかも隣人の従姉妹ときた。この設定は脳内がぐわんぐわんしますね。  現代のオルフェはイイ男なんでしょうけど、ミラと結婚した理由が見えない。なんか、モテ男が街一番の美人の女と適当にくっついたようにしか思えない。で、一目惚れなのか運命なのか、田舎娘のエリディスにアッサリ鞍替え。しかも婚姻届出したその日に。従姉妹のセラフィナは、オルフェとエリディスの関係をバックアップしたり、この人もどこかぶっ飛んでる。ミラの目を盗んでカーニバル中イチャイチャするオルフェとエリディスに、ちょっともやもやしてしまった。原作では奥さんの役柄が浮気相手になるだけで、こんなに冷めた目で観てしまうものなのか。  神話ベースっぽいトコを探すとギターに書かれた『オルフェは私の主人』の文字。幾星霜の時を超え、琴はギターに変わって、現代に転生したんでしょう。オルフェとエリディスは他人に。エリディスを殺す毒蛇はガイコツの男に… 妻を生き返らせようと、冥府深く下っていく場面は、逆にビルの12階まで登っていく設定に。これ富裕層は海岸沿いの平地に住んで、貧民層(ファヴェーラ)は高地に住むリオデジャネイロを模したんでしょうか。 高地から見下ろすリオの街。当時のカラーフィルムが映し出す少々荒い画が、異国感を強く感じさせて美しかったです。  ギターを弾く少年と、踊る少女はオルフェとエリディスの生まれ変わりでしょうか?じゃあもうひとりの少年は…ガイコツの男?
[インターネット(字幕)] 5点(2023-04-22 00:24:15)
589.  レイジング・ブル 《ネタバレ》 
“Raging Bull”『激怒した雄牛』。実在のボクサー、ジェイク・ラモッタのあだ名。 リベンジ・マッチを観て、ロッキーと比べてあまり覚えてなかった本作を再視聴。ボクシングの映画と言うよりはジェイク・ラモッタという人の自伝。見どころはデ・ニーロの極端な体型変化。役者だからダイエットと筋トレは何とか出来るとして、バー経営者時代のあの不健康な太り方は凄い。あそこからどうやって標準体重に戻したんだろう?  自伝なんだけどラモッタがどうにもこうにも好きになれない。奥さんいるのに15歳の小娘と付き合って結婚。ビッキーの些細な言葉尻を掴んで責め立てる姿は不快感しか沸かない。ほんの一言ジャニロを「二枚目」って言っただけであそこまでクドクド・ネチネチと…夜寝てるとこにまで来て「なんで二枚目って…」おいおい病んでるよあんた。この展開が不快で不快で仕方ない。 適当に勧められた食べ物を頼んだだけで、男とちょっと長話しただけで、権力者のキスを拒まなかっただけで、いちいち絡んでくるラモッタ。最後は暴力まで使うんだから、ビッキーは引っ込むしか無いよな。あぁ救いのない物語。 あ、一方的に浮気を疑われたベッキーが観た映画がたまたま『花嫁の父』って偶然におぉ~ってなった。  なんかボクシング映画というよりはマフィア映画っぽい。表舞台である試合やトレーニングはサラッと描いて、そのウラの八百長の誘いとか、ラモッタの暴力的な感情を包み隠さず描写している。プールサイドでの取材と家族写真の白々しさ。遅すぎた離婚。 この映画のラモッタが“皆が知る彼の素顔”なのか“想像はしていたがあまりに酷い裏の顔”だったのか?う~ん、輝かしいラモッタのオモテの顔をテレビとかで観ていたら、この作品により深みを感じられたかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-20 23:05:40)
590.  リベンジ・マッチ 《ネタバレ》 
“Grudge Match”『怨恨試合』。映画の内容ズバリですね。 スタローンVSデ・ニーロということで、どうしてもロッキー・バルボアVSジェイク・ラモッタを彷彿とさせます。観終わってから見た予告編でもソコは強調してましたね。そうなるとやはり、生卵のシーン(予告でも出てた)と、倉庫で肉を殴るシーンは、ファンサービスとして入れてくる事は予想できたハズ。だけど、そこまでなんですよね。  本作は明らかにロッキー&レイジング・ブルのフンドシで土俵に上がっている。そこを期待させといて、お約束なシーンは先の卵と肉くらいかな?調味料程度にしか使っていません。ロッキーのベースは1作目だけで、Ⅱ以降のシリーズは切り捨てられていた気がします。あでもカジノのCM、ここはロッキーⅡのCMシーンから引っ張ってきたんだろうか?セリフ読んでる2人が可愛い。プレゼンテッドByポルシェ(意味は無いよ)  1作のみのデ・ニーロ作品とのバランスを考えたら、ロッキーも1作目からだけ。それもアリなのは解りますが、どうせならもう少し弾けてほしかった。 キム・ベイシンガーが昔は地味でメガネでペットショップで働いていたとか、徐々に化粧ノリの良いマダムに変貌していった過程とか、ソ連の雪山で孤独にトレーニングするスタローンとか…そうなってはデ・ニーロはちょいイジりにくいけど、そんなセルフパロ大盛りを期待してしまった自分がいるのは事実。  最後は良かったと思う。思いっきり頭を殴りあうレーザーとキッドに、不安感も覚えたけど、タイトルを逆手に取った積年の2人の関係がアツい。最後のオマケもちょっと嬉しかった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-17 22:32:21)
591.  ブロンコ・ビリー 《ネタバレ》 
“Bronco Billy”『荒々しいビリー』。東海地方のレストランチェーンの名前は、この映画と無関係ではないだろう。たぶん。 イーストウッドがソンドラ・ロックとイチャイチャしたいがために創った映画なんでしょうね。ほかの共演作同様、最初から恋人とか夫婦とかでなく、恋の始まりから描いていくあたり、現実の恋を盛り上げる調味料として機能したんじゃないでしょうか?  コメディだからいい加減な点はあっても不思議じゃないけど、コレはどうだろう?って点も目についたかな。アントワネットもジョンも世間からは行方知れずになっただけだろうに、どうして殺人事件にまで発展したんだか?アントワネットも新聞見たなら、生きていることを伝えれば解決しただろうに。そもそも30歳までに結婚して遺産を相続?とかって話はどこに吹っ飛んだのかな?  主人公のビリーもすぐ怒る性格。「半年も無給だから…」ってビリーに気を使いながら言うリンチに対し、全員を雨の中整列させて恫喝。いや半年は厳しいだろうに、それを金の亡者呼ばわりって… 浮気した妻を銃で撃ってしまったり、浮気相手は親友だから撃たなかったり。テント火災で起死回生の案が列車強盗って…孤児院を無料で慰問する人物なのに。その場その場で起きることを観ている分には楽しめるけど、ふと経緯を振り返ると、あれれ??ってなる。だけどテレビでぼんやり観るのには最適な作品だったと思う。 '80年の作品と考えると完全に下火になっていたカウボーイ映画を、旅一座の物語として現代劇に組み込む手法は、なかなか面白いアプローチ。確かに、私も本作がテレビのロードショーで流れていたのを観たときは、西部劇だとは思わずに観ていたからなぁ。
[地上波(邦画)] 5点(2023-04-10 00:21:27)
592.  ホワイトナイツ/白夜 《ネタバレ》 
“White Nights”『白夜(が続く)』。この映画に限らずだけど、'80年代中盤のハリウッドってソ連に対しメチャクチャ敵意を持っていたのが伝わる。ソ連に不満を持つ人がいい人に描かれているというか…  ニコライの圧巻のダンスから飛行機の緊急着陸の緊張感の展開は、物語にグイッと引き込まれて素晴らしい。だけどソ連(と言うかチャイコ大佐)がニコライをどうしたいのか、脱走兵のレイモンドと組ませてどういう効果を狙ったのか、イマイチ解らない。グレゴリー・ハインズのタップダンスも素晴らしいけど、畑違いの2人を組み合わせるなら、何かしらのステージで成功して終わる姿も観てみたかった。 ただ最後の脱走劇と、レイモンドの最後、緊張感と安堵感があって、この終わり方でも良いのかって思ってしまった。  本当にソ連から亡命したミハイル・バリシニコフの起用。日本では当時エディ・マーフィに次ぐ人気(だったと思う)の黒人俳優グレゴリー・ハインズ。主題歌"Say You, Say Me"も懐かしくて良いけど、力強いビソツキーの歌がソ連らしくて良い。 フイザベラ・ロッセリーニをロシア人として起用したのは、お母さんが演じた『追想』のアナスタシアを意識してのことだろう。きっと劇中のニコライやレイモンド以上に、フィザベラはリアルな重圧を感じていたに違いない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-03-26 00:01:05)
593.  トランスポーター2 《ネタバレ》 
そうそう、これこれ。トランスポーターと言えばこのアウディの印象が強かったから、最初にコッチを観たのかなぁ? オープニングから車強盗相手にアクション。今回の任務が子供の送り迎えって、前作で我々に植え付けられたフランクのキャラクターとのギャップがしっかり活きている。  下着姿で二丁拳銃(マシンガン?)を撃ちまくるローラがインパクト大。スプリンクラーで水浸しなんて必要性のないセクシーなアクション含め、いかにもリュック・ベッソン好みなキャラだなぁ。 カーアクションとカンフーアクションは前作同様。そしてCGアクションが増えたかな。車で回転ジャンプして爆弾削ぎ落とすとか、ビルから落下中に薬瓶キャッチとか、最後の飛行機とか。フランクの超人感が増した印象。  相変わらず安心して楽しめる娯楽アクションなんだけど、最後あまり印象になかったんだよ。今回改めて観て、ローラがあんなふうに死んだとか忘れてるし。で、サミットであっちこっちに広がったであろう殺人ウイルスって、どう解決したんだろう?ビリングス家が助かったのは解ったけど、どうやってジャンニの身体から解毒剤出したんだろう?? そんな事考えず一件落着!って楽しむ映画。
[地上波(吹替)] 5点(2023-03-21 21:59:07)
594.  ロミオ&ジュリエット 《ネタバレ》 
“Romeo + Juliet”…今さら書くことなんて無いタイトルに思えたけど、“+”に注目です。原作は“&”もしくは“and”なんだけど、現代版を創るにあたって敢えて“+”にしたんでしょう。 でも邦題は“&”に戻されてる。これたぶん、読み方が困るからだったんじゃないでしょうか?『ろみお プラス~』とか『ろみお タス~』とか、統一性がなくイマイチ格好悪いからでしょうね。単に“+”と書いて『アンド』とふりがな振っておけば良かったと思うんだけど…  さて、ラブストーリーの古典を、ウエスト・サイド物語のような設定を活かしたリメイクではなく、原作をそのまんま現代に落とし込んだ本作。“現代であればこうであろう”ってアップデートした姿を観せてくれる。馬は車に。剣は銃に。マーキューシオは黒人に。どういうチョイスで選んだのか、和柄のアロハの着こなしはめちゃくちゃ格好良い。  オープニングから登場人物のラッシュ。独特のカメラワークとズバンと入るテロップの嵐。原作を読んでないから誰が誰やら…でも当時リアルタイムに観ていたらテンション上がったのかも?だけど最初だけって言うか、中盤からは演出控えめの普通の映画になってる気が… 皆さん必見!って映画ではないと思うけど、少なくとも透明感のある美青年なディカプリオを堪能できる作品は、そう多くないので、それだけでも観る価値はあると思います。 しかし、速達の受取人不在が運命を分けるって、ギャグじゃないんだよな。'96年はまだ携帯が普及してなかったっけ?住所解るなら電話番号聞いておかないと。人の命が掛かってるんだから。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-03-15 21:36:46)
595.  ジョゼと虎と魚たち(2020/日本) 《ネタバレ》 
守られるということは人を弱くするのかもしれないですね。お婆さんの間違った過保護で社会との接点を無くしていたクミ子。見た目小さいし、厨二病っぽかったし、16歳とかそんな年齢だと思ってました。けど24歳と聞いて『むむむ、案外深い作品かも』って思いました。 単なる内弁慶で、外では切符も買えない、人にものを尋ねられない、何のチカラも出せないクミ子。お婆さんが外出させたがらないキッカケとか、学校はどうしてたのかな?とか、恒夫がジョゼに惹かれた理由とか、もう少し知りたかった気がしたけど…  お婆さんの突然の他界。ふわふわした格好だったジョゼが地味女の格好になるとことか、アニメ世界から現実に引き戻す境界線が上手く描けていたと思います。だけど民生委員の人を一方的に悪そうに描くのはどうだろうか?ま、ああいう人もいるのかもしれないけど。 メキシコ留学の夢を無くして挫折した恒夫を、挫折を恐れて現実から目を背けていたジョゼが、次の一歩を歩きだす姿を見せて励ます。図書館で子供たちに自作の絵本を読むシーンは、この作品のクライマックス。静かな展開だけどジョゼの緊張や不安が伝わる、素晴らしいシーンでした。  その後の描写はどう捉えてよいのか。よりによってあの日に行動を起こしたジョゼの気持ちが解らないし、独りでヤツを見ることを試練とするのはともかく、そこに一人で行くことさえ試練だと思ったんだけど、案外あっさり行けるのね。 鍵のかかってない家。そのままの荷物。みんなで探す。偶然見つける。合流する。リアル路線からの漫画チックな描写に少し戸惑ってしまいました。 現実だったら恒夫あんなに長い時間動けません。松葉杖って雪道を歩くように出来ていませんから。でもそこにケチを付けたいのではなく、少々力技使ってでも、大事件からの大団円ハッピーエンドにしたかったんだって、そんな思いは伝わりました。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-03-09 22:51:35)
596.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 
“THE LORD OF THE RINGS”『指輪の所有者』です。邦題では抜かされてる“THE LORD”は主を表し“RINGS”はエルフ、ドワーフ、人間の19個の指輪と、サウロンの一つの指輪を表しているんでしょう。“THE FELLOWSHIP OF THE RING”『指輪の仲間』とは、選ばれた9人のことです。 さて、私この映画苦手です。ドラクエとかメッチャ好きで、できればリアル路線の剣と魔法の映画が観たいなぁって、ずっと思っていました。ウィローがイイ線いっていたけど、まだまだ特撮に難ありだったなぁ。CGでいろんなものが表現できる時代になり、そこに来てこのロード・オブ・ザ・リングの登場です。『指輪物語』私でも聞いたことがある歴史的ファンタジーの実写化。コレは期待しない訳がありません。  ワクワクしながら劇場で鑑賞…凄く、壮大な物語です。裂け谷の館に到着して、そこそこ満足感を感じましたが、まだ序章です。モリアでバルログと対峙したときこそクライマックスだと思いました。…。なんか、まだ続きますね。…。ここどこ?…。あっ!。あぁ~…。終わった?終わった。 3時間の長丁場とは言え、モリアのオークの大群辺りでウトウト。お金を払って劇場に行って、眠くなったのって、後にも先にも本作だけです。期待外れの退屈な映画だったかというと、世間では普通に人気はあるし…あの時のウトウトは、私の何がいけなかったのか良く解らず。 続編は(また眠くなったら)怖くて観られず。この時からでしょうか、ど派手なCG映画に期待する気持ちにブレーキが掛かるようになったのは。 それでも『時間を開ければ楽しめるかもしれない』と考えて、数年後、本作のDVDを買って家で観ました。苦手とは言え、今回入れて4回観てます。  この映画の何が合わないのかを、私なりに考えてみました。屁理屈に思われるかもしれませんが。 ①新たな街。何でしょう、CGの風景は凄いんだけど、旅にリアリティが感じられなかったです。RPG風に言えば、ずっとフィールドを歩いて、ダンジョン入って戦って、またフィールド歩いて。って感じです。しかも徒歩。更に軽装。ホビットたちは大食らいみたいだけど、あんな僅かな荷物に何人分の食料が入ってるんだろう?9人分の食べ物をスーパーで買ったらもう、両手に買い物袋です。 私にとってRPGの楽しみは『次の街に行くこと』だった気がします。街の個性を観察し、その街を拠点にして、ダンジョンに挑んで、武器を買ったりイベントをクリアしたり。そんなのが楽しかった気がします。街が拠点だから、そこで何かを食べたり、傷を治したりしてるんだろうって、勝手に想像できます。フィールドの移動は“次の街に行ってホッとするための作業”って感じ。なので、9人の男たちが黙々とフィールドを歩くのを延々と観せられても、私にはRPG世界の楽しい思い出の追体験を感じられず、あまり共感出来なかったみたいです。 ②敵のインフレ。トロルは頑張れば倒せそうな感じだけど、バルログはちょっと無理でしょう。あんなラスボスみたいのを事前説明もなく、ポンと出されるともうお腹いっぱいになります。その後のオークの大群との戦いにスケールダウン感を感じさせます。ナズグルは格好良かったと思うけど、洪水に中途半端にやられて、出てこなくなっちゃうんだよな。消化不良。 ③突飛なガンダルフ。なんかビルボやフロドをビビらせて動かしてる気がしてならない。塔のてっぺんに幽閉されるのは良いとして、大鷲に助けられるって、なんでもアリ感。ガンダルフ涼しい顔して裂け谷の館に居るし。  最後の方、戦いの情勢はまだ観えてこない。仲間がバラバラになって、物語は続いていく。ボロミアの人間臭さ、サムの健気さは素晴らしい。けど3時間映画の締めくくりに持ってくるシーンではないような…公開時から3部作って言われていたし、それこそ9時間の超大作の3時間分を観た感じで、気持ち的に『こんな3時間の超大作が、この先まだ2本も楽しめる!』って感じにはなれなかったなぁ。
[映画館(字幕)] 5点(2023-02-06 22:41:32)
597.  ヘル・レイザー 《ネタバレ》 
“Clive Barker's HELLRAISER”『クライブ・バーガーの放蕩者』…読めん。【ホウトウモノ】とは、思うまま自堕落に好き放題に振る舞う人。の事だそうな。劇中のフランクの事を指しているんだろうけど、監督名をタイトルに付けることで「俺が自分で監督して、好き放題創ってやったぜ!」みたいな意味もあるのかも?  ヘルレイザーと言えば衝撃的なビジュアルのセノバイト(魔道士)。ピチッとしたまっ黒ツヤツヤのレザー(エナメル?)ボンデージファッションに身を包む、頭に釘が刺さった男。ピンヘッドというのか。ただそこに居るだけで怖い。当時のホラー映画はデザインセンスの優れた悪役が多かった気がするなぁ。 セノバイトは、ただ黙ってるのが一番怖い。何考えてるのか分かんなくて。喋るとちょっと人間臭くて、異世界感が薄まってしまうのはご愛嬌。  そんなセノバイトたちが大活躍するんだろう。悪なのか?善なのか?なんて思ってたらフランクに振り回されるコットン家のお話でした。善人の被害者役としてアンドリュー・ロビンソンを起用するセンスが素敵。ダーティハリーの“殴り屋”が思い出される。黒い革手袋はめる『ぎゅぎゅ~』って音。黒革と痛みと快楽とアンドリュー・ロビンソンが、私の中で見事に結びついた。映画には全っ然活かされてないけど。 セノバイトのビジュアルは個性的なのに、登場回数の少なさと、活躍しなさにびっくりした。そしてやられ方も没個性的。強いんだか弱いんだか解らない。ジュリアも適当にキューブこねてるだけだから、倒したときのカタルシスが無いんだよな… ただ私がこの映画(というかキャラクター達)に期待するものが、2以降にあるかもしれないので、一応観てみるかな…
[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-02 22:34:17)
598.  ニューヨークの恋人(2001) 《ネタバレ》 
“Kate & Leopold”『ケイトとレオポルド』単に名前で来ましたか。コレだとどんな映画か、いまいちピンとこない気がしますが、日本にも『愛と誠』があります。奇遇にもどちらも女性名が先に来てますね。 ヒュー・ジャックマン。私にはウルヴァリンの印象が強いので、こんなカッコいい紳士役が出来るなんて以外だったというか…でも当たり役のX-MENの次がメグ・ライアンとの共演って、大抜擢だよね。 一方でメグは、いつもの調子のロマンチック・ラブコメ路線にブレーキが掛かる。色々あったんだろうか?  レオポルドが、現代社会にカルチャーショックを受けまくる作品かと思いきや、意外とその辺はあっさり流して、逆にレオポルドの生き方にケイトたちがショックを受けるという、タイムスリップものとしては逆張りな展開が面白い。 鳥の羽根で書いた手紙の字の美しいこと。女性に贈る花それぞれに意味(花言葉)があること。仕事でも不味いものは宣伝できないと突っぱねるところ。 細かいところは目をつぶって、現代人のケイトを通して、私達が求めているものってなんだろう?という問いに対する答えの一つを提示してくれている。  ただ逆張りタイムスリップものだけに、最後ケイトの今まで培ってきたものすべてを捨てる決断。今まで関心を持ったこともない時代に飛び込む決断って、それで良かったの?って不安というか疑問が残る。数々のツッコミどころに目をつぶって、『ケイトとレオポルド』の事だけに焦点を当てましたって映画で、それはそれで潔いロマンチックコメディに仕上がっているかな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-01-22 15:50:36)
599.  戦争と平和(1956) 《ネタバレ》 
“War And Peace”邦題まま。 208分の長編のため、DVDに焼く(話すと長くなる)とき、2つに分割したんだけど、インターミッションが無い。適当なところで割ることにしたけど、暗転場面も無く、場面代わりの音楽が続いて掛かってるので、1:53くらい(ナポレオンがツァーリの信書を読んでモスクワ侵攻を決めたトコ)でブツ切りしたわ。  ロシア貴族の国内話とナポレオンのロシア遠征の戦争話が展開される。なので原作未読でタイトルの『戦争と平和』の意味がわからない私は、戦争(ナポレオン)編と平和(ナターシャ)編とし、両方の主人公をピエールと考えて観てみた。 ナポレオンの歴史ものって観たこと無いから、すごい数の軍隊がぶつかり合う戦争が多く、勉強になるなぁと思いながら、そちらはそれなりに楽しめた。  一方で平和編は、どうしても華のあるオードリー(ナターシャ)の活躍を期待してしまうけど、彼女が会う男会う男に色目使ってるビッチのように思えて、どうも素直に応援できない。どこか影のあるアンドレイに求婚された直後、グイグイ来るアナトーリにあっさり鞍替えするところ。ピエールに阻まれて以降アンドレイ(というかボルコンスキィ家)に再接近を試みるとか、このあたりの流れって、迷作パールハーバーを思い出してしまった。あっちはダメでコッチは良いんかい?なんか…どーなんだろーねぇそういうの。 最後は終始安パイで、今後も裏切りそうにないピエールに落ち着くって、あんたそりゃあまりにリアルでしょ。 長編小説に流れる体感時間と、いくら超大作とはいえほんの208分で終わる映画の体感時間とでは、受け取る側の印象も変わるのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-01-15 22:40:29)
600.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 
“The Curious Case of Benjamin Button”まずバトン姓は日本語読みだとボタンなのね。『ジムボタンの冒険』のボタン。なので『ベンジャミン・ボタンの興味深い事案』とかってなるのかな?OPのボタンいっぱいのモザイクとか、出生の秘密、戦争で富を成したバトン家とか、親から引き継いだベンジャミンのライフワーク(?)だったりとか、ボタンは重要アイテムなのに、この映画とボタンの関係なんて重要視して観て無かったなぁ。 老人として生まれ、年々若返っていくなんて設定、とても面白いじゃないですか。ただ期待したような若年化現象の映画じゃなく、正直、あれれれ?と戸惑ったのは事実。何だろう?一つ一つのエピソードは興味深いんだけど、それらを年々若返っていく男の視点で描く意図を、私は理解出来なかったのかも?  逆回転する時計が象徴するように、人生は時間に縛られていて、ちょっとしたイタズラでその後の人生が大きく変化します。デイジーがバレエを辞めた理由の交通事故なんかがそうで、誰かが何かタイミングをズラせば、あの事故は起きなかった。またあのタイミングで起こるべくして起こった。って言えるかもしれません。時は戻せないし起きたことはやり直せない。 若返っていくベンジャミンと年老いていくデイジー。この2人が同年代になるタイミングで結ばれるんだけど、ここもやはり、偶然にして必然のタイミングということでしょう。80年という長い人生で、ほんの数年、あのタイミングしか無いんだから。 この映画がデイジーとの恋愛のタイミングを描きたかったとすれば、他の部分が同じくらい興味深くて、何が言いたいのかが、ボヤケてしまった印象です。  コートのボタンが取れたときとか、予備があれば良いけど、お店には全く同じボタンなんて見つからないから、仕方なく似たようなのを買ってきて付けた経験って、ありませんか?無くしたボタンが変わったカタチなら尚さら変えが効かなくて困ってしまう。自分の人生に関わった人は、失ったら他に掛け替えの無い存在。まるでコートのボタンのように。 『人生はチョコレートの箱のようなもの』ってフレーズが有名な映画があるけど、日本人には人生とチョコレートの箱って謎掛け言われても、正直ピンと来ない気がする。この映画が『人生はコートのボタンのようなもの』だとしたら、日本人にはピンとこなくても、この映画はもっともっとボタンの印象付けが大事だったんじゃないかな。バトンて邦題付けた人。
[映画館(字幕)] 5点(2022-12-31 11:22:27)
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