Menu
 > レビュワー
 > かっぱ堰 さんの口コミ一覧。31ページ目
かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1248
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334
>> カレンダー表示
>> 通常表示
601.  青いソラ白い雲 《ネタバレ》 
主演女優はこれまで存じ上げなかったが、実は結構なお家柄の方だったようで、プチセレブどころかセレブそのものと思われる。劇中人物としては中等部から名門校に入っていたようだが、女優本人は幼稚舎から大学(文学部)までストレートで持ちあがりらしい。体型が非常に特徴的なため何の役でもいいわけではないだろうが(モデルが最適だが)、この映画に関してはまさに適役である。というか、本物がこういう役をやっていること自体が可笑しさを出している点でも適役である。   内容としては心地よい程度のブラックな笑いを含んだコメディになっており、当時の風潮を無遠慮に皮肉る台詞がユーモラスに聞こえる。人が死んだ場面でまで笑わせるのはやりすぎだ(笑)と思うが、しかし基本的にはウソっぽいものを全部引っぺがして地のままで出直そうという趣旨であり、最後にはそれなりの感慨を残す作りになっている。特に、ラストで題名の意味が劇的に明らかにされたのには感動した(笑った)。まるで天国にいるあのお方が、日本復興に向けてわれわれを導いてくれているようで嬉しくなる。 こういう不謹慎なものをその年のうちに制作していたというのは感心するが、自分としてもどうせならもっと早く見ておきたかった気がする。うちの地元でもこの年は春から好天の日が多かった気がするが、この時期に関する人々の記憶が薄れるほど、この映画の価値も忘れられていくかも知れないので、現時点でも自分としては素晴らしい映画に思えたということを証言しておきたい。これは見て本当によかった。   ちなみに、劇中で港区白金(植込み、地上1m)の放射線量として表示されていた0.06~0.07μSv/hは、同時期の自分の住所地における測定ポイントと同程度だが、これは日本国内で花崗岩が分布する地域での地中からの自然放射線量よりは低いようである(日本地質学会のサイトを参照)。
[DVD(邦画)] 9点(2014-10-01 23:57:38)
602.  がんばっぺ フラガール! ~フクシマに生きる。彼女たちのいま~ 《ネタバレ》 
先日、いわき市の人々とたまたまお会いする機会があったので書いておく。書いて何かの役に立つわけでもないが。  まず題名の印象からすると終始ダンシングチームに密着取材かと思うわけだが、実際には2011年春~秋の浜通りに生きる人々のドキュメント、といった印象が強くなっている。中で圧巻だったのは双葉町民の一時帰宅に同行して現地に行く場面であり、これは地元民の解説も付いて非常に臨場感のある映像になっている。ウシはいるわダチョウはいるわで大変だが、自宅周辺から発電所の一部が直接見えているのはさすがに慄然とした。 ただしそういったことで誰かを声高に非難するようなものではなく、また悲劇性ばかりを強調するわけでもなく、映像に出ている人々がみな穏やかに自然体で前向きなのが清々しい。ドキュメンタリーにしても意図的にそのように作ってはいるのだろうが、それでわざとらしいと思えることもなく、特に中心人物として登場するサブリーダーが おっとりした感じで気の優しい人に見えるのは心和むものがあった。   また全体構成としては、最初が全国公演で始まって、最後は2011.10.1の部分オープン時のステージショーの時点で終わっているが、これは当然ながら「フラガール」(2006)を意識していたと思われ、映画で描かれていた出発点をここでまた再現したようで、見ている側としても感無量といったところだった。このステージショーの場面を見ていると、ここまでこぎつけた関係者の尽力はもちろん、お客の方もまだ半年でよくこれだけ集まったものだと感心するが、大変な時だから歌舞音曲は停止などといわずにお客自身が楽しむことで、ダンシングチームの人々や会社にも元気になってもらうのが本当の支援ということを納得させられる。 現在でもダンサーはほとんどが地元出身者とのことで、最初から今まで地元貢献ということで一貫しているらしい。こういう困難な時期であればこそ、初心に帰って地元と共存共栄しようとする事業者がいてくれることは地元にとって何よりの財産であり、このことで個人的には いわき市というところが何とも羨ましく思われた。
[DVD(邦画)] 8点(2014-10-01 23:57:34)
603.  ヒトコワ -ほんとに怖いのは人間- <OV> 《ネタバレ》 
5話オムニバスである。  【知ってはいけない友達の秘密】 有名な都市伝説から始めておいて違う結末を用意しているが、ありがちな話という印象しかない。本来はマミ役の女優が好きで見たわけだが今回はそれほどでもなく(あまりくだけすぎない方が個人的好み)、かえってエイコ役(我妻三輪子)の表情がいい。  【送り○チガイ】 最初からほとんどネタバレである上に、終わり方も本当にこんなのでいいのかという感じ。サチ役(岡本杏理)は、制服姿が似合うかどうかは別として人そのものは好印象。  【親の顔がみたい】 ちゃんとオチが付いているのはいいが、人によっては途中で結末がわかったと言い出すかも知れない。主人公は委員長タイプで、友人にもおばさんっぽいと言われていたが、個人的にももう少しかわいく見せてもらいたかったと思う。  【自分の名前を検索してみたら】 劇中の動画投稿者は見るに堪えないが、しかし井上麻子役の女優(早織)に惚れてしまうのは同感である。この人が本当にいい顔を見せているので感動する。  【あの世からの電話】 最も時間が長く、中身も少し充実している。片桐・加藤の2人の男の対比がなかなかいい感じを出しており、またユキオの母は言葉が微妙に地方人らしく聞こえ、表情も普通っぽいのがかなり真に迫っていた。オチも付いているが、最後の汗はマンガとしても面白くないのでやめてもらいたかった。   以上、全体として凡作(以下)揃いで単調な印象がある。題名のとおり超常現象によらないホラーを目指している(一部を除く)ようだが、そういうアイデア自体は以前からあるので目新しくはなく、また各話の内容もTVシリーズなどで確立したパターンを流用しているだけではないかという印象があってあまり感心しない。特に気になるのはオチらしいオチのない話があることで、別に実話怪談を装う必要はないのだから、ちゃんとお話として締めてもらうのが基本ではないのかと思う。 しかしそういった不満とは別に、スターダストプロモーション所属の多彩な女優を見るという意義はあったと思われる。このあとも続編として2と3が出ているようで、これも同様の趣旨だろうと想像するが見る予定はない。
[DVD(邦画)] 3点(2014-09-07 09:21:28)
604.  おにいちゃんのハナビ 《ネタバレ》 
先日、新潟市内の料理屋に行ったところ、たまたま店に小千谷市出身の人がいてこの映画の話題が出て、お互いに映画を見ましょうという話になった(出身者でも見たことがなかったらしい)。自分は真面目な人なのでシーズンが終わらないうちにちゃんと見たが、遠方のためその店にまた行く機会は当分ありそうにない。   それで内容としては最初から結末が見えており、あとはどうやって泣かすかの手法の問題だろうから、泣かせられるものなら泣かせてみろという気分で見たところ逆に打ちのめされてしまった感がある。冒頭で妹の頭を見せられてしまった後では、この病人らしくない明るく元気で世話焼きで強引な妹の言動に笑わされると同時に泣けて来て、感動のラストのはるか以前から半泣き状態になる。ひねくれた兄もこの妹には逆らえないらしいのが情けなく、同時にこの妹を愛しく思う気持ちが見ている側でも高揚させられてしまう。 そうすると、その後の明らかに泣かそうとする場面は当然として、使い捨てカイロが暖かいというだけでも、またクリスマスケーキを買う母子を見ただけでも泣けて来る。花火大会の場面では、一つひとつの花火にこれまでのエピソードで出た人々の思いが込められており、互いに大事に思い合う人々がいることもわかってまた泣かされる。最後には、題名の花火が上がったと思うともう一つ題名の花火が上がったりもして、これはもう泣かすことに関して徹底された映画だと思える。また奉納花火という性質も十分に生かされていた。   ところでキャストについて、妹役の女優は実は外見的には好みでないのだが、この映画を見ると演技で納得させるには顔の造作など関係ないと実感する。また花火グループの会長さんは、ストーリー的には妹亡き後の空白を埋める立場になるのだろうが、この人(演・早織)が何気にいい顔をしていて好きだ。ほかにも劇中では母親役を含め、女性に救われるところの多い映画だった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-08-23 08:54:47)(良:1票)
605.  虹色ほたる ~永遠の夏休み~ 《ネタバレ》 
背景描写は丁寧で美しいが、人物の作画にはどうしても違和感が残る。いろいろと考えはあるのだろうが、正面から見た顔と俯いた顔、横顔の印象が全く違うのはさすがに困ったことであり、また登場人物のイメージを壊すような表現は問題と思われる。 またストーリー面では、終盤で少女が「一生懸命光るから」と言ったので何が起こるか期待していたのに、実際はどこがどう光っていたのかわからず、主人公の青年がたまたま目をつけただけのように見えていたのは落胆する。見栄え優先の大がかりな奇跡など起こさなくとも、ささやかな奇跡でいいからヒロインが“光ること”の方に重点を置いてもらいたかった。どうもこのラストが軽薄で安易に思えるが、これが原作に由来するのだとすれば残念なことである。加えて個人的には1977年の山村を見てノスタルジーに浸る気にもならないので、全体として絶賛したいというほどの映画にはなっていなかったというのが実感だった。  ただし、中盤で主人公の少年が神社裏に呼び出された場面では、浴衣姿の芳澤さんがあまりにきれいで愛らしいため、年甲斐もなく少年の心情に同調してしまうところがあった。また終盤で少年が「ホタルはさ...光るんだよね!」と少女に語りかけた場面では、それまではっきりしていなかった純愛ストーリーとしての性格がここで一気に表面化したように見えて感動的だった。ここまでに少女への思いをつのらせていった過程を、自分としてもこの少年と共有できていた気がする。 ...とはいえ、前記の通りこの感動が最後までつながっていかないのは困ったことだが、とにかくそういった点で思春期的な(まだ小学生だが)切なさも感じられたことから、どちらかといえば好きな映画として位置づけなければ済まない気にはなる。いろいろ不満はありながらも、ラストがハッピーエンドだったのはやはり嬉しいことで、現実問題として見れば主人公も友人も、小学生の頃に恋心を抱いた相手と大人になってからちゃんと結ばれたというだけで奇跡のように思われる。
[DVD(邦画)] 6点(2014-08-23 08:54:43)
606.  ももへの手紙 《ネタバレ》 
監督の名字が「瀬戸内の民俗誌」の著者と同じだったため、この地方にはこういう名前の人が多いのかと思ったら実の甥とのことだった。学者の親戚ということで“妖怪は神の零落したもの”といったそれらしい知識は出ているが、劇中の主要妖怪は姿形を江戸の黄表紙本から取っているので土着性はないことになる。   ストーリーの方は、意外にもごく普通の出来事が淡々と起こっただけのように見える。夫を亡くしたことで母親が気負っていたのはありがちなことであり、また父親の残した言葉も娘には謎だったというだけで、本人をよく知る人物にかかれば誰にも納得できる解釈が容易に出て来る。いずれも自分の立場を離れてみれば簡単なことだが、子どもの目からは妖怪は見えても人間が見えてなかったということかも知れない。友人関係に関しても、劇中では妖怪が去ったことを契機にしてやっと子どもらの中に飛び込む決心がついていたようだが、実際は少年も妹も最初から主人公を仲間に入れたがっていたのであり、本人がその気持ちをいつ受け取る気になるかという程度のことだっただろう。 また今治へ集団で押しかけていたのも、本当にその結果として母親が救われたことを示す場面はなく、単に関係者の気持ちの問題ではなかったのかという気さえする。劇中の妖怪連中は結局、主人公にとって何ら決定的な役割を果たしていなかったように見えるが、しかしそれは前記のように、その存在が今日では人間社会にとって必須ではないという妖怪自体の性質を反映しているのだろうし、あるいはストーリー的に安易な神頼みをあえて排する意図があったのかとも考えられる。文字通り見守っただけというわけだが、ただし出来事の大事なところを補強し、あるいは強調してはっきり見せたことで、今回のことを主人公の心にしっかり刻み付ける役には立っていたかと思われる。   以上、結果的に悪い話ではないが、内容があまりに普通すぎて大感動作ということにもなっていない。しかし主人公の少女が変にリアルに可愛らしい(おしりを叩かれて「痛ぁーいっ!」と叫ぶのが生々しい)ので、やはり少しいい点にはしておきたくなる。友人の少年も実直そうな感じで悪い奴ではないようだ。また映像美が大きな魅力になっているのも間違いないことと思われる。
[DVD(邦画)] 7点(2014-08-23 08:54:39)
607.  ももドラ m o m o + d r a 《ネタバレ》 
この人々が出るものを見たのは2つ目だが、依然としてファンでも何でもないことから、部外者としての冷めた目で見たところを書かせていただく。  ep.1(黄)浅間大神は怒ると爆発するので怖いと思うが、女の子に親切なのはいいことだ。最後がなかなかいい顔。  ep.2(桃)女の子の心情はよくわからないが、とりあえず甘ったれ感が微笑ましい。お姉さんも優しげな人。  ep.3(緑)少し怖くて少し感動した。演者のおかげもあって佳作。  ep.4(紫)途中でほとんどオチが見えた気がしたが、最終的にその推定が間違っていなかったことがわかると改めて嬉しい。  ep.5(赤)最後に大感動編が用意されているかと思ったらラストで気が抜ける。彼氏がユニーク。  以上、ファンでも何でもないといいながら、自発的に見ようとする程度には好意的であるから見て損した感じはせず、特に個人的に気になる人(緑)はこれでまた評価が上がった(そもそもこれを見たのは、DVDケースの写真でこの人が咎めるような目でこちらを見ているのを無視できない気がしたからである)。気分的には少しいい点を付けたくなるが、ファンではないという引け目があるので標準程度にとどめておく。 なおepisode.3で出る中岡俊哉氏の著書は懐かしい。
[DVD(邦画)] 5点(2014-08-23 08:54:35)
608.  デスブログ 劇場版 《ネタバレ》 
乃木坂46のメンバーが主演するホラー映画シリーズ3作の2つ目で、主演は中田花奈という人である。「劇場版」とあるが、ほかにOV版とかTV版とか小説版があるわけではないらしい。監督はTVで「熱いぞ!猫ヶ谷!」「もっと熱いぞ!猫ヶ谷!!」といったものを撮っている人で、キャスト配列順の2番目にいる秋月三佳という人(ミキティ役)はこの番組との関連で出たものと思われる。 内容としては、当初はコメディ調でガールズトークが面白く、また登場人物の超素朴なやり取りに爆笑させられたりもするが、短い場面をあまり掘り下げないで次々つないでいくうちに、これはやはりホラーだったのだと思わされる展開になっている。ほのぼの感の中に微妙な不安を織り交ぜながら進める形になっており、これで途中までは結構面白いと思って見ていた。 しかし中盤以降、疑惑の対象が次々変わっていくようなのはいいとして、最後の収めどころがどこだったのか全くわからないのは困る。加えて主人公の感情表現が延々と続く場面が多く、特に呼吸が荒いのと、よろつく演技がくどいのには閉口した。これはさすがに演者のせいとばかりはいえないだろうと思われる。 そういうわけで、決して嫌いではないが褒められない映画になっている。  なお前記2人以外の出演者は宮原華音、高橋優里花、青木梨乃、森田桐矢といったところであり、自分としては知らない人ばかりだが(主演も同様)、このうち誰かに関心があれば見てもいいかも知れない。個人的には高橋優里花という人(「まど」役)が、やかましいがなかなか面白かった。  [2022/9/24追記] 8年も経って見返すようなものでもないが、同シリーズの「死の実況中継 劇場版」「杉沢村都市伝説 劇場版」を見たついでに再度見た。ほとんど初見時の印象そのままだが、学園ラブコメの雰囲気から入るホラーというのはユニークかも知れないと改めて思った。 事件の元凶が絞り込まれず拡散して終わったように見えるのは、当面のストーカーが逮捕されたとしても、似たようなのがそこら中に蔓延しているので全く安心できない世の中だという意味か(??)。それだとネットで個人情報を晒すことの危険という、当初の問題提起から逸れた形で終わったようでもあるが、しかしそんなことはこの時点で既に常識だった気もするので、それだけでは不足と思ってヒトコワ要素を補強したということか。何にせよ最後はひどい締め方で、主演の人はお疲れ様だった。
[DVD(邦画)] 3点(2014-08-12 19:25:05)
609.  潔く柔く きよくやわく 《ネタバレ》 
申し訳ないが正直に書くと、意味はわかるが共感させるものがなく、2時間強の長さが非常に苦痛である。普通に考えて出来の悪い原作が映画化されるはずはないので、これは映画の方の問題だろうと想像する。主演女優は別に嫌いではないが、この映画を見て特に好きになれたわけでもなかった。点数はほとんど柿之内の姉ちゃんへ。
[DVD(邦画)] 1点(2014-08-12 19:25:01)
610.  ジョーカーゲーム(2012) 《ネタバレ》 
劇中の設定に従えば、最も犠牲者が少なくなるのはグループなしで個々に戦った場合であり、それなら毎回1人が敗北するだけで済む。従って本来は委託側には積極的な動機がないことになるが、一方で受託側には具体的な利益が提示されている。多くの人間を口車に乗せておいて賭けに出るのを奨励するのは起業家育成を目的としたものらしく、“次世代のリーダー”というのもその意味かと思うが、しかし大言壮語して結果を見せればいいのだろうと嘯く連中ばかりになりそうで、そういう風潮を戒めた物語と取れなくもない。 ゲームについては要は単なるババ抜きだが、運だけの勝負にはならないよう、劇中人物独自の試みという形で無理やり駆け引きの要素を加えたのは悪くない。信じるか信じないかを問いかけておいて結局は騙すためのものだったわけだが、それでも最後はちゃんと“信じること”というテーマにつながっていたように見える。ラストの並走は、疑心暗鬼で相対するような局面ではなく、同じ心をもって同じ方向へ進んでこそ相互信頼が効果を生むことの映像的な表現と思えなくもない。 そのほかキャストに関しては、すでに20代の出演者もいる中で、長身でクールで大人びた感じの大野役だけは当時まだ中学生だったらしい。この人がほとんど主役のように見える一方、本来の主人公は終盤だけ本気の顔になるものの、本編の大部分を通じてとぼけた感じに見え過ぎである。アイドル映画なのだろうから、この人を知らない観客でも好きになれるようにしてもらいたい。個人的には美奈子役の方に目を奪われてしまったが、そのほか委員長役(伊倉愛美、元ももいろクローバー)のギラついたような顔もなかなかいい感じだった。途中で目障りな男子がほとんど一掃されたのも望ましい展開だったといえる。
[DVD(邦画)] 5点(2014-08-12 19:24:58)
611.  大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 《ネタバレ》 
原作者本人が脚本を書いているので基本的には原作通りと思われる。背景にある死生観や人生観については正直よくわからなかったが、少なくともストーリー的には「子はかすがい」というのが重要事項だったように見えており、ハネムーンベビーができるのかと思っていたら最後まで出なかった。代わりに従前のどうでもいいこだわりを捨てて、新しい炊飯器を買い直すことから始めましょう、という形で終わったらしく、これはこれで前向きなお話と受け取れる。ラストの妻の台詞が作為のない感じで好印象だった。   この夫婦に関しては、コメディ調ながら人物像は極めて生々しく表現されている。序盤で徹底的にどうでもいい会話をしているあたりではどっちもどっちという感じだったが、向こうの世界では地が出たということなのか、夫の方が圧倒的に馬鹿に見えている。個人的にはこの馬鹿さ加減が不快要因になって素直に共感できないところもあったが、まあこれは劇中の赤青の区別にも関わるものなのかも知れない。自分は赤にはなれないのだろうと思われる(ヨシコちゃんと同じ側でいいです)。   一方で劇中世界の設定に関しては、地獄というものの性質がどうなっているのか全く理解できない(魂を準備する場所に地獄というネーミングは適切?)が、映像的には異界感がほどよく出ており、また異種族間の交易の危うさといったものが表現されていたのは必然性に欠けるが面白い。これに対する序盤の現実世界でも、半端な場所設定(五反田?)や何の変哲もないショッピングセンターの風景とあわせて、倦怠感にまみれた雰囲気が視覚面でも印象的だった。 なおコメディ場面で笑ったのはマサハル君の退場、甘エビの食前処置と人物写真の説明だった。
[DVD(邦画)] 6点(2014-08-12 19:24:53)
612.  くじけないで 《ネタバレ》 
失礼ながら詩集は読んでいない。映画の趣旨としては、個別の詩を登場人物のエピソードと関連付けながら紹介するとともに、詩の背景にあった詩人の生涯を知ってもらうことだろうと思うが、これがうまくいっているかは何ともいえない。 まず医師と不登校児の父親のエピソードは、そこで紹介される詩の内容と微妙にずれている気がする。また詩人の子息に相当する人物があまりにも出来の悪い息子で今後の更生が期待できるとも思われず、そのため標題の言葉も本当に「できない子への慰め」にしかなっていない気がするが、制作側の意図もその通りということでいいのだろうか。 一方で詩人の生涯に関しては、知らない者としては何も言いようがないわけだが、個人的にはこの映画で「おしん」は見なくていい(正規版を見たため)。奉公前夜の母子の会話などは言わずもがなのことであり、台詞も臭くて聞いていられない。 そのほか全体としても2時間がとにかく長く感じられ、申し訳ないが非常に退屈な映画だった。この監督は製作上の要請に的確に応える賢明な人物というイメージがあり、恐らくこの映画もそのような意味でよくできているのだろうと想像はするが、残念ながら今回も自分は観客としての想定外だったようである。 ただし主演女優は美形で気品がある上に、演じている年齢の幅が広いので素人目にもさすがと見える。この女優に敬意を表して、まことに些少ながら1点を加算しておく。
[DVD(邦画)] 4点(2014-08-04 20:05:48)
613.  仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ 《ネタバレ》 
最近の仮面ライダーは設定が複雑なため、突然これだけ見ても何が何だかわからないだろうと思っていたが、実際見るとお話自体はわかりやすい。劇中の嫌味な男にとっては何がお宝だったのか、というような話はベタだが嫌いでなく、映像に出る手紙の文章や文字の感じが微妙に泣けたりする。 ただし主人公がなぜか少年であり、また着ぐるみキャラ4人がバカばっかりで(全員バカでもないらしいが)ギャグを飛ばしまくるため、笑えるのはいいが対象年齢は明らかに低くなって見える。自分としてはこういうのを見るとヒロイン役について一言書かなければと思うわけだが、この映画では小学校高学年くらいに見える少女がそうだったのか。なかなか活発なお嬢ちゃんで大変結構でした。かわいいです。 そのほか大人の観点からは、母親役で出ていた人が個人的に好きな女優さんなので、こんな東映特撮などに出ていても一応ふさわしい役をやっているのは嬉しい。この人も可愛いお母さんでした。
[DVD(邦画)] 6点(2014-08-04 20:05:43)
614.  RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 《ネタバレ》 
まずストーリーの都合で死んだ工場長は気の毒である。また劇中の鉄道会社は、本当にこんな会社と思われていいのか、という感じの場面が多く、世の中これで通ると思っているなら困ったものである。 しかし一方、転身後の主人公が業務の習得はもとより、職場での人間関係や顧客への態度も含めて完璧な人物像に変わっていたのは見事だった。若い男の苛立たしい物言いにも、全く別次元から余裕で応対していたのはさすが年の功と思わせる。要はもともと何でもできる男なのであり、前の会社でやっていなくとも環境に合わせて変えただけのことで、どうやらこれは本当に有能な人物だったのだ、ということが主役の演技を通じて納得できた。 ただし劇的な転身を図ったこの主人公だけが特別ということでもないらしく、劇中の“変われるうちは老人ではない”という発言のように、変わるときにはいつでも変わる、といった程度の気分で構えているなら万人にも可能だろうという気がした。  ところで主人公の転身の話は前半で終わったようで、後半は周囲の人間との関係が重点になっており、特にこれまで構ってこなかった一人娘には伝えることが多かったらしい。劇中ではこの娘の立ち位置が微妙に見えており、世間知らずな甘ったれと素直ないい子の間にいて、父親に反発しながらも断絶はしておらず、次第に父親側に寄り添っていくのが自然に表現されていた。特に社会に対する責任ということを何気ない事件から学んでいく展開は巧みに思われる。また人物の外見としても、清潔感がある一方で色気もあって可愛らしいので見惚れてしまう。  そのほか、この映画では鉄道周辺の風景が非常に印象に残る。広い空、美しい雲が映像化されているかと思うと、劇中での発言通り天気が変われば印象も変わって来る。また普通の農村かと思っていると駅のすぐ向こうに宍道湖の湖面が広がっていたりして、これが出雲の景観なのだという感慨があった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-29 19:51:55)(良:1票)
615.  クリスマスドラマ 天使とジャンプ<TVM> 《ネタバレ》 
これを見た多くの人とは異なるだろうが、自分としての動機は「ゆずりん」役の人である。この人物は実在の“あかりん”に相当しているらしく、周囲より少し長身なのは実物同様と思われるが(飛鳥凛166cm、早見あかり165cm)、年齢的には少しおねえさんで一人だけ大人っぽく見えている。ファンからすれば明らかに異物なのだろうが、自分としてはこの人がももクロのメンバーに何気に混じっているのが微妙に可笑しい。序盤で去ってしまってもう出なかったのは残念だが予想通りである。  ところで「ももいろクローバーZ」は初めて見たので事情がよくわかっていないところもあるが、突然のメンバー脱退など実在のグループの軌跡をイメージ化した感じのドラマになっていると思われる。最後はライブでいきなり終わってしまうが、ラストを盛り上げるだけが目的ということでもなく、ここを起点として飛躍する未来を期待させる形になっており、ファンにとっては感動的なドラマだったのだろうと想像する。「翼」を歌詞に織り込んだライブの曲も、ドラマの内容に即して聞けば結構心にしみるものがある。 またこれを見ていて変に感心したのは、グループ解散後に市井の庶民に戻った各人が、本当にその辺にいるただの女の子のようにしか見えなかったことである。そもそも見るからに美少女というのが一人もいないようだが(失礼)、しかし見ているとそれぞれ個性的で面白そうな連中であり、またライブで見せたパフォーマンスの躍動感も印象的だった。結果として、ももクロというものに目を向けてこなかったこれまでの人生を反省し、常にその存在を心に留めながら今後を生きて行こう、と思わせる内容だったと感じられる。 なおこのドラマを見る限り、個人的には特に緑に心惹かれるものがあった。事務所に推されなくても自分としてはこの人を応援したい。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-24 20:25:03)(良:1票)
616.  仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ 《ネタバレ》 
仮面ライダーWの劇場版は「ビギンズナイト」に続いて2つ目だが、話の内容としては特別面白いというわけでもなく普通に見える。劇中世界が破滅に瀕していたようだが、そもそも一都市限定の話なのでスケール感はあまりない。さすがにアクションは派手でけっこう力が入っているように見えるが、これで現代の標準ということなのかも知れない。 また登場人物について、TV版は見ていないので劇中の照井竜と鳴海亜樹子が親密になる過程は自分的には飛んでいるが、これを見る限りほのぼのと幸せそうで結構なことである。またラストでの主人公2人のやり取りなど聞いていても、何より主要人物がみな愛すべきキャラクターだということがこのシリーズの魅力だったろうと想像する。ほか今回は敵方のオネエキャラの存在が光っていた。  ところで今回も個人的には園咲若菜という人物が目当てで見ていたわけだが、前作よりは画面に出る時間が少し長いものの、終始同じ撮影現場で変化がないので面白くない。微妙に表情をつけたりもしている(ちっ、というのもあった)が、ストーリー展開には寄与していないように見えるのは残念だった。 なお映画そのものとは無関係だが、この若菜姫のラジオ番組「園咲若菜のヒーリングプリンセス」は、現時点でもインターネットラジオのサイトが存続しており、聞けば非常に心癒されるものがある。4年も前のものということになるが、これが現在もなおこの番組のファン拡大に寄与し続けているのかも知れない。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-24 20:24:58)
617.  リアル鬼ごっこ5 《ネタバレ》 
[2018-08-17修正] このシリーズは3以外見ない予定だったが事情があって4を見てしまい、同じ監督だったこともあってこれも見た。 3と4はそれぞれ孤立的な物語だったが、やっとこの5で三部作の全体像が示され、スケールの若干大きい荒唐無稽な未来物語(なんと西暦3000年)としての展開も見られるようになる。また、そのような真面目に見る必要のない部分以外のところでちゃんと登場人物の人間ドラマも作ってあるが、今回はかなり笑いあり涙ありの感動作で、三部作中ではかなり異色の印象がある。  3と4では高校生が主体だったため、映画自体の対象年齢もその程度だろうという気がしていたわけだが、この5は大人が主人公なので精神年齢を高くして見なければならないかと思えばそうでもなく、純粋で一途な真心は必ず届く、といった感じの非常にベタで気恥かしい純愛ストーリーになっている。黙って傘を置いたのを見られていたなど恥ずかしくて笑ってしまう。 しかし3、4と同様に柔軟かつ寛容な態度で見れば見られる物語にはなっており、特に付箋の裏に書かれていた言葉には不覚にも泣けてしまった。自分としては業務用のメモであってもこういう余計なことを書かれてしまうと捨てられなくなって困る性格であり、これは弱いところを突かれてしまった気がする。今回は素直にハッピーエンドといえる物語だったのも嬉しくなる。 結局のところ、今回を含めた三部作は同じ設定のもとで統合された形にはなっているものの、その設定自体に大した意味はなく、3~5それぞれ独自のお話を作っており、かつ自分としては全て嫌いでない(好きだ)という結論に達した。全部見てシリーズとしての愛着もわいて来たので全部を好意的な点数にしておく。  そのほかこのシリーズは若手女優の個性的な魅力が見どころだったわけだが、今回はヒロインがあまりに正統派(洋風)美女のため、最初は少し冷たい目で見ていた。しかし最終的には守ってあげたい/守られたいキレイなお姉さんに見えてきて、今回も一応これが見どころだった。ほか男連中もなかなか面白かったと書いておく。 なお余談として、終盤の採血室に張り渡してあった赤い布は、見た目が“血”をイメージさせる以外に現実的な機能のない代物だったが、これはこれで低予算という条件下での一つの工夫なのかと思ったりした(同じ監督の以前の映画で似た感じのものがあった)。
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-22 23:57:48)
618.  リアル鬼ごっこ4 《ネタバレ》 
[2018-08-17修正] このシリーズは3以外見ない予定だったが、この4に関してはキャストの一部を自分が人物登録したこともあり、一定の義理があるような気がして見た。 今回は3の序盤から分岐する形で金髪男が主人公になり、また途中で5と共通の場面を設けることでシリーズの一体性を出している。基本設定は当然同じで登場人物も高校生だが、前回よりは少し骨のある連中のようで反撃にためらいがなく、爆弾という画期的な武器も使用するほか、3以降で初めて刃物を使ったのが女子だったのは頼もしいことだった。倒れた敵にさらに一発くらわせるといった場面もあり、このくらいやってもらうと見ている側でもストレスが軽減される。  今回も劇中にちゃんとドラマが作られているので真面目に見なければならなくなる。当初段階では、姉御女子の共闘主義と金髪男の孤立主義が対立関係にあったが、細かくいえば姉御女子の方は“他人を助ける代わりに自分も助けを求める”、金髪男は“他人を助けない代わりに自分も助けを求めない”ということで、表裏の関係だがお互い様という点では両者とも筋が通っている。この二人が衝突した結果、金髪男が行動方針を修正して“助けを求められたら見捨てない”という形で両者が一致したということらしい。 また姉御女子に関しては、漢気があるのは結構だが完璧主義が常に通用するわけでもなく、最後は“他人を犠牲にして自分が助かる”ことの決断を迫られていた(同時に妹分も助けていた)。一方で腹黒女子は見たとおり“自分が助かるために他人を犠牲にする”という方針だったが、姉御女子に助けられてからは“他人のために自分を犠牲にする”という正反対の行動様式を一気に受け入れて、これも姉御女子の最後の決断を後押ししていた。当初の方針が修正されて高次の認識に至るのは前作と同じだが、それまでの間に仲間の命が失われてしまったというのも同様である。  ところで今回は女子高が舞台のため主要キャストに女子が多い。うち姉御女子(若葉ツカサ)役の相楽樹という人は美少女ともいえないが、出演者インタビューなど見ると何ともいえない愛嬌があって注目された(先日結婚してしまったが)。またその妹分(ユイ)役の未来穂香(当時)という人の女の子演技が可笑しく、このキャラクターに笑わされる場面が物語の過酷さを緩和している。腹黒女子(マユリ)の前田希美さんも結果的に重要人物の役で、多彩な若手女優が見どころの映画になっている。
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-22 23:57:39)
619.  リアル鬼ごっこ3 《ネタバレ》 
[2018-08-02再視聴後] シリーズ中で1、2は見ないで3だけ見たが、これは案外まともな映画を作ろうとしたのではという気がした。劇中の国家体制はとても真面目な考察の対象になるものではないが、これはこういうものとしてそのまま受け取ることが要請されている。また殺戮の場面もそれなりに悲惨だがスプラッターにはしておらず、余計なものを削ぎ落してシチュエーションを純化した印象がある。 自分であれば殺される前にせめて1人くらいは相手をぶち殺してやろうと思うだろうが、劇中の高校生はなかなかそんな気にもならないようで、いつまでも鈍器で防戦する程度なのが情けない。しかしそのように反抗的でありながら、体制的に抑えつけられているため決定的な行動をとれないでいるのは現実の学校生活を反映していると思えなくはない。  物語としては、常識外れの状況で多数の人が死んでいく中で、残された者が次第に自分を変えながら生き延びようとする話になっている。親がかりだった主人公に対して、自分自身の力で生きろ、と言うのは親の立場としては当然のことだが、別に孤立して生きろと言っていたわけでもなく、実際はその後の展開の中で、他者と互いに影響し合ったり支え合ったりする関係がありうることを知らされていく。主人公以外にも、例えばライバルが主人公を非難した言葉が、そのまま自分に返ってきていたことに気づかされる場面があったりもした。終盤、ノイジーなメインテーマが鳴り始めてライバルだった男がスタートの合図を出し、そこで主人公が我に返って走り出したのは少し感動的だった。 またこの映画で強い印象を残したのが主人公と一緒にいた女子生徒である(演・山谷花純)。当初は心を閉ざした状態だったようだが、校内社会の枠組みが壊れたことで殻を破ったように主体性を発揮するようになり、土壇場で見せた顔などはけっこうな迫力を出していた。容貌としては目が大きいのと眉がくっきりしているのが野性的な印象で、普通の美少女タレントのようにも見えないので、こういう人を女優の卵というのかと当時思っていた。ちなみにこのとき中三とのことで2歳上の役をやっており、出演者インタビューを見てもしっかりと自分の考えを話す人だった。 そのほか、冒頭で疾走していた女子生徒(演・町田佳代)は必死の形相が可哀想だったが、身が軽そうで若い人は元気があっていいなと思わせるものもあった。この場面は終盤に入ったところで本編ともリンクしている(飛ぶように走っている)。
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-07 21:46:48)
620.  呪怨 -終わりの始まり- 《ネタバレ》 
[2014-11-30 DVD視聴に伴う改訂]  OV版1から劇場版2までの4作から各種素材を持ち寄ったように見えているが、基本的な筋立てとしてはOV版1の発端部分と劇場版2の受胎部分を直接つないだ形になっており、これを白塗り少年を軸にまとめたことで、けっこう筋の通ったストーリーができた感じである。 この映画でも時系列錯綜の特徴は継承しているが、呪いの原点に関して旧作になかった設定を追加しており、そのせいもあって初見時には時系列に関する個人的仮説が途中でひっくり返される感じもあった。また学校教員が関わるのはOV版1と共通だが、この人がただ巻き込まれるだけでなく、終盤で決然と現場に乗り込んで行ったのは少し感動的で、この辺は旧作の貧相で情けない主人公と一線を画している。今作は最後が涙で終わっていたのも好印象だった。 一方でホラーとしての怖さはほどほどで、旧作の形式を継承していることもあり、この辺で出るだろうと構えていられるのは観客に優しい面がある。しかし旧作だったらこうなるはずだと見せておいて、おっとそう来たか、と思わせる箇所もあったのは可笑しい。また特徴的と思われたのは音響面で、ピアノの場面に続いて何度も起こる楽音的な大音響や、人物の絶叫に続く電車の金属音は印象的だった。  ところで出演者に関して、まず主人公役の女優はこれまで特に注目していなかったが、この映画を見るとあまりにもキレイでカワイイので感動した。劇中ではこの人の脚がきれいなのをしつこく見せつけていたようで、そういったところにもこだわった映画かも知れない。 一方で女子高生の七海が他の3人に比べて特別扱いだったのはストーリー上の必然性がなく、これはキャスティング上の事情によるのかと思うが、こういう人は顔が汚れないで終わるのは不公平である。個人的には莉奈役の女優が好きで見たわけだが(意地悪な感じだが可愛い)、ほかの女子高生もそれぞれ個性的で、こういった多彩な女優を見られるのはこのシリーズのいいところなのかも知れないと改めて思った。またDVDの出演者インタビューを見たところ、佐伯伽椰子役の最所美咲という人が柔和な感じで心和むものがあった。これからもみんなに愛される女優であってほしいと他人事ながら願っている。 なおエンドロールで動物を虐待していない旨の表示が出るが、劇中の描写は人間を含めて悲惨であるから、よい子の皆さんは真似しないでいただきたい。
[映画館(邦画)] 6点(2014-06-28 23:50:58)(良:2票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS