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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
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自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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681.  ディープ・ブルー(2003) 《ネタバレ》 
上から下から同時撮影してみたり、暑さ寒さに負けず非常に手間のかかった映像なのだと思うが、小学3年の姪は1時間経たないうちに飽きてしまった。ちなみにその凝りまくった回転する小魚タワーとかのあたりで。 確かにすごい、よく撮れた!の貴重映像満載なのであろうが、「すごい!」だけで一時間半もたすのは大人でも難しいなあと思った。 思うに、作品としてのどのような方向性を持っているのかが中途半端なのでは。 「これだけの映像美および技術を解する観客に評価してもらえればそれでよいという硬派」なのか、「観客を選ばずよりたくさんの人に見て欲しい」なのか「子供が喜べばそれでよい」なのか、どれともつかない。また、「温暖化なんたら」で終わるラストは説教くささを露呈し、純粋に映画を楽しみたくて金を払った客をバカにしている。 今「アース」を見せているが、そちらはほぼ無事に見終えることになりそうだ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-11 12:16:42)
682.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 
ゾディアック事件は、未解決であるゆえに犯人が過大評価され、完全犯罪をやってのけた知能犯のように思われているけれど実はそうではないよ。というような方向性はうっすら感じられる。フィンチャーが観客を、特にアメリカ人の観客を導きたいのはそこらへんなのではないか。 真犯人を指し示すのではなくて、犯罪の事実をできるだけ正確に提示したのち、なにゆえ未解決に至ったのかをねっとりと説いていくというスタイルである。解決を目指すのではなくて、未解決になった理由を明らかにしたいように見える。犯人のプロファイリングは全くせず、容疑者の生い立ちなどの背景は全く無視し、えんえんと「ダメだった歴史」を時間に沿って説明していく。暦日が示されるたびに、時間だけが空疎に過ぎていることを知らされる。どこに行っても警察の捜査のお粗末さに突き当たる。 「コイツなんのために居るんだろ」といぶかしく感じられたグレイスミスが、散らばった情報のまとめ役として後半から機能しはじめるあたりは、うまい演出だ。 フィンチャーの望みはたぶん、自分の生きているうちに犯人の関係者が名乗りをあげ、事実が明らかにされた際にこの映画の存在意義があらためて認められることなんだろう。今すぐに得られる興行的な見返りを期待しているわけではないのだたぶん。 いろんな意味でアメリカは何が起こるかわからない国なので(大統領は世界一殺されやすいうえ絶対バレないと思った不倫相手が裏切ったりするし、イラクで囚人を虐待した兵士が後で後悔してマスコミを呼んで告白したりするし)、ゾディアックの関係者が金欲しさもしくは他の理由で真相を語る可能性はあると私は思っている。ただし、それにはまだ時間がかかるだろう。関係者がだいたい死んで世代交代が行われた後に期待したい。ただしフィンチャーも死んでる可能性大。
[DVD(字幕)] 5点(2008-07-27 16:26:19)
683.  サルバドールの朝 《ネタバレ》 
これはとてもバランスの悪い作品ですね。 冒頭のクレジットに「圧制と闘った青年の実話」という決意表明がされているし、ラストのクレジットでも同様に「サルバはフランコ独裁政権下の犠牲者」という扱いになっています。作り手はサルバドールをヒーロー扱いしているはずなのです。 ところが、本編に入ると、サルバのやっていることは武装した銀行強盗ですね。銃で人を脅かしてお金を奪い取るという普通の犯罪だ。これは普通の青年である彼らには銃が無ければ絶対に不可能な行動ですが、銃を手に入れたことによって、いきなり不可能が可能になってしまう。そのことによって、彼らに無意味な全能感が生じていく様子がシビアに描かれている。 フランコがひどいので闘って倒そう→闘うには武器と軍資金が必要→フランコを倒すためなら強盗してもかまわない→俺たちの銀行強盗は犯罪ではなくレジスタンス、という、当時日本にもよくあったような論理でサルバ青年たちは行動していました。 サルバは死亡した警官について、最後まで何のコメントもしません。5~6発当たった中に、自分の撃った2発が入っていたかどうか、それが致命傷になったかどうか、全く気にしない。「ただ逃げたかったから撃っただけさ」というサラっとした言葉しか、彼の中には存在しない。その警官に家族が居たのかどうか、聞きもしない。 サルバは無実の罪で死刑になると思っている。…そうなんでしょうか。 無実というのは冤罪のことをいうのではないのか?それともサルバの銃弾が当たっていない場合のことを無実というのか?なんだか私にはこの映画の作り手のポリシーも、サルバや家族たちのポリシーも、はっきりいって理解できない。 サルバに罪の意識はゼロ、自分の家族の心配ばかりして、死亡した警官のことは無視、刑務所での態度は一貫して生意気。いつも人を見下した態度でいる。自分に同情してくれた刑務官にさえ、同等以上の態度を取り続ける。…私には単なる生意気なお坊ちゃんにしか見えないのだが。レジスタンスのヒーローとは思えないのだが。 フランコ独裁下のスペインを経験した人なら、サルバがヒーローに見えるのだろうか。私にはわからないが、前後のクレジットを見る限りでは、作り手はそのつもりで公開したんだろうなあ。極東日本で見るぶんにはドジった銀行強盗にしか見えないが。
[DVD(字幕)] 5点(2008-07-23 11:34:11)(良:2票)
684.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 
何かすごくもったいない作品です。娯楽作品にしたかったのか、神様映画にしたかったのか、リアルなSF映画にしたかったのか、どれにしても中途半端なのだ。 ウィル・スミスを主役に据えた時点でそれは「娯楽映画」志向になってしまう。 けれど、作品の半分以上の時間を費やして、ネビルの孤独感を丁寧に描いているところを見ると、そうでもないのかもしれない。 けれど、鹿だの感染者だのに平気でCGを多用するところを見ると、リアリティなんかどうでもよくてやっぱりドンパチ系のアクションを見せたいのだろうか。 と思っていると、最後の方で急にあらわれた女が「神様」とか言い出す。おっとこれは神様を称える系の映画だったのけ? 終わり方が唐突すぎて、ネビルが神の啓示を受けて納得して実行にうつすまでのプロセスが全然描き足りない。そこんところはほんの一瞬しか割かれていない。 私としては、犬の名演により相当印象が上がったのだが、これは娯楽映画路線をきっぱり諦めてシリアスに行くべきだったと思う。神様を出すのであれば。 ということは、ウィル・スミスは絶対に使ってはいけないということになる。 どんなにがんばっても、マッスルボディのウィル・スミスが地下室でシコシコ研究をする人間などにはなれない。 ウィル・スミスに銃火器、OKだ。マシントレーニング、OKだ。スポーツカーでディアハンティング、OKだ。地下室で研究、NOである。 誰も居ないNYで犬を友に3年も研究しているのはいったいどんな人間だろう。 それは、ティム・ロビンスのような顔色の悪い、たるんだ皮膚の持ち主である。 そして、研究者ならではのマッドな空気を持っていなければ。それは「知的好奇心が時にすべてを凌駕してしまう」異常さである。これがなければ研究などできるものか。大なり小なり学者先生はこれを漂わせているので、見たい方は放送大学をご覧になるとよいです。とにかくウィル・スミスはこれっぽっちも持ち合わせない。 でもまあ、犬のサムだけでも見る価値はあります。私はひと抱えくらいあるデカい犬が大好きです。サム万歳(メスだったのね)。
[DVD(字幕)] 5点(2008-07-22 16:35:18)
685.  バッド・エデュケーション(2004) 《ネタバレ》 
ガエル君のオカマ姿は「プルートで朝食を」のキリアン・マーフィよりはるかに良かった。 見てくれがエグいかどうかだけでなく、しぐさやふるまいが全くもってフツーの女に近かったのだ。 キリアン・マーフィを見ている時は、「必死になって女になろうとしている」結果「濃すぎてしまった」感じが痛かったけれど、ガエル君の場合は「ヤな女だなーコイツ」という感想を抱いてしまったのだ。その点、ニール・ジョーダンよりアルモドバルのほうが「女とは何か」がわかっているということなのでしょう。 いつもと同じようなアルモドバル要素に満ちた作品なのだが、ラストのあっけなさといい、何かパンチに欠ける気がする。 あえてテーマのことを推測するなら、「理想と現実」だったのではないかなあ。 劇中劇「訪問者」は、イグナシオが自ら書いたものであるから、その内容はイグナシオの「理想」と見ていいだろう。きれいなオカマに変身した自分が偶然初恋の相手に出会い、彼に金銭援助をするために変態神父に復讐して見事成し遂げる、というのがそれだ。 ところが脚本を読んだエンリケは「この話はハッピーエンドではダメ」と、サハラが返り討ちにあって殺されるラストに書き換える。これは「理想」を「現実」側に引き寄せた結果だと思う。 また、急にあらわれたイグナシオ(と偽るフアン)に、修道院時代の美少年のその後の理想形を見ながら、「やっぱりイグナシオではない」と見破るのもエンリケだ。エンリケは常に「理想」を退けて「現実」を認識する立場にある。 理想と現実というテーマはほかにもいろいろ出てきて、例えばフアンは美少年イグナシオの成長後の理想形だが、現実のイグナシオは胸を整形した汚いオカマのうえ薬物中毒。 フアンは本当は「アンヘル」になって、女性を愛し、役者として売れたいのだが、現実には「フアン」としてゲイの男に体を提供して利益を追求するしか方法がない。 しかしフアンは「現実」を排して「理想」を実現しようとする人間なので、「醜い現実」たる兄を葬り、ゲイと寝る「フアン」も葬って「アンヘル」として役者になり女性と結婚する。 この作品内では、一貫して神が軽んじられていて、本当に神様がいない。いないので、バチが当たる人もいれば、のんしゃらんとして生き延びる人もいる。その結果は「So,so」とでもいうのが相応しいので、それほど深い感慨を呼ばないのだ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-14 15:03:32)(良:1票)
686.  シー・オブ・ラブ 《ネタバレ》 
テンポはそこそこいいのだし、脇を固める刑事たちも豪華なのだがサスペンスとしては突っ込みどころが多すぎて、犯人当てのスリルとかはあんまり期待できない。 冒頭から、フランクがサイドミラーを全く見ないで車道側に降りるとかいう細部も気になるし、暴力夫が元妻の男遊びを黙って見過ごしているという設定も有り得ない気がするし、殺すのだったら相手じゃなくて元妻のほうだという気がするし、自分がデートした男が3人も殺されているのに、何も気付かず平然として次の男を漁るヘレンという女も変だなあと思うし。 会ったばかりで「タイプじゃない」と言い放っておきながら、次に偶然会ったらもうベッドインしているヘレンという女は相当変。だいたいなぜ偶然会う。「誰とでも寝る女じゃないのよ」というお約束のセリフが非常に浮いている。 …というように脚本がご都合すぎて、せっかくのパチーノ主演作だというのになんだかなあ。 フランクという男については、仕事以外ではいつも酔っ払っているとか、女性を支配したいタイプの古い男性だとか、なのに女が居ないとどうしてもやっていけない典型的なアメリカの男だとか、人物としてはそこそこ描けていると思う。 でもヘレンについては本当に変。女性が描けていないとまともな作品にはならないという見本のような作品。若き日のサミュエル・L・ジャクソンが冒頭に出ているが話には全く絡まない。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-14 14:23:05)
687.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 《ネタバレ》 
こんなにたくさんの人が見ているということにはとても驚くし、見た上にレビューまで残す人がこれだけいることにも驚く。さらに絶賛する人が多いことにも…ちょっと驚いてしまった。 悪口を言ったら袋叩きにされそうだが、私はここのレビュワーさんたちを信じている。少数意見を蔑視しないところだと思っている。 放送日の都合で2と3を見た感想だが、もう1を見なくてもいいという気になった。 私にはピーター・ジャクソンは凡庸な作り手に思われる。それは、リドリー・スコットとかキューブリックとかフリードキンとかいうアクの強い天才と比べて。ジャクソンはいかにも健全に見えます。「健全」で「健康」なのです。よって、彼のような作り手は、子供向けの作品で才能を発揮できるでしょう。 映画「ロード・オブ…」3部作はいったい、誰に向けて発信された作品なのか。ジャクソンはどんな観客に見て欲しいと思っていたのか。それは明確に「お子様」です。 そのために、ジャクソンは大人の観客の中で、「画」以外の要素に多くを求める一定の種族については無視してもいいと決めた。というようなことだと私は思う。 よって、すばらしい映像に平坦なストーリー展開、「意外性」のかけらもない作品ができた。 私はこのながーいヤツを見ているうちに、いいかげん字幕を追うのも英語のセリフを聞き分けるのも「もういいや」と思ってしまった。だって、皆が皆それらしいセリフしか言わないんだもの。 セリフを言う前に、だいたいどんなことをしゃべるか決まっているんだもの。アクションをする前に、次に何をしそうか予想がついてしまうんだもの。王は王らしく、姫さまは姫さまらしく、ホビットはホビットらしく、邪悪なものは邪悪らしく。これ以上つまらない展開もない。 戦闘の前の気勢を上げるセリフなんかもう、同じようなのを何回も聞きすぎて耳タコ状態に。「誇り」がどうとか「○○の息子たちよ」とか大マジで言われるととても恥ずかしい。こうした決めゼリフは1回まででしょう。 とにかくどこまでも平坦なので、危険な作戦とわかっていても誰も悩まないし、たいした衝突もなく裏工作するやつもなく、皆が皆勇敢。そして危険をくぐりぬけ、勝利を手にしてメインのメンバーが生き残ってOK。コアとなるキャラクターは決して死ぬことはない。なんてつまらないんでしょう。 つまりはお子様向けの戦争映画です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-06-17 14:33:04)(良:5票)
688.  ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 《ネタバレ》 
おおっ、エルフになったホモ系美男のオーランド・ブルームがいい感じ。 しかし、私はこいつをどっかで見たぞ。見たどころか何度も戦った覚えがあるそれは、ドラクエⅧの竜神様の祭壇じゃ。オーランド・ブルーム=竜神様。どっちがどっちを…という余地もないほどウリ2。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-06-17 13:56:33)
689.  マイ・ハート、マイ・ラブ(1999) 《ネタバレ》 
群像劇もやたらと乱発されるようになって、その質が問われる時期になってきたと思う。 群像劇といえばヒューマンドラマ。ヒューマンドラマといえば「心温まる」が枕詞。 しかし、「心温まれば」それでいいのかというと、やはり群像劇にもピンキリある。作り手の方々は、心温まって適当にお茶をにごして終われば合格点とは思わないでいただきたいものだ。 さてキャストだけを見れば超豪華版の本作はいかがなものかというと、「不発」とか「良すぎる素材を使って適当に調理」とかいう言葉がぴったりくると私は思う。 ジーナ・ローランズとOO7の夫婦ゲンカが見られるのはなかなか嬉しいものだし、全然似ていない3人の有名女優が姉妹という強引さも悪くはない。 大型犬を飼うのが家風だとか、「おこりんぼさん」という共通の口癖だとか、3人が姉妹だということをなんとなくわからせるあたりも、洒落た演出といえなくもない。 3人と007夫婦が親子なのかなあというあたりも、なんとなくわかってきて、ラストで全員集合させて終わりというのもありがちだ。父親の葬式でなかっただけマシというところ。 そう、これといって目新しいものが見つからない映画なのだなあ。 3人の中では、スカリー捜査官の無理が目立ったと思う。ジリアン・アンダーソン本人は、明るくサバサバした性格だそうだから、あのような役は想像を超えていただろうに。モルダー捜査官同様、何に出てもスカリーとモルダーでしかないのだから、もう映画で一発当てることなどあきらめたほうがいい。 それから、エイズについてイージーに扱いすぎていないか? 片や、末期で死んでいくゲイ青年、片や、感染者と知りながら愛が芽生えてハッピーにベッドインて、どうなのか。その感染者くんも、死期のせまった感染者の彼女からエイズを貰いたくてわざわざ貰ったと。それってどうなのよ。 ジョジョは、この先彼氏の発病の兆候にびくびくしながら暮らすわけですね。それと自分への感染の危険に細心の注意を払いながら。 それって、「愛してるから」ですべて片付く問題なのか? …やっぱりエイズについてはイージーに扱ってはならないと私は思う。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-06-08 19:43:24)
690.  THE THING ザ・シング 《ネタバレ》 
これはないだろうと確信して検索したら、やはりここのレビュアーさんはすごいものでちゃんとありました。 コレはちょっと、パッケージと邦題で50%くらい損をしている作品ですね。翼を広げた怪物が思い切りパッケージに踊っているようでは、手に取った瞬間げんなりするというものです。しかし、なぜだか妹がレンタル流れ品を購入してきたため、一応見てみるのだった。 や、これは超低予算映画のワリにはマトモな作品だ。まず脚本がなかなかのものだ。 彼氏も死んでヨウムのホッピーちゃんとしか会話ができなくなる状況とか、ダニーの罪の意識の見せ方とか、埋めても埋めても戻っている死体とか、よく考えられた脚本だと思う。というか、けっこうセンスが感じられる。 演出、私はちょっと、揺れまくるカメラワークが×だった。カメラが揺れるのは嫌いだって言っているだろ!と虚空に叫んでみる。 さて問題の女優さんだが、美人というのではないが見るからにカソリック顔で巨乳だ。そして、決してデブと相まって巨乳なのではなく、ハラは引き締まり尻は小さく足は細くスラっとしている。 んで、結局その超ナイスバディの無名の女優さんを、舐めるように撮りまくる…というのが演出方針だったようだなあ。それは大きく正解だろう。同性の私とて、この女優さんのボディには釘付けになってしまった。が、よく見れば、演技も悪くない女優さんだ。しかし、顔からすると大作で主役を取ることはあるまい(涙)。 ホッピーが戻ってくるラスト、有り得ないけど私は好きですね。けっこう、女性に好まれそうな作品なんだけど、いかんせんパッケージと邦題で…。
[DVD(字幕)] 5点(2008-04-01 10:10:46)
691.  ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ 《ネタバレ》 
不満が残る。それはたぶん主にクレイグ・シェーファーに対するものかも。 何に出てもイマイチパッとしない彼だが、大胆にも主役に据えたうえ出ずっぱりにして複雑なキャラクターの心理表現を求めてしまった。やっぱり演技うまくない。最後の方で彼単独の場面が続くと、かなり辛くなってくる。 あとは、ちょっとピンヘッド周辺の魔物を安易に出しすぎ。フリークスというのは、一瞬出してどのくらい怖がらせるかが勝負だと思う。安いものなら大量に存在しなければ効果が出ない、といった感じになる。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-12-10 18:10:15)
692.  バッドサンタ 《ネタバレ》 
ソーントンでバッドサンタだ。コーエン兄弟でブラックコメディだって? こりゃうまそうだ、と期待を大きくいそいそとTVの前に座ったのがいけなかったのだろうか。 部分的にウケたギャグもあったのだが…「アスピリン?」が良かった。 全編通して汚らしい雰囲気満載なのだが、その汚さの程度も中途半端な気がした。どうも個人的にはいただけない。 「不潔さ」で笑いをとる場合は、そのものずばりを見せるだけでは面白くならないのではないか?小便をもらしたとか、ゲロを吐いたとか、酔ってベロベロとかいうものを、ずばっと見せられるだけでは、笑えない。これに上手くシチュエーションを絡めるとか、「低身長の人」とか少年がリアクションしてフォローするとかしないと、単に気持ち悪いだけでブラックな笑いにもならないと思うんだけどなあ。 というか、ソーントンの「汚さ」がリアルすぎたというのもある。もともとが奇人変人系のソーントンだから、無精ヒゲでの不潔演技が妙にリアルで笑えないのかもしれない。とにかく生理的にダメだ私には! それから、サンタの「悪い人ぶり」も甘すぎる。相手かまわずファックするから悪人なのか?飲んだくれて仕事に差し支えるから悪人なのか?泥棒するから悪人なのか?そのへんのキャラ造形がいかにもあいまいで、「はい、これが不良のサンタです、どうぞ」と提供されているような気がしてくる。やはりもうひとつサンタがバッドである決め手が必要だったと思う。 …が、不良のサンタがいじめられ少年と心を通わせて更正する、というストーリーは悪くない。 そうだ、キャストがダメなのだ!と今気付いた。 ソーントンが不良だったら、あんまりにも当たり前じゃないかあ。ここはやっぱり、日頃清潔感を漂わせているような意外なキャストで行くべきであったのだ。 トム・ハンクスとかさ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-12-03 19:53:24)
693.  洗濯機は俺にまかせろ 《ネタバレ》 
80年代を背景とした作品だという。そのころ確か、世の中はバブリーな景気にあふれていた、ように記憶している。「新しければ新しいほど良し」「高価なものほど良し」という価値観が、乱立する各種新店舗や、ビルや、都内にあふれる外車にもあらわれていた。と思う。 この映画には、ツルピカした新しいものや、ゴージャスなものが、全く出てこないし、人間もそうだ。そういう確かな美意識に裏打ちされ、新しいものを慎重に排除して、作られている。 で、出てくる人は誰も彼もなんとなく貧乏な雰囲気で、「バブルはどうなっていたのか?」とも思うのだが、そういうリアリティを求めた映画ではないんだろうたぶん。 富田靖子も「きれいな人だから」では全然なかったし、ラブシーンとて不発。各登場人物も、裏ビデオで拘留とか借金まみれとか不景気な話が続く。 では「ツルピカしたものやゴージャスなものが無い状態を楽しむ」以外に何かいいところがあるのかというと…なんていうか筒井道隆の木崎を見ていると、「過去に自分の知っていたいろんな男性(恋愛感情の有無問わず)」のことを、筒井が何かするたんびに思い出してしまった。「そうそう、こういうこと言う(男って)」「そうそう、こういう態度とるよね(男って)」。 木崎っていうのは、「次にこうする(言う)だろう」という予想をことごとく裏切らないやつなんです。木崎ってのは、いわば「男の最大公約数」なヤツ。「ザ・普通の男」。 ほのぼのしてていいんだけれど、私はこれはわざわざ映画にしなくても、という気もする。TVドラマで充分な内容ではないだろうか。なぜ映画化したんだろう…?というくらいドキドキも発見もない映画。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-11-10 20:14:09)
694.  Jam Films 《ネタバレ》 
15分程度で観客の心に何かを残すにはどうする。競作なので、各作り手はいろいろ趣向をこらしています。 「けん玉」、両手包丁で肉を叩いてミンチを作る。一心不乱な篠原涼子の表情もなんとなくこわい。見ているほうの頭には〝危〟の字が浮かぶ。これと、山崎まさよしという役者でないボケキャラを絡ませたことで、大した話じゃないのになんともいえぬ味わいが出た。インテリアも個性的でかわいい。ちゃんとオチをつけていながら、プロットで凝りすぎず自然に仕上げたところが勝利。 「JUSTICE」、これって、行定監督が、西洋的な論理的思考様式(文字や言葉を信頼する文化というもの)に対してケツをまくって見せたもしくはおもいっきり舌を出したと思っていいのだろうか。たぶん、それでいいんだろう。なんたって、キンパツで蝶ネクタイのセンセが、「ポツダム宣言」を「読んでやっている」んだぜ。ポツダム宣言だよポツダム宣言!負けの込んだ日本人の知らないところでパイの取り合いをし、「今後はこうするべき」「ああするべき」そして「もしこれをしなかった場合は」「もしも最悪の事態になった場合は」ほとんど、自分の知らないうちに勝手に結ばれた結婚契約書?…ポツダム宣言に対して〝ブルマー〟で返すというのは、なんていうか、やっぱり「文字や言葉を信頼する文化」に対するアンチ、揶揄、「キミたちとはステージが違うのよ」って感じだな。ボクシングに対して寝技で立ち向かう、というような。…たぶん外人(とくに西洋人)に見せたら、作り手の意図はすぐバレるフィルムなんだろうが、ブルマーばかりが注目されて、そこんところが無視されてしまっているのでは、とちょっと気がかりだ。私自身は、「ポツダム宣言的な文化」に対して舌を出したいかというと…保留。 エンディングのワケわからん激しい曲も、ケムにまいた感を出してうまくマッチしている。あっほかの作品のことはどうでもいいや。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-10-17 20:46:12)
695.  シン・シティ 《ネタバレ》 
こういうのをマトモに見てしまうと、何らかの機能が少々狂ってしまいそうでやばい気がしながら最後まで見た。 このコミックの世界では、女は若くてナイスバディでないと、映ることを許されない。年取ってたり、美人じゃない女はあらかじめ排除されている。〝ママ〟なんて、〝声〟すら出してもらえない。すごいなあ。徹底している。 出てくるすべての男は、他人を陥れるために常に暴力を辞さない。ことになっている。疲れそうだなあ。 まあコミックだから。 3人の中で私が一番面白いと思ったのはミッキー・ロークでした。特殊メイクのせいもあろうが、彼のエピソードが最も見易かった。何をされても死なないのも、悪者相手の残酷なお仕置きも、あのメイクなら「コミックコミック」と思いながら結構平気で見られる。何年経っても頭から離れないヒラヒラパンツのイメージも、あのメイクでカバーできるぞOKだ。だってだいたい誰だか分かんないしあのメイク。 というわけで、最もリアリティのないミッキー・ロークのエピソードが一番イケていた。「だいじょぶだいじょぶ。コミックコミック。」 下手に演技しようとしてしまったクライブ・オーウェンがダメだったと思う。バカに成りきれてない。 ブルース・ウィリスについては…だってあなた、刑務所から出た時点で70歳近いんでしょうが。19歳の女にせまられるのはシリアスでもアリなのか?それともコメディでいいのか?たのむからやめて。 デボンは結構足が太いと思った。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-10-15 17:53:59)
696.  ひまわり(2000) 《ネタバレ》 
個人的にはラストのシーンを深読みする必要はないのじゃないかと思っていますが。行定作品というのは…どうにも見た後に気分が暗くなりますね。 行定作品(除く春の雪)を見るにつけ、この果てしないローテンション、「渡る世間は鬼ばかり」的なものに対するアンチ、というふうに私には感じられてきた。勝手にそう思ってしまうけれど、渡鬼的なものを憎んでいるからといって、ここまでのローテンションというのは…やっぱり私はヤだ。なんだか、うつ病の人しか住んでいない世界、のように感じられる。 で、監督お気に女優の麻生久美子、私には広末涼子との見分けがつかない。どっちにしても、女に好かれないキャラである。私も好かない。そして、「ひまわり」でもほとんどの女性に総スカンを食らうに足る嫌われ女ぶりを発散しまくる。 どういうところがそうなのかというのは女の人には言わなくてもわかると思うけど、ルックスもファッションも朋美の行動もそのすべてが、男性にしかウケないものであって、同時に女性に嫌がられる要素充分なんである。「ひまわり」は、男にウケて女に嫌われる朋美なる女性について、本人不在のところでストーキングしている作品…といった味わいだ。 ところで袴田演じる輝明なる青年であるが、なんと私は見始めて1時間以上経過しないと〝輝明〟が〝モテ夫〟を演じていることに気がつかなかった。…。モテ夫だったのか。しかし袴田って。袴田=モテ夫という役どころに、何%くらいの観客が気がついてくれるのだろうか。私の場合は、輝明=オダギリジョーかキムタクでもなければ、この脚本では気がつけない。 身長があるからといって、袴田が輝明であることはもともと無理だと思うのであるが、実は小学校時代の輝明を演じた少年というのが優れもので、どっからどうみても〝クラスで一番モテそうな子〟であった。いいなあ、この子。 音声が非常に良くない。意図的とは思えないほどの悪さだ。ヘッドフォン装着でも大変苦労した。なんだかとても長く感じてしまった一品だった。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-10-12 20:49:55)
697.  ドッペルゲンガー 《ネタバレ》 
興行的にはどうだったんだろうか。レンタル屋で発見できなかったということは、お寒いことになっていたのだろうか。 が、それも頷けるような出来ではないか。私は黒沢清では今のところ「回路」が最も傑作だったのではないかと思っている。 「LOFT」を先に見てしまっていたのだが…なんだ、「研究に没頭する孤独な中年男(しかもカッコいい)」とか「妙齢のうえ孤独な美女」とか「何を言っているかセリフが聞き取れない怪しすぎる同僚」とか「主人公より年下で要領のいい割り切れた若い男」とか、なんか、人物がほとんど同じなんじゃないかなあ。 これって、普通に考えたら、黒沢さんの個人的な状況から編み出されたもの、という風にしか想像できぬ。より「純文学」の世界に近いということか。 黒沢はよくよく「落下」にこだわっているんだな、とか、ドッペルゲンガーの初登場シーンと、永作の電話中に弟が登場、とかいうシーンには「日常の中の…」という例の黒沢らしさを感じた。 私は、早崎のドッペルゲンガーが人殺しをする場面をカットしなかったとこから、破綻していると思うけどなあ。途中からリアリティを完全に無視し、スラップスティックコメディになり絆創膏に血だらけの役所が「好きなことをやって」終わる。非常にむなしい。せっかくの黒沢作品なのに、「この先どうなるんだ」というワクワク感を持てたのは、やっぱりドッペルゲンガーが永作弟を殺す前まで。 ああ欲求不満だあ。どうしてくれる黒沢。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-09-15 13:16:10)
698.  NOEL ノエル(2004) 《ネタバレ》 
サランドン主演ということで、それなりの期待を持っていたのだが。 ゆるーい群像劇…というのが当たっているかなあ。 それぞれの人物のエピソードが、やけに浅いように思う。浅くても、数を増やせばいいってものなのか。サランドンにセックスを迫るイケメンの黒人の存在も、あまりにも唐突な印象を受けるだけで、なんの余韻もない。嫉妬深い警官も、どっかにペネロペが惚れるに足るいいところがあるのだろうが、単に嫉妬深くて短気なだけに見えてしまう。 さすがにサランドンは、子供を持てず、親の介護で老いて行く中年女性の侘しさをうまく表現していたと思うが、他の〝群像〟たちとの組み合わせも…あまりいいとは思えない。 〝侘しい中年女性〟〝嫉妬深い婚約者〟〝家族の愛を知らぬ青年〟〝ガンで死んでいく元神父〟…なぜ、これらの組み合わせでなくてはならないのか。キャストが先に決まっていて、俳優に合わせたエピソードをあてはめていったようではないか? 群像劇にするならば、「なるほど、絶妙な組み合わせだ、どれが欠けてもノーグッドである」と言わせるものでなくては。 チャズ・パルミンテリ…申し訳ないが、過去の作品で見ているはずなのに、どうしても俳優としての顔が最後まで思い浮かばなかった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-09-10 17:01:20)
699.  ブロークン・フラワーズ 《ネタバレ》 
これは「男性の人生における義務との関係」について描いたものだと思うなあ。 ドンはバカではないのに無気力。朝からTVの前に座って、ジャージ姿でボー。 なぜならドンというのは「しなければいけないことがない」男なのである。 ジャームッシュの認識では、「男性は義務がないと何もしなくなってしまう動物」であるのだと思う。 そのために、「しなければいけないことだらけ」で「義務が山積み」の隣人ウィンストンを登場させるのだ。ドンと同じような隠居老人とか、親のスネをかじっている生意気ティーンエイジャーとかではなしに。 「しなければならないことがない」ので、伸びきったゴムのようになっているドン。これぞ、普通の男性の姿、とジャームッシュは思っている(らしい)。 ネタばれるけれど、最初のピンクの手紙を書いたのは、ウィンストンであり、その理由は、煮え切らないドンにプロポーズをさせたいシェリーの相談に乗って、作戦を立てたからである。 そして、ドンが旅から戻った頃に都合よく届いたシェリーの手紙は「やっぱり愛してる」だから、これも作戦どおりなのである。そこでウィンストンは、「さあ、シェリーにプロポーズしろよ」と一気に盛り上げるつもりだった。しかし…それはドンに見抜かれてしまった。 姑息な策に頼って人を騙したりしても、やはりいい結果は生まないのだ。人生ってそんなもんだ。 さて、一連の出来事を通過したドンに、「しなければいけないこと」は発生したのだろうか…と、ジャームッシュは問いかけて終わるわけだ。やはり、「男と義務」についての話だと思う。しかし、全体としてはパンチ不足でぬるい感じは否めない。 ウィンストンの奥さんがよかったですね。あれはまさしく、女の幸せを全うしている人の微笑みである。 シャロン・ストーンの魅惑の微笑は健在で安心した。とって喰われそうだ。 ティルダ・スウィントンの別人ぶりには驚いた。だって、エンドロールを見るまで、どこに彼女が出ていたか分からなかったのだもの!
[DVD(字幕)] 5点(2007-06-29 15:34:27)
700.  輪廻(2005) 《ネタバレ》 
これがあの「呪怨」と同じ監督さんの作品? 個人的には期待はずれと言っていい出来だった。私は「呪怨」には感心していたんだ…。 何が決定的に違うかといったら、強いていえば「語りすぎ」であろうか。 「サービス過剰」が顔を出して来た。 この映画の中で、観客の想像力で「その先」「その裏」を読ませる場面がどれだけあっただろうか。 「見せすぎ」である。 パン兄弟といい、ホラーでメジャーになった後の作品というのは、「見せすぎ」に流れがちなのか。 ともかく、「呪怨」の監督さんの作品としては、がっかりする作品であった。 キャストでは、意外にも出番もセリフも少ない椎名が存在感あり。この人はセリフが少ないほうが目立つようだ。あんまりしゃべらせないで、置いておくだけで「目力」を発揮するという、おもしろい俳優さんだ。 さて、問題の優香であるが、清水監督が本作に優香を使ったというその意味を考えてみたい。 事務所力とか業界政治とかいうものがもし無かったとしたなら、優香を主役に据える意味はひとつしかない。「鈍重」である。「鈍重」の効果は、「主人公の感情が観客に容易に伝わらない」である。私はずばり監督はこれを狙って優香を配したと思う。 演技巧者でない、という特色はもちろんであるが、優香という人の「鈍重」さは、なにより皮膚の厚みにある。 どんなに撮影用の特殊なメークをしていても、主役を張るような女優さんの肌というのは、普通はもっと薄く、興奮すれば容易に顔が赤くなるのが普通だ。優香はそうではない。 優香の皮膚は、厚い。興奮しても、決して顔や首に血管が浮き出たり透けて見えたりしないくらいに厚い。よって普通は主役を張る女優さんではない。 が、本作で優香を使ったことにより、清水監督は、一個しかないオチへ観客をミスリードするためのある程度の効果は上げた。あくまでも「ある程度」。次作に期待。
[DVD(邦画)] 5点(2007-06-22 12:42:18)(良:2票)
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