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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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61.  夜と霧
ナレーションは戦争のこともナチスのことも語らない。レネの短編映画『ヴァン・ゴッホ』や『ゴーギャン』がナレーションではゴッホとゴーギャンの表面的な事象しか語らずに彼らの内面に迫ったように。そしてゴッホの絵画、ゴーギャンの絵画のモンタージュでゴッホ、ゴーギャンその人物を浮かび上がらせたように、ひたすらアウシュビッツの残酷な記録の断片を紡ぐ。そのモンタージュ効果によっておぞましきイメージを浮き上がらせ、さらに現在のアウシュビッツを映すことで風化させてはいけないという明確なメッセージを発している。ただのドキュメンタリーではない。映される映像とそこに被される言葉の巧みなコラボレーションのほうにもぜひ目を向けていただきたい。
[DVD(字幕)] 7点(2006-09-25 13:43:44)(良:1票)
62.  現金に手を出すな 《ネタバレ》 
ごつい顔のおっさんがなぜにこうもかっこいいのか。それは見ていただければわかるのだが、歳をとることで得られる貫禄?いやいやそれだけじゃない。内面ではいろいろな葛藤がある。若手が台頭してきたギャングの世界での自分の身の振り方、相棒のヘマに対する苛立ちなど。しかし表には出さない。精一杯の大人の振る舞い。これが最後まで貫かれる。相棒を見捨てたって誰も責めはしない。しかし見捨てない。金塊が喪失すればむちゃくちゃくやしい。しかし何もなかったかのように振舞う。相棒の死に悲しむ。しかしそんな素振りは見せない。かっこいい男には哲学がある。この世界に入ってからこの世界を去るまでの貫かなければならない男の哲学。この手の男を主人公にするにはよほど丁寧に人物を描かないとただのかっこつけに終わりかねない。でもちゃんと描かれている。損得なしで貫く男の美学が。これぞフィルム・ノワールだぁ!って感じ。 ↓ん?たしかにラスクうまそうでしたけどフランスではバター(でしたっけ?)塗りたくるんですね。ゲゲッと思ってしまった。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-20 13:20:11)(良:2票)
63.  悪魔をやっつけろ(1953)
先月にジョン・ヒューストン生誕100年を記念して上映されたもの観ました。名コンビ(ボギー+ヒューストン)最後の作品である今作は『黄金』の「金」を「ウラニウム」に変えて人の欲を描く。といっても『黄金』のようなシリアスな展開ではなくあくまで喜劇。もちろんシリアスな場面もあるにはあるんですが欲に駆られた登場人物たちの滑稽さが前面に出ており、全体的には喜劇として楽しめます。もうすぐ日本公開される『カポーティ』その人トルーマン・カポーティがシナリオを書いてますが、ロケ地(ヨーロッパのどこだか)で撮影が始まってもシナリオが完成せず、ヒューストンやボガートや大プロデューサーとして名高いセルズニックやらがてんやわんや(といってもきっと酒でも飲みながら)撮影毎にシナリオを作っていったのだそうです(って映画館にあったチラシに書いてあったと思う、そのチラシはどっかいった)。そのせいなのか、どこかチグハグさを感じ、それがかえってヌーヴェル・ヴァーグっぽい既存の映画から開放されたような奔放さを醸していて、その奇妙な感覚こそがこの映画の最大の魅力となっている気がします。
[映画館(字幕)] 7点(2006-09-19 18:14:20)
64.  野菊の如き君なりき(1955)
日本のある一時期を切り取った映画。物語の持つ、封建的な社会の犠牲となる若い男女の顚末にある時代性もさることながら、映画は人物よりも風景をメインに撮ることでその時代の素朴さとか愛しさというものまで映しているかのような錯覚をおぼえる。回想形式で見せる物語は日本独自の情緒が常に画面を被い、素人俳優の主演二人の棒読み演技も実に純朴な男女を表現しており、この情緒感を盛り上げている。いかにもセリフですという感じの有名な「民さんは野菊のようだ云々」が実に自然に発せられた言葉としてモノクロの野山の風景とともに脳裏に焼きつく。
[映画館(邦画)] 7点(2006-08-11 13:38:48)
65.  見知らぬ乗客
アップで撮られた二人の靴がコツコツと歩を進め、そして出会う。偶然の出会い、そして運命の出会いが表現された印象的なオープニングから延々と頭にこびりつくようなシーンのオンパレード。唯一の証拠となるライターをめぐって犯行現場に行く二人の男、1人の女、追う刑事たちが、そしてだんだんと暮れてゆく景色がクロスカッティングの妙技のもと最高の興奮を生み出す。眼鏡越しの殺人、テニスコートやパーティー会場での異常行動のさりげない見せ方による恐怖演出、ただ怖いだけではなく歪んだ愛を常に内包させた犯人像の奥深さなど実にうますぎ、出来すぎの傑作サスペンス。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-08-03 14:27:11)
66.  間違えられた男
主人公が新聞の見出しを「見る」。そしてその見出しごとに表情を変える。「見る」という行為がことさらに強調されたこのシーンがその後、保険会社の受付嬢に怪しく「見られ」、取調べの面通しで「見られ」、という恐怖体験を暗示する。主人公の目に映る警察官、留置場へ続く廊下が主人公の不安感を高め、妻の異変もまた主人公と弁護士の、妻の行動を見る目によって露呈される。視覚に訴える映画という媒体の中で視覚の有効利用をしているわけだ。また、状況説明を「見たあとの顔」だけで表現しているのでリアルな恐怖感が出ている。ヒッチコックの他の作品とカラーが異なるが、この作品もまた巧みな映画術が満載だ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-02 16:13:23)(良:1票)
67.  知りすぎていた男
イギリス時代の『暗殺者の家』を自らリメイク。リメイク映画のお手本でオリジナル作品に縛られない自由な演出が成功しているが「縛られない」というだけでも並みの監督ではないことの証明になっていると思う。サスペンスとは似つかわないゆったりとした「ケ・セラ・セラ」が作品に緩急を与え、その歌声が物語を盛り上げ、その歌詩が母の想いとリンクする。この効果的な歌の使われ方は天才的です。歌手ドリス・デイの起用と合わせて極めて完成度の高い作品。今までのヒッチコック作品のレビューでヒッチコックらしいとからしくないとか書いていたかもしれないが、どっちにしろこの人は天才だというところに落ち着きそうです。それはヒッチコック作品を見れば見るほど確信を帯びてきます。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-01 10:35:57)
68.  拾った女
スリとすられる女、そしてそれを見ている男、と主要な人物が交互に写されいきなりサスペンスを盛り上げるオープニングシーンは電車の揺れの再現、窓からの光、新聞紙などの小道具の使い方も含めて何気ないけど完璧に観客をひきつける。この映画はストーリーもじゅうぶん楽しめるがストーリーを堪能しなくても楽しめる。まずなんといってもテンポがいい。テンポがいいから唐突なラブシーンにも酔える。印象深いシーンは多々あるがコミカルな部分を背負っていたタレコミ屋の老女がゆっくりと大げさにクローズアップされてゆくシーンがとりわけ印象に残る。彼女のコミカルな会話が走馬灯のように蘇り彼女の人生、はたまた下層級の生活の厳しさまでもが浮き彫りにされてゆくというとんでもなく素晴らしいシーンです。娯楽映画としてのツボをおさえた作品であると同時に細部へのこだわりに満ちた作品です。
[映画館(字幕)] 7点(2006-07-07 11:50:13)
69.  北北西に進路を取れ
ヒッチコックの作品の中で最もスペクタクルに富んでいる。それゆえにヒッチコックらしくないと言われることもあるらしいが、全編、巧みでユーモア溢れる演出が満載されており、スペクタクルも<=大味>ではなく見事にサスペンスを盛り上げている。その一番の代表がセスナに追っかけられるシーン。一面畑の広々とした、それでいて寂しい空間にぽつりと立つ主人公。ヒッチらしからぬ長ーい間が緊張の色を徐々に濃くしてゆき、一気に「静」から「動」へと加速する。スペクタクルといってもいわゆるスペクタクル映画と言われるものと比べたら迫力には欠けるかもしれないが、そのことを逆手にとってラストではクライマックスのピークでいきなり端折って列車の中に切り替えてしまうなんて演出はもう参りましたとしか言いようがない。ヒッチコック作品には個人的というか生理的に苦手な演出ってのがあって、それは悲鳴を上げたときの忘れられない恐怖の顔のアップだったり、とにかく精神が普通じゃないときの人物の見せ方にインパクトがありすぎるってことだと自分では思ってるんですが、この作品はそういうのが無いので、素直に楽しめたという意味ではヒッチコック作品で一番かもしれない。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-06 18:20:49)
70.  理由なき反抗 《ネタバレ》 
若者たちの反抗を描いた青春映画のパイオニア。ストーリーがありきたりと感じるのはパイオニアの宿命。それだけたくさんの映画がこの作品を模倣したということである。前年、けして泣かないというハリウッドヒーローの公式を覆したジェームス・ディーンがココでもリアルティーンエイジャーを見せつける。ほとんどの者が経験するだろう反抗期、そしてその反抗を正面から受け止めることができない親たち。主要人物3人のそれぞれ異なる家庭環境を描くことで「反抗」はまさに理由なきものとして描かれ、一方で「反抗」の継続、あるいは増幅は理由があるものとして描かれる。3人のなかでもっとも悲しい家庭環境にある者が悲劇を迎える必然がなんともやるせない。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-25 18:59:43)(良:1票)
71.  大砂塵 《ネタバレ》 
ジョーン・クロフォードの意向により大幅に変更された脚本によって、ニコラス・レイの他の作品同様、これもまたなんとも奇妙な作品に仕上がっている。原題が「Johnny Guitar」とあるにもかかわらず、肝心のジョニーは自慢のガンさばきを女に封印され、恋敵キッドはその運命を女に翻弄され、保安官や町の人々も女の意のままに動くことしか許されない。しかし「西部劇」というジャンルにすでに植えつけられた概念を取り払えばいたって普通に楽しめるもの(ストーリーがシンプル!)だとも思うし、それ以上に、力がものを言う西部開拓時代の終焉をガンマンも無法者も保安官も本来の(西部劇でいつも見せてくれた)姿を見せないことで『シェーン』よりも克明に描かれてしまっている。「鉄道が町に敷かれる」という新しい時代を拒否する女が殺されるとき、男たちはただ傍観するのみ。時代の流れに誰も逆らえないことを悟ったかのように。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-05-24 12:15:45)
72.  孤独な場所で
これも『暗黒への転落』に続きボガートのプロダクションが製作していますが、なんでもボガートの意向で元々のサイコスリラーにロマンス色をより濃く反映させたのだそうですが、それゆえに異色な作品となっている。ハリウッドで映画を作るということは、ハリウッドでの映画製作に付きもののあらゆる方面からの意向を無視できないということが前提となる。むやみに受け入れれば監督の持ち味は喪失してしまう。しかしニコラス・レイという人はそんなあらゆる意向を進んで取り入れながらも本筋では自分を貫いているという稀な監督だと思う。だからこの人の作品は言葉は悪いがどこか中途半端なところがあってその中途半端な部分がなぜか魅力的という独特の雰囲気を持っている。これ、ボガートの提案が無ければとんでもなく怖い映画になってたかもしれなく、それはそれで観てみたいが、ロマンス色があるおかげで万人受け映画を最低限クリアしていると思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-05-23 10:39:18)(良:1票)
73.  ダイヤルMを廻せ! 《ネタバレ》 
夫とのキスシーンで始まり、次に愛人とのキスシーン。女は二つの顔を使い分けていることをいきなり見せているのに悪者にならない。それは彼女が練りに練られた完全犯罪のターゲットにされているから。では完全犯罪を目論む夫が悪者になるかといえばそうでもない。それは妻に裏切られているから。そして電話のシーンに代表されるような計画通りにコトが運ばないまどろっこしさがあるから。観客は女は殺されずにいてほしいという気持ちと完全犯罪を見たいという気持ちという相反する感情を持ちながら、まんまとヒッチコックの思うつぼにはまっていく。この作品、真相は初めから解かっている。解かっていないのは劇中の人達だけ。しかしどう解決していくのかが最後まで解からない。その見せ方がうまい。オチを犯人よりもほんの少しだけ先に教えてもらえる。あとは全てを知らされる犯人の驚きを犯人以外の全ての人達と共に堪能するのみ。巧いなぁ。
[DVD(字幕)] 7点(2006-03-08 18:40:15)(良:1票)
74.  恋人たち(1958) 《ネタバレ》 
「恋は盲目」現象を見事に映像化した作品と言ってしまおう。裕福でも田舎暮らしには不満を持つブルジョワジー。週末にはパリで遊び、愛人まで作るがそれでも満たされない。そんな様子をジャンヌ・モローのわかりやすい表情が語る。そこに登場するブルジョワ嫌いの男。いきなり恋が芽生えるなんてことはない。しかし月の明りが美しく風が心地よい深夜にそれは突然やってくる。グラスとグラスがぶつかる音、ブラームスの音楽、水の流れる音、そして甘く囁かれるフランス語が静寂の中に溶け込む。アンリ・ドカエの撮った月夜の映像とのコラボレーションが美しい。そして恋する女はもはやブルジョワでも主婦でも母でもなくなる。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-02-20 16:22:02)(良:1票)
75.  殴られる男
その時代の最も立場の弱い人間たちがボクサーという職業で身を削る。アイルランド移民であったり、イタリア系であったり、黒人であったり、、。強い人間たちはボクサーを食い物にして私腹を肥やす。この作品では南米から連れて来られた大男が餌食となる。そんな内幕を暴露した社会派の色を持つ映画ですが、同時にボガート主演によるところのハードボイルドの臭いも漂わす。これが遺作となったボガートの役どころは、時代に取り残され落ちぶれようとした記者。その記者がさらに男としても落ちぶれようとしたとき、騙され続けたボクサーの見せる男気が記者の眠っていた男気を引き出してゆく。花は無いけど味のある作品。ハンフリー・ボガートの最後の男気をじっくりと味わって下さい。
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-02 14:15:37)(良:1票)
76.  妻(1953)
夫婦の倦怠を描いた『めし』『夫婦』に続くこの『妻』は前のニ作以上に救いの無いところまで夫婦の溝が深まっている。冒頭の心情の語りで惰性の夫婦を暴露した二人は結婚十年目。お互いが現状に不満を抱きながらもけして自ら打破しようとはしない。二人ともこの憂鬱な現状の責任は相手にあると確信しているのである。そこに夫婦というカタチが壊れていこうとするきっかけとなる事が起こる。夫が動いたわけなのですが、打破するために動いたのではなく逃げただけ。そこで妻も動くがこれまた現状打破のためではなく己の保身に動いただけ。結果、夫婦というカタチだけが残って夫婦たる機能は崩壊する。「妻」とはいったいなんなのか。夫婦というシステムの中の一端であることは間違いない。この映画はそのシステムの中に組み込まれることだけに安住してしまった女の悲劇を描いている。自ら悲劇を助長していることに気づかない女が痛々しい。そして相変わらず成瀬映画の男は情けなく、その情けなさがリアルすぎて見てらんない。
[映画館(字幕)] 7点(2005-10-07 14:50:19)
77.  忘れられた人々
メキシコの貧民街に住む不良少年たちが盲目の大道芸人を襲うその残酷性に衝撃を受け、残酷の中に微かだけど確実に存在する光を何度も垣間見せては、大人たちが叩き潰すという悪循環を最後まで見せつける。「最後まで」というのが重要で、物語性を出しすぎずに現実を冷徹に描いたところに、並々ならぬメッセージ性を感じる。貧困がもたらす悪循環を強調しており、ブニュエルが肌で感じたこの国の抱える問題に真向から取組んだ作品と言える。ヨーロッパ時代のブニュエルの作品からは想像できないほどのストレートな訴えをびんびん感じます。一方で、夢のシーンに代表される幻想的かつ本質をえぐりだすような映像は、その後のブニュエルを彷彿させる。ブニュエル流リアリズムはどこかが違う。
[映画館(字幕)] 7点(2005-08-25 19:02:33)
78.  捜索者
鱗歌さんもご指摘しておられるオープニングとエンディングが印象的。真っ暗な部屋の中から切り取ったようなドア枠から映し出される画はまるで映画の中の映画。美しい情景が映され、ジョン・ウェインが馬に乗り颯爽と登場。さぁ始まり始まり~。そしてエンディングもこの逆で、映画の終わりを告げてくれる。憎しみと殺戮の世界が虚構性を強調され、後味の悪い余韻を引きづらせない。映画が大衆娯楽であるための心遣いである。それでも、ハッピーエンディングの中で一人寂しいジョン・ウェインの後姿に、別の余韻を感じずにはいられない。
[DVD(字幕)] 7点(2005-07-01 15:42:50)(良:1票)
79.  静かなる男
どうやったら緑があんなにも緑になるんだろう。ほぼ原色に近いくらいの緑に被われた美しいアイルランドの町並みと、その国の風習に沿って生きる人達の描写は、一歩間違えれば閉鎖的に映し出されてもおかしくないのに、ここでは風習の本来持っている素敵な面、つまりその国で幸せになるために生み出された風習というものがイヤミなく描き出されていて、誰もがその地で暮らしたいとさえ思わせる幸福感で溢れている。その国の、その町の一員となるためのケンカを誰もが祝福する。皆が楽しそうだ。見てるこちらが楽しくないわけない。
[DVD(字幕)] 7点(2005-06-29 17:02:41)
80.  お早よう
そういえば、建て替え前のウチの家にも勝手口ってあったなぁ。ほんとに勝手に近所のおばちゃんが入ってきてたなぁ。こういう、その当時は当たり前だった光景をまったく知らない若い人たちが見たら、家の間口が余計にこんがらがっちゃうんじゃないだろうか。わかっててもこんがらがっちゃうんだから。 会話における大人と子供の対比がおもしろいです。好きなのに「いい天気ですね」に対して、弟ちゃんの「アイラブユー」は極端すぎて笑える。笑えるといえば、やはり「おなら」。「プー」「呼んだ?」「いいや」「そう」..「プー」「何、呼んだ?」..笑った。それにしても、小津のカラー作品って、日本のどこにでもある日常の風景なのに、独特の虚構性を持ってますね。この雰囲気はアキ・カウリスマキに継承されてるなと感じました。
[DVD(字幕)] 7点(2005-06-24 13:15:26)(良:1票)
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