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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 346
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

増山江威子さんのご冥福をお祈りいたします。

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61.  ひとり狼 《ネタバレ》 
オープニングから流れるウィリー・沖山の「ひとり狼のテーマ」にガクッ。ダサい、ダサすぎる。ところが雷蔵の映画としてはベストの演技、最高の一本でしょう。渡世人であることの悲しみと寂しさ、感情を表に出さない「ひとり狼」が自分の息子に向かって叫ぶ「見ろ、人間のクズのする事を!」涙なくしては見れません。 これが雷蔵の「白鳥の歌」。
[映画館(邦画)] 8点(2006-04-15 02:05:19)
62.  仇討(1964) 《ネタバレ》 
前作「武士道残酷物語(’63)」監督今井正+主演中村錦之助コンビが橋本忍のオリジナル脚本を使い、改めて武士社会の理不尽さを描いた作品。だけど「橋本忍脚本+武士社会への糾弾」というテーマでは小林正樹「切腹(’62)」「上意討ち・拝領妻始末(’67)」が有名で、この作品にあまり触れられないのがちょっと残念だ。武家社会において「仇討を果たさない限り主家の名誉(武士道)は回復しない」という風潮の中、些細な事情から正当防衛で上級武士を殺してしまった下級武士の主人公は武家社会からは討たれるべき対象となり、一般社会からは抹殺されるべき憎悪を向けられる。可愛がっていた弟分が家の名誉回復の為、討ち手として仇討の場に出てくる事を知り、男は刃引きした刀を持ち果し合いの場へ出向く。そこで彼が見たものは...。理不尽な境遇に追い込まれた哀愁感漂う演技から最後、狂気を込めた大爆発と壮絶な仇討シーン、と中村錦之助の演技力がやはりこの映画の白眉。仲代達矢も三船敏郎も怒りは演じれるけど、悲しみや哀愁を感じさせる演技は出来ない。ラストの悲劇性がちょっと薄いかなぁという事でこの点数にしたけど、個人的には好きな一本という事で機会が有れば。(ってか東映ビデオ、中村錦之助作品のDVD化もう少し頑張って下さい。)
[映画館(邦画)] 7点(2021-05-31 20:55:01)
63.  十兵衛暗殺剣 《ネタバレ》 
1964年10月の公開(世の中は東京オリンピックで映画どころではない)+カラー映画の隆盛期にも関わらず白黒+でもって地味な主演陣という、どう考えても映画館の上映スケジュールを穴埋めする為だけに作られたであろうこの作品が、現在でも東映チャンバラの名決闘シーンとして記憶に残る一本になっているのだからわからないものではある。但これは「影の軍団」シリーズや東宝版「子連れ狼」に連なる、アクション時代劇のまさに先駆け的な立ち位置にある映画なんだろう。アクションといっても大友柳太朗と近衛十四郎が水中でくんずほぐれつしてるくらいなんだけどさ(笑)。時代劇の様式美とか概念を取っ払ったような、ノビノビ感がたまらなく好きなんだよね...。面白さだけなら+1点でもいいくらい。あと弘樹&祐樹パパとしての印象でしかなかった近衛十四郎の魅力が溢れまくってるのも好印象。何せ大友柳太朗の格上感溢れすぎてて、小物な柳生十兵衛(刀を失った時の狼狽ぶり、最高)というのはめちゃ新鮮。機会があればぜひ。
[映画館(邦画)] 7点(2020-10-18 19:46:24)
64.  あした晴れるか 《ネタバレ》 
「芦川いづみの魅力は『憂い顔』(風船/洲崎パラダイス・赤信号/陽の当たる坂道)だ」と小生は言う。友は「笑顔が素晴らしい(乳母車)」「大人の魅力(嵐を呼ぶ男【渡哲也版】/若草物語)」「幸薄い美少女も素敵(佳人)」そしてここに「ツンデレ」コメディエンヌも継ぎ足そう。話に齟齬があるというのは野暮ってもの、これはアイドル映画なのだからキャラクターに魅力があればそれで十分なのだ。久しぶりにスクリーンで鑑賞したが今回改めて強く感じたのは、この様な小品に渡辺美佐子/中原早苗/高野由美といった他社作品なら主演級の若手俳優を惜しげもなく助演として投入し、三島雅夫/東野英治郎/殿山泰司という多くのベテランで脇を固めている→「日活」という会社の当時の勢い=映画が流行の最先端であり発信地であった事実そのものでありました。もちろん監督中平康の映像テクニックが、この映画の魅力に貢献しているのは間違いない。生きてるうちに中平+芦川いづみの「結婚相談(’65)」見てみたいなぁ...。
[映画館(邦画)] 7点(2019-04-12 07:29:56)
65.  残酷ドラゴン/血斗竜門の宿 《ネタバレ》 
この度ようやく4Kデジタル修復・映画館上映。そう今のCG溢れた映像表現・アクションシーンの進化においてこの作品は通過点でしかなく古臭さすら感じてしまうかも。だがそれをカバーするだけの緊迫感/演出力と手作り感溢れるこの作品が好きだ。特に関係者が龍門客棧に集まってくる冒頭シーンは、後々のカンフーアクションの教科書になったのではないかという位のお約束であふれてる。そしてアクション映画には魅力的な悪役(パイ・イン)がいるだけでいいのだ、と改めて感じさせてくれる一本。(ちなみにリメイク版「ドラゴン・イン/新龍門客棧」での悪役ドニー・イエンは極私的彼の最高悪役と思っております)
[映画館(字幕)] 7点(2017-02-26 13:42:04)
66.  真田風雲録 《ネタバレ》 
この時代劇に「爽快感」などを期待してはいけない。真田幸村/猿飛佐助で加藤泰+中村錦之助なんだから「風と女と旅鴉(58)」「瞼の母(62)」を期待していた観客からすればなんだこりゃ、であり関西では上映6日間で打ち切られたという失敗作であったのもむべなるかなである。ただしこの作品が現在まで残っているのはそんな「どっちらけ」感によるものだったのだなぁと思っている次第。福田善之原作の脚本を読了する機会があり基本は60年代学生運動の風刺=どんなに立派な理想論/イデオロギーを掲げても結局人間の欲望に挫けてしまう現実+若者の情熱を悪用する偽善者たる大人たちという主題は変わらないのだが、若者のエネルギー=狂騒感溢れる馬鹿馬鹿しさ・くだらなさを存分にフィルムに映し出すことが出来た(ジェリー藤尾やミッキー・カーチス+トッテチッテターな戦争シーン)点で良い映画化なのだろう。さらにこの作品が後世の人々に影響を与えた事実も忘れてはならない。助監督鈴木則文はさることながら勝間田具治は東映アニメ―ション演出家として名匠。さらにもう一人...脚本家福田善之は大河ドラマ脚本(風と雲と虹と)だけでなく出演の経験もあり、大河ドラマ史上脚本・出演した脚本家はこの人と三谷幸喜だけ(wikiより)。...あれ、もしかしたら堺雅人、転んでそのまま槍にグサー、なのかな。加藤泰作品としては中級者におすすめ。
[映画館(邦画)] 7点(2016-06-26 20:52:25)(良:1票)
67.  大草原の渡り鳥 《ネタバレ》 
アキラが流れ着く→ヒロインルリ子と会う→ジョーとこぜりあう(ジョーは鼻っ柱を折られる「あいつやるじゃねーか」)→信雄が暗躍する(ジョーはしぶしぶ協力する)→ヒロインの危機・アキラが立ち向かうが多勢に無勢→ジョーが助太刀をする→信雄無様な最期を遂げる→アキラ(ヒロインと結ばれず)去って行く。ネタバレも何も、「渡り鳥」はだいたいこれで説明ができる。「アキラの法則」だ。ギターを抱え歌いながら敵中におりてくる、が周りは歌を聴いているだけで襲い掛かろうとしない(小林信彦氏もあげておられる)これも「アキラの法則」だ。斎藤監督自身は「ギターを持った渡り鳥」「口笛が流れる港町」をフェイバレットにしておられるが、世評がなぜ故この作品がシリーズの最高傑作、としているかといえばそれは俳優小林旭の持つ「スケールの大きさ」をフィルムに焼き付けた最良の作品だからという事を断言してしまおう。 後年大滝詠一+阿久悠の「熱き心に」で示された「日本離れのした風景+現実離れのした浪漫」のモチーフが、この作品には表れている。アキラには大草原と陰がよく似合う。そこが海と太陽が似合った裕次郎との大きな違いだろう。偉大なるワンパターン、だから素晴らしい。大スクリーンで見てみたい一本。
[ビデオ(邦画)] 7点(2013-07-04 19:29:07)
68.  ある戦慄 《ネタバレ》 
正直言えばもう少し尺を短くしてもらいたい気もするが(特に地下鉄内の「出来事」が始まる前の人員紹介。ただその情景を延々と見せつける事で彼ら=我々観客自身の投影であること、併せてその焦燥やいらだちが引き立つ効果があるのも承知)なかなかの一本ではないか。深夜の地下鉄内で暴漢に絡まれる乗客は自分が巻き込まれなかった事に時に安堵し、他人の苦しみを見過ごし勇気を持って対応できず結局他者任せでなあなあに事を終わらせるという結末。まったくすかっとした気分になれないからこれは「隠れた一本」になったのでしょう。戦病軍人・黒人・同性愛者をこの時代から取りあげていた、という点もポイント。
[DVD(字幕)] 7点(2012-05-13 14:46:46)
69.  斬る(1968) 《ネタバレ》 
「斬る」なんてハードボイルドな題名にしてしまうから「椿三十郎」と比較されてしまうのだ、この映画。これも原案は山本周五郎だしね。別題「いやなこったお城勤め」くらいの気持ちで見た方が得。この映画でもやっぱり喜八映画の肝である「体制への反骨心」が溢れている。主人公源太だけではない、百姓半次だって討伐隊の浪人隊長(岸田森好演!)だって、挙げ句の果てには家老にすら「武士なんてやめた方がいいよ」なんて言わせているんだから。また女性が紛れ込むことで若手志士達の結束力にひびが入る、という展開も男の阿保臭さを表して可笑しさが増す。映像表現でいうなら冒頭の握り飯をとりあう男達のショットや浪人隊と改革志士達の争い+両方の壊滅をもくろむ家老派の動きをテンポ良く見せるところなどにアクション映画の雄、喜八のセンスが感じられる。へたくそな監督ならこれ2時間くらい超えてしまう内容だよ。名作ではないけど快作としてお勧めの一本。
[映画館(邦画)] 7点(2009-09-27 16:40:12)
70.  月曜日のユカ 《ネタバレ》 
日活のモダニスト中平からすれば「こんなガキっぽい映画撮ってられっか」という事で全然力を込めずに撮ったこの作品が、彼にとってみたら代表作の一本になってしまうのだからわからない。この作品のテーマ性にようやく時代が追いついた、というところか。加賀まりこ(様)はこの映画一本で邦画史に残るヒロインを創りあげた。といってこれはたぶんカポーティの「ティファニーで朝食を」のヒロイン、ホリー・ゴライトリーからインスパイアされたものだよね。と言ってオードリーよりも数百倍素晴らしいけど。
[映画館(邦画)] 7点(2009-05-23 23:22:01)
71.  ならず者(1964) 《ネタバレ》 
そのエログロ・ナンセンスな作風で知られる日本の「キング・オブ・カルト映画」の巨匠、石井輝男。実は結構ハードボイルドな映画も残しているという事実を忘れちゃぁいけない。確かに突っ込みどころ満載の話が多いが(そればっかりという事もある)、日本であって日本でない、無国籍な世界を生み出すセンスは抜群であった。香港/マカオを舞台に孤高の殺し屋、健さんの魅力が炸裂する。肺病持ちの売春婦・南田洋子との愛。(彼女の喉に詰まった血を吸い出す健さん!不器用じゃないじゃん!)ラストのすれ違いも印象的。隠れた名作でしょう。
[映画館(邦画)] 7点(2008-05-04 00:00:40)
72.  殺人狂時代(1967) 《ネタバレ》 
喜八エンタテインメント、それはギャング・ウエスタン・ミュージカル・スパイそしてコメディの換骨奪胎化→日本テイストの味付けである。もっとたとえて言うならば高級インド料理で味わうカレーではない、駅の立ち食い蕎麦屋で出されるカレーのような。イタリア料理店で出されるアルデンテのスパゲティが日本に来て明太子と刻みノリとか、納豆のそれになってしまったと考えてくれればよい。でこの作品。これはそんな喜八エンタテインメントの吹っ飛びっぷりが遺憾なく発揮された快作・もとい怪作である。なによりも喜八映画の象徴=天本英世のイメージはこの一本で確定されてしまった。とにかくこの映画は一度鑑賞を始めたら絶対にビデオのストップボタンを押さずに見切るべし。小生熱にやられている上でのレビューだが、真面目な話を。仲代達矢という役者の本質をちゃんとスクリ-ンに映し出したのはやはり小林正樹(「人間の条件」「切腹」)成瀬巳喜男(「女が階段を登る時」)そして喜八であったと思う。黒澤明では決してない。
[映画館(字幕)] 7点(2008-01-28 23:22:51)
73.  “エロ事師たち”より 人類学入門 《ネタバレ》 
映画としては「にっぽん昆虫記」「赤い殺意」には劣る。今村作品のツボはど根性溢れる女のパワーであってうじうじとした「オタクな」生きかたではないからだ。だが私はズブやんが好きだ。客の性にたいする欲望に応えてゆくうちにインポテンツになり最後はダッチワイフの製作に精神を注ぐ彼は、映像や肉体から来る快楽を越え(「萌えーっ!」ってやつですな)絶対無敵な境地まで行ってしまったのだから凄い事ではある。小沢の演技もさる事ながら肉感的快楽を求める彼の愛人坂本スミ子はまさに熱演。「男と女の生き方は永遠に変わらず続くよ」のココロだぁ!
[映画館(邦画)] 7点(2007-07-25 21:07:17)
74.  トプカピ 《ネタバレ》 
メリナ・メルクーリ(監督の奥さん)を首領とする泥棒団がイスタンブールのトプカピ宮殿にあるエメラルドを盗む為仕掛けた方法とは?色気のあるメルクーリ、美男シェル、巻き込まれる気弱なピーター・ユスティノフのおろおろっぷり、傑作ではないけれど十分快作である。ロシアの宮殿へ行く続編、見てみたかったなぁ。(しかし「天井忍び込み」というテクニックは「穴掘り」と並んで泥棒映画の定番ですな。やたら人を銃で撃ち殺す昨今のやり方に比べるとなんとスマートなことか!)
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-06-03 19:31:04)
75.  沈黙(1963) 《ネタバレ》 
(正直私自身どこまで理解できているかは眉唾ものですけど)この映画も彼がテーマにし続ける「神の不在」に付いて取り上げています。言葉の通じない世界で何とか自分の意思を伝えるべく奮闘するも旨く行かず病状が悪くなってしまう中年女流作家の姉、優等生扱いされている姉に反発するべく自由奔放に振舞い体の関係を通して簡単にコミュニケーションをとってしまう妹、そしてその両端の人物を見つめている妹の息子。「神の教え」に基づいて心の触れ合いを求める姉の努力は水泡と化し、それとは逆の教えに反した行動をとっている妹の方が利として適ってしまっている皮肉(妹の言動が「神の教えに従って生きてきた」優等生ぶりからくる反動であることがより一層厳しさを表しています。)最後に姉が妹の息子に示した言葉の意味、これを私もまた考えて生活してゆくのでしょう。点数は完全に私がこの映画を理解しているわけではないでしょうから、という事で。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-17 11:18:45)
76.  テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 
がんばれ奥さん!負けるな、負けるなぁ~! え? まさにアメリカのホラ話。愛すべき佳品です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-15 12:33:50)
77.  神々の深き欲望 《ネタバレ》 
古代中国南方の原住民族の生活用品を博物館で見たが、大地の恵みはその土地の神様間の性交渉で生まれるという観念があるらしく神事に取り扱う用具はまさに男のそれでした。で映画に話を戻すとこれは今村昌平なりの「神話の創造」。恵みをもたらすべく岩を取り除く作業を行う島の男、近親相姦的愛に溺れる男の妹(アダムとイブですな)。島にリゾート開発に来た会社員は圧倒的な土地の力につぶされ、島の女と営みに溺れる。壮大なスケールで見ごたえはありますが南島の熱気がムンムンの三時間、我慢大会みたいなものですね。(ちなみにこの映画の裏話でぜひお勧めしたいのは名優アラカン<嵐寛寿郎>の伝記でもあるルポライター竹中労氏の名書「鞍馬天狗のオジサンは」。あまりの可笑しさにジュースふいちゃった。山中貞雄の一面も見れて面白いです)
[映画館(邦画)] 7点(2006-06-11 21:03:49)
78.  徳川いれずみ師 責め地獄 《ネタバレ》 
大学の先輩に連れられて初めて見た石井輝男映画がこれ。ラストの臓物ぶっ飛びストップモーションに至る頃には恐怖心も気持ち悪さも通り越して笑うしかなかった映像体験。江戸時代の刺青師(小池朝雄好演)を軸に石井節と言うべきエログロアドレナリンがスクリーンからにじみ出るどころか溢れ出てゲッソリしてしまう。過酷な撮影に女優が逃亡したのもむべなるかな。「直撃!地獄拳」「網走番外地」くらいならまだ笑って進められるけどこれは絶対に無理。でなぜゆえに評価が高いか、と言えば後世の文化に多大な影響を及ぼしたから。全盛期の彼なら漫☆画太郎や楳図かずおの漫画の映像化などチョチョイのチョイ、というところだ。有難い(?)事に、DVD発売中。
[映画館(邦画)] 7点(2006-06-04 00:05:19)
79.  馬鹿まるだし 《ネタバレ》 
確かに「男はつらいよ」シリーズの完成度や安心感と比べれば落ちる所は多々あれど自分はこの映画、嫌いではない。「無法松の一生」に感激した男の行動は感動以前にはた迷惑以外の何者でもないし、実力を伴わない義侠心によって失明してしまう羽目になる主人公。ヒロインへの熱い想いも表面的にはまったく報われる事もなく、結局ダサいオヤジとして一生を終えた主人公。客観的に自分を見る事が出来ない、憧れのヒーローに近づくべくがむしゃらに奮闘する男ハナ肇は、スクリーンの中では愛すべき「馬鹿まるだし」である。憧れの人物になりたいと思っていても何やかんや理由をつけて「彼(彼女)は彼(女)、自分は自分」で片付けてしまう現実からすれば、主人公は自分の思うがままに行動しとりあえずは自己満足でもそれを最後まで誇示し続けたのだ。いいじゃないですか。といっても私も関わりたくはないですが。
[映画館(邦画)] 7点(2006-06-03 00:10:22)(良:1票)
80.  非行少女 《ネタバレ》 
絶望的な展開であっても私は青春映画に「若さ故の闊達さ/明るさ/躍動感」を一瞬でも求めてしまう。なので監督デビュー作「キューポラのある町(’61)」に感じられた瑞々しさが2作目にして稀薄になってしまっている(金沢の街を映し出すショットや小道具の使い方)様に感じられるのでこの点数。レビュー以上。...ここから先はおっさんの愚痴なんですけど、和泉雅子推しの自分としてはこの作品見るたんびにやりきれないんすよ、ったく。 「わずか16歳の和泉が難役に挑み、その演技が高く評価され、一躍スターへとのし上げた一本。」全くその通り。ただ浦山監督のベストでないこの作品が彼女の代表作になってしまった事、そして彼女の演技力を発揮する土壌が60年代後期の日活に無かった、という事が辛すぎる。同業他社で興味をもってくれた人はいた。黒澤明「椿三十郎(’62)」で団令子の演じたお姫様役、当初は和泉雅子にオファーしたものだったが五社協定で参加出来ずに流れたというのは有名な話。彼女が松竹に居たら「男はつらいよ」ヒロインはお手の物だろう。東宝サラリーマン喜劇だって大映(市川崑とか増村保造)の女性映画だってこなせたかもしれない。いや、彼女の映画界入りが5年早かったら川島雄三の薫陶は受けられたかもしれん。(さすがに今村昌平は勘弁だが) 映画界の斜陽化・放蕩経営が続いた日活はロマンポルノ運営に移行(1971年)。その前後に彼女はフリーになったが、在籍していた会社に殉じる様に芸能活動をテレビ・音楽にシフト、映画界から離れてしまった経歴になってしまう。同期吉永小百合/松原智恵子は現在でも現役なのだから、めぐり合わせというのか道っていうのか。 ファンになってから何回か彼女のトークショーに参加した際印象的だったのは、映画鑑賞:趣味と公言してた彼女が15才で入社して約10年、青春を過ごしてきたあの日々を「本当に誇りに思っているし、光栄であった」事を熱っぽく話されていてその点、ファンとしては救われた感があった。逆に彼女が極地冒険家として活動を始めた原点は映画界で達成できなかった満足感を満たす為の代替行為だったのかな、と個人的に感じてしまいましたよ。  あ~あ、文章長くなっちゃった。ここまでお付き合いいただき、有難うございました。(2024年神田神保町シアター「女優魂」企画で鑑賞)
[映画館(邦画)] 6点(2024-02-12 08:17:24)
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