61. 続・社長紳士録
当初社長シリーズを締めくくる最後の作品だったが、ややもの足りなさを感じる。森繁が大社長に、小林や加東も出世するというめでたしめでたしの結末も、世界旅行に旅立つというエンディングも、何かとってつけたものに思える。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-12-06 11:09:15) |
62. 夢のチョコレート工場
映画としてのおもしろさではティム・バートンのリメイク版に負けそうだけど、雰囲気はこっちの映画が好き。おそらく原作に近いのだろう。いろんな点でリメイク版とは違うけど私が一番言いたいのはウンパ・ルンパ。CGをフル活用して1人の人間を小さくしてたくさんのこびとに見せるのに対し、実際に小さな人間を大勢使って見せるのでは随分違う。それにウンパ・ルンパが働いている姿と印象的な歌がいつまでも心に残った。 [DVD(字幕)] 7点(2015-11-26 20:20:29) |
63. 社長紳士録
当初は次作「続社長紳士録」で社長シリーズ終了だったため、締めくくる意味でも、長年の恋人どうし小林桂樹司葉子がめでたく結婚する運びとなる。また森繁久彌の方も常務から社長へと出世し、鹿児島の日本澱粉との取引をめぐってのいきさつもなかなかおもしろい。いつもの社長のお供も新婚旅行中の小林桂樹に代わって三木のり平となるが・・・。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-11-25 10:46:19) |
64. チャーリーとチョコレート工場
誕生日プレゼントのチョコをみんなで分け合う心優しい少年が、拾ったお金でチョコを買うとは、おまえも他の4人と変わらんじゃないかと言いたくなるが、それは置いといて····。 原色のけばけばしさとストーリーの毒々しさが気にはなったが、こういう映画なのだろう。それにしてはハッピーエンドが違和感あり。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-22 09:07:36) |
65. ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密
シリーズを1.2と見続けた者にとって、予告編で石板の秘密が解き明かされると知らされれば見ないわけにはいかない。だが見事に期待外れ。オープニングのエジプト砂漠シーンは良かったが、現代に戻ると舞台をロンドンに変えただけのいつもの映画でマンネリ化しただけマイナス。アーサー王と円卓の騎士についてもちょっと触れるが活かされてないし、エッシャーのだまし絵にしても同様。ベン・キングズレーも出番が少ないし物足りない。 [DVD(字幕)] 5点(2015-11-12 21:08:35) |
66. シンデレラ(2015)
アニメと違ってこれはこれでまたいい。映像がきれいで、ブルーのドレスがとても目立った。だがあんなに目立つと王子と二人でこっそり抜け出すのは不可能に思えるが···。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-02 15:46:09) |
67. 続・社長行状記
前作「社長行状記」に引き続き鑑賞。競馬シーンから始まって、船頭小唄の替え歌「中だるみ」がなんともおもしろい。だが全体としては前作ほどおもしろくない。最後の方でもう一波乱ありそうな感じのまま終わってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-20 19:27:54) |
68. 社長行状記
へそくり社長から10年、同じようなメンバーで毎年数作ずつ続くシリーズとなると、さすがにマンネリいや中だるみ。その中だるみを解消すべく森繁社長の「おいっちにー、おいっちにー」の競歩(ウォーキング)でスタートするが、まずまずのおもしろい展開。会社名のサンライズが初日の出となって終わるのがなんと憎い。そういえば、私もこのころボウリングにこりだしたころだった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-10-19 20:59:02) |
69. 紐育の波止場
前半はサイレント音楽特有の背景音楽が映像とほとんど無関係に流れていたのにちょっと違和感があった。というよりクラシック音楽ファンの私には眼をつぶって聴いていた方がよいほどで、ドタバタと進む映像に付いていけなかった。だが後半一夜明けてからが実に映画としてすばらしく、音はなくて表情や態度で感情がびんびん伝わってくる。涙で針の穴に糸が通らないシーンでは私も一緒にジーンと来てしまった。サイレントのすばらしさを実に感じる映画だった。蛇足ながら男の名前はビルと早々にわかるのに女の名前は最後になってようやくわかる。 [DVD(字幕)] 8点(2015-09-29 21:05:19) |
70. 大空港
《ネタバレ》 若い頃に見た映画であり、1970年代のパニックブームの火付け役になった映画である。登場人物それぞれにドラマがあり、一つの事件・事故を通して物語が展開する。実におもしろく、ハラハラどきどきの連続だった。これ以降この映画をまねたパニック映画がたくさん作られたが、これを超える映画はそうたくさんは出て来てないと思う。 この映画とちょうど同じ頃、よど号ハイジャック事件が起こり、その後は空港でのチェックが厳重になったが、それまでは機内に危険物を持ち込むような心配はされてなかった。今思うと信じられないことではあるが・・・。 やはりこの映画ではヘレン・ヘイズ演じるただ乗り婆さんであろう。助演女優賞受賞も当然と頷ける。 こういったとっさの事故では、機長の指示に従うことが極めて重要であり、機長にはそれだけの責任とカリスマが要求される。ディーン・マーチンの機長はその点では無難こなしはしたかもしれないが、やや公私混同の感がある。 バート・ランカスターの空港長夫妻の離婚話も、一件落着になって良かった。 [映画館(字幕)] 7点(2015-09-26 20:45:16) |
71. ラヴ・パレイド
「メリィ・ウィドウ」のモーリス・シュヴァリエとジャネット・マクドナルドのコンビは何とその5年前の「ラヴ・パレイド」で共演していたのだ。しかも監督も同じエルンスト・ルビッチだからこれは見ないわけにはいかないと思った。戦前の音楽映画の看板スターとなったマクドナルドはパラマウントのオーディションに落ちたものの、ルビッチに見いだされ映画初出演となった。さてこの映画結婚を夢見る女王と女性問題を引き起こしてばかりいる伯爵という組み合わせ。また彼らの秘書と小間使いをも絡めてなかなかおもしろい。国を治める女王とその夫問い関係は命令する者と従う者の関係かさて・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2015-09-15 20:55:43) |
72. 戦艦バウンティ号の叛乱
実話ものというより、実話を元にした小説の映画化という方が正しい。したがって艦長は悪人で部下に信頼される航海士は善人という極めて明快な筋書きとなり、よりいっそうおもしろくなっている。我慢の限界だったことはよくわかるが、実際のところ叛乱が起きた理由はどうなんだろう。あの小さな帆船で英国から見れば地球の裏側まで航海するなんてとても大変なことだと思うし、ましてや救命ボートで艦長らがたどり着くというのも奇蹟に近い。 [DVD(字幕)] 7点(2015-09-13 10:01:48) |
73. 桑港(サンフランシスコ)
クラーク・ゲイブルやスペンサー・トレイシーの名優目当てでなく、「メリィ・ウィドウ」で好きになったジャネット・マクドナルドを目当てに鑑賞。美貌といい美声といい申し分なし。オペラをはじめ本格的な歌唱にこれは本職のオペラ歌手の吹き替えかと一瞬思ったほどだ。ロマンス映画としては少々物足りないが、己の力だけを信じてきた男が、最後に神に感謝するのには感動した。それにしてもクラーク・ゲイブルではなくスペンサー・トレイシーが主演男優賞の候補になったのはびっくり。 [DVD(字幕)] 7点(2015-09-08 20:29:10) |
74. サハラに舞う羽根
1939年版の「四枚の羽根」も見たけど、それ以上に過酷で生々しく壮絶だった。もうこうなると何のために戦争をしているのかわからないし、ハリーの心情や行動はもっとわからない。そしておまけは超人みたいなアブーがどうして守り神になってくれるのか。 [DVD(字幕)] 3点(2015-09-07 14:11:34) |
75. 四枚の羽根(1939)
四枚の白い羽根は臆病者とか卑怯者の意味らしい。それを送られたからといって、退役した軍人が単身で戦地に赴くなんておよそ信じられない話。本当に考え抜いて退役したのかもあやしい。先に戦地に行った3人の友人を救い出すシーンには少しは感動できたが・・・。将軍の突撃のいきさつの種明かしはおもしろかった。 [DVD(字幕)] 5点(2015-09-07 13:58:37) |
76. ドン・キホーテ(1933)
「ラ・マンチャの男」の原点を探るべく、「ドン・キホーテ」を鑑賞。前者がミュージカルだったので、後者は純粋の小説映画化かと思ったら主役は何とシャリアピン、私が子どもの頃蓄音機のレコードで聴いた名歌手だ。映画の中でも本格的な歌を聴かせてくれたのには大変驚いた。映画としては少し物足りないような気もするが、「ラ・マンチャの男」にはない原作の一部分を見られたのが良かった。 [DVD(字幕)] 6点(2015-09-01 19:38:24) |
77. 二階の他人
1時間を切る短い映画ながらこぢんまりとまとまっている。この時代は夫婦にとってマイホームを持つことは夢だった。方々から借金してようやく建てたマイホームだが、ローン返済などやりくりするには2階を他人に貸すほかはなかった。その辺の事情や下宿人たちとの対応がユーモラスに描かれおもしろかった。 [DVD(邦画)] 7点(2015-08-30 07:50:06) |
78. 愛の讃歌
若い男女は中山仁と倍賞千恵子、春子が純情ひたむきなのに対し竜太は本当に夢があったのか、ただ口うるさい父親から離れたかっただけなのか疑わしい。たこ社長も登場してくるので寅さんシリーズを連想するが、私はむしろ倍賞のヒット曲にもなった「下町の太陽」を思い出した。クリスチャンの医師有島一郎もへそ曲がりの伴淳三郎もすごく良い味を出しているし、船長の千秋実や郵便配達の小沢昭一など周囲のものの支えやおもしろさで山田洋次監督らしい映画になっている。 [DVD(邦画)] 7点(2015-08-28 08:14:44) |
79. 長崎の歌は忘れじ
長崎の原爆を扱った映画だが、生々しい映像や悲惨さはなくメロドラマ風。爆風で崩壊した浦上天主堂(現在は建て替えられている)を見ることができるのは良いが、閃光で盲目になったにしては顔や身体に傷ひとつないのも不自然、原爆はこの程度のものかと誤解される方が恐ろしい。映画の内容はまずまずだが感動映画というほどでもない。反戦というよりは日米の和解に力点を置いた映画で、琴や陶芸など日本の文化が見られる。 [DVD(邦画)] 7点(2015-08-21 07:48:20) |
80. 愛のメモリー
邦題の「愛のメモリー」ではピンと来ないけど、原題のobsessionを訳してみるとなるほどと感じさせてくれる。亡き妻の生き写しとかお金惜しさに見捨てられたという妄想など、いろいろな妄想が織りなすサスペンス。単なる誘拐事件と思ってしまうと突っ込みどころも多いけど・・・。オープニングの教会の映像と音楽が強烈で不安をかき立てるし、360度回る映像も印象的。 [DVD(字幕)] 6点(2015-08-14 20:19:01) |