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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  チョコレート・ファイター 《ネタバレ》 
タイ映画でジャッキーばりの本格アクションが見られるとは。 考えてみればムエタイの本場なのだからおかしくはない。 なんといっても主演の少女が逸材で素晴らしい。 といっても、撮影当時23、4歳というからビックリ。 十分中高生で通用するほど幼く見える。 テコンドーの選手だったらしいが、何年も前からこの映画のために受けていたという訓練にふさわしい仕上がりで、一流アスリートのキレと輝きがある。  シリアスな緊張感ばかりではなく、ちょっとズッコケ気味なシーンも。 少女がブルース・リーの真似を始めたときは、コントのようでどうなることかと心配に。 ハエだらけの肉処理場は、笑えるけれど確実に食欲をなくす。 マフィアの手下がニューハーフだらけというのもタイっぽい。 阿部寛の決めのナレーションは、臭すぎるし取ってつけた感もあって思わず失笑。 全般的に阿部寛がかなり浮いて見える。  エンドロールの前にメイキング映像があったが、これが撮影現場の凄まじさを物語る。 アクションシーンで何度も当たっていたり、落下で打ちどころが悪かったりとケガ人が続出。 やられ役も含めて相当危険だったことがわかる。 それだけ真に迫っており、日本の女優の付け焼刃のようなアクションなどお遊戯に見えてくる。  NHK制作のドキュメンタリー「闘え!ジージャー」で特集されていたが、あどけない笑顔からは想像できない格闘技選手のような修練と、いつも救急車が待機するような危険と隣り合わせの現場が印象に残った。 自ら何度もダメ出しをして、納得がいくまでストイックに完全形を求める姿は、まさにアスリートそのもの。
[DVD(吹替)] 7点(2014-10-18 21:23:55)(良:2票)
62.  サマータイムマシン・ブルース 《ネタバレ》 
よくよく考えるとやっぱり矛盾はあるんだけど、たとえば99年前に戻ってカッパ伝説を作ったことで過去を変えてしまっているはず。 すべて辻褄を合わせているように見せて、実は合ってない。 でも、ストーリーの流れにどんどん乗せられていくので、その勢いで矛盾を検証する間もなくサッと通り過ぎてしまう。 矛盾を感じなくて済むように脚本も上手く練られている。 そもそも軽いコメディタッチなので、真剣にパラドックスを考えるような作品でもない。 タイムマシンもコントレベルの装置だし、頭をからっぽにしてただ楽しめばいい。 瑛太と上野樹里のラブストーリーの行く末にニンマリ。
[DVD(邦画)] 7点(2014-10-06 20:51:58)(良:1票)
63.  ブレイカウェイ 《ネタバレ》 
ギャングの下っ端がボスを裏切り金を奪っての逃亡劇。この4人がグダグダで人間味たっぷり。揉めてばかりいるが、奇妙な友情でつながっていて破綻することはない。それは少年時代からの長い付き合いだったからか。 挿入される回想で、一緒に道を外していった過程が想像できる。居場所のなかった少年4人が出会ったシーンは、哀愁があって良かった。そこからの見えない絆が、大人になってからも感じられる。 非行の影には必ず家庭の問題がある。問題があっても立派な社会人になる人間はいっぱいいるからそれが免罪符にはならないけれど。この4人にははね返す強さはなく、ギャングの下っ端にまで堕ちていったのだろう。  血生臭い暴力もあるけれど、ところどころにコミカル&爽快な要素もあって緩和剤になっている。ギャングに殺されそうになった時、思わぬ助っ人のイカれた大活躍が面白かった。トーキッドが無神経でウザい女にパンチを食らわせたのも胸がすく思い。料理の不味いおっさん4人のレストランが流行るとは思えないけど、一度行ってみたい気はする。やっと居場所を得た不器用なおっさん達の姿が微笑ましい。  しばらく後に再鑑賞してみたが、やっぱり良い。 家庭に居場所のなかった孤独な少年4人が出会って、今に至る絆が微笑ましい。
[DVD(邦画)] 7点(2014-10-02 19:10:47)(良:1票)
64.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
ベルリンの壁崩壊を体験した東ドイツ市民の目線が興味深い。 母が意識を失っている間の劇的な東西対立の瓦解。 意識を取り戻した母に息子が突き通そうとする嘘は、大本営のプロパガンダのよう。 ただ、違うのは息子の場合、母を案じるという純粋な愛情で動いているということ。 母も最後は真実に気づいていながら、そんな息子に騙されたふりをする。 テレビ画面ではなく息子を見つめる優しい目が印象的。  母は父を裏切って西側に後を追っていかなかったくせに、子供たちに父を祖国を裏切った浮気者に仕立てあげていたのは最低の所業だ。 それでも母を責めずに労わり続ける主人公の優しさと家族愛が胸に迫る。 その一方で、父との関係は消化不良。 父も新しい家族を作って、解放後も息子や娘の消息をたずねようとしなかったし。  メインではないが主人公をサポートしたロシア女性ララが魅力的だった。 重苦しくなりがちな設定やテーマだが、映画オタクの捏造ニュースなどコミカルなシーンを交えて描いているので楽しめた。
[DVD(吹替)] 7点(2014-09-27 14:42:35)(良:1票)
65.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
時を超えた父と子のファンタジーな会話が、これほどサスペンス色の強いものになっていくとは思わなかった。 過去に干渉する度に現代が塗り替えられてしまうタイムスリップもの。 周りは塗り替えられる前の記憶は持っていないが、主人公だけ両方持っているというのはいかにも都合の良い設定。 それを好意的に受け入れれば、この物語もシンプルに楽しめる。
[DVD(吹替)] 7点(2014-09-22 19:29:13)(良:1票)
66.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 
「あの時違う選択をしていたらどうなっただろう?」「もう一度あの時をやり直せたら…」 そんな誰にでも覚えのある思いが、この映画への共感にもなっている。 親しい人たちの不幸を回避しようと何度も過去のやり直しをするがうまくいかず、その要領の悪さに呆れてイライラ。 ちょっと考えれば回避できる方法はあるように見えるが、話がテンポ良く進むので入り込んでしまう。タイムトリップのやり方が独特でおもしろく、ストーリーもサスペンス性があってよく練られていた。 ラスト前でタイムトリップが主人公の妄想と診断する医師に、ミスリードされる。結局、父と同じ特殊な能力は主人公に本当に存在した。 なんとか彼女を救おうと選んだことが、彼女と最初から関わらない人生。ラストですれ違う二人が、なかなか切ない。  ケイリー役のキャスティングには魅力の面で物足りなさが残る。  その後、数年ですっかり内容を忘れての再鑑賞。 父と主人公がマスターした過去に戻る方法は、日記だけでなくビデオでも当時に戻れるものだった。 ちょっと都合の良い気もするけれど、やっぱり引き込まれてしまった。 ちょっとした分岐点で人生も大きく変わってしまうことが面白い。
[DVD(吹替)] 7点(2014-08-03 20:15:12)(良:1票)
67.  リトル・ダンサー
わかりやすくストーリーに入り込みやすい映画。 ベタで予想のつく展開だが、素直に楽しめる。
[ビデオ(吹替)] 7点(2014-04-03 00:04:14)
68.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
ホラーとコメディは本来うまく噛み合わないものだと思っていたが、これはうまく融合していた。 ホラーの緊迫感がある中での間の抜けた行為が、緩和剤になってクスリと笑わせてくれる。 ゾンビの大群に囲まれた絶体絶命の状況で、ゾンビのふりをして切り抜けようとする発想がバカっぽくていい。 かと思えば、ゾンビとなった肉親を撃たなければいけない葛藤など、シリアスなドラマも織り込んでいる。 生身の人間に精気がなくゾンビのように見えるところもあり、皮肉とブラックユーモアが効いていておもしろい。 同じエドガー・ライト監督&サイモン・ペッグ主演の「ホット・ファズ」がまったく合わなかったのに。 わからないものだ。
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-23 10:13:58)(良:1票)
69.  キャスト・アウェイ 《ネタバレ》 
バレーボールを友人(ウィルソン)にしないと正気を保てない孤独の中で生き延びた主人公。 命がけで奇跡の帰還を果たしてみれば、愛する人は人の妻。 あまりに切ない結末だけど、これが現実。 それでも受け入れて進んでいけばいい。 二人が元鞘に戻るという能天気なハッピーエンドじゃなくて良かった。 島からの脱出は『パピヨン』を彷彿させる。
[ビデオ(吹替)] 7点(2014-03-13 00:41:07)
70.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
エドが鏡の中のマルコムを見て驚くシーンがあったが、それならもっと前にも自分の姿に気づく機会があってもよさそうなもの。 そうした都合のよすぎるところは気になるが、緻密に練られたストーリーには唸らされる。 さっぱり理解不能の謎に包まれた連続殺人事件。番号の入ったルームキー。消える死体。 オカルト現象かと思いきや思わぬ真相が隠されていた。そのサスペンス性の高さと意外性のある展開で最後まで惹きつけられる。 多重人格者を犯人とする作品は幾つもあるが、これは多重人格者の妄想の中の事件で人格が一人ずつ消えていくというアイデアが秀逸。 連続殺人を犯した人格を消すことができれば死刑にはならない。が、最後に残った人格は…。 消える死体の設定が殺人人格をうまくカモフラージュしてミスリードされた。 ラストもひねりが効いていて、売春婦だった母親へのマルコムの複雑な思いがうかがえる。
[DVD(吹替)] 7点(2013-12-13 20:23:45)
71.  おいしい殺し方 -A Delicious Way to Kill- 《ネタバレ》 
ケラリーノ・サンドロビッチの舞台は何度か観たが、ユニークなキャラクターとウィットに富んだセリフがおもしろい。 その特長が本作にも活かされている。 投身自殺と思われた料理教室の講師の死をめぐって真相を解明していくサスペンス形式だが、犯行トリックは無理筋で推理クイズ並みのこじつけレベル。 そういったことは実はどうでもよくて、あくまでケラ得意の軽妙な会話が肝になったライト・コメディに仕上がっている。 インタビュー形式のモノローグを時折り挿入したり、クライマックスで教材のナレーションが犯行の解説に移行したり、演出も巧み。 ラストは名探偵の子どもを買収して探偵ゴッゴの継続を表すオチで、しっかり計算された構成。 主演の奥菜恵はコミカルな役にハマって好演。 脇を固める犬山イヌコ、池谷のぶえのオバサンキャラも個性的で抜群の存在感。 ただ、ケラ作品は生の舞台のほうがインパクトがあって好き。 映像でもおもしろいんだけど、内容自体は頭に残らず、しばらくすると忘れてしまうような軽さがある。 テレビやDVDならいいけど、決して映画館で見たいとは思わない類の作品。
[DVD(邦画)] 7点(2013-11-07 23:09:14)
72.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》 
発展途上国の内戦が第三国の利害も絡んで泥沼化、その犠牲者の象徴が少年兵だろう。 洗脳されて躊躇なく引き金を引く少年達の姿が恐ろしい。 問題提起を含んだ社会派の作品だが、わかりやすくエンターテイメントを意識したことで先が読めてしまうところが少し物足りない。 ストーリーは起伏もあってよくできているが、格別惹かれる役者が出ているわけでもなく、どっぷり感情移入できるキャラもいなかった。 黒人の親子愛にも今ひとつ感動できなかったのが残念。
[DVD(吹替)] 7点(2013-09-29 19:49:56)
73.  JSA 《ネタバレ》 
38度線で対峙する北と南の兵士たち。 地雷から命を救ったのがきっかけで交流を深める四人の姿がほのぼのとして温かい。 それがどうして冒頭の惨劇につながったのかと物語の中に引っ張られる。 観光客の写真に四人それぞれの立場で写っているのが感慨深い余韻を与えてくれる。 イ・ヨンエは綺麗だし、ソン・ガンホ、イ・ビョンホンも人気の出る前だがスター性を感じさせる存在感。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-20 21:15:11)(良:1票)
74.  恋するトマト 《ネタバレ》 
まさか大地康雄主演の恋愛ストーリーに引き込まれるとは思わなかった。 美男美女のキャストじゃなくてもこうしたものは作れるんだと感心した。 でも、ラストはベタすぎて少し捻りがほしいところ。 クリスは家族と故郷を捨てて異国で幸せに暮らせるとはとても思えないのだが。 それほど強烈に野田に惹かれるエピソードはなかったように思うし、全てを捨てて身を委ねるほどの魅力は感じない。 ブ男のコンプレックスも影響しているのか、終始お金でカタをつけようとする姿勢は変わらないし。 お金じゃない大切なものに気づいて人身売買のような仕事から足を洗う一方で、お金がものをいう世の中に染まりきっているようで。 日本の農家の実状や抱える問題、フィリピン女性の人身売買など、社会的なテーマを扱っているのでその点でも興味深い。 日本人から金を騙し取るルビー・モレノがハマリ役。
[DVD(邦画)] 7点(2013-07-24 00:51:36)
75.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 
蒼井優が人付き合いの苦手な女の子を好演。 トラブルを避けるために本心を隠して人と距離を置く。 それが嫌な目に遭って来た体験から得た処世術。 そんな中で出会った彼氏や、弟との文通が鈴子の気持ちを動かす。  姉弟の絆は微笑ましく感動的でもあった。 ところが、誠実そうに見えた彼氏のほうは、次第にお金をアテにされるように。 そんな男とは別れて正解。 と思っていたら、まさかのどんでん返し。 口下手で不器用な二人のラストがなんとも切ない。 何やってんだよ、じれったい。  でも、後からちょっと冷静に振り返るとかなり無理のあるところがチラホラ。 鈴子を引き止める手段としてお金を借りて百万溜めさせないというのが浅はかすぎる。 金を借りたら軽蔑されるリスクがあることくらいわかるだろうに。 問い詰められたときも、嫌われたくないなら真相を言うはずだし。 それができないほどのダメ男には、飲み会での対処とかを見るかぎり思えなかった。 それに割と早めに自分から好きだとちゃんと告白もしていたし、それを考えると好きだからここに居てほしいとくらい言えなきゃおかしい。 キャラがブレてる。 そもそも百万円溜まったら引越しという設定に違和感を感じていたが、要するに金を借りて葛藤を生むためのストーリー上の都合でしかなかったのか。  携帯電話のある時代にこんなすれ違いドラマって本当に久しぶりに見た気がする。 携帯電話のおかげで、日常でのすれ違いはほぼありえなくなってしまったから、そこから生まれるドラマもなくなってることを実感。 鈴子の場合は、人と関わりたくなくて持ってなかったということで説得力を保ってはいるが。 幾つかの矛盾点を打ち消しにするほど、蒼井優の魅力が出ていた。 蒼井優じゃなければ、ストーリーにリアリティがないので凡作になっていたかも。
[DVD(邦画)] 7点(2013-07-06 22:56:29)(良:1票)
76.  月とチェリー 《ネタバレ》 
官能小説サークルの紅一点で、小説の取材のために新入りの童貞君と寝る真山。 男っぽくサバサバとしてちょっとぶっ飛んだところのある女に、江口のりこがピッタリ。 決して美人ってわけじゃないけど妙に生々しくてエロい。 Sっ気たっぷりにチェリーボーイを弄ぶさまが地じゃないかと思うほど。 真山の小説の主人公の行動とともにセックスに耽る田所は、上半身と下半身は別人格ということを自覚せざるをえない。 好きな女にデリヘル嬢とのセックスをセッティングされた上に観察され、つらくて泣きながらも勃ってしまうという男の哀しさ。 サークルの男全員に取材目的で手を出していた真山はまさに肉食獣、若葉マークの男の手に負えるような女ではない。 愛情のない肉体関係から、恋愛感情が芽生えていきそうな二人の行く末が気になる。 エロだけが売りでストーリーがとってつけたようなC級作品ではなく、ちゃんとしたラブコメになっている。 この女性監督、作品を初めて観たが要チェックか。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-29 23:45:01)
77.  フラガール 《ネタバレ》 
蒼井優と徳永えりの福島弁のやりとりがめんこくてめんこくて。 岸部一徳がまくしたてた福島弁がなに言ってるかさっぱりわからなくて笑えた。 方言は独特の温かみがあってセリフに味が出る。 男風呂に乱入して暴れる松雪泰子のキャラもいい。  こういうクラブ活動ノリの青春ものは、『スイングガール』もそうだが田舎の設定がよく似合う。 ポンコツ素人チームが上達していく過程は、パターン通りとはいえやっぱり胸を打つものがある。 紀美子の母が娘たちのためにストーブ集めを訴える姿も感動的。 フラダンスに手話の要素があるとは知らなかった。 それを使って紀美子たちがまどかに送った愛のメッセージも良かった。 ベタなのでハッとするような展開はないが、うまくまとまっている。  クレジットで主役となっている松雪泰子もよかったが、その主役が完全にかすむほど存在感を発揮したのが蒼井優。 可憐でキュートで、最後のダンスはカッコよく、その魅力を存分に味わえる。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-16 23:39:25)(良:1票)
78.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
三谷幸喜得意のすれ違いと勘違いが巻き起こすコメディ。 暴力団のボスの愛人に手を出した備後が、苦し紛れの嘘で売れない役者を伝説の殺し屋に仕立て上げる。 役者がその企みを知らずにあくまで映画の役だと思っての殺し屋ぶりが間抜けで滑稽。 愛人役の深津絵里が魅力的だが、あんなに嫌って逃げていたボスのもとに戻って一件落着となるのは、オチがちょっと甘いような印象。 それでも、緻密に練られたストーリーに、観終わって映画の楽しさを噛みしめる。 一日で最高に素晴らしい瞬間であるマジックアワーを逃したときの一番の方法は、明日を待つということ。 人生をあきらめずに生きていこうとするメッセージが、タイトルにもこめられていた。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-15 23:50:50)
79.  ビューティフル・マインド 《ネタバレ》 
「君に何を言えばセックスしてくれるかわからないので、すでに言ったことにしてくれないか? 君も体液の交換がしたいんだろう?」 ぶっ飛んだ口説き文句が笑わせてくれる。 エリート学生たちの女目当ての会話は、経済学者アダム・スミスの理論を絡めているのがおもしろい。 コメディテイストで始まったので、後半の超シリアスな展開は予想外だった。  大学院のルームメイトや政府の仕事の依頼者が、妄想の中の人物だったとわかってビックリ。 統合失調症患者の目線で物語が進行していたので、そこに感情移入することができ、インパクトが強かった。 こうした患者にはなんだか近寄りがたくて怖いイメージも正直あったが、主人公に感情移入してその苦しみが伝わってくる。 副作用で仕事も性生活もできなくなることを嫌って、薬を飲まずに再発したのは責められない。 だが、側でサポートし続ける妻の心労と苦悩は想像を絶する。  万年筆を置くシーンや最後のスピーチは感動とまではいかない。 伝記ものは2時間に詰めると、どうしてもダイジェスト的なところもあって話の流れに乗りにくい。 なので、傑作と呼ぶには少しだけ足りない印象。 暴れん坊のイメージのあるラッセル・クロウが、違った一面を見せてくれた。
[ビデオ(吹替)] 7点(2013-06-10 00:26:26)
80.  es[エス](2001) 《ネタバレ》 
実際に行なわれた心理学の実験を元にしているだけに、人間の心理がよくわかる。 映画では実験結果が誇張脚色されているが、戦争、権力者による弾圧、虐待、イジメなども原理は同じだろう。 ごく普通の人間が置かれた状況次第で簡単に狂気に走る。 しかも狂気だということを自覚していないので始末が悪い。 性悪説をとりたくなるような人間の負の部分が強調されるので、後味はきわめて悪い。  ワキガやアレルギーなど一番デリケートな部分に触れることで対立する立場の相手にダメージを与える。 屈辱を受けたほうは更なる屈辱を与えて報復することで、どんどんエスカレートしていく様子がリアル。 客観的にみれば虐待でも、当人は秩序の維持などを理由に自己正当化するので罪の意識は起きず抑制がきかない。 集団心理も自浄機能をマヒさせている。 例え良心の呵責に目覚めて異を唱えるものが出てきても、それは裏切り行為として糾弾されてしまう。 コントロール下に収めていると信じていた教授たちでさえ暴走は止められず、思い上がりに過ぎないことが露見した。 主人公の新聞記者が記事のためにあえて緊張状態を作り出したことも騒ぎの沈静化を妨げた。 こうしたメカニズムは、確かに貴重な研究材料となりうるのだろう。 心理学に興味があるなら、見て損はない。
[DVD(吹替)] 7点(2013-06-08 00:12:25)(良:2票)
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