61. パピヨン(1973)
この映画で描かれているものは「いかにして脱獄するか」ではなく「いかにして生きるか」。 前者を期待すると楽しめないかもしれない。 加えて、後者を主軸として見ると原住民とのエピソードなどは冗長な印象を受ける。 だからエンターテインメントとして見るとどれほど楽しめるかは疑問だ。 しかし、それらを差し引いても視聴者の心に問いかける「人生を無駄にした罪」という痛烈なメッセージ。 身に覚えがある人にとっては、ただの娯楽作を超えた問題提起になりうるだろう。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-01-02 21:39:43)(良:1票) |
62. コラテラル
《ネタバレ》 面白かったのだけど、粗が多い。 まず、最初に死体が落ちてきた時点でプロっぽくないのと、 いつまでもフロントガラスが割れた目立つタクシーを使い続けることに対する違和感。 あとおしゃべりで、あまりプロの暗殺者らしくない。 でも、対照的な二人がいい味を出していたし、終始緊張感があって引き込まれるし 夜景はキレイだし、なんだかんだ楽しく見れた。 将来はリムジンのお抱え運転手を夢見ながら、12年もタクシードライバーで妥協するマックスに対して ヴィンセントが「中年になって、叶わない夢だったと気付く」と諭す場面、耳が痛い。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-27 02:22:06) |
63. エクス・マキナ(2015)
緊迫感ある雰囲気と美少女?との出会いというストーリーが非常にラノベ的でいい。 エヴァは主人公(=童貞)好みに仕上げられたというが、個人的にも刺さったので主人公に共感できた。 哲学的な内容が人を選ぶかも。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-27 02:19:19) |
64. 楽園追放 -Expelled from Paradise-
全く期待してなかったのと、冒頭5分でキツイ…と思っていたせいで だんだんのめり込んで、普通に楽しめてしまった。 人数が少なくまとまっててくれたおかげかも。 [DVD(邦画)] 7点(2017-07-27 02:17:36) |
65. きみはいい子
《ネタバレ》 3つのエピソードはほとんど交わらないので、40分の短編3つで構成された感じ。 前半の幼児虐待のシーン、親に対して憎悪以外の感情が沸かなかったのだけど 痛い目にあわせるのではなく辛かったねと励ますシーンに奥深さを感じた。 憎たらしかった子どもたちが、親に抱きしめられる宿題の感想を語るシーンがよかった。 男子生徒に対しても「さん付け」を徹底しないと差別だと糾弾されるとか 人権主義的な気持ち悪さが出ててよかった。 [DVD(邦画)] 7点(2017-07-27 02:16:15) |
66. “アイデンティティー”
《ネタバレ》 真犯人に気付かなかったので楽しめた。 まあ、夢オチ的なところもあるが…。 「複数の人格を戦わせる実験」ってなんだよっていう…。 幼児虐待されていた子どもの人格こそが殺人犯!ってのは説得力があっていい。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-27 02:14:38)(良:1票) |
67. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 映像、音に圧倒的な力があり惹き込まれる。 スタンリーキューブリックが天才というのはなんとなく分かる。 重低音を流して緊張感を持たせており、カットも普段はあまり頻繁に切り替わらないのにホラーシーンでは 一瞬だけ不気味なカットを挿入させるなど、メリハリが聞いている。 シナリオ上は人間の狂気にフォーカスしていて、狂っていくジャックとそれに怯えるウェンディ、ダニーというシンプルな構図。 説明不足だが人数が少ないため混乱することはないと思う。 今回見たのは119分版だが、143分の方が評判がいいらしい。 ダニーが超能力を獲得する過程が描かれているらしく、確かにその方がいい気がする。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-07-27 01:26:43) |
68. 月に囚われた男
《ネタバレ》 面白かったし、緊張感もある。 でも最後のテロップはない方がいいと思う。 ガーディはなぜ企業を裏切ってサムに協力してくれたのか、 普通に考えると企業に従うよう設定されているはずなので そこでエピソードというか根拠があればもう少し入り込めたかも。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-25 11:45:55) |
69. セッション
ドラムという、最も原始的で「怒り」の表現としてこれ以上ない楽器が充分に活かされていると思います。 ニーマンがもう少し応援しやすい人物像だと感情移入しやすかったです。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-07-25 11:39:41) |
70. それでもボクはやってない
面白いというか、心臓を締め付けるような緊迫感を覚える。 ただ身柄が解放されてからは待遇がよくなるので、そこからは映画というよりドキュメンタリー風になる。 2時間半という長さをあまり感じさせないものの、もっとテンポを高めてくれるとよかった。 最後に希望を残してくれたのと、丁寧な取材に基づいたであろう裁判もろもろの描写がよかった。 「もし最初の(被告人に理解のある)裁判官が続いてくれたら」と思わせる作りがよい。 身近に起こりうる問題なので、ある意味日本人男性にとっては他人事ではないスリラーではないかと思った。 [レーザーディスク(邦画)] 7点(2017-07-25 11:34:51) |
71. 耳をすませば(1995)
子供の頃見たときは、よく分からなくて、空想で空を飛ぶシーンがよかったな程度なのですが それでも美術や音楽が丁寧で惹きつけられたので、そのあたりの底力の強さはさすがジブリだなと…。 大人になって見てみると、お姉ちゃんが思ってたより断然人ができていて驚きました。 [映画館(邦画)] 7点(2017-07-25 11:32:32) |
72. 鍵泥棒のメソッド
《ネタバレ》 面白かったというか、パズルのように噛み合う見事な脚本に舌を巻いた。 序盤、入れ替わったところでグッと引き込まれる。 どちらかと言うと主人公は殺し屋の方で「闇社会に生きる男が記憶喪失とともに 持ち前の勤勉さで日常を獲得する」という流れが本当に楽しいし、応援したくなる。 [インターネット(邦画)] 7点(2017-07-25 11:28:34)(良:2票) |
73. シャッター アイランド
《ネタバレ》 面白かった! 冒頭、島に向かう時点でおどろおどろしい雰囲気を帯びている。 「閉ざされた環境で、味方は少なく、謎な施設」という環境は絶対的に面白い。 ラスト、どんでん返しされたのは「夢オチ」感があり残念だが 「本当は妻を殺していないのに、妻殺しとして仕立て上げられたのかも」という想像も広がる。 でもそれは視聴者側の努力によるもので、作品そのものの面白さと呼べるかは不明。 [DVD(字幕)] 7点(2017-07-25 11:27:04) |
74. オール・ユー・ニード・イズ・キル
《ネタバレ》 面白かった! ループし始めてからどんどん強化されていく展開がいい。 ループの仕組みと敵本体の弱さに尻すぼみ感はややあったのが残念。 (1万回ループした、とかにして超ハイレベルな戦闘とか見せてくれてもよかった気がする) 日本の小説が海外ハリウッドで本格的な映画化ってかなりレアケースな気がする。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-07-25 11:25:18) |
75. 特攻野郎Aチーム THE MOVIE
《ネタバレ》 もうシンプルな娯楽映画なのだけど、とにかくキャラが立っていて面白い! 特に天才パイロットのマードックは「友達になりたくないが頼もしいキチガイ」みたいないいキャラだ。 20分単位で1ミッションずつこなして行くのでテンポがいい。 ジョークを交える余裕がありながらボコボコにするのが爽快だったのだが 最終戦は大量のコンテナが崩れたりするものの、 どこかこじんまりした印象があって残念。(逃げ惑う民衆とかいれば盛り上がった気がする) [インターネット(字幕)] 7点(2017-07-25 11:22:59)(良:1票) |
76. みんなのいえ
他の方のレビューを見ると「コメディを期待したので楽しめなかった」という旨のものが多いのですが 私の場合は特にコメディを期待していなかったのと、仕事への姿勢で衝突するというテーマが好きなことがあり楽しめました。 とくに、技術職で専門性とプライドを持つ人間が持つ価値観は魅力的です。 [DVD(邦画)] 7点(2017-07-25 11:20:14)(良:1票) |
77. PERFECT BLUE
日本のアニメーションならではのホラー、緊迫感だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2017-07-25 11:16:45) |
78. 映画 けいおん!
起伏が弱く退屈という意見も分かるのですが 一つ一つの演出の強さで勝負しているという見方もあるかと思います。 アニメーションの細かい動きなどが高水準で、その辺りを意識して見るといい作品だと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2017-07-25 11:12:30) |
79. ガールズ&パンツァー 劇場版
《ネタバレ》 テレビシリーズ最終話で廃校を免れたと思われた大洗女子だったが口約束なので無効とされ、 今度は大学選抜チームに勝利しなければならなくなったという話。 ストーリー的な見どころとしては大洗女子が資金難で廃校になるというバッグボーンが適当に流されるので弱いのだが 戦車戦のアニメーションは流石にいままでで最も秀逸だった。 やさぐれた生徒会を麻子が窘めるシーンがあるのだけど、 キャラの株を下げて起伏やストーリーを作るのはあまりよくない手法のような気がした。 全体としてはエンタメとしてとても楽しめたのでよかった。 あと、音楽がとてもよかった。 行進曲なんだけど、威圧感や重厚感があってとても雰囲気が出ている。 [インターネット(邦画)] 7点(2017-07-25 11:00:39) |
80. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
《ネタバレ》 面白かったし感動して泣いたけど、子ども向けの派手なアクションと大人向けの世界観が噛み合ってなかったような…。 子どもが見て楽しいかはかなり疑問が残る(「オトナ帝国」はそのあたりのバランスがとてもよかったのだと気付いた) みさえがボスの前で歌って笑われる場面は敵を悪くさせるためとはいえ見ていて辛い。 このシナリオなら博士とマイクの役割はひとまとめにして、椿としんのすけの交流を増やして椿の魅力を見せて欲しかった。 芸人(内村)とのコラボしてる尺があるならするべきことがあるだろうと。 最後、汽車に乗って走るのが「敷かれたレールを進む」というメタファーとして上手くできている。 映画メタとしてはよく出来ている気がしたが、映画にいる間は時間が止まっており、現実に回帰すると 映画の世界など忘れてしまうというかなり自虐的な構成になっていた。 椿とシロが同一人物かについて監督は一応否定しているらしいが、そうとも解釈できる作りになっていていい。 [インターネット(邦画)] 7点(2017-07-25 10:58:29) |