821. とべない沈黙
《ネタバレ》 眠気に襲われたが、空気感は悪くない。 いかにもATGといった趣き。 加賀まりこが出ずっぱりなのが鬱陶しい。 あと幼虫も、もう見たくない。 小松方正の変態オヤジぶりも見逃せない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2021-04-17 15:42:30) |
822. 地の涯に生きるもの
《ネタバレ》 司葉子が出てくるのを心待ちにしていたが、なかなか出てこない。 出てきたのはラスト30分。 でも、司葉子の美貌と美脚を堪能できました。 知床の厳しい自然も心に残りました。 それにしても、漁師ってのは頑固でないと出来ないもんなのかな? 折れない心を持っていないと、海には立ち向かえないのかもしれませんね。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-04-16 20:29:10) |
823. 二重生活(2015)
《ネタバレ》 リリー・フランキーと西田尚美のシーンが、一番心に突き刺さった。 指輪を指にはめるシーンと、お弁当を渡すくだり。 西田尚美の女優魂、リリー・フランキーの切なさ。 リアリティが欠如した尾行のシーンよりも、この二人に関するシーンの方が出色。 なんか心がざわつく映画でもある。 人生の嫌な部分をえぐられる感触。 そしてまた、孤独感の増す内容でもある。 決して楽しくない、だけども奥深い映画だった。 おそらくこれ、原作がいいんだろな。 映画として出来が良いかと言えば、微妙なところ。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-16 02:19:14) |
824. 正しいバスの見分けかた
《ネタバレ》 これを見て感じたこと、それは好きなコがいたら、失敗を恐れずに思い切って何かに誘うこと! そこから意識が芽生え、恋が花咲くかもしれない。 妥協はいけないというより、失敗を恐れてはいけないって事の方が、この作品を見て得られた教訓かな。 [インターネット(邦画)] 5点(2021-04-15 21:03:56) |
825. 海炭市叙景
《ネタバレ》 苦手な竹原ピストルが出ずっぱりかと思ってたけど、短編的な体裁の作品でホッとした。 三浦誠己のパートが一番好き。 特にスナックでの、しょーもないイザコザ。 見ていて楽しくはないけど、人生が凝縮された一幕だなぁと。 あと感じたのは、やはり自分には田舎は向かないって事。 人間の関わりが濃密過ぎる。 一期一会の逆って感じ。 これは息が詰まりそうで、自分には無理。 この作品は実に映画的な味わいがあったのが救い。 テレビドラマでは出せない趣きを持っている。 映画を見たという満足感が得られた。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-14 23:59:15) |
826. 脱出(1972)
《ネタバレ》 威張っていたルイスが、後半は不能になるのが面白い。 大自然も堪能でき、満足できた。 途中で崖に登る必要はあったのか? 崖に登って相手と対決する方がリスクが高く、狙われる可能性があっても、すぐに川を下って逃げた方がマシではないか? そこが釈然としない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-13 17:50:46) |
827. アンナ・カレニナ(1948)
《ネタバレ》 アンナよりキティの方が綺麗なのが難点。 あと、全てが自業自得すぎて、しょーもない。 そして、恋に破れたとしても、死ぬのはよろしくない。 ソフィー・マルソーのリメイクの方は良かった記憶があるが、なんでこっちはダメなんだろ。 やはり、ヒロインの魅力の差かなぁ。 [インターネット(字幕)] 3点(2021-04-12 22:28:36) |
828. カミュなんて知らない
《ネタバレ》 ロバート・アルトマン作品をなぞった様な構成で、オープニングはロングショットでロングカット、そして群像劇という内容。 そして、ルキノ・ヴィスコンティの『ベニスに死す』をパクり、いや、オマージュを捧げた部分もある。 他にも、セリフ上でジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォー、フリッツ・ラング、ジャン=ピエール・メルヴィル、溝口健二なども出てきたりで、映画好きにはたまらない引用の数々がある。 それはそれで楽しいのだが、内容が薄っぺらいというイメージがどうも拭い去れない。 群像劇の欠点とも言える、散漫な印象が全体に現れてしまっている。 群像劇は、そういった散漫になりがちな映画全体を、登場人物たちを巧みに関連付けていくことにより、面白さを演出するものだと私は個人的に考えているが、どうも本作にはその演出も感じられない。 だが、最後の“劇中劇”のミステリアスさには、舌を巻いた。 圧巻のラスト。 殺人のシーンを劇中劇で見せている。 しかし、殺人のシーンが劇中劇で進むにつれ、次第に“劇中劇”と“劇中”の境目が曖昧になってくる。 観ているこちらも、本当に劇中で殺人が起きているのではないか、とハラハラドキドキさせられる 。 この演出は非常に面白い。 またこの手法も、私が無知なだけで、どこそこの引用かもしれないのがこわいが。 [DVD(邦画)] 6点(2021-04-11 20:37:45) |
829. みな殺しの霊歌
《ネタバレ》 なかなか渋い、ハードボイルドな映画。 個人的には、ふざけたイメージのある佐藤允がミスキャストだと感じたが、やはりこの頃の倍賞千恵子は綺麗だ。 殺人の動機が最後の最後で明かされるが、シックリはこない。 最後に殺された女性は、他の4人とは違って気品もあり、そんな酷いことをするようには見えなかったのもミスキャストかな。 それはそうと、1960年代の新宿が見られるのは貴重! [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-04-10 22:07:55) |
830. 赤線地帯
《ネタバレ》 溝口健二監督作品の中で、現存するものは全て鑑賞してきた。 そして、最後に私が観ることにしたのが、溝口健二の遺作である本作だ。 溝口健二の過去の重厚な作品に比べると、軽い仕上がり。 現代劇ゆえか、晩年からくる衰えゆえか、はたまた意図的なものか。 原因たるは知る由もない。 京マチ子、若尾文子、木暮実千代らが名を連ね、実に豪華キャスト。 脇役陣も層が厚い。 しかしながら、群像劇的というか、それぞれの登場人物達の掘り下げが浅いというか、やや散漫な印象を受ける。 そんな中、浦辺粂子は意外なほどの存在感。 沢村貞子や進藤英太郎もベテランの味を十二分に発揮していた。 東京最強の赤線地帯、吉原をリアルタイムで描いたという点で、貴重な作品だ。 それも「売春禁止法」が制定される直前、まさに吉原が風前の灯火な状態であり、そこで生計を立てている人々の混乱が、実にリアルに繊細に描かれている。 実際に吉原で遊んでいたか、よっぽど吉原について入念に取材しない限り、描けなかったのでは?と思うほどの、リアルな描写とセリフの数々。 吉原という街の全盛期を知る上でも、この上なく興味深い内容となっている。 個人的に「売春禁止法」に関して言及すれば、制定されたことは実に残念なことである。 放置すれば、勿論、社会の悪がはびこってしまうことは勿論分かっている。 しかし、こうした規制法がどんどん増えていき、日本は時代が進むにつれ、面白くなくなっていった。 こうした規制をかけることは、社会的に言えば正論であるが、一方で、日本をつまらなくする。 私は批判を覚悟で、「売春禁止法」に断固、反対する! いや、もうとっくのとうに遅い話だが。 現代で言えば、監視社会がそのテーマに該当する。 街のいたる処に監視カメラが設置され、人々の暮らしは常に監視下におかれ、つまり、「何も悪さのできないつまらない社会生活」が日に日に構築されている。 これを正論一言で、「犯罪抑止に役立つから素晴らしい!」と言ってしまえば簡単である。 だが、本当にそれでいいのだろうか? こうした命題を本作は歴史を超えて、観る者に訴えかけている。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-04-08 22:57:41) |
831. 恋は雨上がりのように
《ネタバレ》 元気をもらえた! とっても清々しく、みずみずしい映画。 色々あったけど、最後、前向きになるのがとても良い。 大泉洋、実力をいかんなく発揮。 性欲を感じさせない、仙人のようなキャラ。 私もそのような仙人になりたい、、いや、私には真似できまい。 これは明日に向けて、元気をもらえる映画だ。 明日は寝不足になりそうだけど、夜更かししてでも見て良かった。 そう思える映画に出会えたことに感謝! [インターネット(邦画)] 9点(2021-04-08 01:44:07)(良:2票) |
832. アストラル・アブノーマル鈴木さん
《ネタバレ》 テレビ業界への批判が、かなり強烈。 鈴木さんのアブノーマルさよりも、テレビ業界批判の方がインパクト強し。 あとはタイムリーな話題を取り上げたな、という印象。 ユーチューバーに、ひきこもり。 ただし、特に深く掘り下げてはいない。 軽いタッチで触れた程度。 フェスのプロデューサーでネクタイの細いオッサン。 確かに胡散臭いね。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-07 05:43:10) |
833. 我が道を往く
《ネタバレ》 全てが生理的に合わなかった。 前半はともかく、後半になるにつれ、腹が立つ音楽のオンパレード。 爺さん牧師にも何故かイラついた。 主人公の歌声には、もっとイラついた。 [インターネット(字幕)] 1点(2021-04-07 03:57:00) |
834. 飼育(1961)
《ネタバレ》 なかなか期待通りの陰鬱さと、窒息しそうな閉塞感を纏った内容でした。 三國連太郎はこういう映画にほんと馴染みますなぁ。 とにかく土臭いし下品なのですが、これが戦時中の田舎というものだ、というリアリティがあります。 かといって、あそこまでツバタンを履いたり、ゲロを撒き散らす必要があったのか、とは思いますが。 最後は村人の中で無かった事にしようってところに落ち着く訳ですが、よっぽどこの黒人よりも村人たちの方が頭がおかしい訳であります。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-04-04 21:12:45) |
835. ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン
《ネタバレ》 ラモリスの赤い風船も面白くなかったけど、これもイマイチかな。 いくぶん、こちらの方がマシだけど。 なんというか、ジュリエット・ビノシュがうるさいし落ち着きがない。 このうるさい女性と赤い風船との相性が悪い。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2021-04-03 22:29:37) |
836. 地上(1957)
《ネタバレ》 香川京子は主役級の輝きを放っていた。 ただし、あまりに悲しいお話。 しかも佐分利信の餌食か…あーあぁ、なんて不愉快な話だ。 とにかく全体的にどんよりとした内容だが、金沢の風情と香川京子の魅力が救いだ。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-03-30 23:12:08) |
837. 乳母車
《ネタバレ》 不倫により家庭の外に子どもができる。 良いことであるはずはないけど、現実的には多々、存在する話だろう。 大前提として夫が悪いことになるから、話のまとめ方として難しいテーマかと思う。 結果として、何となくうまくまとまった様に見せてはいるけれど、どうあがいても、この子どもにとって良いはずはない。 不倫はやはり不幸を生みだす行為であろうことは間違いないと確信したわけで、なんとも救いようのない話である。 芦川いづみを目当てで見たけど、やはり芦川いづみは可憐で可愛かった。 引き締まった細い二の腕は芸術品だ。 芦川いづみ目当てという観点では、満足できた。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-03-29 08:36:49) |
838. 異常性愛記録 ハレンチ
《ネタバレ》 いやー、楽しかった!! それがまず第一の感想。 石井輝男作品の中では『網走番外地』に次いで好きな作品となった。 館内には女性一人客やカップルなどもちらほら。 単なる成人娯楽映画でないことは客層からも伺える。 21時20分からの上映ということだったが、オールド・ファンな方もいて、改めて石井輝男の底力的人気を感じた。 主演は若杉英二。 いかにも不健康そうなオヤジさん俳優で、元プロ野球の東尾修氏に似ている感じのお人だ。 それに対するは石井輝男作品のミューズ、橘ますみ。 いつ見ても綺麗だし、可愛らしい。 この二人の組み合わせの時点で既に興奮してしまうわけだが、内容は更に凄く、橘ますみは90分間陵辱の限りを受ける、と表現しても嘘にはならない程の内容。 途中、さすがに飽きも出てきたところで、展開がうまい具合に変わる辺りはさすがの演出。 その後、一気に怒涛(?)のクライマックスへ。 見所は沢山ある。 まずは橘ますみのとっかえひっかえの衣装。 今見ると時代遅れ的なファッションセンスだが、それが期せずしていい味を出している。 そんな服が存在したんか、というような奇妙な衣装を颯爽と着こなす橘ますみ。 これは見ていて純粋に楽しめた。 また若杉英二のちょっとした動作も面白い。 部屋の埃を指先でチェックする辺りの動作とか。 特にラストシーンで雷に打たれるシーンがあるが、あそこは爆笑してしまった。(場内にも爆笑の渦が起こった) 本来なら爆笑すべきシーンでないところで、爆笑を誘う独特の面白さがあり、これは石井輝男の他の作品に通ずる魅力でもある。 また、途中で登場するオカマに目を惹かれてしまった。 青山ジミーというオカマさんらしく、当初は有名なあのカルーセル麻紀が出演するところを代打で出たらしい。 さすがに体は気色悪かったが、目もとがとてもお美しく、これまた興奮。 上映終了後だが、館内には拍手が巻き起こった。 そして周囲のお客さんはみんな笑みを浮かべている。 かくいう私も、顔には笑みが浮かんでいた。 ホール内には、「いやー、良かったー」「楽しいネー」の声。 みんな笑顔で談笑している。 みんなを幸せにする映画、『異常性愛記録 ハレンチ』。 流行の映画を観て「アー、タノシカッタァー」もいいけれド、そんな人達にこそ是非観て欲しい映画だナ。 橘ますみの「ハレンチよ!!」に万歳! [映画館(邦画)] 8点(2021-03-28 23:25:09)(良:1票) |
839. マンマ・ローマ
《ネタバレ》 主演は、アンナ・マニャーニ。 アンナ・マニャーニ演じる女性は、まさに“肝っ玉母さん”といった役どころを演じている。 この役どころは前出の『ベリッシマ』とほぼ同じ感じ。 ところがこの女性、事情があって娼婦をしている。 若い頃、ろくでなしの男を好きなり、貢ぐ為に若い頃から娼婦をしていたのだ。 そのろくでなし男を演じたのが、パゾリーニ作品の常連フランコ・チッティ 。 大好きな俳優だ。 このチッティは、マニャーニと縁が切れた後も、 「俺がヒモになったのはアンタのせいだ。責任を取れ。恩を忘れたのか!」 と、マニャーニに迫る。 マニャーニには16歳になる息子がいて、それまで別居していたが、この度同居することになった。 それで娼婦から足を洗うことを決心したのだが、その弱みにつけ込み、 「息子に娼婦だったことをばらされたくなかったら、おとなしくまた娼婦の仕事に戻って貢げ!」 とチッティはマニャーニに脅迫する。 凄いろくでなし男チッティ。 大好きなフランコ・チッティだけど、どうも精彩を欠いていたような気がする。(役柄はいつも通りの感じだけど。) 他のパゾリーニ作品では、あの割れたアゴといい、ニヤけた顔つきといい、魅力と個性が存分に発揮されていたが、本作ではどうにも魅力の発散度が弱い。 あと、ラストは○○な悲劇的展開に向かうんだけど、これもどうも唐突すぎた感があった。 作品全体としても『アッカトーネ』ほどのレベルには到ってないように感じたし、フランコ・チッティにしても、その魅力が半減している。 この少年を誘惑する女性が登場するのだが、この魅惑のおねえさんを演じたのがシルヴァーナ・コルシーニ。 これが何とも魅力的! 純朴な少年を性的に誘惑する役どころを演じているのだが、そのコケティッシュな魅力が見事にツボにはまっていて素晴らしい。 思春期の純情な少年が、こんな感じの近所のおねえさんに誘惑されたらイチコロだろう。 手を引っ張られるまま、本作の主人公と同じように穴倉に向かうに違いない。 いいなー。 (こんな感じでレビューを締めるのもどうかと思うけど、まあいいでしょう。) [ビデオ(字幕)] 5点(2021-03-28 23:22:34) |
840. 冬の華
《ネタバレ》 高倉健、やっぱりカッコいいです! なんというか、ストーリーよりも高倉健のカッコ良さばかり意識して見てました。 おじさんですよね?と言い寄られて、コーヒーカップを持つ手が振えるシーンが印象的です。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-03-28 01:56:53) |