941. ミンボーの女
社会派映画だけど、堅苦しくなくてわかりやすいエンタメ性もある。 ゆすりたかりの暴力団の手口を明らかにしてやりこめる痛快作。 伊丹監督の才能と勇気に拍手。 [ビデオ(邦画)] 7点(2014-04-20 20:30:18) |
942. ストーリー・オブ・ラブ
《ネタバレ》 夫婦の諍いがとてもリアル。 なんとか仲良くしようとしても些細な言葉が気に障って大ゲンカ。 客観的には笑えるようなことも、本人にとっては全然笑えない。 うまくいかないイライラとやりきれない思いが巧みに描けていた。 ラストのハッピーエンドは安直にまとめましたって印象だけど。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-20 20:26:30) |
943. たそがれ清兵衛
清貧の武士は好感が持てるが、感情を揺さぶられるようなストーリーでもなかった。 期待しすぎたのかも。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-19 19:09:44) |
944. 国会へ行こう!
《ネタバレ》 緒方拳演じるドス黒い政治屋が、後半急にいい政治家に。 理想に生きる新人秘書に影響されたということだろうが、いかにも嘘っぽく感じる。 [ビデオ(邦画)] 3点(2014-04-19 19:08:08) |
945. (ハル)(1996)
《ネタバレ》 パソコン通信が一般に広がり始めた頃の話で、今見ると古さを感じる。 チャットやメールを映画の中で字幕で流していくのはおもしろい手法だけど、読むのが面倒になってくる。 それでも、メールだけのプラトニックなやり取りが爽やか。 深津絵里も内向的で純粋な役柄に合って魅力的。 ただ、メールの相手が姉妹だったというのは天文学的偶然でありえないこと。 それに加えて、実際出会って美男美女というのも確率悪そうだけど。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-19 02:27:54) |
946. 赤い橋の下のぬるい水
もっと硬いシリアスな話かと思ったら、潮吹き女が出てきて何だこりゃ? 寓意に満ちたファンタジーは苦手。 [ビデオ(邦画)] 3点(2014-04-19 02:20:14) |
947. ボーン・コレクター
猟奇殺人ものだが、あまり出来がいいとは思えない。 サスペンスもそれと並行するラブストーリーもきちんと前フリがされていないので、何もかもが唐突に感じられて説得力に欠ける。 [地上波(吹替)] 4点(2014-04-18 17:47:12) |
948. アザーズ
《ネタバレ》 決して悪くはないのだが、シックスセンスがメジャーになってしまったので二番煎じ的な印象は拭えない。 こちらを先に観ていればまた違っただろうけど。 [DVD(吹替)] 5点(2014-04-18 17:44:41) |
949. らくごえいが
《ネタバレ》 作ったのは東京芸術大学大学院映像研究科の学生。 古典落語の『ねずみ』『死神』『猿後家』を原作として、『ビフォーアフター』『ライフ・レート』『猿後家はつらいよ』の三編からなるオムニバス。 冒頭とラストには落語家へのインタビューがある。 『ビフォーアフター』は盛り上がりもなく特に印象に残らない。 『ライフ・レート』は世にも奇妙な物語風の作品。 『猿後家はつらいよ』は『ラヂオの時間』のように作者の意図から離れて作品がどんどんダメになっていくストーリー。 三編の中ではこの3話目が一番よかったかも。 原作の落語にとらわれずに大胆に構成し直していて、原案の『猿後家』は劇中劇で使われている。 ただ、『猿後家』である必要性がほとんど感じられないので、落語ファンには肩すかしだろう。 落語が原作にはなっているが、映画はそれとは完全に別物。 落語家のインタビューからは映画よりも落語に対する自負が強く感じられる。 この映画が成功か失敗かは、映画と落語を両方見てどちらが面白いか比べてみると答えが出るのでは?――立川志らくの言葉からも映画より落語のほうが優れているとの本音が滲み出ている。 個人的な感想をいえば、落語家の本心と同じで断然落語のほうに軍配を上げる。 それでも、否定的な感想も含めてインタビューを変に都合よく編集しなかった潔さは好感が持てる。 ただ、インタビュー部分はDVDの特典でよかったような…。 映画公開から半年以上経っても本サイトでは登録さえもなく、これが初レビューになるほどひっそりしていて、ほとんど知られていないようなマイナー作品としてはそれがまたごく自然に思われる。 ところが、某大手レビューサイトでは既に数十ものレビューが投稿されており、極端な賛否が激しく対立してレビュー批判のバトルのようになっているのが明らかに異様な感じ。 それを見ると、本サイトはまだずっと健全なようだ。 [DVD(邦画)] 3点(2014-04-18 00:48:02) |
950. HANA-BI
《ネタバレ》 静かで淡々としたバイオレンス。 敵に対する容赦ない暴力と愛する者への優しいまなざしのギャップが激しい。 だからこそ効果的でインパクトも増す。 夫婦間でほとんどしゃべらないが、濃密な関係性が滲み出ている。 全体的にセリフを極力抑えて物語る。 沈黙は金なりってところか。 全然しゃべらなかった妻だから、ラストに放った言葉が効いてくる。 しっかり計算された構成で、北野武がプロの映画監督として評価されるのも納得できる。 昨今、映画を撮る芸人がずいぶん目に付くようになったが、いかにも素人っぽいそれらの作品とは次元が違う。 ただ、本作の静かで暗い空気感が好みに合わなかった。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-17 00:29:08) |
951. 就職戦線異状なし
超売り手市場の就職戦線。 こんな時代もあったんだなと、今や隔世の感あり。 就活での望みの次元や悩みの次元がまったく違う。 当時の世相を知るという面では、歴史ものを見るような価値があるかも。 就活と並行してラブストーリーが進行するが、見ているほうが恥ずかしくなるほどのベタなセリフや展開で、これが当時のトレンドということ。 流行ものは冷静に振り返ってみると恥ずかしくなるようなものが多いようだ。 [ビデオ(邦画)] 3点(2014-04-16 00:23:07) |
952. 用心棒
黒澤作品としては「七人の侍」には遠く及ばず、娯楽作としても「椿三十郎」のほうが好き。 レオーネの「荒野の用心棒」をオリジナルより先に観てしまったからだろうか。 スケール感が不足してみえたが、それは狭い日本ということで仕方ないのかも。 [DVD(邦画)] 6点(2014-04-16 00:21:24) |
953. あ・うん
板東英二と高倉健のからみはどうも違和感が。 向田邦子の原作の世界をどれだけ表現できているかは疑問。 [ビデオ(邦画)] 4点(2014-04-16 00:20:21) |
954. 荒野の用心棒
《ネタバレ》 黒澤監督の「用心棒」より先に観た。 セルジオ・レオーネとイーストウッドでのリメイクとのことだが、筋は似ているものの雰囲気はかなり違う。 主人公のイーストウッドはあくまでクールでニヒルなイメージ。 三船敏郎の人を喰ったような飄々とした味はない。 ラモンのキャラはオリジナルより存在感があってよかった。 ラスト、ラモンが心臓ばかり狙わないで頭に変えればいいのにバカだなと思ったが、頭のキレる設定だったので少し違和感。 それでも西部劇にそこまでリアリティは求めないので、これはこれで盛り上がりもあって楽しめた。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-13 10:11:30) |
955. Helpless
こういう映画は苦手。 よくわからないし、わかろうとも思わない。 誰にも共感できず、すっきりしない気持ちと閉塞感が残る。 浅野忠信主演の映画はどうも相性が悪いのかも。 [ビデオ(邦画)] 3点(2014-04-13 10:08:45) |
956. キューポラのある街
《ネタバレ》 吉永小百合が若い。 貧乏の中で挫折感を味わいながらも、定時制の高校に進学して働く道を選択する健気な女生徒。 当時高校生のはずだが、今のアイドルにはない大人の落ち着きと品がある。 映画は鋳物の町・川口を舞台に、北朝鮮への帰国事業、労働者の団結など、60年代という時代を感じさせる。 今みてもストーリーに惹かれるものはなく、子役の演技が下手で気がそがれてしまう。 [DVD(邦画)] 3点(2014-04-12 00:46:25) |
957. ビッグ・フィッシュ
《ネタバレ》 ホラ吹き親父が多くの人に慕われたというのがピンと来ない。 そんな親父は普通はバカにされる対象だと思うので、いらつく息子のほうには共感できる。 父子の確執が解消されることになる、病室で息子が親父のためにしてあげる作り話は感動的。 親父のホラ話も全部がウソというわけではなかったことがわかるラストは心地よい余韻が残る。 ファンタジックな要素もあり、親父のホラ話と同じでどこからどこまでが真実かわからない大人向け童話のような物語。 [地上波(吹替)] 6点(2014-04-12 00:31:56) |
958. 恋人までの距離(ディスタンス)
男と女が列車で出会ってから二人の会話がとりとめなく続く。 その会話は良く言えば哲学的、悪く言えば頭でっかちで理屈っぽい。 ナンパのお手本となりそうな作品だが、単調で少々退屈。 [ビデオ(吹替)] 4点(2014-04-11 20:28:31) |
959. 許されざる者(1992)
《ネタバレ》 リアルな人間像が印象的な、西部劇らしくない西部劇。 立場によって許されざる者が違ってくるのは現代にも通じるところ。 それぞれが自分なりの正義にしたがって行動する。 敵役の保安官からすれば自らの残虐行為も町を守る職務を遂行するため。 保安官に蔑視される娼婦たちは、二人のカウボーイのうち暴挙を止めようとした誠意ある若者のほうまで殺害対象とする。 誰もが正しく見えそうで、誰もが間違っている感じ。 善悪がはっきり分かれた勧善懲悪ものではなくリアルな社会を切り取ったドラマになっているが、それが西部劇に求めるものかと言えばそうではないのでスッキリとはしなかった。 [DVD(吹替)] 5点(2014-04-11 20:25:58)(良:2票) |
960. ドライビング Miss デイジー
《ネタバレ》 静かで穏やかな物語。 口うるさい偏屈なお婆さんがとてもリアルに描かれている。 気のいい黒人運転手を徐々に受け入れていく様子が微笑ましく温かな気持ちになるが、ストーリー的に起伏がなく盛り上がりには欠ける。 [ビデオ(吹替)] 5点(2014-04-11 20:24:07) |