81. サベージ・キラー
- 攫われ侵された耳の不自由な女の子の憎悪と無念 - 長い年月迫害を受けてきた小さな民族の恨み 2つの復讐が1つのかなしい身体に宿って、 緊張感ある殺人がおこなわれる。 バーので振り返った際に女の子が立っているホラー感はしっかりしているし、 壊れゆく身体をグロテスクに操作するシーンも見応えがある。 彼氏の女の子を守りたい、という一心でひた走るシーンは心をうつも、 やはり最後はあまりにもかなしい一幕。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-04-09 18:16:38)(良:1票) |
82. ザ・セル
犯人の狂気をその所作で示すのでなく、 深層心理を映像美として描き出しているところが面白い。 抱えるトラウマ、それを基にした全能の恐ろしい存在、 入り込んでいき、いいように侵されるシーンは恐怖をかき立てる。 ただ、逆に捜査官の心理に犯人を呼び込むシーンは、 当然せつなさを感じつつも、なにか物足りなさ、違うのではないか という印象をもった。 犯人の心理は今なお危うい、だからこそ全能の存在をもつ心理に 恐怖を感じていたところ、 捜査官の心象風景の中で無力化され、 子ども時代のような儚い存在に戻されてしまう。 なんと儚いことだろう。 事件そのものの残虐性の描き方に物足りなさを覚えつつ、 深層心理に入り込む展開は好みでございました。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-03-30 14:37:35) |
83. マシニスト
罪の呵責によるひどい錯乱。 罰を受けてない罪とはこんなにも人を破壊するものか、と唖然とするほどに 激ヤセ、幻視、焦燥、、、 さだまさしの償い、 龍が如く4の冴島大河、 あたりを思い出しつつ、 向き合うことの怖さと向き合わないことへの怖れを味わえました。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-03-28 10:40:15) |
84. 月に囚われた男
《ネタバレ》 描かれるのは月の生活がすべて。 しかし、そこでの月ならではの苦難の描写は少なく、 地球への恋慕が数多く描かれる。 地球に帰りたい、どうしたら帰れるのか、どうしたら家族と話せるのか。 そのような近い夢を描くのはクローン。 そしてクローンは一つではなかった。 クローン同士なのに、妙に性格が異なり、 もどかしい協働をしていく様は新しく、 さて、どのような結末が幸せだったのだろうか、 というところに告発エンディング。 告発以外にも、絶望、多幸、失望、安堵、 などのエンドは考えられたと思うが、今作のエンドに関してはこの点数で。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-02-18 20:23:16) |
85. アラジン(1992)
A Whole New World はこんな二人から生まれたのね。 物語としてはとてもよくある形で、だからこそ描き方によってはこんなに面白い。 アラジンのヘタレ男っぷりは、この2017年の今の男に通ずるものがあるような気がしました。 嘘でも着飾って、好きなものを手に入れれば良いというその格好が、 しかし手に入れた後に訪れるであろう不安に負けて、 結果としては着飾る自分に勝って、友も王妃もえる。 小気味良いミュージカルと、ジーニーのとんでもないスピード感。 スピード感がありすぎて、子どもが真似するにはちょっとむずかしいのが 贅沢なマイナス点か。 [地上波(字幕)] 7点(2017-07-10 21:42:42) |
86. バイオハザードII アポカリプス
3以降を考えるとちょっと甘めの採点に思えるけど、 2は好きです。 ジルがしっくりし過ぎ、強すぎな感や やはりアリスの動きが尋常ではなく、 人類vs生物兵器、というより生物兵器vs生物兵器な映画に感じる。 とはいえ、追跡者とのバトルには手に汗を握るし、 リッカーが襲ってくる場面には緊迫感と恐怖をきちんと感じる。 バイオハザードに期待するものをしっかりと見せてくれて面白いです。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-02-26 18:00:31) |
87. インサイド・マン
《ネタバレ》 完全犯罪となったかのような結末だが、 実に犯人像は人間味のあるような形で描かれている。 それは子どものゲームをむごいと言ってみたり、 弁護士にナチスと組み人をダシにして設けた資産家を揶揄したり。 デンゼル・ワシントンの演じる刑事もまた強烈なインパクトがあり、 犯人よりもむしろ過激に、きれる人物として立ち会っており、 強盗と警察の退避の面白みがとてもくっきりとしている。 サスペンスとしての、秘密を残しながら犯罪者の生き様を描くところがとても面白いのだが、 もうひとつ欲をいえば、人質から恐怖をより感じ取れるようなシーンがあれば、 緊迫感をもって最後までみれたのではないだろうか。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-02-05 21:21:00) |
88. ボーン・アイデンティティー
《ネタバレ》 こりゃ面白いアクションだ。 素手での格闘、銃での狙撃、カーチェイス、王道をいくそれぞれのシーンを網羅しつつも、 どれもが良い意味で派手でなく、渋みのある出来上がり。 渋みがあるアクションシーンがあるからこそ、 記憶を忘却しつつ、複数の敵に追われるサスペンス調もしっくりくる。 そして明らかに次回作があるよなー、と思わせながらも、 再開感動エンドとうまくまとめてあるなぁと感心するのである。 [地上波(字幕)] 7点(2017-01-22 14:10:28) |
89. ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
《ネタバレ》 とても好み。 何が好みって、どうしようもない愚かしい失敗が自分にも思い当たる節があるため。 自戒の念を最初にちょっと込めつつも、映画を見進めるに連れて 「こいつら本当にバカだなぁ、いきなりパトカーぱくるかよ」なんて他人事として 楽しんでいっている私が一番反省してない気がした。 ストリッパーめちゃめちゃいいオンナですね。 [地上波(字幕)] 7点(2017-01-21 09:32:58) |
90. シン・シティ
《ネタバレ》 すごく好き。シナリオをだけを後から思い直してみるとそうでもない。でも映像と合わさると素敵。恨み、暴力、エロス、人への依存、、、暗がりの映像の中でモノクロのオーラを放つかのような主人公たち。欲をいえば、もっと各シナリオが伏線になり絡み合っているとより後半盛り上がったかな。 [地上波(吹替)] 7点(2016-12-30 14:46:10) |
91. インセプション
《ネタバレ》 この映画にある夢をどんどん重ねていくようなこと、よく子どもの頃に想像した。 他人の夢に干渉するとか、夢を設計するとかって概念の説明が序盤長すぎるために 一層分かりにくくなっている気がした。 夢の階層それぞれで体感時間が違うことで、各階の緊迫感が連鎖してワクワク感はなかなか。 そのワクワク感と、主人公のインセプションへの思い・過去が発現する終盤の展開はとても好み。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-12-23 08:21:04) |
92. バイロケーション
《ネタバレ》 原作は既読です。 原作の豊富な心理描写、それが驚かせる展開への道標となりますが、 2時間の枠ではよくまとめられているかと思います。 逆にいえば原作にとらわれたがゆえ、映画ならではの面白みに満足しきれなかった感はあります。 原作の魅力として、"バイロケーションの怖さ"と"人が自分の人生をどう捉えて人とどう関わるか"の 2つがあると思いますが、 それが映画では見事に分離されてしまっており、 その複雑な魅力を感じきれませんでした。 映画ならではの魅力としては、バイロケへの憎しみを表情から汲めたり 鏡を用いての確認での緊迫感といった、空間の使い方はとても楽しめました。 それぞれの良さを感じるために、ぜひ原作を読んでからの視聴をおすすめします。 [DVD(邦画)] 7点(2016-11-06 18:11:59) |
93. ワイルド・スピード/EURO MISSION
迫力満点で素直に楽しかった。空中でキャッチ!はさすがに笑ってしまったが、車をつかった色々アクションは前作から色あせず。味方は魅力満載だったけど、敵のキャラクターの魅力がもう少し欲しかったかな。 [DVD(字幕)] 7点(2014-01-08 17:46:21) |
94. ワイルド・スピード/MEGA MAX
問答無用でしびれる~。複雑な人間関係やらトリックやらはあくまでもオマケ。見せ場は車でのバトルだったり、バトルに至るまでの自信だったり。心がセレブな登場人物が多いよね。アクションは「ありえねー」がほめ言葉となる、良い爽快感でした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-02 03:57:11) |
95. 藁の楯
「こんなやつ守る価値あんのか」という問答の多さは辟易もするが、藤原竜也のどうしようもない人間(クズ)っぷりが見事で、感情を逆立てられることこの上なし。エンドまで一貫してクズだったので、ある意味わだかまりなく見終えられた。各緊迫シーンはなかなかのものだが、人の生死はなんだかあっけないように感じた。逆にリアル?でも映画だしなー。 [映画館(邦画)] 7点(2013-05-29 00:34:11) |
96. ビバリーヒルズ・コップ
銃撃戦の機銃以上の疾走するテンポのエディ・マーフィのくち。なんか憎めない刑事としての彼の役柄も一級品の主役ながら、脇を固めるタガート、ローズウッド両刑事もまた憎めない。友人の敵をうつためにとにかく無茶をするエディ・マーフィに、ちょっぴり悪い気がしんがらも応援してしまう。とにかく痛快でした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-05-29 00:30:05) |
97. 死霊院 世界で最も呪われた事件
丁寧に作られた映画。 悪魔祓いに関する事件、 その周辺の人物像がよく描かれている。 悪魔との対峙はありきたりといえばそうだが、 その普遍的な部分を好印象に思わせる。 主人公となる女性がなぜ主人公たるか、 その辺りがよく描かれていればもっと楽しめたかな。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-23 00:13:56) |
98. ドント・ブリーズ2
盲目の老人の盲目らしさが光る 水たまりの使い方は痺れた。 しかし、それ以外があまりにも強すぎて 何か背負って盲目の世界を広げた男としては 魅力不足かな。 少女との関係性もあまりなく、 また少女が攫われる動機も必然性というか 切迫するものを感じられなかった。 アクション、ドラマ、もう一捻りあると すごく面白いと思います。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-04-22 23:36:05) |
99. マスター・アンド・コマンダー
死が軽いというよりは、死がファンタジー(現実感がない)。 島のガラパゴス生命達は生命感がない、性がファンタジー(好奇心しかない)。 という2項対立していないものが、映画の中にありながら 妙にリアルな戦闘シーンが私は場違いに感じました。 むろん、戦闘シーンがもとにあるからこそ 生命が闊歩する地を描く大切さがあるのだと思います。 ゆえに、戦闘シーンが通しでみるとファンタジーの朧に包まれすぎなのかも。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-01-15 21:28:33) |
100. ザ・ネゴシエーター/交渉人<TVM>
最初から最後まで、実は信じてた犯人さん辛いよ。 「身近が裏切ったなら、信じるのは他人だろ?」 という言葉も、本心であるがゆえに 他人への楔を抜けきれなかったように感じる。 アクション要素は必要十分で 人が人を信じたり裏切ったりという描き方も十分。 十分だけに、エンドロールが流れた瞬間に ドキドキはなかった。 これは贅沢なのかもしれない。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-01-15 21:23:07) |