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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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81.  デビルマン
プレステ1初期の、なんだこれって言うメーカーが出したなんだこれって言うアドベンチャーゲームの、なんだこれって言うおまけムービーみたいな映画だった。  これを撮った須藤監督(だっけ)が撮ったビーバップハイスクール高校与太郎哀歌と言うヤツを罰ゲームで見せられて、デビルマンに2点をつけていたことにショックを受け、謹んで直したのだった。 映画の神よ、どう考えても  年に一度あるかないかのはずれ映画。 いろんな人に警告したい映画。 ある意味貴重   じゃない。  メガトン級の面白なさ。 面白無さ過ぎて大笑いしそうな映画。 ここ何年かで一番面白くない映画。  だと思う。私が間違っていました。もし映画の神様がいるなら、創作物に対する冒涜を犯した僕をどうかお許しください。  っていうかほんとに冒涜してんのは俺じゃないのになんで俺が申し訳なくなってんのかわかんないからこの映画怖い。
[地上波(邦画)] 1点(2012-04-30 07:39:22)
82.  サイン 《ネタバレ》 
宇宙人の造形はあえてプアな物に変更されているそう。それとメルギブソンが神父役、というあたりものすごく記号的。単純な信仰論ではなく、メルギブソンの様な極端なクリスチャンが巻き込まれたら、というだけで人それぞれの予兆という物が数限りなくある、それをただ信じるか自分自身で理解するかというところか。神父にメルギブソンを使うあたり意味深。  キリスト教のモチーフは映像的な装飾としてとらえた方がおもしろい。隠喩の様に画面に映し出されるキーワード的な部分はそれほど意味を受け取らずに流し見しておいたんですが、その方が面白いかもしれない。変に意味を深読みするよりは、主題の方におもしろみを求めた方が集中できると思う。国産アニメのように一意で連結する謎解きを期待しているとたぶん楽しめない。  そういう意味で、映像的なわざとらしさがなぜかかわいらしく、そのあたりもねらいだろうがしゃれの通じない人には全く通じないようだ。シャマラン初期のどんでん返しやトリックというものよりも、常人の日常に何かが浸食してきてしまったときの反応を俯瞰するという味が強いので、そういうものを見たいときでないとおそらくつまらない。  シャマラン作品が好きならかなり楽しめるが、嫌いな人には訳が分からん。恐らくそんなところだろう。監督や俳優陣への予備知識や、過去の関連作品や社会性等、要求する予備知識が多すぎて一本の映画としては不完全だとしてもそのテーマとラストにひどく感動してしまった。
[DVD(字幕)] 8点(2012-04-29 22:29:25)
83.  きかんしゃトーマス劇場版 魔法の線路
うわあああああ。もうね、俺たちのトーマスを返せと。 この実写パートが許せねえ。アレックボールドウィンの無駄遣いじゃねえか。 もっとトーマスを出せトーマス。
[地上波(吹替)] 3点(2012-04-29 19:42:48)
84.  少年メリケンサック 《ネタバレ》 
確かにそこそこ面白いんだけど、宮藤官九郎の脚本に話としての面白さが微妙だと言うことが浮き彫りになって来ている気がする。  佐藤浩市と宮崎あおいの良さを引き出す手腕には驚いた。脇を固める俳優が演じきれないような設定をひるむことなくねじ込んでくるのには正直引いてしまうが、佐藤浩市の決死の演技には度肝を抜かれる。いや、マジで抜かれまくる。ほんとに凄い俳優だ。  ブラックユーモアをオチで使ったが、あれって意味あるんだろうか?ジミーさんが死ぬ事で何か面白いんだろうか?あの後逮捕されて大勢の人生が壊れるだけなのは予想するまでもなく頭に浮かんでしまう。それを映像で無理矢理笑いに変えるENDは落ちていないだけだと思う。文字媒体ならアリかも知れない。この映画では上手くいっていないとおもう。後味が悪かった。  素材は良かったはずだが、トゲのある演出と話はきちんと着地できなかったように感じた。
[地上波(邦画)] 6点(2012-04-29 09:53:25)
85.  レスラー 《ネタバレ》 
叫び声がいくつも、いくつも重なって画が暗転したとき、少し感動した。でも、何に感動したのだろう。彼の人生にだろうか。  ランディが本当に実在したのは、彼の中で80年代を生きたラムというプロレスラーの中で。90年代に入ると、ショウビジネスの変遷はそこに居た誰もが考えるよりも速く、容赦が無かった。そうだ、僕たちが生きた90年代も、彼が生きた90年代も自分が考えるよりも速く移り変わっていき、そうして終わった頃にはたった10年が何十年前と同じようにレトロな記憶になってしまった。  その時代をプロレスラーとして生きたことは、彼にとって実は幸運だったのかもしれない。僕たちが今、普通に暮らしているこの瞬間も、彼が普通に暮らすことが出来なかったあの瞬間も実は何かに寄り添って生きている。でも、寄り添うことが出来る何かは彼にとって適当でも優しくもなかった。それは彼自身が蒔いた種に他ならないのだけど、そんな彼がずっと昔は誰よりも優れた人間で居られる時代にいることが出来たのは間違いない。僕たちの多くは彼のように誰よりも高いところに立って大活躍はしていないだろうから。  それを何十年も引きずっていた彼を、なすすべもなく見つめるしかないのが僕たち。そして、僕たちの中にも彼のような僕らが居て、救いをどこかで欲しがっている。そうしている内に、彼は諦観に押しつぶされて燃え尽きようとしてしまった。  ラムジャムを繰り出すあのほんの僅かな瞬間。彼の中で確かなものが完全に終わったのが聞こえた。僕らはその音を間違いなく聞いたけど、無情にもフィルムはそこまでだった。 でも、もしかしたらそれは慈悲のようなものかもしれない。だって、あの後、あれ以上続いたら涙が止まらないと思うから。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-04-28 17:16:22)(良:1票)
86.  アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 
面白かった。すごく良く出来てた。 小説の映画化ってたいていうまくいかないものだが、こんなにうまくいっている物を久しぶりに観た。ストーリーラインだけを借りて、雰囲気は全然独自の物に収まっている物が映画として完成度の高い物になることが多いように思うが、これって作者の雰囲気が結構ある。それでいてコスプレや物まねのような単なる動画化ではなく巧い。かなり試行錯誤と作り込みに力を割いたに違いない。   で、本作は小説の方を読んでない物を選んで観たのにそう感じた。この映画を作った人たちってすごいと思う。省きどころをきちんと選んで、きちんとストーリーを活かす技術があるんだよな、この国の映画は。誇らしい。  ベースは本当に切ないやりきれない話なのに、それだけの物に感じさせない。作者のテイストが心地よかった。この後の人生がどうなるのか。河崎と椎名二人の行き先に交差の予感がない、寂しさがいつまでも残る。
[DVD(邦画)] 8点(2012-04-20 20:46:57)
87.  小説家を見つけたら 《ネタバレ》 
良い話。凄く良い話。 老人と少年の友情っていうのは、それだけで深みを感じちゃったりして。この話に限らず良いよな。 ページが折れてるのを見つけたウォレスはジャマールに「作者に失礼だ」っていう。ちょっと良いな。  こう言うやりとり、良いなあ。すがすがしい。
[DVD(吹替)] 7点(2012-04-15 04:20:11)
88.  トレーニング デイ 《ネタバレ》 
ジリジリと長い一日が過ぎる。誰にでも経験があるのだと思う。 こうなんだからしょうがないだろ、とどうしても腑に落ちない説明を受け、真似させられる。それがいつしか、真似じゃなくなる。  それが不正であったり、不法行為であったとしても、明らかに犯罪ではないだろうかという行為でも人はそこから抜けられないかもしれないと思えばだんだんと染まっていく。最初は屈従だったものが、ただの言い訳になって最後にはしょうがないだろうと同情までさせようとしてしまう。ただし、それが人間かというとそうではない。そういう人間もいる、と言う話だ。多くの人はこのような引き返すことが出来ない生き方を選んでしまうが、同時に多くの人はそんなはずないだろうと牙をむいて不軌をさらけ出す。  アロンゾとジェイクはその狭間を見て、お互いが決して選ばなかった方に歩を向けた人間だ。アロンゾは自分の言いなりになる追従者に支配者然とした圧力を当然のように掛けたが、ジェイクはそう考えていなかった。自分の人生とまるで交わらない人間であるという気持ちを確かなものにした。  マフィアを絡めた物語になっているが、根底に流れる人間の心理は誰の日常にも漂い得るものだ。恐ろしいのは、アロンゾのように抜けられないと思い込んで抜けられなくなるまで染まった人間は、自分の行為に酔っていることだ。端から見たら馬鹿じゃないのかと黙殺されるような事柄に恐怖感や閉塞感で他人を引きずり込もうとする。そうなる分かれ道に理由なんかない。人間の強さがあるかないかだ。  そういうわけでかなり骨太な映画だと思う。
[DVD(吹替)] 8点(2012-04-15 03:59:40)(良:1票)
89.  イーグル・アイ
驚きの既視感。 実験的とすら言える新しさの無さ。ちょっとスゴいんじゃないのかこれは。 観ながらもしかして……と思った瞬間その通りに起こる。事件事故。先入観をなくしてすら頭によぎる。  とは言え、自然さを追求している映像が結構好き。SFと言えばSFで、現代劇だがキーとなるSF的オブジェクトが最小限に抑えられていて、話のバランスが非常に良い。普段この手の映画を全然観ない人が最初に観るとしたら非常に高品質だと思う。  話そのものは可もなく不可もないのだが、製品としての作り込み度は相当に高い。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2012-04-15 00:24:54)
90.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
結構良く出来てる。 画も綺麗だし、話もそつがない。  ただ、80年代の懐かしい管理社会ものを今やるには設定が雑過ぎるような気がする。設定を気にしなければ結構楽しめるが、それほど先の未来ではないはずなのに、飛ぶ乗り物が出てきたりネットがあるんだかないんだか解りづらかったり。  それから様々なSF的なデバイスが、雑。これがまずかった。オーパーツ過ぎる。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2012-04-14 23:33:51)
91.  ハルク 《ネタバレ》 
絵に描いたように可もなく不可もなく。 CGとかの完成度とか結構凄いし、アクションシーンもよく考えられてるんだけどやっぱりなんというかひと味も二味も足りない。 量産型という感じのお話だった。
[DVD(吹替)] 5点(2012-04-14 21:07:14)
92.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 
そこそこおもしろかった。 加害主体が誰なのか、何なのか解らないところが良さなんだろう。 スプラッターな感じの話はあまり好きじゃないのだけど、結構楽しめた。  それにしても家の中の角とか尖ったものが恐ろしくなる。机の角とかガクブル。
[DVD(吹替)] 6点(2012-04-14 20:43:58)(笑:1票)
93.  かいじゅうたちのいるところ 《ネタバレ》 
なかなか面白かった。  あの島がなんだったのか。マックスの妄想が作り出した虚構では有るのだろうが、手のつけられないあの荒くれ者でかいじゅうな彼らがマックスを癒して、しかるべき道筋に乗せてくれたのは決して都合が良い空想であるということだけでは無い。  ゆったりと、哀しくもないのにそう言う風に流れていく時間。子供の頃、親戚の家で年下のいとこたちと留守番をした日を思い出してしまった。何をして遊んで良いのか解らず、ああやってよく分からない王様ごっこを順番にやったのだけど、同じように飽きてしまってみんな疲れて黙り込んでしまった。 それぞれが夢中で役割をこなす内に、求めてるものは無いんだなって気づいてしまうとうちに帰る時間が猛スピードで近づいてしまっているのに気がついた。  そうやって迎えたおうちに帰る時間は、そんなはずは無いのに妙に切なかった。映画を見終わってしばらくすると何故か記憶の中でこれが選び出されて、頭のストレージから引っ張り出されてきた。  子供の頃、確かにあんな風にちょっと怖くて、我が儘を言えて、我が儘を言う仲間が居てくれる島に行ってみたかった。でも実際に行ってしまうときっとああやって切なくなっちゃうんだろうな。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-04-12 01:32:33)
94.  マイアミ・バイス 《ネタバレ》 
そこそこ面白かったが、話としてはテレビシリーズを小一時間でサクッと何話も観た方が満足感が高いのには参った。マイアミバイスって好きなドラマだから補正が掛かってるけど、全然思い入れがなかったらどうなんだろうか。映画と言うよりは、二時間ドラマとして観たらイケるのだろうか。  ともあれ、リメイクされたとき結構喜んで観た。ソニーのキャラが立ちすぎてリコが全く空気だったのには違和感が大きかった。 おかしいな。微妙になんか腑に落ちないエンディングまで、マイアミバイスのお約束を網羅してはいるのだが、なんか違うんだよな。  これを観て一番しみじみしてしまうのは、やっぱりドンジョンソンってカッコ良かったんだなってところ。ジェイミーフォックスがもったいないとか、映像の美しさとか置いといてそんなところに気が行ってしまう。   あと、見終わってから半日経って気がついたけど、で、結局、FBIの裏切り者を探す件って途中から無くなってる。作ってる途中で大勢が同時に設定忘れちゃうのって凄い現象。でも現実に起きているからこう言う形でリリースされちゃうんだよね。これはひどい。
[DVD(吹替)] 6点(2012-04-08 23:19:56)
95.  猫の恩返し 《ネタバレ》 
そこそこ面白い。耳をすませばのスピンオフで、その主人公が書いた小説という設定らしい事を知ったのは数年前のこと。この話の後もう一度耳をすませばを見るといろんなキャラが時々出てくるのが楽しかったりするから不思議だ。甘酸っぺえ感じが痒くて嫌いな作品だったのだが。  とにかく気軽に見られる。そうであると知って観ると話の大きさも巧くまとまっていて、スピンオフならではのよさがある。キャラも立ってるし、対象年齢が巧く計算されていると思う。  小品ではあるが、同社のポニョやアリエッティよりも面白いと感じた。アニメだからって絵にこだわれば良いという物でも、映画だからへんてこな話にしてもよいと言うことでもない。普通という枠組みの中で良く出来ていると言うことも等価である。
[DVD(邦画)] 6点(2012-04-08 15:06:56)(良:1票)
96.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 
そこそこ面白いけど、そこまで面白いかって言うとそうではない映画。  マトリックスが持っていた、仮想現実とそうではない現実という二つの層がそこそこ有機的に結びついている世界観というのがなんだか壊れてしまったのがもったいない。2003年というと、PCのプロセッサはPentium4真っ盛りだろうか。ブロードバンドという言葉がネットに何かあるという誘導を仕掛け、一方で90年代にあったネットやパソコンなら何でも実現可能というウソが、ホントにウソになっていった時期でもあるか。  90年代のパソコンブームが、物理層に存在する人間が論理層に存在する「自分がPCで作った何か」の同位性を強固にしていたが、ブームが去ってみるとPCの進歩など演算速度が速くなったり、バス転送速度が広くなったり狭くなったりしながら急速に伸びたに過ぎないことに気づく。そうすると、物理層にいる人間はあくまでも物理層での何かをなさなければいけないという当たり前の事実に気づくのみだった。  きっとそういうところに合わせてきた作りなんだろう。この映画でも、人間が戦うのは物理層に存在する様々な意味合いを持つハードウェアであり、それを動かすソフトウェアではない。しかしソフトウェア的な抗争を人間が論理層で戦うのをあきらめて、それを作るベンダがすべてを支配するという古典SF的な「機械が人間を虐げる」恐怖感を使っていたのは残念。  さすがに21世紀も1割終わった今、プログラムが自立的に自己生存や感情の生成を目的として、その上機械の設計まで始めた上に人間を虐殺するだろう。などという未来を想像するなんてことは小学生でもやらないだろう。そういう時代の最後の一粒だったのかもしれない。  アクションでは贅沢なCGがたっぷり観られて、実写ダンスアクションとは一線を画する格闘や、空想兵器の銃撃戦や、おどろおどろしい意匠の飛行軍艦の強行軍など見所が満載。ストーリーが面白くなくても、映画としてそこそこ面白いのはこの部分が太いからか。  とはいえ、私が大好きなマトリックスはここにはなかった。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 6点(2012-04-07 17:30:55)
97.  たそがれ清兵衛 《ネタバレ》 
清貧に身を置くという生き方にすばらしさを感じる一方で、貧しさの中で人間を崩さずに生きることの大変さを感じさせられる。  素朴ではあるが、日々の中にあるほんの少しの喜びに敏感な清兵衛が周囲の人間には闇にもがいているかの様に見える。清兵衛の「この暮らしを恥とは思っていない」という言葉は自分の主義には正しくても、身内の気持ちには響かない。  作品のテーマがどのあたりに置かれているのかが判断できないのでそこには重きが置かれていないだろうが、当人の気持ちと周りの気持ちのずれをどうとらえていいのか迷ってしまった。  幸せになった清兵衛も幕末の動乱で犠牲になるが、それを避けることは出来なかったんだろうかと切なく考えさせる結末は秀逸だと思う。ほんの少し語られる背景に、時代というのがリアルに映し出される。そこには劇中の、目で見るリアリティ以上に訴えてくる「らしさ」が滲んでいた。
[DVD(邦画)] 7点(2012-04-07 16:25:54)
98.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 
アレ、おかしい。面白い。凄く面白いし良く出来てる。 伊坂幸太郎っぽさって実はあんまり反映されていなくて、台詞回しとかキャラクタの心理描写なんかが上手く演出されてしまって元の味わいはない。おなじセリフやシーンなのに違う感じがするのは映画というものの性質上仕方が無い。  で、どうかというと結構良い。文字だとどうしても表現のしようが無い部分が簡単に画で迫ってくる。とは言え、迫力と引き替えの緊迫感のトレードオフなんかも生じる訳で、この辺はやっぱり割り切って楽しめる。  話はやはり良い。どうにもならないけど、どうしようもなく存在する恐怖感というのは結構古典的だ。プロット的には一般的な陰謀のど真ん中あたりを想定していて、ありきたりな「こうではないか」を聞いたら「そうですよ」と言われかねないほど画に描いたような暗殺の陰謀だったりするのだろう。つまり誰の手にも負えないリアリティの中に放り込まれたフィクションの人物劇であって、彼が勝ち残れる望みははっきり言って無い。個人や個の集まりなんていうものは社会や世界インフラの中ではその利用客体に過ぎず、主体的な改変をなし得る存在ではない事実が主人公に襲いかかる。それを最後まで完徹して見せて、見えてくるのが本当のテーマ、個の限界性と「とにかく死ぬな」だ。  恐らく打ち破る話というものを期待してしまうとがっかりしてしまうのだと思う。だけど、とにかくどう言う形になったとしても生き残った。殆ど何も持っていないし、生き残った後に元通りの大きさの幸せがある予感も全く無いのだが、それでも生き残って人を気遣う気持ちを残している。  良かった。ほんとにそう思うのだった。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2012-03-27 00:15:09)(良:1票)
99.  トロピック・サンダー/史上最低の作戦 《ネタバレ》 
壊れている。大事な部分が壊れている。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-03-23 05:43:06)
100.  ガール・ネクスト・ドア 《ネタバレ》 
結構面白い。  色々温いのだが、その温さがよかったりする。もうちょっとハードな展開とか、痛い展開とかをやると妄想アニメみたいになってイヤだったりする。別れちゃったりしなくてよかった。  最後もうまくいってよかった。切なくなっちゃったらどうしようとか心配したけど、直球ど真ん中な話もたまには良いな。うまくいって何が悪い。切ない展開悲しい展開はスイマセン自己憐憫で死にそうになるから止めてください耐えられないんですゴメンナサイ。  アーア。こんな夢みたいな卒業してミテエ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-03-23 05:38:05)(笑:1票) (良:1票)
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