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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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81.  台風クラブ
可もなく不可もなく感じた。が、受け手に背伸びを求める作りは少しイラッとする。  正直、冗長さに耐えられない演出は当時の日本映画独特の間ではあるのかもしれないが、それを技法である、というところまで持って行けているだろうか。そう思えない。  せっかく動画フォーマットなのに、文字で書かれた情景をそのままの時間換算で動画にしただけではないのか、と思えてしまう。閉塞感や鬱陶しさのような感覚は生まれるが、生まれてしまったそれらが、生もうと思って生まれているような感じがしないのは、どういう訳だろう。  うまく受け手それぞれの記憶に、進んでいく物語をシンクロさせようという試みなのかもしれないが、その思惑にうまく乗っかることが出来なかったら大変な苦痛を味わうかもしれない。
[地上波(邦画)] 5点(2009-11-15 20:32:31)
82.  スター・ウォーズ/帝国の逆襲 《ネタバレ》 
傑作。最高に盛り上がる。   4の黒沢みたいなそれっぽい雰囲気は無くなったが、その代わりに「絶望感」や「出口が見えない閉塞感」というこの手の話には欠かせない感覚が埋め込まれている。  一つ一つのエピソードが重圧を持っていながら、それぞれに解決が施されているため、受け手に耐えきれないほどのストレスを与えない気配りをしながらも、共和国(共和国というものを善の終着点と定義していたのか?謎)が追い詰められていく物語の方向性は、巧妙かつ計画的だ。旧シリーズがここで推進力を得て、日和ったとしか思えない方向に行っても、残った力でうまいところまで飛ばしてしまわせることに成功している。  一方で、6があんな風に終わってしまうからこそ、こんなにも何もかもうまくいかない5が重圧を掛けてきても発散を求めて耐えることが出来るのかもしれないし、30年前のシリーズものとして早すぎたがために現代に見ても、良く出来すぎた昔の映画ということになるのかもしれない。
[地上波(吹替)] 9点(2009-11-15 20:19:05)(良:1票)
83.  レッド・スコルピオン 《ネタバレ》 
意外とおもしろくない。期待していなければもしかしたらね。という感じ。  アフリカ諸国の社会主義国家の抱える不安定性というものを、巧く取り込んでいる。が、当時の時事ネタを映画にする脚本技術の限界なのか、そういう風に見えてこないのが何とも残念。  スタローンやシュワルツェネッガーが敷いた、コマンドモノがベースにある(というかそういうのを期待している客をターゲットにしているモノ)から、どうしてもシリアスさに限界が生じるのだと思うが、やむを得ないか。  見せ場のアクションシーンの完成度も高く、それが故にソ連という設定、アフリカという設定、部族に認められるという設定が共食いを初めてしまう。B級映画はこのあたりが共存してしまうせいで満足感が高いが、この映画はB級になるチャンスを逸してしまっている。  題材がいいことは、何も悪いことではないが、それを何とどう組み合わせるのかを間違えるととたんにすべての材料の味が薄い映画になってしまうと言うことがよくわかる。
[映画館(字幕)] 4点(2009-11-14 00:42:08)
84.  デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 
なかなかおもしろいと思う。  世界観とか美術はそんなに悪くないんじゃないだろうか。グロテスクな見せ方はたぶん今見ても気持ち悪いんだと思うけど、スパイスとしては悪くなんじゃないだろうか。  SF的な設定としても結構細かいところがあったりして、オっと思わせるけど、そんなどうでもいいようなことに細かい時間を積み重ねるから尺が足りなくなるんじゃないか?原作にある程度親しみがないとゾッコン惚れ込むということは難しいかもしれない。  とはいえ、大学生がどうしようもなく暇なときに、何となくテレビつけたらやってた的なシチュエーションで見たとしたら1000円拾って届けでたら、半年後もらえた位の幸運では。  話自体は作りかけ、という気がする。というか投げちゃったとかそんな感じか。画的にはリンチでいいのかもしれないけど、言われてみるとなるほど、バーホーベンというのもアリだと思った。なるほど、こういう映画って確かにバーホーベンだ。
[地上波(吹替)] 7点(2009-11-10 23:14:49)
85.  ダーティファイター/燃えよ鉄拳 《ネタバレ》 
この緩さ、たまらん。子供の頃、テレビでやっていると必ずかじりついた。 前作同様の強いけど弱い男とそれを支える仲間、とあの猿。ほんとに心が温まる。  ファイロを執拗に追いかける弱すぎる暴走族は、今度も感心するほど弱いが、彼らもこの映画の良さを十分に引き出すスパイスだ。彼らが出てくるだけで笑ってしまう。吹き替え台詞のセンスも抜群で、実に良い。  宿敵との心温まる交流や、イーストウッドの存在を食ってしまいかねないオランウータンの活躍、痛くなさそうなパンチなど、完璧にお約束なのに高度に完成されているためとにかく味がある。こういうキャラたちの作用で、主人公の生き様のようなものが実にすがすがしくあこがれの対象に昇華する。  最後は何となく胸が切なくなるおとぎ話のような話だが、こういう映画を同年イーストウッド自身が撮っている。ブロンコビリーでは、なんとなく同じような話でいてダーティファイターの主役像とは違う人生に破れかけたキャラを切なく演じる。  こういう変な味わいだが心が優しくなれる映画がテレビで放映され、偶然それを観られたときは本当にうれしくなってしまう。
[地上波(吹替)] 7点(2009-11-09 00:01:02)
86.  エイリアン・ネイション 《ネタバレ》 
なかなかおもしろい。他人に勧められなくもない。  何だろう。このテレ朝感。テレ東とも違う、ふざけている感じが一切しないテレビ放映選択眼は。つまりはストレートに映画的で、面白い。ということになるのか。20年前の映画であり、同時代のB級SF映画としては有名どころで「ヒドゥン」「ロボコップ」があげられる。  「ヒドゥン」はファンタスティック映画祭でグランプリを獲る。その後アーあの名作ねとすぐ出てくる映画となり、「ロボコップ」はシリーズ化され長く親しまれている。一方で同様の完成度を誇る本作も、アメリカでは人気でテレビシリーズまで作られていたよう(淀長氏による)。  この時代の突発的Bムービーの質には驚かされる。どこかふざけた感じと末世感がうまく混ざり合うことで何となく脳内にほんとにあるかも、と一瞬でも思わせる技巧に富んでいる。そのあたりの味わいがこの時代の映画の持つオリジナリティかもしれない。  3作すべて刑事(一つは巡査だが)物だが、上記2作がヒーローとしてかっこよさを押し出しているが、本作はどこか不細工でユーモラスな設定となっており、ストーリーの流れもバディものの基本を忠実に踏襲している。刑事物としての設定も芸が細かいところがあり、なるほどちゃんと作り込まれているなという雰囲気がいい。気楽にみられる3作だが、エイリアンネイションはさらに気楽にみることができる映画で、テレビ放映されていれば必ず見てしまうものの一つだった。  テレ東あたりでまたリピートされればインターネットでも流しながらぼーっと楽しんでしまうんだろう。テレ東が12チャンでなくなってから久しいが、それでもテレ東は12チャンといってしまう。同時に10チャンは10チャンであり、その思考回路は常にこうしたB旧映画や西部劇とリンクしているのである。
[地上波(吹替)] 7点(2009-11-03 18:01:17)
87.  デビルスピーク 《ネタバレ》 
いや、そんなにつまらなくはない。もしかするともすかするかもしれない。 面白いかどうかは別として。  この映画、なんか深夜に何回も見てる気がするのだが、そのたびに失笑できる。良い感じな軽さの失笑。さらに、クーパースミスだ。あのクーパースミスが、ものすごい形相で復讐する。なんかトロくて気持ちが悪いクーパースミスがものすごい形相で宙に浮きながら剣まで持ってる。そんなクーパースミスが暴れると軽く失笑ですよというのがポインツだ。  この映画の面白い部分というのは、やはりニコイチサンコイチでは決して済まさないその貪欲さにある。エクソシストやオーメン2とか、キャリーとか。さらにははやりコンピュータで悪魔を召喚するという設定。81年にどうやってそんなの思いついたんだ?そういうところがすごい。今やってればものすごい素材だが、こういう形でその発想は消費されてしまった。  が、なんだかんだ言って、だらだらとした雰囲気が割とちゃんとホラーっぽかったりして、ネット上でおもしろおかしく紹介されているほどには笑えない。といっても名作と言うほど完成度が高くなかったりもして、その微妙な塩梅がこの映画の最大の味か。  昔、子供の頃はなぜか夜の映画番組で放映されていたりしたが、最近はとんと見かけない。案外この映画(の特に吹き替え版)が好きだ、という御仁は多いのではないだろうか?私もそんな一人だ。
[地上波(吹替)] 4点(2009-10-11 00:44:11)
88.  エイリアン2 《ネタバレ》 
キャメロンは2本しか2を撮っていない。にもかかわらず、1がどんなスタイルでもキャメロン味にしてしまうというイメージがある。T2とエイリアン2の2本でそういうイメージを作ってしまったのだから凄い。キャメロンがキャメロン味であるという宣言をした最初の映画であり、これ以降がより高度なキャメロン味であることは全然おかしなことではない。  基本的にこの監督の映画は、出てくる人物は表面的には悩まない。設定の穴を追い込まない。特殊効果に妥協しない。この3本の柱がびくともしない。悩まない様に見える人物は、巧妙に悩みがあると言うことを明示しており、設定の穴をわかりやすく残すが、それを伏線ともトリックともつかない方法で鑑賞中に気づかせない技法が確立している。さらに特殊効果。本作でも半端ではない。金をかけただけではダメよというメッセージがズビズビ伝わってくる。  こういうことができるのはやはりアメリカだからだろうが、これだけの金が関わる仕事とは、その責任の大きさかどれくらいのものになるのだろうか。想像もつかない。だけど、この映画に登場するキャストからスタッフまで、おそらくは妥協のだの字も無かったのであろう完成度にはうんざりするほど手に汗握る。  欧米亜問わず多くの文芸作品は、はっきり言って逃げている。さも文芸作品であれば、人が悩んで人生がうまくいかなければ、困難な恋愛であれば、ハリウッド資本の特殊効果映画よりも魂が上級であるとでも言わんばかりのものを量産し続けている  ところが、この映画の様に徹底的に作り込んで楽しませて、感激する様な作品はどれだけあるだろう。単に悲惨なカタログに落ち着いちゃっているのを文学青年にちやほやされてるだけのクオリティの映画がどれほど多いかを考えると、仮に文芸がアクションより上だとしても、関わっている多くの職業人が職業人として上だとは思えない。
[地上波(吹替)] 9点(2009-09-21 23:58:03)(良:1票)
89.  パパは、出張中! 《ネタバレ》 
相当おもしろい。  鑑賞後、ちょっとユーゴをWikipediaで調べるとさらにおもしろさが増す。鑑賞前に調べるのもおすすめだが、鑑賞後にも確認するとおもしろさが増す。  出張する父親は会社勤めをしている。ある程度普通に企業が存在し、出張までしていて、ビジネスも順調だという。特殊な社会主義のありようが伝わってくる。  国家警察の義兄がどうやら愛人が原因のアル中でクビになっており、それでも普通に生きているというのも不思議な世界だった。社会主義というとソビエトを連想するが、ソビエトを拒絶した社会主義という、いかにもよく分からない社会がピリピリっとくる。  主軸になっている、強制連行による家族の崩壊と愛情に対して、どういう訳か父親の性癖をおもしろおかしく描いてしまう。この絶妙な配分のせいで、もの凄い悲劇なのに全然悲劇性が感じられないというのが巧い。父親の情事を目撃してしまう息子の父親とその行為に対する視線や悪戯なんて笑ってしまう。よく思いつくなこれ。  感動パートとして少年少女の出会いと別れが描かれるが、語り部自身の思い出話も挿入してしまう。力業だ。しかし、少女がくれたやつにはなんて書いてあったんだなんて忘れてしまう息子パート直後の結婚式、もの凄い。ここでの父親はいつも通りに見えたのだろうか。いつも通りの生活に戻ったら安心してしまったのだろうか、まだ明るいうちに本当の眠りにつく息子が、夢遊病で出歩く。また出歩いているかと思ったら笑っている。どうやら夢だったらしい。  やっと日常が帰ってきた様だ。いろいろな風刺が込められていて、日本人には資料なしには理解できない台詞や設定がいっぱい入っている。「金がすべてだ」という台詞一つとっても、日本人が想像する「金がすべて」とは意味合いが違う雰囲気がありありと伝わってくる。いろいろな要素と、主張に大変満足できた。  残念なのは、ユーゴスラビア紛争で原盤が消失してしまったこと。現物のきちんとした雰囲気で鑑賞すればさらに満足度は高かっただろうことを考えると無念。
[DVD(字幕)] 8点(2009-09-13 18:06:39)
90.  陽炎座
正直かなりおもしろくなかった。鈴木清順である、というだけで妄想的な画が続くんだろうなぁとか思っていたが、直球勝負だった。鈴木清順としての剛速球ど真ん中。要するに、ほぼ筋なしほぼ妄想だ。  話は70年代の実験映画を商業作品が取り入れたような感じの邦画そのものだが、それを意識させないというか、気にならなくなるというか、どうでもよくなるというか・・・。だけど、所々ドロリとした妙にきれいな映像が目を離させないなど、ものすごいバランスの悪さがこの映画の魅力なんだろう。  何となく、この映画というか鈴木清順が撮る悪夢的な世界観は、悪夢的なSF小説を読んでいるかのようであり、そこに巻き込まれてしまったかのような擬似的な記憶と、現実が現実で良かったような安心感もある。もうちょっとそこにいていやな気分を味わいたかったかったかのような、何とも不思議な感覚がたまらない。  私にとってつまらないものはどうしてもつまらないんだけど、だからといって嫌いかどうかというとそうとも限らない。筋が他愛もないからといって映像、動画としての興味を引かないということでもなさそうだ。
[映画館(邦画)] 3点(2009-08-21 21:43:06)
91.  銀河鉄道の夜(1985)
正直、この時代のアニメはジブリ以外で好きなものは少ないけど、これは好き。原作が訳解らんからこういう風にちゃんとしてくれると楽しく観られる。子供の頃食い入るように観て、その後小説を何度も何度も読み返した。もちろん脳内映像でカンパネルラ達は猫だ。  宮沢賢治のお話は、子供の頃なら熱中できるけど、大人になってから読むと余りに普通でびっくりしてしまうことがある。でもこれで正しいんだと思う。子供の頃にあまりダラダラと極端な話ばかりを読むと普通の話をベースに複雑化した話を理解できないようなことになるんじゃないのか?って思える人間を周りでちらほら見かける。極端などんでん返しが最後に入っていると興奮する彼らは、極端な結論しか見えていないらしく、中盤の破綻や無理な設定はお構いなしで脳内補完する。ちょっと肌に合わないと(自分が知ってる流れじゃないと)すぐ折れる、席を立つ停止ボタンを押す寝る。  幸い、子供の頃こういうきちんとした話や感情の表現がちゃんとした話をいくつも観させてもらって、何度も繰り返し楽しんだことでのんびりした映画や思わせぶりでないから直球で余計な表現が続く映画も我慢強く観ることが出来る。確かにこの映画はダラダラしてるし、思わせぶりもなく剛速球で映像化されてる。だけど、その感傷に浸れる時間って言うのは貴重なものだと思う。  こういうヨーロッパテイストの溢れるダラーッとした味わいは絶対子供の頃に観ておくべきだと思う。大人になったら解らない可能性が強い。子供の頃あれほど夢中で何度も何度も食い入るように見続けたフレデリックバックを、今観ると一瞬で寝てしまう私は強くそう思う。
[地上波(邦画)] 8点(2009-08-14 02:03:08)
92.  スキャナーズ 《ネタバレ》 
いや、今観たらどうだろう。普通かも知れない。ただ、普段あまりこの手の映画を観ないからいけちゃうんじゃないだろうか。  子供の頃観たとき、こんなに怖いのに面白い映画があるとは!とびっくりしたもの。異能者の内面表現が凄く真面目で、子供が観るとホントのことなんじゃない勝って思うくらいどきどきした。この頃の映画って、今観ると脚本とか雑で、ただでさえ特殊効果とか戦いの表現が紙芝居状態のものが多いけど、恐怖SF映画で脚本にこだわってさらに当時の特殊効果の癖を逆手に取ったあの戦い方!今観てもいけちゃうんじゃないかな~。と思う。がっかりするのが怖くて再見しないけど。  今の脚本、構成技術と特殊効果でリメイクしたら凄いところに行きそうな感じがするけど、スポット当たらなそうだし、安くやられて退化する可能性もあるし、難しい形をしたダイヤの原石って言う感じがする。でも、見たい。グチャグチャに複雑なプロットにして、アイアンサイドが出ていれば是非劇場で見たい感じがする。
[地上波(吹替)] 8点(2009-08-14 01:45:39)
93.  刑事ジョン・ブック/目撃者 《ネタバレ》 
割と面白かった。  目撃から逃亡までの流れがいまいちそうなのか?って思わせてしまう部分がある。上司に相談してそれが、という筋はオーソドックスでやりようがいっぱいあったはずなのに、次のカットでいきなり追撃が始まってしまうあたりは80年代なんだなぁという感じがする。  ただ、アーミッシュと絡めた話はその神秘的な雰囲気が手伝ってちょっと良い感じだった。でも彼らの全く戦わない姿勢というのが解答のようであったのかなという感じがしたけど、今となるとなんかちょっと違うかなぁという印象。一方で普通の町から来たジョンは、因縁をつけてきた作業員をボッコボコにしてしまう。このシーンも、普通な発想からは同じくらい離れてる感じ。今の映画なら報復とかされちゃうんじゃないのかな、とかそういうよその話からの借り物の発想をしてしまう。  でも、ま、映画だから良いか。と気軽にロマンスに浸れるのがこの時代の良いところ。そもそも、時代時代でプロットや素材の処理の仕方が全然違うから突っ込んでもしょうがない。  でも最後の部分はちょっとなぁ。集まってきたアーミッシュの人たちがどう始末をつけるのかドキドキしたけど、ジョンが彼らを盾にしてしまったのがいけない。がっかりした。  確かに生身の無抵抗の人間を、自分の手で散弾銃でミンチにするのは普通の人間じゃ無理だろうからあのリアクションはリアルだし正しいけど、ダニーグローバーとその相棒は二人でのどをかき切る殺人を平然とやってのけている。冒頭のシークエンスから犯行グループから異常者のにおいがぷんぷんしていただけに、ボスのあのリアクションは意外に感じてしまった。色々な思惑があってああなったと思うけど、なんか上手く働いていないようにも感じた。
[地上波(吹替)] 6点(2009-08-09 22:10:26)
94.  クリープショー 《ネタバレ》 
つまんなかったなあ。子供の頃深夜の映画放送をこっそり見たときはドキドキしたんだけど、学生の時ツタヤで借りたらかなりがっかりした覚えがある。さらに近年再見したら、普通につまんなくて悲しかった。  子供向けというより、こういうものをあまり観たことがない人向けということなんだろうか。入門というかそういう感じ。あともう一つ、ロメロ補正が効く人向けですね。  でも、子供が観る分にはどきつくない描写とかすっきりしないエンディングとか、そういう部分は作りが丁寧だった。監督は良いんですよ監督は。  要はキングの原作が雑。こいつの原作は映画化して初めて完成品なんだよな、いつも。
[DVD(吹替)] 4点(2009-08-08 00:59:45)
95.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 《ネタバレ》 
懐かしい雰囲気。80年代最後の年というだけあって、80年代っぽさが少々薄くて90年代のくどさが良い具合に混じり込んでいる本作を2000年代の今みると、とてもノスタルジックな気持ちになりますね。  空飛ぶ車とかそういう未来って、90年代にはすでに無理だろうという風に考えられていたと思うんですが、この映画ではお構いなし!ボンボンタイムトラベルする良いスパイスになっています。  ただ、この映画もそうなんですが未来の描写って言うのは難しいですね。2009年の現在、すでに今の方が進みまくってますから。ギミック的な表現としての未来グッズは実現不可能か無意味なものですが、情報化や仕事道具なんかは現実世界の方が全然便利じゃないかと思います。  そういう意味じゃ、やっぱり未来描写の方はちょっとお茶を濁してるかなって言う部分が見え隠れしてちょっと冷静になってしまいますが、面白いことには間違いない。でもこのシリーズは過去に行った方が面白かったかな。
[映画館(字幕)] 8点(2009-08-08 00:27:38)
96.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
普通におもしろかったと思う。  画的な魅力はやっぱりただ事じゃないと思う。現代の演算と手仕事の組み合わせと比べたら確かに荒さはあるけど、それは雑さとは別のもの。80年代の特殊撮影をCGIと比べて雑だとは誰も思わないように、アニメでもそういうものだと思う。  ただストーリーがちょっとファンやフリークじゃないと、集中しにくいのが難。大友作品のほとんどがそうだけど、ストーリー的に考えつかなかったんじゃないか?っていうニオイがする。やっぱり原作者が必要な作家だと思う。  アメリカ人に受けがいい。やっぱり動く部分が多い!アメリカにフリークが多いっていうのは品質の高さを表していると思う。日本では寛容な止め画、紙芝居、ただの多重スクロール、拡大縮小といった動いてないけど動いて見える技法を抑えて、多少のグニャグニャや作画荒れは気にせず何が何でも動かしたいっていうのがガンガン伝わってくるのがいい。  もちろん日本的なアニメが悪いというのではないが(止め画全開の漫画の深夜テレビアニメ化は悪いが)、宮崎アニメや押井、大友といった大作映画でないと、アメリカ人が作るグリグリ動きまくるアニメ映画のような感激が作れないっていうのは正直ヤバイような気がしないでもない。  手描きでないとだめとかCGはだめとかそういう殻に閉じこもり続けると、ガラパゴス諸島のようなことになるんじゃないだろうか。昔、手描きの新技法が文字通り「新しかった時代」を何十年もたっても絶対的解答と思い続けさせてしまうのは、この映画や昔の大作日本アニメ映画のできが良かったからなんだろう。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-07-29 10:26:54)
97.  時をかける少女(1983)
角川クオリティにはイラッとさせられる。  雰囲気はツボにはまる人もいるのだろう。だからこう言う様式が存在するのだと思う。が、これが本当に映画フォーマットにマッチしているのか少々疑問だ。書籍フォーマット的な間がそれにそぐわないということは、最近の映画化作品を観ると認識があるということが理解できるが、その前の時代であるから仕方ないのだろう。  それでも、やはり金が余って余って仕方なかった時代なんだろう。とにかく高みが好き、という作りには嫌味が漂っていて時折不愉快になる。現在の中国のような、水準にないことを出来ていると力説するような印象を持った。  やっていればとりあえず観てしまう映画ではあるが、芸術性や感動はあまり感じない。
[地上波(邦画)] 4点(2009-07-26 18:54:50)
98.  ナインハーフ 《ネタバレ》 
正直、こういう映画って芸術性を追求して作るんだと思うけど意図がよくわからないんですよ。 有名作家が書くエロティックな要素がある作品、っていうのは時々味があったりするんですが映画でそれをやられるとどうもなぁ。  やっぱりアメリカってポルノ映画ってものすごいあからさまで目的がはっきりしていたりするから、綺麗さとか芸術性なんていうものが一切ないわけで、そういうことだけではないんだということだけはわかるわけです。 で、美しさとエロさと、物語性のようなものがそろっているときっと面白い映画だったなぁっとなると思うんですよ、確かに。  でもこの映画がそういう映画だったのかな、というとそうではないような気がする。 この映画と全然脈絡はないし、引き合いに出すのがふさわしいかどうかはわからないんですが、そういう風に作られているであろう映画としてはラマンの方が面白かったかなぁ・・・。
[地上波(吹替)] 5点(2009-06-06 23:51:30)
99.  キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2 《ネタバレ》 
普通に面白かったが、一作目のような迫真さがなく残念。 仲間が増えていき、冒険もあり、活躍もするが何のためにどうして何と戦うのかが場当たり的になってしまったからか、日本製のRPGのようなかなり無茶なストーリーになってしまったのかもしれない。  コミカルな要素と、前作でのコナンという複雑な事情と性格を抱えたキャラを柔らかくしすぎてしまったのが一番問題だったのかもしれない。すっかり子供向けの話になってしまい、大人に対する説得力が無いため、子供が観ても大人になってからDVDをかって大切にしようという気になるかどうかと言うと疑わしい。  それでも決戦シーンや決闘は迫力が増し、シュワルツェネッガーもカッコイイという点では気晴らしには良いのかもしれない。あらぬ方向に行ってしまった
[DVD(吹替)] 6点(2009-05-31 02:04:55)
100.  コナン・ザ・グレート 《ネタバレ》 
相当面白い。シュワルツェネッガーの初期作品の中では相当なシリアス作品で、この手のファンタジーものとしては特に面白い部類の映画ではないかと思う。  シュワルツェネッガーの演技そのものもなぜか非常に説得力があり、わりとシリアスな脚本と暗く綺麗ではないストーリーが相まって独特の雰囲気が滲んでいる。この映画がB級なのかA級なのかと言われればどちらかと言えばB級よりではあるんだろうけど、言われているほどのそう言ったテイスツにあふれているわけではないように感じる。  特に、こういった映画には珍しく、吹き替えが思ったよりしっくりこないのが特徴で何となくしゃべり方で説明的無理矢理キャラを作り出すことがうまくいっていない。でももしかしたら演出ではなくて音源の状態が良くないからかもしれないけれど、原語との間の違いも大きいと思う。  もちろん子供が喜ぶ要素も多く、必ずしも現代の大人向け映画ではないだろうけど、30年近く前にこれだけ静的に神話的な世界を映像化したというのは相当な手腕だと思う。今観ても何か、生きていく柱となる標的にぶれずに立ち向かう話の筋が意外と現代的であり、チャンバラ以上にきちんと見える決闘や決戦のシーンの迫真さに気がつくと手に汗を握っているからだ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-05-31 01:49:45)
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