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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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81.  マローダーズ/襲撃者 《ネタバレ》 
私の頭が弱すぎるせいか、正直よく判らないまま映画を見終えました。たまにこういうやたらと入り組んだ映画を見るとワケワカメな反面、何だかよく出来た映画を見たような気にもなるから困ったもんです。私は普段から映画を沢山見るほうですが、やはり複雑すぎるのもどうかと思います。バカ向けに作る必要はありませんが、もう少し直感的かつ表面的に全体像が理解できるように作るのが映画制作者としては最低限の配慮かなと感じます。実際、この映画の肝は・・ と考えてもよく判らないのです。  最初からやたらとjazzyで感傷的なクリストファー・メローニ扮するモンゴメリー捜査官は明らかにクールで頭脳派担当キャラ。デイヴ・バウティスタ扮するストックウェル捜査官も女房役として一歩引いているが明らかに脳筋担当。続いて出てくるジョナサン・シェック扮するミムズ刑事もいかにも悪そうで実は温情派、エイドリアン・グレニアー扮するウェルズ新任捜査官も最初から最後まで実に上手く、抑えた雰囲気が本当に知的でよく機能しています。(こいつはいったい何をしでかす担当なんだ?) 適役のブルース・ウィリス扮するヒューバート頭取も頭のネジが何本か飛んでいそうな雰囲気は本当に素晴らしく、襲撃者たちの不気味なマスクや手口も実にウマい。とにかく見せ方はやたらと上手く、序盤から中盤に向けて”掴みはOK”最高の出だしだったと感じました。  ただ、ジャズシンガーの女性も素敵で重要な役どころのような気もするのに、なんだか表面をなぞっただけでよく判らない存在だし、人が殺害されてもいちいち存在感が薄く殺害理由自体がよく判らない。頑なにしゃべらなかった襲撃者が突然パソコンをハッキングしてしゃべりまくるのも謎だし、白昼堂々と銀行を襲って無駄死にするのも謎、ガンの妻も、モンゴメリーの死んだ妻も、、謎、謎、謎。  全体的な配役やプロットはとても上手く、一見すると目立った粗も無いように感じますが、実際に見てみると上記のようにやたらと渋滞しまくりで全体的によく判らない。また、一癖も二癖もありそうな登場人物たちがそのイメージ通りに機能していないのももったいない。「セブン」のように全編通して雨が降っていますが、本作の雨はあまり印象に残らず、この雨がいったい何を表現しようとしているのかすらイマイチ理解できません。いえ決して悪くはないのですが、何だか全体的に調和していないといった印象ばかりが目についてしまいました。 ラスト、謎の解説と決着を見てもなお、観客側はいまいちポカンとしてしまう作品です。これがこの映画の一番の感想、全体的に雰囲気や作りは重厚でオシャレで本当に素敵だっただけに残念の一言に尽きます。(この雰囲気に免じて甘めの点数)
[ビデオ(吹替)] 6点(2023-08-17 10:40:03)
82.  世界侵略:ロサンゼルス決戦 《ネタバレ》 
題名&プロットからして明らかにB級のSF作品ではありましたが、思った以上に骨太で戦闘シーンなどはシッカリ描かれていました。得体のしれない何かが襲来し、主人公たちでさえTVを見て驚くシーンは秀逸です。さらに戦闘員が現場に出てからは、よく鍛え上げられた軍隊でさえどうにもならない雰囲気には絶望感が漂います。序盤の霧と妙な音の使い方は非常に上手かったです。また負傷した宇宙人を引きずり込んで研究するシーンなどは悪趣味を通り越して最高でした。  ただ、中盤まではキレッキレだった脚本が少佐を失う高速道路以降一気に陳腐化します。空港に着いてからはB級を通り越して安っぽいお涙頂戴物語に成り下がってしまい、結果的に足手纏いなだけだった一般人はお涙頂戴がやりたくて引き込んだだけだったのが理解できます。ここで既に観客全員の顔面が引きつっていたハズですが、更に追い打ちをかけるようにB級臭い終盤の反撃の流れにはかなり脱力させられました。  敵の弱点を見つけて乙凸する流れは最高に脱力させられますが、それでも朝になってからは序盤のような派手な戦闘シーンが復活します。少々ご都合主義ではありますが、まあそれなりに見られるシーンになっています。そして、、一応のカタルシスを得てラストを迎えますが、結果的にはまあ見なくても良かったかな?という程度の作品でした。(見て損したというほどではありませんが、色々惜しい点が目立ちました)
[インターネット(吹替)] 6点(2022-08-18 14:12:14)
83.  ロスト・バケーション
撮影当時27歳前後と、最も脂がのった適齢期のブレイク・ライヴリーが思い切った演技&水着姿を見せてくれます。顔や足などが日焼けしている感じは微妙ではありましたが、それでもやっぱサーファー姿のブレイク・ライヴリーはあっぱれ。  脚本自体これ以上やりようがないというくらいスマートにシェイプされた作品ですが、正直言ってサーフィンが終る30分を過ぎたあたり、「さあ、今からサメが出ますよ!」というフラグが立った途端に退屈になります。いや、もちろん観客が飽きないようクジラ→岩場→ボード→GoPro漂着等、順にステージが変わるよう工夫はされていますし、事実、計算されつくした脚本なのも理解できます。でもワンシチュエーションのこの手の映画は飽きるんですよ。。 画面内に画面が展開されるいわゆる”ピクチャーinピクチャー”がオープニングから強調されていますが、こちらは全くといっていいほど機能していません。なぜスマホ、時計、GoProの画面など何度も強調したのでしょうか?なぜこれを見せたかったのかがよく理解できません。その他、無駄なシチュエーションも多く、酔っ払い、カモメ、クラゲ、ラストの海底のアレなど、何だかリアル志向の映画に水を差す流れがチラホラあったのも気になった点です。そもそも論ですがメキシコ地方×言葉も判らない×女1人×ビーチの名前すら知らない・・ 医学部の才女が絶対にやらない行動のオンパレードだったのもかなり気になった点です。  総じて、海や水の表現が最高に美しかった!というのが最終的な感想だったりします。映画としてはよく出来てはいますが、どうにも微妙な点数に落ち着く作品でした。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-08-04 16:05:23)(良:1票)
84.  チャッピー 《ネタバレ》 
この監督特有の問題として、導入部で結構深い流れを感じさせつつ、エピソードにまで話題が降りてきた途端に稚拙になってしまうという致命的な問題があります。今作でもオープニングの食いつきは非常に良いものの、スマートな導入部と豪華なキャストをもってしてもこの稚拙な感じが払拭できていません。中盤、悪の夫婦がお手本になる流れとイジメのシーケンスで一気に意味深な作品に昇華するかと思いきや、結局のところイジメもあくまで通過儀礼にすぎず、結局はママの元に戻って泣くという浅い表現に収束します。  掘り下げ不足という意味では、教養がありそうな一流プログラマーのディオン(デーヴ・パテール)のキャラクター性も浅く、何度も創造主という言葉を使う割りにその意味合いはあくまで表面的で、チャッピーに単純な善悪を教えて彼らのファーストコンタクトは終わってしまいます。そもそもディオンの行動原理に一貫性がなく、この人物の人となりがよく理解できません。ヒュー・ジャックマン(ヴィンセント)とシガニー・ウィーバー(ミシェル)はよく引き受けたなというほどのクズな役回りですが、ディオンを含め、Tetravaal社側の連中の考えていることもよく理解できないため、単純なストーリー展開なハズのストーリー自体が違和感の塊と化してしまうという残念な事態に陥っています。これらの点は本当に残念でした。  予想外に素晴らしかったのがニンジャとヨーランディで、彼ら夫婦のおかげで最後まで見ることができたといっても過言ではないほどです。悪の夫婦とチャッピーの物語はイキイキしていて妙に心に響くセリフが多かったです。コミカルなのに哲学も含んでいて、そしてアクションのほうも破綻なく綺麗にラストまで流れます。ただし、こちらのパートでは意識や記憶の転送というイミフな事をねじ込んであるので、子供っぽく感じる部分もありました。まあ、このラストに持っていきたかったのなら、ある意味仕方がない部分かなといった印象ですが。。  チャッピーの強盗がTVで放送されたり、チャッピーに車を盗ませる理屈や犬を例えにした話など、素晴らしいシーンも多かっただけに惜しい作品です。エリジウムや第9地区でも感じましたが、この監督さん、あまり難しいことを考えずヨーランディ的な視点で気軽に映画を作ったほうが突き抜けたエンタメが出来上がるのではないかと思われます。センスが良い監督さんなだけに本当に残念、作品としてはギリギリ及第点かなといったところです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-30 17:11:31)
85.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 
監督・キャスト総入れ替えのせいで前作の雰囲気は一切ありませんが、まあそれなりには仕上っています。前作のような重たい雰囲気は無く、007やミッションインポッシブルのような軽い感じで既視感アリアリです。決して悪くはないのですがこの雰囲気なら今の007(ダニエル・クレイグ)あたりに任せとけばイイんじゃない?みたいな感じです。 そもそも前作はミカエル(ダニエル)とリスベット(ルーニー)の雰囲気で押したような映画で、作品として特別面白いものでもなかったように感じます。そういった意味では今作のほうが単純なアクション娯楽作品としてずっと楽しめたような気はします。  個人的にはリスベット役のクレア・フォイは十二分に頑張っていますが、雰囲気という意味はルーニー・マーラのような女優さんを探していただきたかったところです。問題はミカエル役の役者さん、こちらがもう存在感が無さすぎてなぜ絡んでいるのか判らないレベルです。いっそのこと全カットで良かったくらいです。またNSAのエドウィン・ニーダム(ラキース・スタンフィールド)も後半仲間になって恐ろしい兵器を扱っているのが違和感。カミラ・サランデル(シルヴィア・フークス)もあんな派手な服装でウロチョロしてるのは違和感ありまくりだし、最終決戦の場を実家にしたのもよく判りませんでした。ボロ屋敷なのに最新のネット回線とか入ってて笑えました。  前述の通り単純なアクション娯楽作品としては十分楽しめたので甘めの点数ですが、まあ007の亜種っぽい作品に成り下がっていました。他の方も書いていますが国家レベルの問題を陰の存在である凄腕ハッカーが扱っているのもちょっと無理があって、全体的に違和感が多い作品でした。(雰囲気重視のせいか全体的に結構無理がたたっているような印象でした)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-21 17:36:15)
86.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バットマンじゃなくてバードマンにしたのがオシャレ、ドラムをバックに長回しで舞台まで歩くのもオシャレ、役者の生き様を小難しい屁理屈や哲学風に挿げ替えて語るのもオシャレ・・ エドワード・ノートン(マイク)とエマ・ストーン(サム)の絡みもスマートだしその他出演陣も豪華ですが、これは明らかに映画通&業界人向け、そしてマイケル・キートン(主人公)のリアルな当時を知っている大人世代に向けた間口の狭い作品です。どう考えても確信犯的で「一見さんお断り」臭がプンプンしていますが、その反面、映画の内容(ストーリー)自体は割とシンプルで、誰もが陥る可能性がある家族との不和や、どん詰まりに陥った仕事(また、過去の栄光)など、割と当たり前のことが「愛について語る時に我々の語ること」の舞台劇とウマくリンクさせて語られています。  全体的にかなり細部まで考えられており、業界人が一般人に対して訴えたい作品への気持ちなどが、ギリ一般人の頭脳でも判るレベルで表現されています。惜しいのは導入部のマーベル系のヒット作を貶すネタは2022年では既に古くさくなっている点、そしてここで笑える若者には刺さらない映画の内容になっているという大きな矛盾があげられます。 ”大人として”映画を見た後には(無知がもたらす予期せぬ奇跡)が言い得て妙すぎて素晴らしいのですが、普通の一般人(や若者など)にはあまり刺さらず、さほど面白い映画だったとは言い難いのが非常に残念なところです。好きな作風なので甘めの点数ですが正直微妙な作品でした。(レイモンド・カーヴァーの小説は未読)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-14 12:47:13)
87.  ブルータル・ジャスティス
ファーストショット&最初の会話からいきなり引き込まれますが、ぶっちゃけ最初の一時間は結構退屈します。(このテンション感で2時間半も!)  間延びした感じのシーンが続きますが、一見すると意味がなさそうで実は結構重要なシーンが多いので集中力が必要です。間延びしたまどろっこしい感じといえばタランティーノの演出を思い出しますが、あちらは間延びした合間にニヤッとさせられますが、こちらは間延びした間に別のことを考えちゃいます。妙な深刻さが垣間見えるので笑うに笑えないシーンが多く、そういった意味でもやっぱり忍耐力と集中力が必要な映画かもしれません。  ”味”という意味では、個人的には序盤のカルバート警部(ドン・ジョンソン)との無駄話は結構好きなシーンですが、テンポを崩してしまっているのもまた事実です。中盤のケリー・サマー(ジェニファー・カーペンター)の出勤前のシーケンスなんて明らかに無駄なシーンだと感じますが、これを味と捉えるかどうかは難しいところです。無駄かそうじゃないかは見た人の価値観に左右されるのでなかなか難しいところではあります。  この「間延び感=”味”」ですが、マイナス面ばかりではなく、間延びしたシーンの中に登場人物の心情や現在の状況などをウマく落とし込んであるおかげで、登場人物の背景が結構深く見えてくる点は評価したいです。90分でサクッと終わる映画には出せない”味”があるのもまた事実で、60分を過ぎたあたりからがぜん面白くなってきます。  残念なのはオチ。これだけ丁寧に映画を撮っておいて、結果的に結局何が言いたかったのか全く伝わってきません。世の中には頭の良さが必要?プライドより要領?それとも全ては運?TVゲームをプレイするヘンリー・ジョンズ(トリー・キトルズ)のラストカット(表情)からはその辺の心情はイマイチ読み取れませんでした。好きなジャンルですが何となく惜しい映画だなといった印象の作品です。(採点が難しい)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-31 23:12:38)
88.  ハドソン川の奇跡
個人的にはイーストウッド監督があまり好きではないこと、さらにトム・ハンクスの演技があざとすぎてあまり好きになれないということで、見たい映画としては全くチェックしていませんでした。今回TVでノーカット放送されるということで、ついに録画して鑑賞するに至りました。 今回のトム・ハンクスは演技をかなり抑えてくれていたので案外悪くなかったです。でも相変わらずイーストウッドの演出は暗く重たい感じで、途中で何だか疲れてしまいました。ただ、事実の列挙だけでこの映画が成り立っているとするならば、それはそれで非常に素晴らしいなとは感じました。  深く感動するということはありませんでしたが、それなりに映像が綺麗で、それなりに感動できて、それなりに話がまとまっていて、誰に見せても無難な作品ではあります。先ほども書きましたが事実を最低限記録してあるとするならば、事実保存という意味では非常に有意義な作品だと思います。個人的にはチョット地味な映画で退屈する部分もありましたが、奇跡の208秒間の音声と共に着水までの映像が流れるシーンは素晴らしかったのでこの点数にしておきます。  【追伸】TV放送ということで当時のニュースや実際の映像、生還した本人たちのコメントなども併せて放送されていました。これらが無かったら-1点といった感じで、非常に地味な作品なのは否めません。あと、邦題のつけ方は悪くないです。本国でしたら「Sully」といえば知らない人はいないのでしょうが、日本ではなんのこっちゃですから。
[地上波(吹替)] 6点(2021-08-06 15:04:00)
89.  ボヘミアン・ラプソディ
触手が動かず、TV放送を機にやっと録画鑑賞しました。20年ほどバンドマンだったのでクィーンも一応それなりに本物を知っているという前提です。まずブライアン・メイがそっくりで笑っちゃうレベルです。あとフレディ・マーキュリーがちっさいおじさん(ナイン〇〇〇インの〇〇)にしか見えず、最後まで別の意味でニヤニヤしてしまいました。  内容はよくあるミュージシャン系・バンド系お決まりの流れです。というか、ミュージシャンを映画にする場合はこれ以外ありえないのですが、とにかく無難&綺麗にまとまっているので少しでもクィーンの曲を知っていれば十分楽しめます。ただし、世間の評価は高めですが「曲の評価」と「映画の評価」がごっちゃになっているようには感じました。映画自体の出来はハッキリいってまあ普通の出来映えで、終盤で感動できるのはあくまで「曲」のおかげであることを理解すべきです。エイズで生い先が短いことも含め、フレディのこれまでの人生を重ねた歌詞&曲をライブエイドで見せられたら感動するに決まっています。(まあ口パクなんですが)  映画としては、長い割りに当たり障りが無さすぎて、イマイチ何が言いたかったのか、フレディが伝えたかったことなどもほとんど描かれていなかったように感じます。でもまあ悪くない作品です。余談ですが、、もうひとりのビートルズにスポットを当てた「バック・ビート」という映画がまた見たくなりました。(マイナー過ぎてほとんど見かけませんよねコレw)
[地上波(吹替)] 6点(2021-06-24 18:06:10)
90.  借りぐらしのアリエッティ 《ネタバレ》 
TV放送されていたので深く考えずに鑑賞しました。序盤からぐいぐい引き込まれる流れはなかなかGood。各キャラクターの位置関係もわかりやすくて全体像はとても見やすいものになっていますが、だからといってそれが各キャラの深さにまではつながっていない印象です。一見すると深そうに見えて、実は案外浅いということが中盤以降だんだんと理解できてきて、やはり文学作品のような深さは出せていないなぁと思いました。アリエッティパパさんは寡黙さと優しさを見せるものの、最初の言葉通り「挑まなくてもいい危険というものもある」ということで、結局引っ越す(逃げる)という決断が彼最大限の行動になってしまっていて、こちらもチョット残念でした。  他のレビュアーがおっしゃるように、マイノリティ・絶滅危惧種・各自の価値観・その他いろいろ深く考えることもできますが、まあ解釈は各自の自由で良さそうです。(私は難しく考えず、自分が昔感じたような初恋や一夏の思い出といったライトな感覚で全体を見ました) 樹木希林キャラがイマイチ立ち位置不明な点と、結局男の子が引っ掻き回しただけで終わってしまった点、「滅びゆく種族」とか「僕の心臓の一部だ」とかのセリフにはちょっと変な違和感を感じたのでこの点数にしておきますが、ラストは結構好きでした。男の子の手術がどうなるか判らずアリエッティが向かう先も判らないのは非常に良かったです。このまま続編無しで物悲しく&気持ちよく終るべき映画だと思います。 ちなみに、「借りぐらし」に言及するとすれば人間だって自然界から搾取しならが生きていますので、まあお互いドローなのかなと思っています。。あと、小人さん用に作ったドールハウスが大して生かされていなかったのがとても残念でした。エンディングあたりで空想でもイイので夢の生活を見せていただきたかったところです。
[地上波(邦画)] 6点(2020-09-10 15:44:27)(良:1票)
91.  デス・ウィッシュ 《ネタバレ》 
ブルース・ウィリスはトム・クルーズやディカプリオ同様、彼は彼にしか見えず、そういった意味ではスキンヘッドの彼がどうしても温厚な外科医には見えません。銃を撃つシーンではダイハードの影がちらつく結果になったのは少し残念でした。(監督も理解しているのか序盤で「昔はケンカっ早かったんだ」等のサービスシーンと思われるやり取りがあったりします)  「狼よさらば」のリメイクとのことですがオリジナルと大きく異なるのは、SNSが一般的な現代「シカゴの死神」として広く動画が拡散される点です。これは昔には無かった事情で、ニュースで擁護派の声が多数聞かれるのは極めて今風な描写です。彼の風貌も含めてマーベル系の流れも感じさせ、この辺の脚本は非常にウマいと感じました。ただ、これだけ証拠が揃っているにも関わらず外科医に捜査が及ばないのは少々違和感を感じますが脚本上仕方ないでしょう。まあこれに関しては一応捜査側への配慮もされており、確実に彼に捜査の手が迫っているように描写しつつ、その上であえて泳がせているという体になっています。  見たら忘れる系の映画ですがスッキリしていてなかなか手堅い作品。特にアクションに関しては安定のブルース印なので非常に見ごたえがあって気持ちがイイ感じに仕上がっています。(悪くはないのですがどうしても軽いので点数としては伸び悩み)
[インターネット(吹替)] 6点(2020-04-10 11:57:34)
92.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 
評価が大きく割れている映画ですね。他の方もおっしゃっているように、どれくらい教養があるかによって楽しめるかどうかが分かれてしまいます。恥ずかしながら私も半分くらい楽しめたかどうか。でも単純に、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、ダリなどはイメージした通りで笑えました。  トータル的なキャスティングも素晴らしくてセピア調の雰囲気もよく表現されています。何よりオープニングからパリの街並みにが美しく記録されていて、パリへの深い愛が伝わります。まさにウッディ・アレン的な。パリジャンやパリジェンヌが傘を差さないのもなんか納得。  ストーリー的にはファンタジー全開ですが芸術家志望の人ほど楽しめる作りなのは、なかなか間口が狭い映画ともいえます。多感な若い時に見たらパリに移住したくなったかもしれません。知ったかぶりもできないので点数はほどほどにしておきます。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-04-06 11:44:30)
93.  ブラッド・スローン 《ネタバレ》 
監督×脚本×プロット=全く同じ(リック・ローマン・ウォーの投獄ネタ)なので、プリズン・サバイブ(原題: Felon)のブラッシュアップ版だと勝手に想像していましたが、全く違う切り口になっていました。(そりゃそうだろな)  あらすじは前作同様、真面目な一般市民が意図せず犯罪加害者となり、重犯罪房へ投獄されてしまうというお話。前作は主人公の命と家族の人生を賭けたリアルな生き残りゲームがどのように行われたのかという部分に重点が置かれていましたが、今作はその辺は割と割愛されていて結構淡々と成り上がっていきます。むしろ仮出所後から何らかのサスペンスへの関与→目的がハッキリするまでが本作のメイン、そしてまさかの怒涛のラストへ。といった脚本になっています。  前作(プリズン・サバイブ)は極限までぜい肉をそぎ落とした脚本と見事なキャスティングで極めて骨太な作品に仕上がっていましたが、本作は趣向を180度変えて、かなり広がりと捻りがある今風で洗練された脚本になっています。 個人的にはプリズン・サバイブの粗削り感と得体の知れない感、骨太な感じが好きでしたので、今作の普通のクライムサスペンス風味&ちょっと小慣れた作風には少々ガッカリしました。まあ悪くはないのですが巷に多数転がっている普通の映画になってしまったような気がします。ゲースロのジェイミーはなかなか貫禄があってよかったので惜しいですね。(息子とのやり取りに関しては同年代の親御さんでしたらグッとくるでしょうね。私=独身なもんで。。 あと、 ジョン・バーンサルはいつになっても”二番手の男”っていう役が似合いますね。)
[インターネット(字幕)] 6点(2020-04-05 10:36:49)
94.  22年目の告白 -私が殺人犯です-
これが日本オリジナルの脚本でしたら素直に凄いと思いますが、原作韓国と聞いてなんかガッカリしました。内容に関しては途中までかなり楽しめる流れですが、TV出演で真犯人が判ってしまう作りはなんか安易で残念でした。ただ、曽根崎配役を藤原氏にしたのは正解だと思います。仙堂役で藤原氏が出てきたら一発で出オチしてしまいますので(笑)  前半の流れに免じてこの点数ですが、オチまで含めると評価は半減しそう。邦画にしてはまあまあ楽しめました。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-03-05 12:34:35)
95.  わたしを離さないで 《ネタバレ》 
話としてはSFの側面が強いはずですが雰囲気重視のせいか、どうも”暗い青春恋愛映画”の様相を呈してしまっています。そもそもプロローグでクローン技術の普及発達まできちんと言及されていないがため、ヘイルシャムのパートもあまり可哀そうに見えず、ルーシー先生の告白の衝撃も微妙、コテージで自分のオリジナルにまで話が及んでもあまり衝撃的に感じられないのは残念でした。  詩的な文学作品は大好きですが、雰囲気を重視しすぎたせいで「クローンにも人間の尊厳があるのか」というとてつもなく重大な問題がスルーされてしまっているように感じました。(そこを描きたかったんじゃないのか?って話ですよ) 他の方も書かれていますが主人公達が自分の運命を受け入れてしまっていること自体にも無理があり、「悲しい」を共有できないばかりか、厳しく書くなら「バカなの?死ぬの?」という状態にまで陥ってしまっています。ヘイルシャムの描写からクローンにも”心”があるのは一目瞭然ですが、そこもサラッとスルーされており、あくまで彼らはクローン羊と同じ、物と同じなんだという扱いになっている点にも激しく違和感を感じました。(実際問題、あれだけ素直で素晴らしい若者達と接している看護士の描写もあるが、なんとも思わずにサクッとメスを入れられるものかね?)  映像の美しさは当然ですが「提供」「三回目」「終了」などの言葉の雰囲気も非常に素晴らしく、彼らの絶望感や未来がやってこない感じがよく表現されています。好きなジャンルなので期待していただけに残念な作品でした。余韻があるので点数は少しオマケで。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-02-22 11:39:59)
96.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 
序盤から焼き増し感・既視感アリアリですが、それを感じさせないスピード感で前半の40分はあっという間でした。しかしやはり「ああ、ターミネーターってパート1と2で見せたいものを全て出しきってるんだなぁ」と再確認させられるのも事実で、個人的にはドラマ版「サラ・コナー・クロニクルズ」までで物語は綺麗に完結しているんだと痛感します。(クロニクルズのパイロット版のほうがずっとワクワクさせられたし)  リンダ・ハミルトンにもっと意味を持たせてくれるものと思っていましたが、「未来を変えた。礼はイイ」で彼女の役割は終わってしまいます。30年の歴史を感じさせる風貌の割には彼女はただの補佐役に成り下がっており、これなら思い切ってオープニングの衝撃&出オチで息子共々T-800にやられてしまったほうがずっと良かったのでは?とすら感じてしまいました。  とにかく蛇足感・繰り返し感が強く、ジョンを死亡させてダニーを出す意味も分からないし、サイバーダインを終わらせてリージョンを出す意味もよく判りませんでした。(てか、意味ないじゃん) 更には中盤、リンダとT-800に妙な会話をさせて古参二人の存在に意味を持たせようとしてしまったがため、なんだかよくわからないイミフな映画に成り下がってしまっています。  マッケンジー・デイビスがサマー・グロー並に存在感を発揮していて非常に良かったです。ボーイッシュなのに女の子としてもとても魅力的で、プライベートでギャップがある描写でもあれば最強の萌キャラになったでしょう。彼女の魅力に若干甘めの点数です。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-02-14 11:32:25)
97.  アド・アストラ 《ネタバレ》 
酷評なので覚悟して観ましたが確かに一般受けが難しそうな映画でした。良くいえば重厚、悪くいえば退屈、「惑星ソラリス」「地獄の黙示録」「2001年宇宙の旅」などのエッセンスを含んだ正当派の作品ですが、重厚な割に散漫で雑な描写も多く、トータルとしてはやはり微妙な仕上がりだったように思います。  映像は綺麗でオープニングの大アンテナは息をのむ美しさ、月や地球、海王星の神秘的な様も非常に素晴らしいものです。しかし月面でのチェイス、猿の一件、火星ロケットへのあり得ない突撃等々、明らかに不自然と思えるパートも多く、意味があるのかないのかよく判らないシーンにばかり力を入れていてテンポが悪くなっています。 笑顔の裏で異なる主人公の心情も非常に興味深く、火星でメッセージを送るまでの前半パートはなかなか印象的で面白かったです。しかし火星以後がどうにも面白くありません。本来監督が描きたかったのは後半部分だと思われますが、主人公親子の内面に深く切り込んでゆくハズの後半パートがどうにも薄っぺらく、サクサク進んだ挙句に出てくるラスボス(パパ氏)のどうでもイイ感ときたら。。  この映画は老いた父(常軌を逸した天才)に引導を渡しに行く息子の物語で、明らかに哲学の映画です。宇宙サーフィンや爆破を動力にして帰還する件など、不要なことは思い切って削除し、父が息子を突き放すような会話など主人公の葛藤や苦悩をもっと描いて欲しかったです。なんとも惜しい作品。(好きなジャンルなので甘めの点数で)
[インターネット(字幕)] 6点(2020-01-12 12:00:47)
98.  アリー/スター誕生 《ネタバレ》 
ストーリー的には大物アーティストに認められてトントン拍子にのし上がるサクセスストーリーが気持ち良い映画です。歌声という意味ではガガ様の配役は大正解ですが、役者という意味ではガガ様はガガ様にしか見えない点がちょっと残念でした。でも彼女の演技がとても自然で上手だったのには驚きました。全体的に話のバランスもよく、概ね完成度の高い仕上りだったと思います。  バラ色の人生を歌っておいてバラ色のラストにならなかった点は物悲しくも素敵です。ジャクソン・メイン(ブラッドリー)が酒とドラッグによってあのようなラストになる訳ですが、酒とドラッグで破滅する人間に不慣れな日本人にとっては少々わかり難いラストだったかもしれません。また、兄との確執もちょっと中途半端でわかり難いモノになっていたように感じます。最終的に献身的なアリー(ガガ様)が可愛そうだね程度にしか感じられなかったラストが本当に惜しいです。  音楽的に素人のブラッドリーが大物アーティストを演じ、音楽的に大物であるガガ様が素人役を演じている点も非常に面白いです。また映画内楽曲のほとんどを彼らが書き下ろしたそうで、サントラもなかなか完成度が高いものばかりです。特に「シャロウ( Shallow)」などは正しく名曲でしょう。総評としては、まあまあ素敵な映画でしたが何となく粗も目立つ微妙な作品でした。(ブラッドリー&ガガの多彩な才能には拍手ですが)
[インターネット(字幕)] 6点(2019-10-13 11:40:22)
99.  ラスト・ターゲット(2010) 《ネタバレ》 
高級食材を集めて料理を作ってみたがちっとも美味しくならなかったという典型例か。一つ一つのプロットには拘りがあって本当に最高級なのですが、これがどうにもウマく機能していません。惜しいとしか言いようがない作品です。  雰囲気も景色もシックで上質ですが、まずセリフ&説明が少なすぎて感情移入が難しいです。オープニングに関しても観客はパッケージを見て知っているから「ああ、彼は暗殺者で人里離れた場所に隠れているんだな」ということが理解できますが、パッケージを見ていない人には意味が判りません。同様に何故女性を後ろから射殺したのかも理解が難しい。このように終始全ての場面が説明不足なので観客が勝手に想像するかイミフのまま進むしかないのが凶と出てしまっています。主人公が寡黙過ぎて何を考えているのかもほとんど理解できず、携帯電話を捨てた理由も微妙、娼婦を買っている理由もよく判らない。裏を返せば説明がないおかげで情緒的にはなっていますが、とにかく間延びしていて退屈としかいいようがない展開が続きます。  中盤、女性二人が絡むサスペンスに突入してからはそれなりに楽しめます。どちらかが騙すんだろうなということは理解できてもどちらが悪人なのか判断がつかずハラハラさせられます。反面、意味ありげな神父と車の医者が関係するストーリーはセリフが哲学的でよく理解できません。 終盤早めに女のほうのサスペンスが終わってしまうのでオチは割とバレバレ&結構ベタな展開で何となくしらけムードが漂います。説明不足のしわ寄せからまるで他人事のようにどうでもイイ感が漂ってしまっています。景色が素晴らしいのとジョージの演技がイイのがせめてもの救いです。  文句たらたらですが、閑散としたレストランで女との取引を終えるシーン、終盤、車中で自分の体がモタないことを悟ってハンドルを叩くシーンなど非常に印象的で素晴らしいシーンもありましたので本当に惜しい作品です。個人的には情緒的な雰囲気が好きなので掃いて捨てるには惜しい映画でした。ちなみに原題の「The American」のほうが内容を端的に表していてイイと思いますね。(ラストターゲットはセンス悪すぎ。邦人のセンスのなさにガッカリです)
[インターネット(字幕)] 6点(2019-09-24 16:58:24)(良:1票)
100.  カメラを止めるな!
地上波で見ましたが普通に楽しめました。低予算映画ですが三部構成が非常に丁寧に作られていて、巷の評価も納得です。  一部目の違和感ありまくり&低レベルの完成形映画の放映もそれなりに面白いです。二部目の伏線の仕込みもかなりわざとらしくて安っぽい感じが出ていてGoodです(笑)。。三部目の種明かしはとてもよくできていますが、二部構成時にネタバレしているところが多いのでやっぱり安っぽい感じに仕上がっています(笑) ※安っぽい感じは狙いでしょうねきっと。  とまあ、それぞれに楽しめる作りにはなっています。全体的にはとてもよく作られていますが、もっと面白い映画や海外ドラマなどいくらでもありますから、あくまで「低予算のインディーズ映画としては非常によくできている作品」というのが正しい評価のような気がします。よって少し辛口評価としておきます。ちなみに、女優さんの普段人格の「よろしくでーす♪」が地味にツボでした。  結局のところ、カメラって何段構造になっていますか??(笑) エンドロールに出てきたメイキングカメラを見てると、種明かしの時とは違うクルーがきちんと撮影していますね。。
[地上波(邦画)] 6点(2019-03-09 22:47:30)
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