101. わらの犬(1971)
《ネタバレ》 わらの犬は猛犬だった、理性の下に誰もが野生的な凶暴な顔を隠しているのかもしれません。カッとなって我を忘れて、言ってはならない言葉や行動を起こした経験がある人もいるんじゃないでしょうか?後でいくら後悔しても、取り戻せないものがあって、居場所をなくして迷子のようになってしまう。それは社会的動物としての苦悩でもあります。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-11 19:45:43) |
102. ヒューゴの不思議な発明
平日のレイトショー、本編上映ぎりぎりで到着、小走りで席に向かう、スクリーンに映し出される映画の映画。なんだかこういうの幸せだなあ。 [映画館(字幕)] 7点(2012-04-07 02:39:00) |
103. 秋刀魚の味(1962)
《ネタバレ》 家族にも人生にも悲喜こもごも、繰り返す日々にドラマがあります、色んな思いがあります。変わり行く時代の中でそれを捉え切り取り続けた小津監督はやっぱり偉大だと思います。娘を嫁にやる父と、もはや戦後ではない時代に忘れ去られようとする戦中派が重なり、ひとつの役目を終えた世代への慈しみとペーソスを感じます。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-31 17:34:19) |
104. デジャヴ(2006)
《ネタバレ》 冒頭からのグルグルと早いカメラ、カットに気持ち悪いなあと感じていたら、タイムテレビ出てきて、ああこれかと唸りました。解説しているブログなんかを読んでも、整合性がとれているのか理解できないのでそのへんは置いといて、テンポはよいし、すわバッドエンドかと思わされる展開面白かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-27 19:22:14) |
105. 彼岸花
《ネタバレ》 男とは父とはこういうものではないかと思います。広島へ向かう電車で父は流れる景色を見るのでしょうか?車窓から見える景色のように遷り変わっていく時代を切り取ると共に、ライフステージのように多くの駅を経過し続いていく線路に人生を重ねてしまいます。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-25 06:48:18) |
106. 失われた週末
《ネタバレ》 アルコールへの渇望がじわじわと確実に進行していき、まるで蟻地獄のようにシリアスな状況に陥る、その症状が酷くなるにつれ、画面はホラーのような様相を帯びる。アルコールに溺れる切欠が、作家としての己なら、それを救うのもまた作家としての己。小綺麗にまとまっている。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-24 14:44:42) |
107. あなただけ今晩は
《ネタバレ》 コメディよりはコントという言葉のほうがしっくりくる、はっきり言ってバカバカしい、しかし下品ではない。ワイルダーはカラーで撮っているのは少ないですが、あー、緑色はカラーじゃないとわからないもんね、と納得。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-24 14:42:56) |
108. リンダ リンダ リンダ
《ネタバレ》 このど真ん中の青春物語は、本番前夜一人出歩くソンの様に、訳のわからない高揚感で「何か変わりそうで眠れない夜」を過ごしたボクの青春時代を丸々肯定してくれているみたいに感じる。自己解放、自己表現と存在表明のlive(ライブとリブ)に涙がでるのか、それとも彼女らに重ね合わせるように自分の思い出の断片がフラッシュバックするから涙がでるのか。思い返せば中学時代、バンドを組んで初めてのステージは文化祭、曲は「リンダリンダ」に「終わらない歌」に「青空」だった。遠いノスタルジアとプールに浮かぶ香椎由宇の生意気な二つの小山を抱いて、今はただもう眠りたい。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-24 13:47:07) |
109. 麗しのサブリナ
小洒落た演出と小粋な台詞回しというワイルダー節を堪能。これがあるから平凡な話でも何度も観返せるんですよね。もちろんヘップバーンも良いですがホールデンが好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-20 11:01:28) |
110. ドゥ・ザ・ライト・シング
《ネタバレ》 ラジオ・ラヒームはラブとヘイトの話をする。正しいことは何なのか、わかっているとも思われるが、行動が伴っていない。でかいラジカセで権力と戦えという音楽をかけて、大儀があるかのように自分の主張でねじ伏せようとする、しかし馬鹿でかい音でコミュニケーションもままならない。その暴力はキング牧師はおろかマルコムXも容認しないであろうが、掲げられるのは彼らの写真という皮肉。誰もが熱くなり過ぎて冷静さを失った夜が明け、DJはこう言うのだ。「今日も暑い!目を覚ませ!」 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-17 14:32:27) |
111. スモーク(1995)
《ネタバレ》 嘘をつき通すというのは実は結構しんどい、孤独な重みがある。嘘を共有してくれるというのは、真実を明かすのと同じく、その重みを煙のように昇華してくれる。嘘をつくのが上手い人は嘘を見分けるのも上手い。ジャンキーの娘の虚勢を張った嘘もオーギーにはお見通しだった。なんと優しい映画だろうか。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-15 01:11:11) |
112. 鳥(1963)
《ネタバレ》 マリオカートをプレイ中の俺のごとく、カーブに合わせて傾く鳥さん。こんなもん「ここから全部ギャクです」っていうヒッチコックの意思表明に他ならんでしょう。無性にイライラさせる登場人物たちを襲いまくってくれる鳥さんたちを怖いだなんて無礼千万。ゲラゲラ笑うが正解です。シュールなスラップスティックコメディ! [DVD(字幕)] 7点(2012-03-13 19:40:57) |
113. ミスター・ノーバディ
アハ体験というのでしょうか、あっ、そういうことなのかという快感。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-08 23:26:47) |
114. あぜ道のダンディ
《ネタバレ》 だいたい親父とはこんなもんだ、かっこつけたいんだ、ダンディとか言っちゃうことがもう親父そのものなんだ。だいたい子どもとはこんなもんだ、何にも考えないでちゃらちゃらしてるようで、内心はちゃあんと親に感謝してるし考えてるんだ。そんなとても普通な彼らは、ぼくらの照れくささを正直に代弁してくれるんだ。照れ隠しに踊ったりなんかしながら。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-08 22:55:56) |
115. 仁義なき戦い
《ネタバレ》 熱と厚さ、説得力のある役者たち。山守さん、玉はまだ残っとるがよ。渋い! [DVD(邦画)] 7点(2012-03-05 23:11:40) |
116. セブン
作中の言葉を借りるなら「深さが無い」お話なのに、ここまで評価が高いのは見せ方がうまいということでしょう。そのあたりは納得です。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-04 00:37:52) |
117. ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
フィンチャー版を観た後に見返すと、編集映像音楽などの見た目以外は、やっぱりこちらのほうが良かったなあと思えました。ざっくり言うと、こちらのほうが「濃い」のです。説得力がある。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-02 18:00:42)(良:1票) |
118. プレタポルテ
皮肉という程真面目ではない甘噛みのような緊張感のない軽い小バカにしたようなユーモアが良い。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-02 17:44:50) |
119. 秒速5センチメートル
なんとも童貞を拗らせたような、誇大化したマイナスの妄想。しかし胸が痛いのはなぜだ?俺も不幸ぶりたいのか、こいつよりましだと思いたいのか、やっぱり学生の頃の恋ってのは特別なもんです。 [DVD(邦画)] 7点(2012-03-01 00:46:30) |
120. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!
短いカットはまるでパラパラ漫画で、しかも全部がオチっていう感覚の一分間で笑わせろ系の序盤とロングコントの後半。この二段構え!至れり尽くせり。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-01 00:29:50) |