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ゆうろうさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 972
性別 男性
ホームページ http://yuromovie.blog.shinobi.jp
年齢 39歳
自己紹介 名前をdonkeyから「ゆうろう」に改名しました。
好きな監督は北野武、クリント・イーストウッド、宮崎駿、石井聡互、黒澤明など。


よろしくお願いします。

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121.  スプリング・ブレイカーズ 《ネタバレ》 
日本で春といえば、「桜舞い散る出会いと分かれの季節」だというのにコイツラは・・・まったくウマヤマけしからん!!けど、映画を最後まで観たら、これはこれで「"桜"舞い散る出会いと分かれ」の映画だったな、と(笑)。ただ女の体がぶるんぶるんしてるだけではなく、確かな映像センスで面白みのある作品だったと思います。極彩色の照明や、複雑に入り乱れるフラッシュフォワードとフラッシュバック、なぜか何度も繰り返される同じ会話のやりとり。観た直後は「ナンダコレ」と思いましたが、下手な作り手が手がけていたら、目も当てられない悲惨な映画になっていたと思います。現状の出来でも「悲惨」と思う方もいると思いますが・・・水着の女子大生が覆面かぶった状態で輪になってブリトニーを歌ったり、ボートに載って襲撃をかけるシーンの絵ヅラはなかなか破壊力ありましたね・・・。 けど、個人的には北野武監督作品「ソナチネ」のメスブタ版だと思えば結構楽しめました。
[映画館(字幕)] 7点(2013-06-25 10:42:51)
122.  はじまりのみち 《ネタバレ》 
「木下恵介監督の半生を映画化」と聞いて見に行きましたが、実際の映画はほんの2、3日の間の出来事を描いたもの。良い意味で期待が外れて楽しかったです。しかもごくごくシンプルなストーリー。病気の母をリヤカーに乗せて山越え。見ている途中で、「なんだかイラン映画みたいだなあ」と思いました。運動靴を探しまわる兄弟とか、友達のうちを探す男の子とか、黒板を背負って延々歩く教師とか・・・イラン映画で描かれる主人公たちと重なる部分があったと思います。イランでは国からの規制が激しいため、結果的にそういう内容の映画が多い・・・という点も、当時の木下監督の境遇と重なるのかもしれません。今だったら予算を割いて、戦争シーンをもっと派手にしたり、監督の人生を順を追って追いかけたり、主題歌を人気歌手にしたりも出来たはずだし、そうしなければ映画を作れない環境だと思います。しかし、そういう「ノイズ」を見事にはね除けた作り手は英断したなあ!と感動しました。そして本編の内容が、その後の木下作品と見事に呼応していて、ラストは落涙必至です。(個人的には、作品の引用はあれで良かったと思います。元々作品を見ている人以外の、木下映画を知らない人に向けて「あとでレンタルするんじゃなく、いますぐこの場で体験してくれ!」って姿勢はいいと思いました。) 涙を流してカレーライスを食べる「破れ太鼓」のお父さん、教育方針に納得出来ず、学校を辞めてしまう「二十四の瞳」の先生、親を背負って山を登る「楢山節考」の息子・・・。どんな時代だろうが、規制があろうが、イランのような遠い国だろうが、人間の想像力と創造力だけは奪えないし、自らそれを捨ててはいけない、と思わされました。ああ、映画って本当に素晴らしいなあ!
[映画館(字幕)] 9点(2013-06-23 21:33:07)(良:1票)
123.  DOCUMENTARY of AKB48 No flower without rain 少女たちは涙の後に何を見る? 《ネタバレ》 
AKB48についてあまり知らないまま前作のドキュメンタリーを観て、悔しいけどすっかりこのシリーズにハマってしまいました。けれど、絶賛された前回の作り方に(監督よりも上の)運営サイドが味をしめている感じがして、今回はあまり楽しめませんでした。ようはシラケたと。文字通り舞台裏にまで照明が設置され(安全対策でもあるだろうけど)、スイテディカムまで導入して撮られた映像はちょっと異様でした。デビュー当時の前田敦子の後ろ姿は、あくまで「イメージ」だからいいんですが。なんだか、どんどん裏側というものが削り取られて、全部「表」になってしまってるような気がして、観てるこっちが息苦しく感じます。メンバーのプライベートや、本当の「裏」は映していないとはいえ、「裏側」はあくまで「裏側」としてとっておいたほうがいいのでは?と思いました。涙の連続にも映画としては、健気さよりもあざとさを感じます。この辺は黒澤明の「一番美しく」(戦中のプロバガンダ映画)を観たときと同じ気分を味わいました。メンバー本人の感情は別として、”この映画に映っている涙”って本当に美しいの?
[映画館(字幕)] 6点(2013-06-22 12:08:02)
124.  ローマでアモーレ
相変わらずコンスタントに発表されるウディ・アレン映画。毎日歯を磨き、毎週ゴミを捨て、毎月給料日を待ちわびるのと同じようなテンションで、毎年映画を作っているのが面白いなあ。ウディ・アレンにとって映画を作るのは生活習慣の一部なのでは?と思えるほど。肩肘張らないその制作スタイルのおかげか、安心して十二分に楽しめる作品です。それぞれのエピソードが繋がりすぎていないところは、個人的には好きでした。群像劇でよくある「誰と彼はここで繋がっていて、実はこの場面は裏ではこの場面と繋がっていたのだ(ドヤァ…」って感じになってなくて良かったです。単独では映画にならない没ネタ寄せ集めラブコメ群像劇とは一線を画す作品になっていると思います。
[映画館(字幕)] 8点(2013-06-19 02:39:35)(良:1票)
125.  ルビー・スパークス 《ネタバレ》 
理想の恋人が現れる理想的な映画なんだけど、そうすべてが上手く行くわけじゃない・・・というのもある意味理想なのかもしれないですね。見てる途中で、「あれ?これって南キャン山里亮太の妄想なんじゃないか?」と脳裏に浮かんでからは、ロマンチックな場面でも笑いを堪えるのが必死でした。ラストで再会するという場面も、まだ妄想が続いてる感じがして、ちょっとメタ構造的にもなってるような気がしました。主人公の男も、山里亮太を限りなく美化すればこうなるんじゃないかと思うとゾクゾクします。
[映画館(字幕)] 8点(2013-06-10 00:03:14)(笑:1票)
126.  リアル 完全なる首長竜の日 《ネタバレ》 
日本では『SFやモンスターものといったジャンル映画は受けないから(ホラーは例外?)、宣伝でもそういうキーワードは使わない』と聞いたことがあります。この映画も、表立ったキャッチコピーは「このミステリーがすごい!大賞受賞!」というものだけ。映画ファンからすればあまり気分の良いものでありませんが、この映画は、そういう邦画(宣伝)業界の環境を逆手にとって見事にジャンル映画の楽しさをブチ込んだ作品だな、と思います。主演2人のラブストーリーに加え、「センシング」という、他人の意識下に潜り込む機械によって、色々な垣根が取っ払われてるわけですね。「意識の中ならどうにでもなる」「意識の共有による副作用」というオールオッケー☆な状況だから、幽霊が出ようが恐竜が出ようが、「アタシ、そういうのパス」ってな客でもハードルを上げずに観ることができるんじゃないでしょうか。ある意味だまし討ちだネ。 ちゃんと視覚的にも楽しめる映画で、「意識下」のマンションは、まるで迷路のようで悪夢的だし、「一体どこに連れて行かれるのだろう」とハラハラしました。まさかの恐竜出現には大興奮。映像の完成度も高くて驚きです。「ジュラパ」でさえ水棲の首長竜は映像化されていなかったので、お得感もモリモリ。 ただひとつ気になったのは、主人公2人が抱える「罪悪感」について。2人は過去の過ちを延々と悔いてますが、口では「自分が悪かった」と言っておきながら、態度は「自分以外の周りが悪い」という風に見えちゃうんです。罪悪感の元であるモリオ君は、実際にはとっくの昔に死んでいるのに、2人の中ではいつまでも追いかけてくる恐怖の存在。「こんなに反省してるんだから、もういい加減に許してちょーだい!」って感じで、自分が納得するかしないかしか考えてなさそう。社会的にどう落とし前を付けるかは感心なさそうなんですね。モリオ君が死んだのは自業自得な面もあるとは言え、死んだ後も2人の意識の中で「自分たちを許してくれない厄介者」として生き続けなかればならなかったと思うと、そっちのほうが不憫だなあと思っちゃいました。
[映画館(字幕)] 8点(2013-06-09 11:44:43)
127.  G.I.ジョー バック2リベンジ 《ネタバレ》 
前作のことを、「ガジェット含め、諸々のデザインがダサイ」と思っていたんだけれど、今回の続編を見てちょっと反省。少々ダサくても前作のほうが断然良かったですね。虫型スパイロボも、十分には活かしきれてなかったし、基本的に現実にある兵器ばかりで新鮮みは無かったです。見せ場の連続は結講ですが、逆に盛り上がりが無くなり、ラストにカタルシスもなく「ああ、ここで終わるのね。りょーかいりょーかい」って感じで終幕しました。もはやどーでもいい。冒頭で前作からの流れを説明しておきながら、それをあっさり無視するような展開も、とても残念。バジェットが増えれば有名キャストをなんとなく入れて、パッとしない(失礼)役者は主役と言えども用済みですかそうですか。前作のメインキャラがあっさり退場することで緊張感が生まれるタイプの作品もありますが、さすがにこの作品には合わないでしょう。次回作があるならまた都合良く設定を変えて、その時の旬の役者を投入するんでしょうね。作り手に対する信用が無くなる作品でした。
[映画館(字幕)] 2点(2013-06-09 01:00:06)(良:1票)
128.  ホーリー・モーターズ 《ネタバレ》 
まさにレオス・カラックス版の「Takeshi's」。「Takeshi's」も好きだけど、完成度で言えば「ホーリー・モーターズ」のほうに軍配が上がる・・・かなあ。行く先々で色々な人間を演じて行く摩訶不思議な物語。印象に残っている場面は、CGのモーションキャプチャースタジオ。光のセンサーを全身に付けた状態で、ぬめぬめタコ女と交わるシーンが強烈。次第に人物のシルエットが見えなくなって、光センサーだけが蠢いている様子が異様でした。CGクリエーターだったら絶対にやらないような発想であり映像です。これも「演じる」という行為なんだな。そしてラスト。その日の「アポ」をすべて終えて停車場に戻ると、なんとそこには他のリムジンの行列が!ちょっとこの場面で鼻水が出そうになりました。主人公以外にも、毎日を「演じる」ことで暮らしている人がこんなにいるとは・・・。とどめに、そのリムジンたちまで会話し始めます。リムジンでさえ、リムジンであることを演じていたのか・・・。
[映画館(字幕)] 9点(2013-06-06 01:22:40)
129.  プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 《ネタバレ》 
確かに自分も第一幕が一番面白かったですかね。普通の映画は事件が終わるか主人公が死ぬか、などで終わるもの。けれど、現実だったら終わることなく「その後」が続いていくわけで、普通だったら描かれない「その後」のお話と思えば面白かったです。ジェイソンと養父が実父のことを思い出しながら、ダースベイダーのセリフを言っておどけるシーンが好きです(ある意味スターウォーズのような大河ドラマだしね)。そしてこのシーンで、ジェイソンが無意識にアイスクリームを食べていたのが、見てて凄く嬉しかったです。赤ちゃんのときに実父からアイスクリームを食べさせてもらったときのことがフラッシュバックします。本人は気づいてないけれど。こういう一風変わったスタイルの映画なければ味わえない瞬間だったと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2013-06-06 01:04:31)(良:2票)
130.  グランド・マスター
「初恋のきた道」で、水餃子の入った鍋をブンブン振りながら健気に走っていたチャンツィーが、今ではもうカンフーの達人とは!("もう"ってなんだよ) 期待しつつ見に行きましたが、個人的には冒頭部分でもうガッカリしてしまいました。マトリックス・レボリューションのような雨がビシャビシャ降り注ぎ、スローと早回しの波状攻撃で、悪い意味でハリウッド的。カンフーの動きが持つ美しさではなく、あくまで映像テクニックの格好良さでしかないのが物足りなかったです。キャストたちの猛特訓したアクションが、誤摩化しの編集で台無しにされているのでは?あと、映画全編クローズアップばかりで異常に見づらいのも気になりました。見てくれの指摘ばかりになってしまいましたが、これで「カンフーの心」は描けていたんでしょうか・・・。
[映画館(字幕)] 5点(2013-06-02 04:34:27)
131.  オブリビオン(2013) 《ネタバレ》 
「月に囚われた男」ならぬ「地球に囚われた男」ってところでしょうか。映画前半の状況説明(人類が勝ったはずなのに敵は負けを認めず、自分たちが撤退)...は、イラク戦争後のアメリカの心象風景って感じで、いかにもな雰囲気。そこから状況は二転三転しますが、真相はこれまた古典的なパターンだし、新鮮味はこれっぱかしもないけれど、戦闘シーンなどは大規模で見応えありました。ハリウッドの手練たちにヤられちまった哀しみに、なんだかんだで楽しんじゃった。悔しいなあ。月が破壊された光景のビジュアルなども新鮮でした。破片が飛び散って、まるで土星の輪のようなものが出来かけている等など、面白いと思います。映像のクオリティが高い分、もうちょっとストーリーにもオリジナリティが欲しかったです。
[映画館(字幕)] 6点(2013-06-02 04:10:57)(良:2票)
132.  ライジング・ドラゴン
映画の中盤が恐ろしく荒削りで、不親切な映画だなあ、と思う点が多々あり。最初に説明的なシーンを盛り込んで物語を発展させるわけでもなければ、次第に情報を小出しにしていく描写もあまりない。CGなども含めて、邦画と比べても雑なんじゃないかと思うところが多かった。けれど、さすがジャッキー。彼の怒濤のアクションシーンは本当に面白かった。これには細かい突っ込み所もぶっ飛ぶ。ジャッキーこそ中国の宝だなあ。
[映画館(字幕)] 6点(2013-06-01 19:55:49)
133.  探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
豪華な「2時間サスペンスドラマ」。けど映画として観ると物足りない。原作は読んだことないけれど、「小説→映画」の変換が巧くいってないんじゃなかろうか。それくらい「映画的な快感」がない。スキージャンプ台に連れて行かれる場面や、おっぱいくらいしか無い。そして物語には影響を全く与えていない。勿体ない映画だなあ。主人公は携帯を持たない男という設定なんだろうけど、それも物語になんの影響も与えていない。あっさり他人に借りて電話しちゃう。その設定無駄!こういうところを何故サスペンスに活かさないのだろう。相棒の存在価値も、都合良く車を持ってきて都合良く携帯を貸してくれて都合良く助けてくれる存在でしかない。ないないづくし、ないづくし~。大泉洋と松田龍平のコンビは嫌いじゃないし、続編も作られるとのこと。面白い「探偵はBARにいる」を観たい。
[映画館(字幕)] 5点(2013-06-01 19:44:02)(良:1票)
134.  高地戦 《ネタバレ》 
反戦映画でありながら、キッチリ娯楽作としても楽しめる(?)映画になっていて凄い。日本でこんな戦争映画作れるだろうか。境界線を巡って南北の両軍が一つの山を奪っては奪い返され、奪っては奪い返されを延々繰り返している戦場が舞台。シチュエーション設定だけで「面白そう」と思って見てみたけれど、そこから発展する物語やキャラクターもことごとく魅力的。こりゃもう降参だわい。次から次へと襲いかかる困難に、もうゲッソリ。「生きて帰れると思ったのか?」と言われた時には、観てるこっちが「はい、思ってました・・・」と言いそうになるほど。全編見終わった後に冒頭部分をもう一度見直してみると、物語の重要な要素が1カット目から盛り込まれていて、そういうところも巧いなあ・・・と溜め息がでた。完敗。
[ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-06-01 19:15:54)
135.  聖☆おにいさん
面白いちゃあ面白い。けれど、主人公が神 というより、ただの外国から来たホモカップルにしか見えない。延々と見せられる「日本萌えー」なだけの内容で、「そうですか、良かったね」で終わる内容。日本萌えの外国人に萌えるコピペのようで少々残念。別に、日本を悪く描けというわけじゃ無いけれど、他の文化圏から来た人の目に、日本が果たしてこのように見えているか疑問が残る。日本人が見て気分が良くなるだけのオ○ニー映画のようにしか感じられなかった。 海外でも人気はあるようだけどなあ。
[映画館(字幕)] 5点(2013-06-01 18:43:05)
136.  モネ・ゲーム
ポップコーンをボリボリ食いながら気を抜いて見ていたから、見逃したのかもしれないけど、主人公が結局どんな人間だったのかよく分からないまま終わってしまった。ホテルの壁を伝ったり廊下を行ったり来たりする場面は思わず笑ってしまう。けれど、結局どこまで計画通りなのやら。壷を盗もうとする理由ってなんかあったけ?う~む、いろいろ消化不良気味だあ。
[映画館(字幕)] 6点(2013-06-01 03:55:03)
137.  岳-ガク- 《ネタバレ》 
原作は途中まで読みました(内容はうろ覚え)。映画の方は別に詰まらないわけじゃないけれど、最後のほうは安直にドラマチックでヒロイックな展開。2匹目の海猿狙いという感じで残念だった。原作はもっと淡々としてるイメージだったんだけどな。作り手は「それじゃ映画にならない」と思ったのかな。「じゃあ別に映画にしなくても、別にこっちは構いませんよ」と思います。
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-01 03:07:57)
138.  中学生円山
「妄想」とか「嘘」ってのは、映画ととても相性がいいものなんだなあ、と改めて思わされました。これを言っちゃあおしまいかもしれないけど、この映画自体がすべてクドカンの妄想であって、現実など1秒たりとも映ってない(笑)。けれど、「なぜオレたちは、わざわざ金を払って嘘八百の映画を見に行くのか」ということに対して、これほど端的に応えてくれた映画も久しぶりのような気がします(勝手にオレ"たち"って言っちゃったけど・・・)。個人的に、メタヒーローものというのは苦手で、最近の「キック・アス」はあまり好きでは無かったし、同じクドカン脚本の「ゼブラーマン」なども苦手でした。どうも、ヒーローもの映画を作り手自身が恥じているように感じられてしまって、「いや、これ、あくまでウソのヒーローものですから」って言い訳のように見えてたんですね。これまでで良いいなあと思ったのはクレヨンしんちゃんの「アクション仮面」くらいです。  「円山」に関して言うと、主人公だけでなく、登場人物のほぼすべてが何かしら「妄想」しているのが面白いですね。そして、「私は妄想に逃げずに現実を生きている」ってな態度の人が、これ以上ないくらいの客観的な「現実」を突きつけられた時に狼狽してしまうのもニヤリとします。それを、映画の終盤でサラッとギャグで表現してるのもオツでした。 団地というシチュエーションを巧く利用して、全く同じ風景なのに違ったレイヤーを重ねて見ることでまた違った現実と妄想が展開されるのも面白いです。  ヒーローものに限らず、つまらない映画って、「どうせ妄想だから」「どうせ嘘だから」と作り手が恥じているのが多いと思います。「現実から逃げるな!」というセリフはよく聞きますが、「現実に負けるな!」というのはあまり聞いたことがなくて新鮮でした。映画も現実に負けてはいけないのだなあ。
[映画館(邦画)] 8点(2013-05-27 23:42:37)(良:1票)
139.  クロユリ団地
前半は結講ハラハラドキドキして楽しめたけれど、後半にいくにつれて失笑ポイントが増えて行きビミョーな感じになってしまいました。「いま団地が流行ってるしこれでホラーやればいけるんじゃね?」的な安直さも同時に感じてイヤーな気分になってしまいました。秋元康企画のホラーってそういうの多いような気がする。後半は2ちゃんの「死ぬ程洒落にならない怖い話」でよくあるパターンで、ガッカリは頂点に。やはり寺生まれのTさんがいないとダメだな。改めてそう思った。
[映画館(字幕)] 3点(2013-05-21 00:29:13)
140.  アイアンマン2
主人公のトニーは、この映画の世界では自分勝手な男と思われているけれど、よくよく観てたら自分勝手なのは周囲のほうだよなあ、と思っちゃいました。 要はすべてトニーにオンブにダッコ状態。周囲は皆、彼の「フォロアー」でしかないのに、「リツイート」しただけで満足して自分が何か発信した気になってる。そしてトニーがちょっとでも大人しくなると、「アイアンマンワロタwあいつはもうオワコンwww」などと言っちゃうのだね。 そのくせ自分たちがやってる事はトニーのパクリでしかない。ヒロインのポッツでさえ、トニーに対して「あなたがやるべき事を私がやってるのよ!」と怒りますが、いやいや、「社長に就任したからにはあなたの仕事ですよ」と言ってやりたいくらいです。ましてや敵キャラクター側は「それ実はオレも考えてた」とか「今やろうと思ってた」という主張(笑)。トニーが気の毒に思えてくるレベルですよ。  しかし、偉大(?)な父を単純に「フォロー」するわけでも「リツイート」するわけでもなく、父の教えを心身ともに消化して、再び立ち上がるアイアンマンの姿には感動すら覚えました。「クリエイティブ」ってのはこういうことを言うんだろうな。 こういうストーリーの大枠と、それを表現する細部が結講凝っていて、とても丁寧に作られている映画です。さりげないセリフのやり取りが、能天気エンタメ作品の割には繊細だったと感じました。  ・・・・・・ただ、その丁寧さが仇になってしまった部分も大きかったと思います。 正直クライマックスは物足りないし、全体的にどこか勢いも薄くて、もっと盛り上がりを期待しちゃいました。敵のムチ攻撃ももっと観たかったなあ。最後の敵との決着も、ストーリー上の意味の表現が優先され、実際の映像のテンションがそれに負けてしまったと思います。  前述したように、観るべき点も多い映画だと思います。それ故に、決して嫌いな作品ではないですが、ちょっと惜しかったですね。 良い意味でも悪い意味でも「マジメ」に作り過ぎちゃったのかなあと思いました。
[映画館(字幕)] 6点(2013-05-18 02:18:46)(良:3票)
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