121. ガスパール/君と過ごした季節
《ネタバレ》 南仏の美しい風景・ミシェル・ルグランの素晴らしい音楽に、いきなり姥捨てのシーンからスタートする等実は結構シビアな話なんですけれどもユーモラスな雰囲気が相まって心暖まる世界を作り出しています。 ラストのガスパールの姿には「男だねえ!」と声をかけてあげたくなりましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-13 18:20:01) |
122. ナッシング・パーソナル
《ネタバレ》 題名の「Nothing Personal」という言葉が全てを表していると言っても過言ではないですね。 結局、紛争というものは、基本的に己の主義主張と反し自分またはその身内に害を及ぼすものに対して生じるもので、必ずしも敵対する考えを持つ個人同士が憎みあっているばかりでは無いんですよね。 この物語は、そこで生じた「ねじれ」が、第三者の思惑等により更に複雑化し悲劇を引き起こしてしまいます・・・・・。 非常に考えさせられる映画でした [ビデオ(字幕)] 7点(2008-03-04 15:44:03) |
123. 大阪物語(1999)
《ネタバレ》 大阪と池脇千鶴のイメージビデオとして見れば良く出来ていると思います。特に大阪の街の描写は、良くテレビドラマ等で見られるような変なデフォルメも無く、実際の大阪の雰囲気を上手く伝えていると感じました。 ただ、観終わった後印象に残ったのが大阪の街の風景と池脇千鶴とミヤコ蝶々だけでしたから、ストーリー自体はちょっとインパクトが弱いですね。 [地上波(邦画)] 7点(2008-01-28 12:38:03) |
124. モレク神
《ネタバレ》 現在でもある種神格化された存在であるヒトラーを等身大の人間として描いていて面白かったです。等身大に描いているからこそ、取巻き連中が必死にご機嫌取りをしているのが非常に滑稽に映っています(まあ命がかかっているので仕方ないとは思いますが・・・・)。映像も非常に美しく芸術的です。ちょっと眠気を誘うところもありましたが・・・・。 まあ、独裁者といえども一人で全てを為すなんてことは出来ないのに、それが出来るかのように思わせて「独裁者」という実体の無い存在を作り出してしまう連中が一番性質が悪いということなんでしょうね。結局この映画でもヒトラーに普通に接しているのは愛人のエヴァ・ブラウンだけですから。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-21 12:20:33) |
125. ハリウッドにくちづけ
《ネタバレ》 ストーリー的にはちょっと弱い印象を受けましたが、シャーリー・マクレーンとメリル・ストリープという2人の大女優の演技は「さすが」という感じでした。結構内容はシリアス(薬物中毒とアル中の母娘の話ですから)なんですが、重くなり過ぎず、最後は明るく締めているのが良いですね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-07 13:24:08) |
126. 地雷を踏んだらサヨウナラ
《ネタバレ》 兵士でもないのに戦場に赴き、戦争というものの姿をシャッターに捉える。非常に無謀な行動であることはいうまでもありません、ただその無謀な行動をする人間がいるからこそ、戦争の真実の姿がどのようなものであるか戦地以外の人間も知ることができるんですよね・・・。 しかし、知り合いの子供が戦災に遭う姿をシャッターに収めようとする泰造の姿などをみると因果な商売であるとつくづく感じました。 泰造が惹かれ目指していたアンコールワットの美しさが非常に印象に残りました。 [地上波(邦画)] 7点(2007-11-18 21:44:36) |
127. われに撃つ用意あり
とにかく、原田芳雄が格好良すぎます!まだ「浄化」される前の、危険でいかがわしいバブル期の歌舞伎町を舞台に、豪華なキャスト陣がその魅力を存分に発揮しています。 もう、このキャスティングと設定だけで十分満足できる作品でした(まあ、全共闘世代の方だとまた違った思いがあるのでしょうけど・・・) [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-01 18:29:25) |
128. オール・アバウト・マイ・マザー
まあ、「人生いろいろあるわな」という感じですかね。とにかく、題名から個人的にイメージしていたものと内容が全く違っていたので、それが逆に良かったかもしれません。もう少し、時間を長くしても良かったのではないかと思いました。 まあ、さらにこの映画を噛み締めるために「イブの総て」と「欲望という名の列車」を観たいですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-10-22 18:47:45) |
129. 紅の豚
しかしまあ、何と格好いい豚なんでしょうか。森山周一郎の声がとてもハマっていますね。まあストーリー的には、何てことはないんですけど、とにかく「豚」を見ているだけで楽しかったです。 [地上波(邦画)] 7点(2007-10-18 20:09:04) |
130. ひみつの花園
《ネタバレ》 絶妙な「ヘタウマさ」を感じさせる映画ですね。何というか、精緻に計算された脱力感が非常に心地よかったです。西田尚美の突き抜けた感じの演技も良かったですね。 まあ、ラストがちょっとイマイチな感じがしましたけど、不思議な爽快感が後に残るコメディでした。 [DVD(邦画)] 7点(2007-09-16 21:44:30) |
131. マッチ工場の少女
《ネタバレ》 いやあ、ブラックな作品ですね。しかし、恐怖感はあまり感じず、むしろユーモアさえ感じてしまうのは、まるでサイレント映画のようなセリフの少なさ、シンプル過ぎるストーリー進行、巧みなカット割りといったカウリスマキ監督の演出と、カティ・オウティネン(少女役はちょっと無理があるような・・・)の演技の素晴らしさの賜物でしょう。ラストも、カッコ良くていいですね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-11 18:45:49) |
132. ナビィの恋
《ネタバレ》 これは、日本映画では無く沖縄映画もしくは琉球映画と言ったほうが良いですね。何というか、良いことばかりではないけれども大らかで魅力的な琉球文化(ちょっとアイルランドも入ってますが)を存分に味わえる作品です。まあ、ナビィのとった行動には賛否両論あるとは思いますが、妙にあっさり描かれているのが逆に心に沁みてきますね。 恵達役の登川誠仁さんは「沖縄のジミ・ヘンドリックス」と呼ばれている方なんですねぇ。それを知ると、毎朝仕事に出て行くときの「Star-Spangled Banner」の演奏についニヤリとしてしまいます。 しかし、「十九の春」は本当に沁みる曲ですね。まあ、西田尚美の「夏の扉」も中々凄かったですがw [地上波(邦画)] 7点(2007-09-10 19:34:16) |
133. 白い花びら
《ネタバレ》 1999年の作品とは思えない、「不朽の名作」風の映画です(音楽はサイレント全盛期の作品よりは現代風ですが)。サイレント映画という形式が、このストーリーにはあっているように感じました。 特に、カティ・オウティネンの存在感のある演技の前には、余計な台詞などいらないという感じですね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-01 23:29:14) |
134. 愛しのタチアナ
《ネタバレ》 主人公2人組の奥手ぶりが妙にリアルで面白かったですね。男同士だと雄弁なのに女性の前では変にクールを気取ってしゃべらなくなったり・・・・・。大抵の男なら彼らの気持ちが理解できるんじゃないですかね。 しかし、フラッシュバックのシーンは心臓が止まるかと思うくらい唐突で驚いてしまいました・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2007-09-01 22:45:38) |
135. 学校
《ネタバレ》 15年近く前の映画なので多少古さも感じますが、社会的弱者に目を向ける山田洋次監督のメッセージには惹かれるものがありますね・・・・・。ちょっと中国人と日本人のハーフには共感できませんでしたけど。 しかしまあ、田中邦衛の演技は本当に素晴らしいですね。何というか演技とは思えない演技なんですよね(もちろん褒め言葉です)。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-18 15:35:06) |
136. ショー・ミー・ラヴ
《ネタバレ》 これは青春時代の「痛さ」(いろんな意味の)を描いた作品ですね。ある意味大人の世界より残酷で厳しい世界ですから、学生時代というのは・・・・。 しかし、パーティで誰も人が来ずに家族で待っているシーンは本当に見てられませんでした・・・・。 まあ、爽やかな仕上がりだったのが何よりでした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-15 23:25:44) |
137. インデペンデンス・デイ
《ネタバレ》 宇宙人が必ずしも友好的であるとは限らないという設定は面白かったです。ただ、出てくる宇宙人達の姿、宇宙船、攻撃方法等がありきたりで、ちょっと地球人の発想の限界を感じました・・・・。まあ、面白かったですが。 [映画館(字幕)] 7点(2007-07-30 18:32:34) |
138. HANA-BI
《ネタバレ》 この映画の雰囲気は、身近な人の葬儀が一段落した後の雰囲気に似ていると個人的には思いました。何というか、喪失感だけでなく、何かが完結しまた新しい何かが始まるといった不思議な感覚があるんですよね・・・・。 独特な「静かな」暴力性、「キタノブルー」や独創的な絵等に見られる芸術性・・・・非常に繊細に作り上げられた作品です。そして忘れてはならないのは久石譲の作り出す美しい音楽ですね。フェリーニ作品にニーノ・ロータの音楽が欠かせないのと同じように、北野作品の世界には久石譲の音楽が欠かせません。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-07-28 17:34:03) |
139. スワロウテイル
《ネタバレ》 サントラはリアルタイムで良く聞いていたんですけど、映画の方は初めて観ました。しかし凄い作品ですね。無国籍映画というか、われわれの持つ「移民」「アジア」「スラム」等々のイメージを映像化するとこうなる、という印象ですね(これ、中国人が見たら怒ると思います。抗議とか来なかったんですかね?)。正直言って、わけわかんないストーリーなんですけど、得体のしれないパワーと小林武史の音楽に圧倒されてしまった感じですね。 しかしまあ、中国が凄い勢いで経済成長を遂げている今では、利潤を得るために日本企業が中国に多数進出していたりして、どっちが「円盗」(「元盗」?)だかわからないですね・・・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2007-07-07 17:35:48) |
140. カルラの歌
《ネタバレ》 我々はたくさん情報を享受しているけれども、真実についてどれだけ知っているのだろうかと考えさせられますね。 ロバート・カーライルが演じる主人公がニカラグアに行ったのは、おそらくカルラの気を惹くためであって、ロンドンとかに行くのと大して変わらない感覚だったんじゃないかと思います。それが、現地で「真実」を目にすることによって、自分の感覚がいかに文化や歴史、価値観の違いを無視した独善的なものであったのかに気づいたからこそ、カルラから離れ、ニカラグアから離れてしまったんでしょうね。(まあ、米国的思考であれば、そこで離れずに付きまとってちょっかいを出してしまうのでしょうが・・・・) [ビデオ(字幕)] 7点(2007-06-29 21:45:37) |