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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1874
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1501.  MUTE ミュート(2018) 《ネタバレ》 
近未来のベルリンを舞台に、声を失ったバーテンダーが失踪した恋人を追って夜の街を彷徨い歩く姿を描いたハードボイルド・SFアクション。監督は、作品ごとに独自の世界観を築くことにかけては定評のあるダンカン・ジョーンズ。確かに、この『ブレードランナー』を髣髴とさせるダークな世界観はなかなかよく出来ていたと思います。猥雑で退廃的で、でも何処かエネルギッシュなこの近未来な感じはけっこう好みではありました。ただ、いかんせんストーリーがつまんなさすぎです!お話の見せ方が恐ろしく下手糞なせいで、こんな単純なお話なのに最後までずっとあくびが止まんなかったんですけど。こうゆうお話って主人公が失踪した恋人の謎を少しずつ解き明かしてゆくのが醍醐味となるはずなのに、彼が終始何をしているのかよく分かんないんですよ。代わりに謎のチンピラ二人のどうでもいいどんちゃん騒ぎを延々と見せられるというバランスの悪さ。だいたい主人公が口を利けないという設定も全くうまく活かしきれていません。肝心のことの真相も、分かったような分からないようなで到底納得できませんし。しかもそのうえ、後味も最悪という、ね。この監督って前から思っていたんだけど、どうやらビジュアル的な世界観を見せることにしか興味がないんじゃないかな。少なくとも、もう脚本は書くべきじゃないと思います。その創り込まれた世界観(それもオリジナリティがあるとは言い難いですけど)に、+1点!
[インターネット(字幕)] 4点(2020-07-24 00:49:53)
1502.  ガール・イン・ザ・ミラー 《ネタバレ》 
自己主張が苦手で大人しく、クラスでも浮いた存在である17歳の女の子、マリア。その内気な性格が災いしていじめっ子の格好のターゲットにもなっていた。保守的で厳しい両親とも折り合いが悪く、家庭にも居場所がないという鬱屈した毎日。やり場のない気持ちを持て余し、バスルームで密かに自慰行為にふけっていた彼女は、急に誰かの声を聞く。「マリア、あなたを救ってあげるわ」――。何と鏡の向こうに居るもう一人の自分がそう話し掛けてきたのだ。戸惑いつつも、鏡の向こうに居る自分へと日々の悩みや夢を語り始めるマリア。いつしか鏡の向こうの自分が現実の自分を支配するようになり、やがて悲劇が訪れるのだった…。孤独な少女が鏡の中で出会ったもう一人の自分、そんな〝彼女たち〟がプロムの夜を境に豹変し、自分を貶めた人間へと復讐してゆくさまをエロティック&ダークに綴った青春ホラー。まあやりたいことは分かるし、主役を演じた女子高生がロリロリでかなり可愛いし、じっとりとした不穏な世界観も良いとは思うのですが、いかんせん物語の構築の仕方が恐ろしく下手な作品でしたね、これ。まず、この主人公が激しいいじめに遭う理由にいまいち説得力がない。こんなに可愛いのにここまで激しくイジメられるようになるには、それ相応の説得力が必要となるはず。例えば、クラスの人気者の顔に致命的なほどの泥を塗ってしまっただとか。そういうのもなく、ただ根暗だからこんなにクラス中からイジメられてますって言われても、ねえ。両親もそんな彼女に「この子は出来損ないだ」なんて平気で言うのも、なんで?って感じで腑に落ちない。そういう設定の詰めの甘さが最後までいっぱい出てきて、僕はさっぱり物語に入り込めませんでした。彼女といつも一緒に居る親友も彼女を助けたいのか実は内心嫌ってるのか、まったくもって意味不明。後半、鏡の中の自分に支配されたマリアはどんどんと犯罪行為に手を染めてゆくのですが、その描写も中途半端。だいたい頭を一回打った程度であっさり死んじゃうって、この世界の人間はどれだけやわなんですか(笑)。警察もこんなにこいつを疑ってるならとっとと拘束しろっちゅーの!挙句、最後は変にアートな感じにしてお茶を濁して終わり…。主人公を演じたロリロリダークな女の子のおっぱいに+1点!
[DVD(字幕)] 4点(2020-07-22 04:20:37)
1503.  セレニティー  平穏の海 《ネタバレ》 
その島の名は、プリマス。一年中熱い太陽の光が降り注ぐこの島で、観光客相手に小さなヨットで海釣りサービスをしているディルはその日、久しぶりに奴と再会する。もう何年も前から追い求めている巨大なマグロが再び、海の底からその姿を現したのだ。釣竿を手にぎりぎりまで奴を追い詰めるディル。だが、今回も奴はヨットに引き上げる寸前に逃げ、またしても海へと帰ってゆくのだった――。その次の日、ディルは陸の上で意外な人物と出会う。何年も前に別れたきりずっと音信不通だった元妻が、大金持ちの夫とともに島へとやって来たのだ。密かにディルの元を訪れた彼女は彼にある提案をする。今の旦那はどうしようもないクズ野郎で日々自分に暴力を振るうばかりか、ディルの実の息子にまでその手を挙げているらしい。「お願い、彼を海の上で事故に見せかけて殺してちょうだい」。一千万ドルの報酬と引き換えにそう依頼してくる元妻。それまで巨大マグロを釣り上げることだけを目標に生きてきた男は、新しい〝任務〟に心掻き乱されてゆくのだった……。大海原に浮かぶ風光明媚な小さな島を舞台に、元妻の依頼でそんな犯罪へと手を染めようとする男の葛藤を描いた心理サスペンス。主演を務めるのは、マシュー・マコノヒーとアン・ハサウェイと言う人気コンビ。誰も目撃者がいない大海原の船の上で大富豪を殺そうと悪戦苦闘するという現代版『太陽がいっぱい』みたいな内容だと思わせといて、中盤から謎の釣り具セールスマンを登場させたり、引きこもりの天才数学少年が意外な形で物語に関わったりと謎の展開を見せはじめ、終盤で驚愕のどんでん返しを見せるそんな本作。とにかくこの衝撃のオチに尽きると思います。ネット上でも軽い失笑とともに酷評されるこのオチなんですが、さすがに僕もあかんと思いますわ~。いやいや夢オチ以上の反則でしょ、これ。だって主人公はじめ島の住民が全員、〝あれ〟なんですもん(笑)。例えるなら、「自分が毎週日曜の夜にやってるアニメのキャラだって気づいちゃったサザエさん」みたいな感じ?うん、やっぱり反則(笑)。まあ監督の本職が脚本家ということもあってか、お話の見せ方自体は流れも良くて最後まで普通に観ていられたんで、そこらへんは良かったんですけどね。要はこの陳腐なオチを普通ならすぐボツにするだろうに、何故か大真面目に脚本にしちゃったところでしょう。監督、どうしてこれを真剣に映画化しようと思ったのかしら?試しに人に読ませたら思いっきりバカにされて思わず意固地になっちゃったとか?まあいろいろと謎な映画でありました。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-07-06 14:12:06)
1504.  パプリカ(2006) 《ネタバレ》 
最先端の医療技術「DCミニ」を使い、患者の夢の中に入り込んで治療を行うサイコセラピスト、パプリカ。ところがある日、その「DCミニ」が何者かによって奪われてしまう。そしてその日から、パプリカを取り巻く現実が歪み始めるのだった。彼女の顧客である刑事、天才科学者の同僚、彼女が所属する精神治療研究所の所長……、彼らの夢の世界がパプリカの現実へとどんどんと侵食し始め――。果たして「DCミニ」を奪ったのは誰なのか?人が見る夢をモチーフに、現実と空想との境界を行き来するサイコセラピストを描いたシュルレアリスムなアニメーション。僕のこよなく愛するクリストファー・ノーランの傑作『インセプション』に少なからぬ影響を与えたというのを聞いて今回鑑賞してみました。率直な感想を述べさせてもらうと、僕は全く合わなかったですね、これ。エキセントリックな世界観や想像力の極北を行く驚異の映像技術などは確かに凄いとは思うんですけど、肝心のストーリーの方がさっぱり嵌まれませんでした。すんごく独り善がりで観客に対して不親切すぎじゃないですか、これ。「分かる人にだけ分かってもらえればいいんだよ」みたいな唯我独尊ぶりに、見れば見るほど僕の心は離れてゆくばかり。映像も随所にかなりグロテスクなシーンがあったのも観ていて気持ちのいいもんじゃないですし、だいたい今観るとちょっと古臭い感じがするのは僕だけ?そう思うとやはり『インセプション』って偉大だなぁなんて再確認しちゃいました。
[インターネット(邦画)] 4点(2020-07-04 02:14:31)
1505.  ザ・サイレンス 闇のハンター 《ネタバレ》 
それはある日突然、ペンシルバニアの地下洞窟から始まった――。いまだ人類が踏み入ったことのない地下世界を発見した探検隊は、暗い闇の中で〝それ〟と遭遇する。何百年もの間、太陽の光すら届かない暗黒世界で密かに蠢いていたその大量の生物は一気に洞窟を飛び出すと、瞬く間に世界を席巻してゆく。獰猛な性格と類稀なる狩人としての性質を併せもつその闇の生き物はベスプと名付けられる。長年の地下生活から視力を持たず、ただ高度に発達した聴力のみを頼りに、ただただ人類を殺戮してゆくベスプたち。彼らによって世界は破滅の危機へと陥ってしまうのだった――。家族と共にそれまで平和な世界に生きていた耳の不自由な女子高生アリーもまた、そんな世界的な災厄に巻き込まれることに。ちょっとした音を立てただけで呆気なく命を落としてゆく隣人たち。だが、手話という武器を頼りに、アリーたち一家は何とか逃げ延びることに成功する。ただひたすら音を立てずに危機を脱しようとするアリーたち一家だったが……。わずかな音を立てただけで瞬く間に襲い掛かってくる怪物に支配された世界を舞台に、決死の覚悟でサバイブするある家族を描いたモンスター・パニック・スリラー。という設定を聞いて、まず多くの人が頭に思い浮かべるのは、数年前にスマッシュヒットを飛ばした同じような設定のモンスター映画『クワ〇エット・プ〇イス』でしょう。音を立てたら襲ってくるというのも、主人公が耳の聞こえない少女と言うのも、家族が全編手話でコミュニケーションを取るというのも完全に丸被りです。いったいどちらが先なのかは分かりませんが、これは訴訟問題に発展してもおかしくないレベルでは?とはいえ、どちらも脚本に突っ込みどころ満載と言う点はおんなじなのですが(笑)。両作に共通するのは、やはりこの程度の原始的な生き物に果たして人類がここまで追い詰められるのかと言うところ。取り敢えずでっかい音を立てる機械を用意して、それで怪物を集めて爆弾なり火炎放射器なりで一網打尽にすればえーやんって言う、ね。あと、こういう設定勝負の出オチ映画って、その後、いかにうまくお話を引き延ばせるかにかかってくると思うのですが、本作はそこらへんがイマイチだと感じました。とにかくこの音を立ててはいけないという設定を巧く活かしきれていません。後半、急に謎の狂信的なカルト集団が出てきて、何故かこいつらとの攻防にシフトするというのもおかしい。肝心の怪物がいつの間にか添え物程度に押しやられちゃって、なんとも盛り上がりに欠けるまま最後までいっちゃいました。やはり最後は、主人公たち家族がこの怪物と戦って何らかの勝利を収めてもらわないとカタルシスを得られませんて!うーん、いろいろと残念な作品でありました。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-06-25 02:09:47)
1506.  マッドタウン 《ネタバレ》 
地球温暖化の影響で砂漠化が進み、極度なまでに荒廃した未来社会。政府の力は限りなく弱体化し、砂漠はもはや無法地帯と化していた。そこは人間を狩ってその肉を喰らう食人集団や、麻薬に溺れる無法者どもが住まう狂気の地。犯罪者や社会不適合者と政府から判断された者は、〝バッド・バッチ〟と呼ばれ、そんな砂漠地帯へと追放されるのだった――。罪を犯し、街から追放された若い女性アーレンもまた、そんな何処までも続く荒れ果てた世界を前に途方に暮れていた。そんな彼女を、待ってましたとばかりに襲ってくる食人族集団。すぐに彼らに捕まったアーレンは、そのまま右手と右足を切断され、その日のディナーにされてしまう。残りの肉は明日のお楽しみとして、鎖で繋がれ監禁されるアーレン。「このまま、こいつらに喰われてたまるものか!」。隙を突いて何とか逃げ出した彼女はスケートボードに乗って、行く当てもなく砂塵の中を彷徨うことに。そんな彼女を救ってくれたのは、同じく砂漠で暮らす麻薬中毒者たちのコミュニティだった……。荒廃した未来社会を舞台に、片手片足を失いながらもたくましく生きる女性を描いたバイオレンス・アクション。ジェイソン・モモア(アクアマン!笑)やキアヌ・リーブスと言った新旧ハリウッド・スター共演ということで今回鑑賞してみました。まあやってることは完全に『マッド・マックス』の二番煎じなんですけど、冒頭から主人公が右手右足を鉈でぶった切られて食べられるというぶっ飛び展開に一気に惹き込まれました。食人族集団のボスを演じたジェイソン・モモアも、そのイカつい見た目とは裏腹に溺愛する一人娘の絵を描くことを唯一の楽しみにしてるというのもギャップあり過ぎで大変グッド。さらわれた娘の情報を得るために、謎の浮浪者に言われるまま、彼がそいつの絵を描くところも乾いたユーモアがあってけっこうクスリとさせられました。ただ、本作が面白かったのはここまで。そこからものの見事に失速しちゃいます。いやー、完全に出オチ映画でしたね、これ。全く中身がないうえに、さして面白くもないお話が最後までダラダラダラダラ。とにかくこの主人公がいったい何がしたいのか最後まで全く意味不明なので、全然盛り上がらないんですよ。キアヌ・リーブス演じる麻薬王の存在なんて、何のために出てきたのかさっぱり分かりません。挙句、最後はこの主人公が食人野郎と何故か良い感じになってハッピー・エンド。え、何それ?てか、あんたの右手右足をぶった切って食べたのはこいつですからーー!4点!!
[インターネット(字幕)] 4点(2020-06-25 01:18:43)
1507.  アトランティックス 《ネタバレ》 
古い因習がまだ色濃く残るアフリカのとある小さな国。貧しい家庭に育つ年頃の女の子エイダには、すでに親が決めた男との婚約が決まっていた。一夫多妻制が存続するこの国で、地元の有力者の長男の最初の妻となることを認められたエイダ。彼女には裕福で満ち足りた未来が待っているはずだった。だが、エイダには密かに心惹かれる幼馴染の青年がいた。地元の工事現場で働く貧しい肉体労働者の彼と、夜な夜な家を抜け出し、何度も密会を重ねるエイダ。そんな彼女をある日、悲劇が襲う。彼がイタリアへの出稼ぎのために乗っていた船が転覆し、行方不明となってしまったのだ――。深い哀しみに沈み込むエイダは、彼の消息を求めて街をあてどなく彷徨い歩くことに。それでも着実に近づいてくる夫との婚礼の日取り。そんな折、行方不明のはずの彼の存在が何故かエイダの回りに感じられるようになって……。保守的なイスラム社会で真実の愛を求めて彷徨う若き女性を幻想的に描いたピュア・ラブストーリー。カンヌでグランプリを取ったということで今回鑑賞してみたのですが、正直、僕にはさっぱりこの良さが分かりませんでした。海で死んだと思しき主人公の彼氏が何故か霊体となって彼女を見守るという本作のお話、いかんせんこの展開が独り善がりすぎです。こういう幻想的なお話こそ細かい設定をしっかり詰めないと観客を巧くこの異世界へと誘えないものです。なのに本作では、その大事な部分がことごとくスルーされているので、全体的に物凄くふわふわしててなんとも締まりの悪い作品となってしまってます。アフリカのイスラム世界と言う特異な舞台設定を取り除いたら、後にはさして目新しくもないイマイチ出来の悪いファンタジーしか残らないのでは。映像も頑張ってセンスある感じで撮ろうとしているんだろうけど、残念ながらそこまで心に残るようなシーンはありませんでした。正直、どうしてこれがカンヌでグランプリを取れたのでしょう。この年のカンヌは不作だったんだと信じておきます。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-06-18 17:33:04)
1508.  ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー 《ネタバレ》 
ヴェトリル・ディーズ――。それは自宅のアパートの一室で孤独死した老人の名前。十数年も病院の用務員として真面目に働き、友人や恋人も作らず、平凡な一市民として孤独の中に生きてきた彼。だが彼の死後、自宅からその生涯を費やして描き続けたであろう幾多の〝作品〟が発見される。正確な技法に唯一無二の大胆な発想で描かれたその油絵の数々は、専門家の目から見ても傑作と言っていいクオリティを誇っていた。「彼の名は、現代アートの歴史を塗り替えることになるだろう」。噂を聞きつけた画廊のオーナーやディーラー、それに美術評論家や現代アートの作家たちがこぞって彼の作品を手に入れようと動き始める。だが、彼の作品を手に入れた者たちは、次々と謎の死を遂げるようになるのだった。果たして彼の傑作に隠された衝撃の真実とは?生涯を無名のままで過ごした謎の画家ディーズ、彼が遺したという傑作絵画を巡って欲望に取り憑かれた人々の呪われた運命を描くサスペンス・スリラー。監督と主演を務めるのは、ダン・ギルロイとジェイク・ギレンホール。パパラッチの実態をリアルに描いた傑作サスペンス『ナイトクローラー』を撮ったコンビの新作ということで、今回かなり期待して鑑賞してみました。うーん、僕の期待が高すぎたのか、正直微妙な出来でしたね、これ。現代アートの世界に生きるセレブたちのその虚飾に塗れた実態を描くという内容に、「ああ、これは何年か前にカンヌでグランプリを取った『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のような、美術界の内幕をシニカルな笑いとともに暴いたブラック・コメディなんだろうな」と思いながら観ていました。いわゆるヘンリー・ダーガーのようなアウトサイダー・アーティストを巡って、真の芸術とは何かを問う、みたいな。でも、途中でまさかのオカルト・ホラーな展開に!それまでのシリアスな内容から、いきなり人体発火や猿の化け物が出てくるというぶっ飛び具合。いやいや、さすがにこれは物語としてのバランスが悪すぎますわ~。前半と後半で全く別の映画を観ているような感覚に陥っちゃいました。たくさん出てくる登場人物たちの相関関係も分かりづらく、おまけに誰も彼も魅力に乏しいのもマイナス・ポイント。現代アートをテーマにしたホラー描写もどれも一定の美的センスは感じるものの、そこまで怖くありませんし。うーん、人間ドラマとしてもオカルト・ホラーとしてもなんとも中途半端な出来でありました。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-06-07 00:40:04)
1509.  イン・ザ・トール・グラス 狂気の迷路 《ネタバレ》 
うだるような熱気に包まれたアメリカ南部のとある町外れ。そこでは大人の背丈ほどもある草むらが、見渡す限り何処までも鬱蒼と茂っていた。兄の運転で偶然その地を通りかかった妊娠中の女性ベッキーは、不意に酷いつわりに襲われる。兄に頼んでいったん車を停めてもらい、草むらの陰で水分補給を図るベッキー。すると生い茂る草の向こうから、その声が聞こえてくるのだった――。「誰か、助けて!迷子になっちゃって、僕はもう何日もここで過ごしてるんだ!」。明らかに切迫したそんな少年の悲痛な叫びに、ベッキーはすぐさま兄とともに助けに向かうのだった。だが、何処をどう探しても少年の姿はない。そればかりか、一緒に入った兄ともはぐれてしまう。不安に駆られ、取り敢えず車まで戻ろうと走り出すベッキー。だが、同じようなところをぐるぐると巡るばかりで、いつまで経っても草むらの外へと出ることは出来なかった。パニックに襲われる彼女に、更なる異常事態が訪れる……。鬱蒼と茂る草むらが作り出した、そんな狂気の迷路へと迷い込んでしまった男女を描く不条理系サスペンス・スリラー。監督はかつて『キューブ』と言う作品で、不条理な立方体の迷宮に捕らえられた男女を描き、シュチュエーション・スリラーと言うジャンルを確立したヴィンチェンゾ・ナタリ。数々の罠が仕掛けられた立方体から、何処までも生い茂る草むらへと舞台を変えたそんな本作、まあいかにも彼らしいアイデア一発勝負な内容でしたね、これ。でも、いくら低予算でも独自のアイデアとセンス溢れる演出力さえあればいくらでも面白い映画を創れると証明した『キューブ』とは違い、こちらはどうにも……。草むらの中というずっと同じような絵面の舞台で、数人の登場人物たちがずっと同じような押し問答を繰り返すだけなので、僕は開始30分ほどで早々に飽きちゃいました。原作はスティーヴン・キングの短編らしいですけど、とにかくこの全編を覆う無理やりな引き延ばし感が半端ないです。魅力に乏しい登場人物たちの禅問答のようなやり取りが延々と続いて、最後までさっぱり面白くない。急に出てくるあの謎の植物怪人たちも意味不明で、さして怖くありませんし。ナタリ監督もさすがに歳なのか、あの頃のようなソリッドなセンスはもう枯渇しちゃったってことですかね。うーん、なんとも残念な作品でありました。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-05-11 23:05:24)
1510.  ザ・ランドロマット -パナマ文書流出- 《ネタバレ》 
社会を震撼させた、パナマ文書流出事件――。多くの政治家や大企業が違法すれすれの手法を駆使し、多額の納税を免れていたのだ。幾多のペーパーカンパニーを介した迂回融資や資金洗浄によって、巨万の富を貪っていた世界の金持ちたち。あろうことか、彼らの金の流れは中国の人権弾圧や汚職、事件を追及していたジャーナリスト殺害にまで繋がっていた。そしてそれは、アメリカの片田舎でセカンドライフを楽しんでいた老夫婦のささやかな幸せまで奪ってゆく……。実際にあったそんな経済事件を背景に、メリル・ストリープ&ゲイリー・オールドマン&アントニオ・バンデラスという豪華俳優陣を揃えて映画化したというそんな本作、監督がスティーブン・ソダーバーグと言うこともあり今回鑑賞してみました。なるほど、これは最近流行りのこっち系の映画だったのですね。いわゆる、「難しい経済問題を庶民の皆様にも分かりやすく解説みました」的な感じ。アカデミー賞を受賞した同じような経済ドラマに『マネーショート』がありましたが、正直、僕はこういう感じの映画は苦手です。登場人物がカメラ目線で観客に話しかけてくるという、ね。なんだか軽く馬鹿にされてるような感じがするのは僕だけなのかな?「すんませんねぇ、僕たち庶民は不勉強なもんで。でも、あんたらセレブに言われたくねー」なんて思ってしまった自分は卑屈すぎ?うーん、そんなわけで僕は全く嵌まれませんでした。4点!
[インターネット(字幕)] 4点(2020-05-04 21:31:34)
1511.  Z Inc. ゼット・インク 《ネタバレ》 
世界的な超一流企業の本社ビルである日、謎のウィルスが大発生!感染した社員たちは突如として狂暴化し、荒れ狂う暴徒と化すのだった!そんなパニックへと陥った社員たちに、今度は社内モニターを通じて役員から驚愕の事実が告げられる。「感染拡大阻止のために、このビルは今から8時間、完全封鎖されます」。外部との接触を遮断されたビル内では、ハサミやカッターナイフ、ボールペンを手にした社員たちによって、そこら中で血みどろの惨劇が繰り広げられるのだった――。上司のミスをなすり付けられ、役員からリストラを宣告されたばかりのエリート・サラリーマン、デレクはこの機に乗じて上層部に直談判することを決意。だが社長室がある最上階へと向かうためには、課長や部長だけが持つカード・キーを手に入れなければならない。途中、同じく会社に恨みのあるブロンド美女と仲間になったデレクは、ともに協力し合いながら阿鼻叫喚の地獄絵図と化したオフィスをゆく。果たして彼らは無事にこの危機を乗り切え、サラリーマン生活を続けることは出来るのか?と言うアイデア一発勝負のいかにもB級なそんな本作、この翌年に公開された同じような設定のB級作『ゼット・ブル』が意外にも面白かったので元ネタであるこちらも今回鑑賞してみました。なんですけど、うーん、僕としては二番煎じの『ゼット・ブル』の方が遥かに面白かったかな~。あくまでコミカルで馬鹿々々しかったあちらとは違い、こちらは妙にシリアスな展開をブッこんでくるところがいまいちノレまれませんでした。サブプライム・ローンやリーマン・ショックという、かつて社会を大混乱に陥れた資本主義の暴走と崩壊の暗喩としてこのウィルスを設定しているんだろうけど、この手の映画にそんなんいりませんって!もっと会社あるあるで楽しみたかったのに、いちいちそれが鼻について仕方ありませんでしたわ。社長が死んだ平社員の死体におしっこかけるシーンなんて、きっと経営者に対する皮肉が込められているんだろうけど、さすがにやり過ぎでみていて不愉快!あくまで今の地位にしがみつこうともがく主人公にもいまいち共感できず…。期待してたものと違い過ぎて、僕はいまいち楽しめませんでした。すんません、4点で。
[DVD(字幕)] 4点(2020-03-20 23:41:22)
1512.  ラヴレース 《ネタバレ》 
1970年代に一世を風靡した伝説のポルノ映画『ディープ・スロート』。成人向けでありながら全米で大ヒットしたこの作品で主演を務めたのは、ほぼ素人同然の女の子、リンダ・ラヴレースだった。本作は、僅か7日間の撮影で一躍セックス革命のシンボルとなった彼女の半生を実話を基にして描いたもの。確かに興味深い題材ではあるし、伝説のポルノ女優を演じたアマンダ・セイフライトの身体を張った演技も大変良かったとは思うのですが、いかんせん基礎的な演出力が全然足りていない作品でしたね、これ。もう素人レベルと言っても過言ではありません。ドラマの最大の焦点となる、リンダがいかにして『ディープ・スロート』への出演を決意したのかや撮影現場がどのようなものであったか、またほぼヒモ状態だった夫との破綻した結婚生活などと言った重要な部分がことごとく的を外しちゃってます。「そこ、もっと突っ込んで描くとこでしょー!」って何回思ったことか。そして、本作の最大の失敗は、リンダの両親が娘がポルノスターとなったことを知るシーンがほとんどなかったこと。厳格なカトリックである母親がその事実をどのように受け止め、そしてその後いかにして娘と向き合うことになったのかという最も大切な部分がかなりあっさりと流されちゃってます。映画として、これではテーマに対する踏み込みが甘いと言わざるを得ません。また、時間軸の扱いもまるでなっちゃいない。全体を通して、今がいつの時代のエピソードなのかかなり分かりづらい。正直、お金を取って観客に観てもらうレベルに全然達していません。大胆なヌードを披露したアマンダ・セイフライトがかなり魅力的だっただけに、なんとも残念な作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2020-03-18 23:41:14)
1513.  アルファ 帰還(かえ)りし者たち 《ネタバレ》 
時は今から2万年前、まだ氷河期時代の雪に覆われたヨーロッパ。過酷な環境の中、当時の人類はマンモスをはじめとする獣を狩ってその命を繋げていた。父とともにいつものように狩りをしていた青年ケダは、ある日、獲物からの反撃に遭い崖下へと突き落とされてしまう。目覚めてみると、荒れ果てた荒野に独りっきり。父や仲間たちは彼のことを諦め、泣く泣く家族の元へと帰ってしまったらしい。なんとしても部族の元へと帰ろうと決意するケダだったが、行く手には様々な大自然の困難が待ち受けていた。大雨、嵐、狼の群れ、猛吹雪、飢えと渇き……。そんな彼の孤独な旅路を助けてくれたのは、同じく群れからはぐれた一匹オオカミの“アルファ”だった――。文明誕生以前の古代を舞台に、青年と一匹の狼との種を越えた友情を描いたネイチャー・アドベンチャー。と言う設定を聞いてまず真っ先に思い浮かべるのは、かつてローランド・エメリッヒが撮ったネイチャーおバカ映画の迷作『紀元前一万年』でしょう。でも、主人公たちが皆流暢な英語を喋っていたあちらとは違い、本作では一応当時の言葉っぽい言語を喋っていて、まだリアリティに対する拘りが感じられました。とはいえ、本作で勝っているのはそこぐらい。仲間からはぐれた若者がただ家に帰るだけという、大して中身のない薄っぺらいお話がひたすらダラダラ続くものだから、もう最後まで眠たくって仕方ありません。映像の方も、よくあるネイチャー・ドキュメンタリーで何度も観たことあるような「あー、確かにキレイだね~。大自然マジサイコー。カレンダーにして飾っときたいわぁ」ってレベル。肝心のおおかみ君がけっこうしっかりと演技していたのでなんとか最後まで鑑賞できましたが、わざわざ時間を割いてまで観るべき内容ではありませんでした。
[DVD(字幕)] 4点(2020-03-11 16:20:27)
1514.  モンスターズ/悪魔の復讐(2018) 《ネタバレ》 
1892年、8月4日。マサチューセッツ州のとある豪邸で起こった凶悪な殺人事件。当主であるアンドリュー・ボーデンとその妻が、斧で顔面を元の形が分からなくなるほど何度も強打されるという残忍な手口で殺害される。しかも逮捕されたのが彼らの実の娘だったということで、当時世間でセンセーショナルな話題を振りまいたことでも有名な未解決事件だ。本作は、後に一転して無罪となった娘リジーの犯行に至るまでの6カ月を当時一家の召使いであったブリジットの視点から描いたサスペンス・スリラー。ブリジットを演じるのは、『トワイライト』シリーズで一躍人気女優となったクリステン・スチュワート。リジー役には、アカデミー賞にノミネートされたこともある実力派のクロエ・セヴィニー。彼女たちが実は秘密の同性愛的関係にあり、ともに恨みを抱いていた被害者を二人協力して殺害したのではないかという新たな?解釈で描いているのが本作のポイント。娘であるリジーは持病の癲癇を理由に父から虐待に近い抑圧を受けていて、召使いであるブリジットは夜な夜な彼から性的虐待を受けていた――。このことを映画の三分の二近くもの時間をかけて丹念に描いている。だが、正直自分にはこれが退屈で仕方なかった。やたらと暗い画面でダラダラダラダラ続くので途中から眠気と闘いながらの鑑賞となってしまった。しかも物語の焦点となる、この二人の百合的関係も鳥小屋でちょろっとキスして抱き合う程度。この二人の歪な関係性をこそ最も力を入れて描くべきだったのに、これでは極めてバランスが悪いと言わざるを得ない。ようやく殺害にいたるシーンも二人が協力して斧で殴り殺すだけという何の捻りもない展開で、肩透かしもいいところ。大胆なヌードを披露した主演女優二人も、これでは単なる脱ぎ損ではないか。どうせ脱ぐなら、もっと百合シーンでこの二人のヌードを見たかった。クリステン・スチュワートの形のいいおっぱい(クロエさんの方は正直どうでもいい!笑)に、+1点。
[DVD(字幕)] 4点(2020-03-07 23:56:34)
1515.  エリザベス∞エクスペリメント 《ネタバレ》 
舞台は、人里離れた小高い丘の上に建つ豪華な別荘。そこに、持ち主であるノーベル賞を受賞した老科学者が若き婚約者を連れてやってくるところから物語は始まる。婚約者の名は、エリザベス。まるで人形のような完璧な美貌の持ち主である彼女を迎え入れるのは、科学者の息子である盲目の若者と家政婦のような謎の女性。誰もが何か秘密を隠しているような別荘の中で、科学者とエリザベスの愛欲に満ちた新婚生活が始まる。沢山の高価な服に高級な家具調度品、何不自由ない満たされた日々。だが、エリザベスは拭い切れない違和感を抱き始めるのだった。夫の目を盗み、秘密の地下室へと忍び込んだエリザベスは、そこであり得ないものを発見してしまう。それは昏睡状態で保存された、自分と瓜二つの若き女性だった――。果たして自分は何者なのか?エリザベスの出生の秘密を巡り、衝撃の物語が今幕を開ける……。とまあ、ここでぶっちゃけてネタバレすると彼女はこの科学者が創り出したクローンなわけなのですが、こんな単純なお話なのに、こんなにこんがらがったストーリー展開にする意味が分からない作品でしたね、これ。エリザベスの基となった人間はこの科学者の亡くなった奥さんで、しかも6体しか作り出せなかったのに、約束破って秘密の地下室に入ったからって簡単に殺しちゃうこの科学者の行動がまず意味不明過ぎます。物凄く怪しさ満点でしかも指紋認証で簡単に入れるのに、「この部屋に入ってはいけない」なんて言ったら誰だって入りたくもなりますって!え、これは「ここには誰も隠れてへんで!」って言う往年の吉本新喜劇のネタですか(笑)。さらにこの別荘の住人である女性科学者の謎の経歴やら実は息子もクローンだったという無駄にややこしいうえにさして盛り上がりに欠けるエピソードを絡めてくるもんだから、後半はもう眠たくって仕方なかったです。中途半端に哲学的な会話を盛り込んでみたり、全編にわたって変に凝った撮り方をしたりするのもこの面白くなさに拍車を掛けています。大胆なヌードを披露してくれたエリザベス役の女優さんも確かにキレイなんですけど、なんだかお人形さんのような作り物めいた感じなので、そこまで僕の股間に響かず…。うーん、観るだけ時間の無駄の凡作でした。4点!
[DVD(字幕)] 4点(2020-02-16 23:52:45)
1516.  ブラック・クランズマン 《ネタバレ》 
何故か白人至上主義団体「KKK」の潜入捜査官となった黒人刑事の物語を実話を基に描いたコメディタッチの社会派サスペンス。監督は長年黒人としてのアイデンティティを追求し続けるベテラン、スパイク・リー。アカデミー作品賞ノミネートということで今回鑑賞してみたのですが、うーん、率直に言ってさっぱり面白くなかったんですけど、これ。実話を基にしたのかなんか知りませんが、大して面白くもない話が最後までダラダラダラダラ。最後の方でようやく潜入捜査ものとして面白くなりそうと思ったのに、さして盛り上がることもなくあっさりと終了しちゃいました。そして最後はいつものごとく、説教臭くて押しつけがましい政治的メッセージを一方的に垂れ流して終わり……。やっぱり僕は、この監督とはつくづく相性が悪いのだなぁと再認識してしまいました。昔はもっとこの硬派な政治的スタンスの中にもポップでラディカルなセンスが冴えていてそれがとても心地よかったイメージがあったのですが、いつの間にこんな説教親父になってしまったんですかね。そもそも何故、電話と本人で担当を分けて潜入捜査する必要があったのでしょう?よりリスクが増すだけなのにどうしてこういう手法を取ったのか、その根本的な部分に説得力が欠けていたのもどうかと思います。すんません、4点で。
[DVD(字幕)] 4点(2020-02-03 23:31:18)(良:1票)
1517.  ヤング・アダルト・ニューヨーク 《ネタバレ》 
ニューヨークでそれなりにおっしゃれーに生きてるオレたち四十代夫婦が出会った、これまたおっしゃれーに生きてる二十代夫婦。ヤング・アダルトなそんな二組の夫婦のすったもんだをあくまで軽くおっしゃれーに描いたコメディ作品。正直言ってこういう都会的で斜に構えたような作風は嫌いです。怪しげな新興宗教施設で幻覚剤を呑んでみんなでゲロ吐くシーンなんて、ばっちいだけで何が面白いのかさっぱり分かりません。こればっかりは好みの問題なので如何ともしがたい。ベン・スティラーやナオミ・ワッツ、アダム・ドライバーやアマンダ・セイフライトといった、豪華で華のある新旧役者陣共演に+1点!
[DVD(字幕)] 4点(2020-01-31 08:50:11)
1518.  ウトヤ島、7月22日 《ネタバレ》 
2011年、7月22日金曜日。ノルウェーの保養地ウトヤ島において、銃乱射事件が発生。警察に扮装した犯人は、当時開催されていた労働党青年部のキャンプ参加者をただ黙々と襲い続けた。72分間にも及ぶ凶行の結果、77名もの尊い命が奪われることになった。本作はその実際にあったテロ事件を背景に、ただ現地に居たというだけで悲劇に巻き込まれた若者たちを描いたものである。何より特徴的なのは、実際の犯行時間と同じ72分間、ひたすらワンカット編集なしの映像が続くところだろう。ある一定の臨場感と緊迫感を生み出すことに成功している。だがこれは僕の個人的な感想だが、本作の見るべきところはそれぐらいしかないのではないか。何処にでもいるような若者たちがただひたすら逃げ惑う映像が延々と続き、肝心の犯人の姿は一瞬画面に出てくる程度、あとはずっとパーンパーンという銃声が機械的に鳴り響くだけ。このワンカット映像をいったい何度撮り直したのかは分からないが、構成も物語展開も非常に稚拙。初めてこのキャンプ場で知り合ったという学生と将来の夢をひたすらだらだらと語り合ったり、中盤に出ていた少年が最後唐突に何の脈絡もなく死体になっていたりと伏線も起承転結も何もあったもんじゃない。同じくワンカットで撮った作品に日本の『カメラをとめるな』があるが、あちらは緻密に考え抜かれた構成でしかも四度も撮り直したと聞く。対して本作、どうにも行き当たりばったりでカメラを廻しただけのようにしか思えず、物語としては底が浅いと言わざるを得ない。誤解を恐れずに言えば、一編の物語としてただ単純につまらないのだ。実際に起こった悲劇を基にするのなら、何より優れた物語に昇華させるのが表現者としての最低限の礼儀――被害者や遺族に対して――ではなかろうか。最後のテロップによるとこれは監督の完全なる創作とあり、それならばより表現者としての覚悟が必要になると思うのだが、この監督にそれはあったのだろうか。事件の被害者を利用した、この監督の売名行為のようにさえ思えて僕には不快感しか残らない作品であった。
[DVD(字幕)] 4点(2020-01-21 02:47:09)
1519.  レプリカズ 《ネタバレ》 
愛する家族を救うために禁断の技術に手を出してしまう科学者を描いたSF・スリラー。交通事故により最愛の家族を四人とも一瞬で失ってしまった科学者。哀しみに暮れる彼は、自らの専門分野である最先端のクローン技術を駆使してなんとしてもそんな家族を再生させようとするのだが……。主演を務めるのは人気俳優キアヌ・リーヴス。SF版『ペット・セメタリー』と言った趣きの作品なのですが、これがなんか全体的に残念な映画でありました。そう、アイデアは凄くいいんですよ、これ。失われた家族は四人、でもクローンを作る機械は三つしかない。主人公は仕方なく一番下の娘を居なかったものとして、彼女の記憶を全員から消去して再生させる。復活した家族とともに今までと同じ生活を営もうとする主人公、でも家族は拭いきれない違和感を感じはじめ……なんてすんごく面白くなりそうな設定じゃないですか。でも、残念ながら本作はそうはならない。きっと脚本が練られていないせいで突っ込みどころが満載なせいでしょう。「そこ、もっと丁寧に描くべきでしょー」や「え、そこをもっと膨らませてくださいよ」ってところが多すぎて、いまいち盛り上がらないままだらだらと終わってしまいました。例えば、自分たちが再生されたクローンであるという事実を終盤まで秘密にしておいて、それまでの平穏な生活に徐々に違和感を感じ始める妻の視線で描くとかしたら、絶対もっと面白くなっただろうに(家の中に残された手掛かりを辿っていくと、実は自分が忘れてしまった末の娘が居た!なんて終盤で判明したら、絶対観客の度肝を抜けたはずなのにね)。と、素材は凄く良かっただけに、なんとも勿体ない作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2020-01-05 00:51:28)(良:1票)
1520.  インサイド(2016)(レイチェル・ニコルズ主演) 《ネタバレ》 
私が手伝ってあげるわ、あなたが赤ちゃんを産むのを――。不幸な事故により、聴力と最愛の夫を失ってしまった妊娠中の女性サラ。高性能の補聴器を頼りに、遺された一軒家で独り暮らす彼女にとって、何とか無事に育ってくれたお腹の赤ちゃんだけが希望の光だった。だが、辛い思い出が残るこの家を手放し新たな地で再起を図ろうとした矢先、その“女”がやってくる――。雨が降り続く人通りの少ない夜、サラは突然家に押し入ってきた見知らぬ女によって恐怖のどん底へと叩き落されてしまうことに。何とかバスルームへと逃げ込んだものの、頼みの綱である補聴器は壊れて役に立たなくなってしまう。しかも、サラは女によって出産を促す薬を投薬され今にも陣痛が始まりそうになっていた。果たしてこの女は何者なのか?女の真の目的とは?そして、サラは女の魔の手から抜け出し、無事に赤ちゃんを出産することが出来るのか?謎の女に追い詰められ、恐怖の一夜を過ごすことになった女性を描いた不条理系サスペンス・スリラー。明らかに低予算で撮られたであろう、そんなよくあるワンアイデア・ワンシュチュエーションのB級作品なのですが、これがまあ設定に無理がありまくりで僕は全く物語に入り込めませんでした。だいたい一軒家に自分一人しか居ないのに、家のポストに鍵を入れて寝るというこの妻の神経がおかしすぎます。百歩譲ってそういう詰めの甘い女性だったとしても、一度不審者が現れて警察まで呼んだのなら、さすがに鍵は回収しましょうよ。また、途中で何度も警察が現れるのですが、こいつら揃いも揃って無能すぎ!女一人に簡単に騙され、しかもわざわざ殺されるために一人になるというぼんくら具合。無線で助けを呼んだのに、警察の応援がいつまで経っても一向に駆けつけてこないというのもおかしすぎます。途中、主人公が間違って自分の親を殺してしまうというシーンも胸糞悪いだけで物語上何の意味もないですし。そして、最後は無事に赤ちゃんを産んでめでたしめでたし……。何?この取って付けたような薄っぺらいハッピー・エンド。うーん、正直観る価値はなかったですね。
[DVD(字幕)] 4点(2019-12-17 21:51:43)(良:1票)
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