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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2402
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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141.  スパイナル・タップ 《ネタバレ》 
大槻ケンヂ大絶賛のカルト・ムーヴィー。架空のロック・バンド『スパイナル・タップ』の全米公演を記録したこれまた架空のドキュメンタリーなのですが、このバンドのキャラがまた良く創り込まれていて実在のバンドとしか思えないリアルさ。実際クリストファー・ゲストらは演奏もできて、フレディー・マーキュリー追悼コンサートにスパイナル・タップとして出演したそうで、もはや『半架空』バンドと言えるのでは。ロック好きならすぐ判るネタが満載ですが、私のようにイマイチその方面に疎い者でも十分楽しめます。冷静に考えれば冗談だと判るネタでも、ドキュメンタリー風に描かれると違和感がないということに驚きました。また演奏される曲の歌詞が下ネタだらけで笑わせてくれます。ただ難点は字幕翻訳で、どう見てもおかしな訳ばかりで何とかしてほしいところです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-11 15:34:32)
142.  インテルビスタ 《ネタバレ》 
国外の製作映画からは暴利をむさぼると悪評が高いチネチッタ(テリー・ギリアムの『バロン』事件は有名)が設立50周年記念で製作された映画。監督は生涯ほとんどチネチッタで自作を撮ったフェリーニですが、さすがフェリーニだけあって現実と過去と空想が織り交ざった作品になりました。『インテルビスタ』とはイタリア語で『インタビュー』という意味らしいのですが、日本から来たTVクルーの取材を受けて映画を製作する現代と、監督になる前の若き日のフェリーニが記者としてチネチッタで大女優を取材する過去が混然となって進行してゆきます。そして圧巻はアニタ・エグバーグとマストロヤンニが再会する彼女の自宅でのシークエンスで、エグバーグがすっかりフェリーニ好みの巨漢女になってしまったのには驚きました。でもこの二人がツー・ショットで画面に登場するともうそんなことはどうでもよくなり、思わず感涙してしまいました。エグバーグが感動のあまりキッチンで涙ぐむシーンがあるのですが、これは演技ではなく実感情なのではないかなと思います。フェリーニがいわば『ラス前』でこの映画を撮ったことには感慨深いものがあります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-10 11:26:40)(良:1票)
143.  歌え!ロレッタ 愛のために 《ネタバレ》 
とにかく一度観てください、シシー・スペイセクの歌の上手いことにびっくりしますから。カントリーは日本では一番なじみがないジャンルですが、ロレッタ・リンは美空ひばり、カントリーは演歌だと思えば判りやすいかも。シシー・スペイセクは13歳のロレッタまで演じていますが、不思議と違和感がないんです。またトミー・リーがいい味出しているのですよ、髪の色が金髪っぽいので始めは彼とは気づきませんでしたが。お舅さんとの約束を簡単に破るところなぞキレまくるいつものトミー・リーかと思いきや、これが奥さんを深く愛してマネージャーに徹するいいキャラでした。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-09 20:49:57)
144.  ストリート・オブ・ファイヤー 《ネタバレ》 
お話の展開はまるっきり西部劇なんですけど、不思議と引き込まれてしまう迫力があります。特に冒頭15分は映画史に残るカッコよさで、ダイアン・レインのパフォーマンスは今観ても鳥肌ものです。リック・モラニスがあの顔で気障な台詞を連発するのには笑っちゃいます。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-06 18:01:59)
145.  ビクター/ビクトリア 《ネタバレ》 
実は期待しないで観たのですが、結構面白かったですよ。細かいギャグが連発されますが、この監督にしては上品な展開で、粋なコメディとなっています。それにしてもジュリー・アンドリュースの芸達者なこと!そして、ロバート・プレストンがまた可笑しくて、完全にジェームス・ガーナーは喰われていました。ラストシーンは抱腹絶倒です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-11-24 23:17:40)
146.  サロメ(1987) 《ネタバレ》 
ちょっとこれは一度観たらクセになります。劇中劇としてオスカー・ワイルドの『サロメ』が上演され、これがどれだけ原作戯曲に近いのか判りませんが、ヴィクトリア朝時代では上演禁止になるのも納得するなまめかしさ。中でもサロメ役のイモジェーン・ミライス・スコットという女優は、「こいつは一体何者だ?」と言いたくなるほど不思議なキャラです。クライマックスのサロメのダンスも、思わず『あっ』と声が出るような仕掛けがありびっくりしました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-19 23:39:14)
147.  レイジング・ブル
ボクシング映画はあまり好みではないけど、この作品は何度も観ちゃうんだなあ。スコセッシは実在のラモッタをリアルタイムで観ていただけに、単なる伝記物ではなく彼の栄光と没落を一大叙事詩として再現してくれました。同じブロンクス出身だけに思い入れも深かったのでは。キレるところはキレるけど、ジョー・ペシが他の出演作に比べると冷静な役柄でいい味出しています。ペシとデ・ニーロの掛け合いシーンは、まさに名優同志のシンフォニーという感じで魅了されました。ボクシング・チャンプから芸人になったと言えば、日本ではガッツ石松ということですかね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-15 23:20:33)
148.  サルバドル/遥かなる日々 《ネタバレ》 
オリバー・ストーンの気迫がひしひしと伝わってきます(良い意味でも、悪い意味でも)。ただ自分としては、ゲリラ側の描き方が非常に類型的なのが気に入らないところです。まあ、監督の心情が出ているところなので仕方ないでしょうが。右翼の暴力はダメで左翼の暴力は許される権利だと言っているのと同じですよ。ゲリラが捕虜を処刑するシーンなどとってつけたような印象しか与えません。ジェームズ・ウッズの熱演にプラス2点。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-10-13 11:49:31)
149.  愛と哀しみの果て 《ネタバレ》 
実は私は邦題が「愛と~」とつく映画にアレルギーがあって、70~80年代に撮られたこれらの作品をリアルタイムで観たことがありませんでした。この映画も今回初めて観ましたが、さすがシドニー・ポラック監督らしく王道中の王道を行くロマンスで、想像していたよりはるかに楽しめました。自分の琴線に響いたのはブロア男爵役のクラウス・マリア・ブランダウアーの演技で、ロバート・レッドフォードの死をメリル・ストリープに告げに来るシーンに、怠け者で遊び人なのに彼が不思議とすごく男らしく感じてちょっとホロりとさせられました。ジョン・バリーの音楽がまた美しくてこの作品の印象を良くしています。あの素晴らしいアフリカの空撮は、やはり劇場のスクリーンで観ないといけませんね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-15 21:12:19)
150.  トッツィー
まさか自分がダスティン・ホフマンの女装にここまで引き付けられるとは予想外でした。なんというか、存在感がある女装ですね、すっかり見入ってしまいました。男に戻ったホフマンの眉毛が薄いのがまたおかしい。雑誌の表紙を飾ったりなどのエピソードは、ちょっとやりすぎ、いくらなんでもばれるだろうと突っ込みたいところですが、このシチュエーションはファンタジーなのだからまあしょうがないでしょう。また、全編に流れるデイブ・グルーシンのスコアが懐かしい80年代の雰囲気を思い出させてくれます。主題歌"It Might Be You"は、多分誰でも聞いたことのある名曲です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-17 01:39:51)
151.  ブロードキャスト・ニュース 《ネタバレ》 
主役三人の丁寧な演技が光り、それぞれの個性がきちんと描かれているのが良かった。この監督はこういう役者の演技を引き出すのが本当に上手。中でもアルバート・ブルックスは、こんなに上手い演技をする俳優とはこの作品で初めて知りました。ラスト、バラバラになった三人が7年後に再会し、各自の道を進んでいることを確認しながらまた別れてゆく展開は、大人のストーリーだと感じました。それにしてもホリー・ハンターはちっこいですね、ジョーン・キューザックと抱き合うシーンではまるで大人と小学生ぐらいの背丈の違いでした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-07-16 23:14:40)
152.  エンゼル・ハート 《ネタバレ》 
この作品の陰影の深い映像は、後の映画に随分影響を与えていますね。たとえば「セブン」とか。デ・ニーロのルシファーは、初見のとき強烈な印象を残してくれまして、その後地上にやって来たルシファー(悪魔)と言えばこの映画のデ・ニーロというイメージがいまだにあります。疑問なのは、このルシファーさんは結局何がしたかったのかということで、ハリーが自分は本当は誰なのかを思い出さないと魂がおいしく食べられないのかなどと考えてしまいました。最近復活してきましたが、この頃のミッキー・ロークは本当にいいですねえ。不精ひげ生やして汗まみれというのがこれほど似合う俳優は珍しいのでは。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-06-28 23:52:20)
153.  メル・ブルックスの大脱走
エルンスト・ルビッチのオリジナルは未見なのですが、これはこれで楽しめる作品です。メル・ブルックスは自作に出演するとこれでもかこれでもかというほどクサイ芝居をするのが厭だったのですが、どうしてどうして、本作では鮮やかなコメディ演技で感心しました。歌う場面はさすがに年を感じさせて苦しかったですが。大女優アン・バンクロフトのコメディエンヌぶりもさまになっていました。
[DVD(字幕)] 7点(2009-06-01 23:37:47)
154.  女と男の名誉 《ネタバレ》 
マフィアのお話ですが、語り口が絶妙ですね。シリアスでないけれど、コメディでもないというヒューストン流のストーリーテリングは好みが分かれるところでしょうが、私は好きです。ジャック・ニコルソンが押さえた演技をしているのは珍しいですね。また、アンジェリカ・ヒューストンがドンフェルドの衣裳が素晴らしいこともあり、ゴージャスです。ちょっと不満なのは、アンジェリカ・ヒューストンが中盤からストーリーに絡まなくなって、ラストシーンまで画面に表れなくなってしまうことです。キャスリーン・ターナーともっと絡ませてやると、お話がもっと面白くなったと思うんですけど。そう言えば、この映画の中でアンジェリカ・ヒューストンとキャスリーン・ターナーが一緒のシーンがひとつもなかったような気がします。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-03-25 00:24:38)
155.  愛と追憶の日々 《ネタバレ》 
この映画はコメディタッチで始って、最後はいわゆる「難病もの」で終わるのですが、全編通して穏やかな雰囲気で演出しているところが良かったです。デブラ・ウィンガーのご臨終場面など、今まで見た映画のなかで最もあっさりした主役の死亡演出でした。「えっ、これで死んじゃったの」っていう感じですが、こういうのもいいなあと思います。日本の映画監督やTV演出家たちよ少しは見習ってください。俳優の演技がじっくり見れる映画です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-01-08 20:52:37)
156.  ザ・フォッグ(1980) 《ネタバレ》 
ジョン・カーペンターの初期ホラーとしては、本作がいちばんまとまっているんじゃないかと自分は思います。もくもくとまるで煙の様な海霧が町を襲ってきて中から亡霊が復讐に現れるなんて、もう王道の怪談噺なんですよ。すでに80年代になってスプラッター系のホラーが主流になりつつあるときに、グロさを抑えた演出で勝負しようとしたカーペンター親父の心意気を買ってあげようじゃないですか。と言いつつも、イマイチ脚本が判りにくいのと雑なところのも事実。亡霊たちはけっこう殺しまくってた印象があるけど実際は100年前に自分たちをハメた連中の子孫6人だけ、意外と節操がありますね(笑)。この映画ではヒロインと言っても良い様な三人の女性キャラ、ラジオのDJ=エイドリアン・バーボー、町長=ジャネット・リー、ヒッチハイカー=ジェイミー・リー・カーチスが結局なんの交差もなくただその晩に町にいただけという展開は失敗でしょう。少なくともジェイミー・リー・カーチスは必要ないキャラだったんじゃないかな、まあこれは元祖絶叫クイーンである母親ジャネット・リーを引っ張り出すための戦略だったのかもしれません。もっとも本作ではジェイミー・リー・カーチスは絶叫するシーンはなかったですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-02-23 23:07:25)
157.  ペット・セメタリー(1989) 《ネタバレ》 
原作がスティーヴン・キングで脚本も本人が書いているのだからまさに純粋なキング・ワールドなんだけど、この後味の悪さは『ミスト』と肩を並べるぐらい。もっとも『ミスト』のバッドエンディングは映画独自のものなんだそうで、本作のほとんど悪趣味と言えるテイストはキングの本性がむき出しになった感じですかね。キングの家族愛が根底にあるストーリーには陰惨な結末になる傾向が見受けられ、この人の人生経験が反映されているのな。それでも怪談噺としては良く出来ている映画じゃないでしょうか。善玉幽霊として狂言回し的な絡み方をするパスコー君はユニークなキャラですけど、もしキング以外の脚本家なら絶対登場させないだろうな。アメリカには欧州みたいな怪談のネタになるような歴史が無いんですけど、本作みたいに原住民の伝説や霊界を基にしてストーリーを組み立てるのは良いアイデアだと思います。ラストの蘇った息子の暴れっぷりやビジュアルを観ていると、もうこりゃあ『チャイルドプレイ』のチャッキー人形の実写版じゃないですか!親父の注射であっさり冥界に戻されるところなんかはチャッキーと違って可愛げというか哀れみは感じました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-07-10 22:30:44)
158.  ボーダー(1982) 《ネタバレ》 
現在では大げさに言うと星の数ほど製作されている“メキシコ国境もの”映画のはしりのような作品、レーガン政権が始まった80年代初頭からこのテーマが注目されるようになってきたんですね。言ってみればこのジャンルの映画の基礎型みたいな感じなんだけど、ジャック・ニコルソン、ハーヴェイ・カイテル、そしてウォーレン・オーツという豪華な顔ぶれのキャスティングなのになんか盛り上がらないんだよね。決して正義感に溢れるキャラじゃなく派手好きな女房に振り回される国境警備隊員を演じるニコルソン、そんな男が汚職に手を染めながらもふとしたきっかけで乳飲み子を抱えて国境地帯に流れてきた姉弟を無償の愛で助けようと奔走する。ここはさすが名優ジャック・ニコルソン、抑えた演技ながらも自らの行動を変革して、くたびれた空しい人生を建て直そうとする男を好演しています。この映画というか脚本の難点は、メキシコ女性の「なぜ私を助けてくれるの?」という疑問に「それを言っても理解されないだろうな」というニコルソンのセリフの通り、観ている方にしてもそれが判りにくいところなんです。ニコルソンの内面の葛藤をもっと観客に見せる脚本じゃないといけなかったんじゃないでしょうか。監督は60年代英国ニュー・ウェイブ・シネマの旗手だったトニー・リチャードソンです。本作でのニコルソンと妻のヴァレリー・ペリンとの関係性は、やはり奔放な妻に引きずられるリチャードソンの遺作である『ブルースカイ』のトミー・リー・ジョーンズとジェシカ・ラングに似ているなと感じました。 まあこれがブルース・ウィリスあたりが主役なら汚職同僚のハーヴェイ・カイテルやウォーレン・オーツなんかもバッタバッタと撃ち殺すオチになるんだろうけど、カイテルは銃弾があたってタイヤがパンクした車に押しつぶされオーツは勝手に横転した車が炎上して焼死、密入国ビジネスの元締めに至っては転んだらショットガンが暴発して頭を吹き飛ばされて自滅。要はニコルソンが直接殺した相手は皆無で、こういう捻ったところがニコルソンらしいと言えます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-05-12 22:00:53)
159.  白いドレスの女(1981) 《ネタバレ》 
『氷の微笑』と双璧をなす80~90年代悪女映画の金字塔、本作のマティ・ウォーカーのさらなる進化形が『氷の微笑』のキャサリン・トラメルということになるでしょう。この映画の同年には『郵便配達は二度ベルを鳴らす』もリメイクされていますけど、長い間途絶えていたファム・ファタール映画は80年代が始まるや否や復活したって感じです。 舞台がフロリダ近辺みたいですけど、それにしても登場人物がみんな汗かきすぎ。80年代のアメリカなんだから、室内にエアコンぐらい普及してそうですけどねえ。男性の汗じみが拡がったYシャツ姿が苦手なのは、自分だけでしょうかね。ストーリー自体は、今や四十年も経って似たような映画は山ほど撮られましたので新鮮味は薄くなってしまいましたが、当時としては卓抜なストーリーテリングと賞賛してもいいんじゃないでしょうか。でも粗というか、この映画には大きく絞っても難点と言えるところが二つあります。一つはマティとメリー・アンが実際に交流しているところを、弁護士ネッドが見てしまうという展開。これがラストのオチが観客に受け入れやすくなるというのが監督の意図だったのかもしれませんが、かえって深く考えてみるとウソ臭さが目立って逆効果だった感じです。そしてもっと大きい難点は、「なんでネッドは殺しを決意したんだろう?いくらなんでもアホ過ぎない?」ということに尽きます。少なくともマティは劇中では夫殺しを懇願するようなことはしていない、いくら床上手といっても二流とはいえ弁護士の男をあの技だけで操れるもんでしょうかね。でも、この映画の中ではマティの悪女的な行動を観客に一切見せない演出で、これは上手いストーリーテリング思います。舞台経験が豊富だったとはいえ、映画デビュー作でアラサーなのにバンバン脱ぎを見せてくれたキャスリーン・ターナーにも敬意を表しておきましょう。 それにしても、映画の中で完全犯罪に成功するのはなんで女性ばっかりなんでしょうかね?男ってやっぱアホなのかな?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-11-10 22:55:52)
160.  白と黒のナイフ 《ネタバレ》 
ハリウッド製法廷映画には“外れなし”とまでは言わないけど、水準以上の作品が多いのは確かです。その中でも本作はストーリーテリングや結末などはすでに古典の部類になるんじゃないでしょうか。 そうは言っても自分が先に観たというだけではなく、類似の結末のケヴィン・コスナーの『追いつめられて』と比較するとかなり落ちるというのが正直な感想です。脚本を書いたのは『氷の微笑』や『ショーガール』のジョー・エスターハスですから、ケレン味はともかくとしてけっこう粗っぽい展開のストーリーだなと思います。最大の「?」は、いくら妻と使用人が惨殺されたからといっても、あんな状況証拠だけでジェフ・ブリッジスが起訴できるのか?ってことでしょう。凶器すら発見されていないんですからねえ、でもそれを言っちゃあ物語が始まらないか(笑)。そんな状況で検察側も弁護側も、ブリッジス夫妻のダブル不倫を暴く証人を都合よく見つけてくるところはなんか出来過ぎなんだよな。まあ普通に観ていれば犯人はあの人だってのは判りますし、上映始まってから半分以上の時間が過ぎるまで他に犯人として疑われそうなキャラがいないんですから。グレン・クローズはまだわかい頃とはいえさすがの演技力ですが、簡単に依頼人と寝ちゃう女弁護士にはちょっと引きます、まあこれは彼女の演技のせいじゃないですけどね。本作の方が先に撮られてますけど、結末といい『危険な情事』とは真逆のキャラだったのが面白い。ジェフ・ブリッジスも、単に有能な好人物と見えるけどいろいろとウラがありそうなところを上手く演じています。でもいちばん好感が持てて美味しいところを持って行ったのは、ロバート・ロジアが演じた調査員だったのは間違いないでしょう。 ラストでクローズに返り討ちにあった男が黒覆面をはがされて素顔を見せるところ、前後の思わせぶりな撮り方から実は皆が予想するあの人じゃなくて意外な人物だったという展開、と思いきやごく平凡な結末、ヘンなところでもったいぶるな!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-06-15 23:21:49)
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