1721. ウィンダミア夫人の扇
小説は情景を思い浮かべ、サイレントは会話を想像しながら楽しむものかもしれない。だが想像力に乏しい私にはどうも苦手だ。この映画もおもしろそうな舞台劇に思えるのだが、映画としてはおもしろく感じ取れない。平均点を下げて申し訳ないが、私の点数は作品自体のできや良さではなく、私の理解度として勘弁してもらいたい。 [DVD(字幕)] 5点(2014-07-11 05:59:21) |
1722. 春を背負って
雄大な大自然を圧倒的なスケールと過酷さの中で描いた「劒岳 点の記」を見た後では、いかんせんかすんでしまいそう。前作より人間ドラマ的になったものの、ストーリーには深みがない。やはりこの監督は撮影監督であって、脚本監督でないのかもしれない。山小屋の存在意義は理解できるものの、大自然のきびしさはいまいちだった。それにしても、60kgの重い荷物を背負って急勾配の山を登るなんて人間業とは思えないが・・・、驚嘆の一言。 [映画館(邦画)] 5点(2014-07-10 13:32:29) |
1723. グレン・グールド エクスタシス
伝記というよりもグレン・グールドの演奏に的をしぼったドキュメンタリー。60数分という短い尺ながら、いろいろな人のグールドへの賞賛や評が延々と続き単調さを感じる。よほどグールドファンでなければおもしろくないかもしれない。かくいう私もDVD鑑賞を中断していたのだが、「天才ピアニストの愛と孤独」(2009年作)を見てから改めて見直すことになったのだが・・・ [DVD(字幕)] 5点(2014-07-07 16:07:49) |
1724. ドッグヴィル
実験的な手法で最初は大変興味深かったし、映画は何かを象徴しているのだなと感じつつ見ていたが、終盤に近づくにつれだんだん嫌気がさしてきた。そしてあのラスト、大変後味悪いものになってしまった。そういえば、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」も救いようのないラストだったことを思い出してしまった。 [DVD(字幕)] 5点(2014-07-05 21:50:08) |
1725. ニノチカ
コチコチ頭の女性軍曹のニノチカにまずびっくり、レオンと会って大笑いをするのにまたびっくり、そしてその後の変わりっぷりにまたまたびっくりさせられた。ストーリーもおもしろく資本主義国では良い映画だろう。だけどソ連では上映禁止になるのももっともだ。映画はお互いの国の良さを認め合うものであってほしい。 [DVD(字幕)] 5点(2014-06-22 07:15:28) |
1726. 家族の灯り
ジャンヌ・モローは最近「クロワッサンで朝食を」でお目にかかったばかりだが、クラウディア・カルディナーレについては何十年ぶりだっただろう。「刑事」や「ブーベの恋人」など若き姿しか知らなかったので大変興味深く期待して見た。映画はシベリウスのヴァイオリン協奏曲をバックに港にたたずむ一人の男を映し出すシーンから始まる。不穏な雰囲気を醸し出すオープニングは実に印象的、あたかも光と影の芸術家レンブラントが描く絵のようでもある。ところが一転して貧しい家の一室、中央にテーブルと椅子があるだけ、そして家族や来訪者のおしゃべりが続く。舞台はほとんど動かず長い台詞の会話劇、演劇のセットをそのまま切り取った映画シーンは慣れてない人にはきっと退屈に感じてしまうだろう。演劇好きな私もさすがに眠気と格闘しながら見る羽目になった。この映画は100歳を超えてなお映画を撮り続けるオリヴェイラ監督作品、芸術性は高いと思われるが私には少々・・・。 [映画館(字幕)] 5点(2014-06-02 14:52:01) |
1727. ギルダ
リタ・ヘイワースの魅力だけでもっているような映画で、彼女を除いてしまったら何が残るのだろと思うほどだった。特に後半はだらけてしまったような気がする。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-14 20:09:03) |
1728. おっぱいとお月さま
男の子とおっぱい、ファンタジックでほほえましくも思えるがちょっと品のなさも感じる。おなら男のせいもあるけど、幼い子どもが出てくる映画にしてはハッとするシーンがある。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-12 21:03:48) |
1729. 罪と罰(1935)
「罪と罰」を読んだのは学生の頃だから、もう何十年も前。記憶があやしくなっているのは仕方ないことだが、どうもイメージが違う。(主人公は貧乏な苦学生とばかり思っていたし、心の葛藤部分が多く映画にするのは難しいと感じていた)ロシア文学ということにこだわらなければ見られるのかも。 [DVD(字幕)] 5点(2014-04-29 16:59:40) |
1730. ゆすり(1929)
元々サイレント映画として撮られていたらしい。それが途中で刑事たちの会話が入ってびっくりした。サイレント映画の場合、印象に残る映像や心理状態すら音楽で表現する巧みな効果などが見られる。この映画もそうだ。ところが台詞が入るとどうもそっちの方に神経がいってしまって、せっかくの緊迫感が薄らいでしまったように感じられた。 [DVD(字幕)] 5点(2014-04-25 06:13:04) |
1731. さらば恋の日
17歳の少年と年上の女性、それに少年に思いを寄せる少女とくれば、ストーリーはほぼ予想できる。これに金持ちのプレイボーイが一枚絡んで・・・となるのだが、親戚一同が集まるので登場人物が多く少々雑多な感じを受ける。もちろん目を引くのは、妖艶なジーナ・ロロブリジーダ、もう少しエロティックに迫るのかと思ったら少しものたりなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2014-04-06 07:32:02) |
1732. 風雪の海峡 青函トンネルは、今… <TVM>
NHKプロジェクトXや映画「黒部の太陽」「海峡」と較べてみるとやはり見劣りをしてしまう。青函トンネル工事を背景にした家族の絆の物語なのだろうが、テレビドラマとしてはまずまずでも映画としては迫力にも深みにも欠ける。ただそれらより早くトンネル工事着工中作られた作品としての価値は十分考えられると思う。原田美枝子の若き姿を久しぶりに見られたのは良かった。 [DVD(邦画)] 5点(2014-03-11 07:47:39) |
1733. 危険な関係(1988)
貴族の色恋沙汰は苦手だし、この映画でも途中から何がどうなってるのかわからなくなる始末、キャストや美術、衣装などの良さは何となくわかるけど・・・。私が好きだったのは、バッハやヘンデルなどの音楽ぐらいか。後に中国映画の「危険な関係」を見て、この映画の良さを感じるようになった。 [DVD(字幕)] 5点(2014-03-04 20:09:46) |
1734. よろめき休暇
お目当てはマリリン・モンロー似のジェーン・マンスフィールド。彼女もまたモンローと同じく若くして亡くなったので、出演映画としては貴重。ケイリー・グラント主演のコメディだし、スタンリー・ドーネンの映画であればおもしろいはずなのに、戦争と軍隊がベースなのでどうも楽しめない。それにジェーン・マンスフィールドもスージー・パーカーに完全に食われているようだし・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-25 22:03:12) |
1735. マイヤーリング<TVM>
マイヤーリングとはウィーン郊外の狩猟地、その小さな街でとんでもない大事件が起こる。妻子あるオーストリア皇太子と美しき男爵令嬢との禁じられた恋、そのうたかたの恋は小説となり映画も作られた。シャルル・ボワイエとダニエル・ダリュー、オマー・シャリフとカトリーヌ・ドヌーヴが演じたどちらの映画も見たが、これはテレビ映画。生放送で再現不能とされた幻の映画なのだが、技術躍進により白黒映画として日の目を見ることになった。主役の二人はメル・ファーラーとオードリー・ヘプバーンの夫婦、ヘプバーンの魅力はあるものの、作品としては上映時間も短く物足りないかも。 [映画館(字幕)] 5点(2014-02-18 14:57:39) |
1736. 風の中の牝雞
小学校のすぐそばに曖昧宿があるとは大変驚きだが、小津映画らしからぬ異色さを発揮する内容にはさらに驚き。しかし「あんなことをなぜ」に代表される「あれ」「これ」「それ」がふんだんに出てくるのもやっぱり小津映画。戦後ほどない混乱期、女が一人で生活して難しさがわかるような気もする。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-06 21:03:22) |
1737. 真夏の方程式
湯川博士の天才科学者ぶりは相変わらず凄い。ペットボトルロケットを筆頭に数々の科学的思考や発想はあっけにとられるほど、そして少年との関わりもなかなか良い。だが犯罪捜査となるとどこから仮説が生まれてくるのか皆目不明、突飛すぎておよそ論理的には思えない。そして極めつけは、柴咲コウから代わった女性刑事、美人で若すぎて現実離れしすぎている。愛する人を守るためというのはわからないでもないが、およそ動機不十分、なんでそれで人を殺すの?という疑問が残る。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-01 06:17:41) |
1738. アリババと四十人の盗賊(1944)
「開けゴマ」の合図で洞窟の扉が開く、子どもの頃童話で読んだアリババの物語。40人の盗賊が出てくるのは同じだがどうも筋書きが違う。映画用に筋書きを変えたのだろうがまずまずおもしろい冒険劇。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-24 08:26:51) |
1739. アラビアン・ナイト(1942)
王妃になるためには相手は誰だっていいシエラザードや、ランプをこすれど何も起こらないアラディン、昔の航海の思い出にひたるシンバット(シンドバット)、おもしろい登場人物たちだ。可もなく不可もなくといったところか。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-18 08:37:33) |
1740. メルシィ!人生
ゲイであるとかないとか、どうも私には不向きだ。それに簡単に首になったり、首が繋がったり、そのレベルの映画かもしれないが、笑えないコメディはおもしろくない。「奇人たちの晩餐会」は良かったのにがっかり、もうちょっと引きつけるものがほしかった。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-17 21:38:19) |