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R&Aさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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161.  白い嵐 《ネタバレ》 
『パーフェクト・ストーム』みたいな映画かと思ったら全然違った。漫画のようにわかりやすくキャラわけされた少年たちといい、金持ち父ちゃんのわかりやす過ぎる横暴さといい、内容がけっこうシリアスなだけにもうちょっと繊細な人物描写をしてほしい。だいたい主人公とされる少年すらも、いったいどうゆう性格なのかがつかめにくい。白い嵐の迫力は堪能できたが一瞬の出来事で、パニック時のそれぞれの行動もそれまでの人物描写がしっかり描けていないので悲劇に対し素直に悲しめない。まあ、私の場合は冒頭に書いたように見る前から間違った構え方をしてしまったというのも作品の評価に影響しているかとも思いますが。
[DVD(字幕)] 4点(2006-10-18 15:38:03)
162.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版>
この作品の近未来観の素晴らしさは通常版で書きましたので割愛させていただきます。不満だったナレーションが無くなり、全く別の星のようなロケーションに違和感を覚えたエンディングも無くなり、ずいぶん良くなった、、と言いたいところですが、ぶつっと切ったエンディング(というよりエンディング無く終わってしまう)にはやっぱり不満。ヴァンゲリスの音楽も活きてこない。 皆様のデッカード=レプリ論を楽しく拝見しました。原作では、デッカードはアンドロイドを処分する際に憐れみを感じてしまった自分に困惑し、自分自身が人間であるかどうかという疑念を持つ場面があります。もうその時点で人間とアンドロイドの差異は無いということ。特別なテストでアンドロイドであると告げられるまで人間と思い込み悲しみ、楽しみ、怖がり、そして人を愛し生きてきたのなら、アンドロイドはすでに人間と同じなのである。この映画がデッカードをレプリカントである可能性を提示したのは、原作同様に人間とレプリカントに差異は無いという提示だと個人的には思いました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-17 13:39:00)
163.  恋の秋
「四季の物語」の最後は秋。そして前3作から大きく年齢層がアップ。けして若くはない男と女が実に初々しく可愛らしく若々しく描かれる一方で若者には持ち得ない大人の魅力が満載。若者たちは入れない。この物語のキーともなる若い女性がひとり、大人びた思考で大人の世界に入ってくるが年の功には勝てません。年齢を重ねることが実は素晴らしいことなんだと思わせてくれる素敵な映画です。秋の優しい光の中で飲むワインがおいしそう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-10-13 15:45:46)
164.  夏物語(1996) 《ネタバレ》 
ロメール・四季の物語の中ではやっぱこれが一番好きかな。唯一男が主人公の物語。けっこう男前なんだけどキープ君タイプ。バカンスとして割り切っちゃえばいいところを割り切れない。正直なんだけど信念が無い。3人の女に振り回されているようで結局振り回されているのは女のほう。器用で不器用。なんやかんやがあって、そのオチかよ!ってなオチも納得の人間描写。海で始まり海で終わる。けっきょく何も起こらない夏。ロメールのいつもの映画のように何も起こらない。でもちょっとうらやましい夏。若い人の感性をここまで繊細に描ききれるロメールっていったい何歳?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-10-12 15:07:41)
165.  冬物語 《ネタバレ》 
私も「アメリカ(映画)」を意識したものだと思いました。最後に用意されたサプライズはアメリカ映画だとたんなる予定調和。でも登場人物の丁寧な描写によってうれしいかぎりのサプライズとなる。ハッピーエンドってのはこう描くとよりハッピーなんだよ、というロメールの提言(これこそ考えすぎだってば)。2人の男のあいだをふらふらとする女。しかし心は揺れない。彼女なりの哲学があり、それをけして崩さない。人生に転がっている「偶然」は神が用意したものではなくただの「偶然」。誰かが用意したとするなら彼女自身。これだから人生、やめられない!と思える映画。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-10-11 14:02:53)
166.  フェリシアの旅 《ネタバレ》 
バックミラーに映る去りゆくフェリシアの後姿、家の中からとらえた窓の外遠くに映る去りゆくフェリシアの後姿が印象に残る。『エキゾチカ』のミア・カーシュナーや『スウィート・ヒアアフター』のサラ・ポーリーがそうであったように透明感ある美しさを放つエレーン・キャシディが美しい背景の中で映える。これまでの作品が「愛する者の死」をどう受け入れるかだったのが、この作品では(母の)「死」をうまく消化できずに愛に飢えた少年のまま大人になってしまった男の異常行動が描かれる。そして優しくて真っ直ぐで嘘のない少女によって母の呪縛から解き放たれる。回想シーンの入れ方は相変わらずうまい。それだけでじゅうぶんサスペンスになっていて楽しめると思うのだが、この監督はストーリーもサスペンス仕立てにしたがる。とくにコレはサスペンスが前面に出すぎていてエゴヤンワールドに馴染んでいないような気がして個人的に違和感を感じる。
[DVD(字幕)] 6点(2006-10-04 16:06:24)
167.  スウィート ヒアアフター 《ネタバレ》 
時系列をいじくりながら、あっちの人こっちの人と対象を変えながら、結局『エキゾチカ』と同じことをしている。しかしその深い傷の原因をラストシーンではなく中盤に持ってきたことで『エキゾチカ』で「衝撃」に逃げてしまったテーマを真正面から描くことができた。一見散漫に並べられるそれぞれの家族の事情は文字どおりの家族の事情を見せるにとどまらず見事にアトム・エゴヤンの世界を作り出している。自分の体の、魂の一部を喪失したかのような、それほどに大切な人の死をどう受け入れどう生きなければならないか。答えなど無い。少なくともお金で癒されることはない。そもそも何をもっても癒されるはずもない。受け入れがたい喪失をただただ時間をかけてでも受け入れるしかない。受け入れることだけに注力しなければならない。弁護士にもその危機があった。毒蜘蛛に咬まれた赤子の首にナイフをかざしながら思ったこと。自らの勇気ある行動いかんで喪失を免れる可能性。疎遠の娘はまだ喪失していない。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-03 11:06:23)
168.  エキゾチカ
かなり前(5年以上は前)に、ビデオパッケージを見て正直エロ期待半分で借りて観ました。エロは期待を裏切りましたが意表をつくラストに満足感を得た作品です。何が目的なのかよくわからん主人公の意味不明な行動の数々が、そして何度もはさまれる草原散策の回想シーンが、最後に何を意味するかを明らかにする。雰囲気もかなり暗いですけど、それも納得のラストシーン。ただ、そこにたどり着くまでがチト不満。いろいろと興味をそそる出来事を並べて観客の興味を引っ張ってますが、ラストがラストなだけにもうちょっとラストを匂わせてほしかったような気がします。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-02 16:55:49)
169.  恋するシャンソン
いいねぇ、役者が歌うんじゃなくて既存のシャンソン、ポップソングを流して役者は口パクってのはミュージカル映画の吹き替えを逆手に取った、なかなかに面白いアイディア。男性の歌声を女性が口パクしてたり、おっさんが可愛らしい歌声の口パクしてたり、なんでもありなんですが、そのアンバランスさがおかしいし、またなぜだか妙に合ってる。30分もすればこのおかしさがやみつきになって「早く歌かかってくれ~!」と待ちわびてしまう。個人的にはストーリー自体も気に入ってます。これってストーリーにあわせて歌を探したんだろうか、それとも使いたい歌にあわせてストーリーを作ったんだろうか?ま、どっちにしてもこれはいいです。
[DVD(字幕)] 7点(2006-09-29 16:36:51)(良:1票)
170.  蝿の王 《ネタバレ》 
人間はなぜ戦争をするのか。それは人間の持つ本能なんてものではなく中途半端で幼稚な知性が前提となることをこの映画は描いていると思う。もともと規律を重んじる米軍学校の生徒たちが「決まり」を作ろうとすることも上下関係を作ろうとすることも必然。そこから生じる疑心暗鬼。閉ざされた環境が恐怖心を生み、恐怖心が人間を攻撃的にさせる。しかしこの映画は少年たちの恐怖感をまるで洞窟の悪魔から突然発生したかのように見せてしまっている。飛行機事故という最初の恐怖、無人島であるという恐怖、大人がいないという恐怖、救助が来ないかもという恐怖の積み重ねが悪魔を作り出すのであってその恐怖感を画面上に映し出すことが出来なかった時点でダメ。しかも狩猟班リーダー格の少年だけが狂気に捕りつかれたかのような演出によってほかの少年たちの殺人も唐突に感じる。全体的にチープ。 期待を裏切られた思いが評価を下げているかもしれんが1点です。
[DVD(字幕)] 1点(2006-08-30 12:04:22)
171.  お引越し 《ネタバレ》 
引越し荷物を積んで走るトラックを追いかける子供を走ったまま引っ張り上げるシーン。捕まえようとする母親と逃げる子供の部屋と廊下を真剣に追っかけあうシーン。ワンシーンワンカット撮影におけるこれらのシーンが実に躍動感に満ち溢れて素晴らしい。今回の相米の子供は少し大人びた小学生。両親が離れて暮らし始めるという、小学生の子供にとっては過酷な環境。そんな環境が子供を大人へとせかしてゆくかのよう。祭りの最中にそれは突然訪れる。親の意志を歪めてでも子の意志を見つめようとようやく思った橋の上の母の前で女への変調を迎えた娘。ここから相米ワールド全開。親が画面から消え去り幻想的な世界が次々と描き出され、彼女は『ションベンライダー』の河合美智子がそうしたように水の中へ入ってゆく。そこで出会う子供の自分。大人へと変わりゆく過程の葛藤を押さえ込み、自分に「オメデトウゴザイマス」と叫ぶシーンに感動。せっかくの美しい映像が涙でちゃんと見ることが出来ないではないか!とこちらも叫びたくなるくらいの感動。かなりいいです、この映画。 
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-08-24 15:20:12)(良:2票)
172.  エントラップメント
盗みのシーンは緊張感はなかったけど盗み方のアイディア自体は面白かったし、その見せ方も悪くない。スター俳優同士のロマンスモードが控えめに描かれているのも好感が持てる。でもラストのどんでん返しは反則ぎみ。たしかに伏線らしきものもあったけど、逆伏線とでも言おうか、ラストを読ませないための取って付けたような展開がダメ。脚本だけで完結している作品。
[DVD(字幕)] 4点(2006-06-27 12:35:26)
173.  クラッシュ(1996) 《ネタバレ》 
ついていけなかった・・。事故とエクスタシーの関係は理解できないけどなんかありえるかな?とは思うし、モノを破壊するという行為から何かが無くなるのではなく何かが生まれるというのもなんとなくわかる。事故を境に変容してゆく主人公が自己を模索する様はやっぱりクローネンバーグ映画なんだとも思う。でもエクスタシー=セックスという短絡的な描き方がかなり不満。けしてノーマルとは言い難い、ある意味境地を描いているのだからむしろセックス無しでも良かったような気がする。金属と肉体の融合したロザンナ・アークエットの足は単にエロチックなだけのような気がしないでもないがアレはアレでクローネンバーグらしくて良かった。あと、私の愛車、北米名ミアータのひっくり返る様は見ていて辛かった、、。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-06-08 14:02:59)
174.  イグジステンズ 《ネタバレ》 
現実の世界と現実ではない世界を通して本質を模索するというテーマは、その現実ではない世界が妄想であるときもあれば、自分を偽って生きた世界であるときもあるが、クローネンバーグにとっては現時点での新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』まで一貫しているテーマである。そして有機物と無機物の融合というのもクローネンバーグ映画の特色のひとつと言える。この作品はそういう意味ではわかりやすいくらいにクローネンバーグらしい作品ということになる。バーチャルリアリティを扱うほとんどの映画がその危険性を提示している中で、この作品は虚構の世界を作り出すゲームデザイナーと現実至上主義者の攻防の中で現実を見失った現実主義者を描いている。つまり虚構の世界を通して現実を見ることの大切さ、もっと突っ込んだ見方をすれば、同じように虚構の世界である「映画」から現実を見ること、そして描くことこそが重要なのだと言っているように感じた。しかしストーリーが陳腐なうえ、そのストーリーを何よりも重視して追っている小説的な作りに不満を感じる。
[DVD(字幕)] 5点(2006-06-07 16:10:33)(良:1票)
175.  バートン・フィンク 《ネタバレ》 
ニューヨークからハリウッドに呼ばれた演劇作家の不安と期待、そして社会派を自称するもプロデューサーからの脚本依頼がB級格闘技ものであることから生まれるプロとしての葛藤、そういった心情もあってか全く筆の進まないという作家としての苦悩までもが入り乱れ、悩める作家バートン・フィンクの世界が描かれてゆく。その世界観がおもいっきり虚構感を漂わせながらも妙にリアルで、リアルでありながらも明らかに破綻していて、複雑にして単純な独特な世界を見せてくれる。怪しげなホテルの一室でベッドに横たわったところからすでに夢なのか?それとも翌日か?ということになるとホテルのフロントは現実ということになるがそのほうがもっとありえない。だってフロントマン、ブシェミですよ、ブシェミ!ふつうに不気味です。まぁ、内容はともかくとしてなかなかインパクトのある映画でした。フロント・ブシェミにしても廊下を焼き尽くしながら向かってくるグッドマンにしても不気味さと怖さと可笑しさが同居していて、これぞコーエン兄弟の味だなぁと思いました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-06-01 13:56:32)
176.  未来は今
昨日書いた『ディボース・ショウ』もこの『未来は今』も傑作とは思わないけどそこそこ面白かったと思う私にとって、前者の低評価にもびっくりしたが後者の高評価にもびっくりした。この作品の何が世間に受けているのか知らないが、ワーナーの資金提供もあってかコーエン兄弟お得意の毒のある笑いを極力排除したサクセスストーリーとなっている点が受けた原因でしょうか。とはいうもののちょっと皮肉めいたストーリーはやっぱりコーエン流で素直にサクセスストーリーにはしないようです、この人たち。ニューマンは元々悪役俳優なのかと思わせるくらい怖い顔してました。助監督サム・ライミの風味も一役買っているのかもしれません。あと、マンシーの応援歌?を知らないのに知っているように歌うジェニファー・ジェイソン・リーはめちゃくちゃ笑った。思い出して今も笑ってます。
[DVD(字幕)] 6点(2006-05-31 13:20:56)
177.  ワンダフルライフ
各々が思い出を語るシーン、これって台本があるんだろうか?自由に語らせている感じ。だって語られる言葉に対する聞き手の共感やささやかな驚きがあまりに自然だから。終始ドキュメンタリータッチでありながら、動きの少ないシーンがほとんどのためカメラはわりとどっしりとかまえられており、そのことによって画面に安心感があり、作品全体を覆う優しい空気の源ともなっているような気がする。一方で小田エリカが葛藤を露に雪を蹴散らすシーンはカメラが大きく揺れることでその心情を表現する。光も特別な場所を効果的に演出している。映画が幸せを再現し、それを観た人々が幸せになり、映画によって人々を幸せにしたことに幸せを見出す。是枝監督の映画とのかかわり方が見えてくる。映画を作ったことないけど、映画作りの醍醐味って観客の人生(その人の記憶)に関われるかもしれないってことなのかもしれない。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-05-17 11:22:18)
178.  ナイト・オン・ザ・プラネット
ジャームッシュの手にかかれば誰だって映画の主人公になれる。人が人に出会う、その前もその後もおそらく他人のままの二人の一回だけの出会い。その一回きりの出会いさえあれば映画ができる。世界中の中から5つの都市が選ばれ、それぞれの場所で、タクシー運転手と客のひとときを切り取る。5つの都市といっても登場する人たちのバックボーンはもっと複雑で、様々な人種が交錯する様はいかにもジャームッシュ映画。ジャームッシュは常に映画の中で様々な国の文化に触れ、文化と文化が自然に、あるいは不自然に溶け合う様を好んで取り入れている。そういう意味ではこの作品は最もジャームッシュらしいと言える。その一方でジャームッシュらしくない部分もある。それは一つ一つのエピソードがひとつのストーリーとして洗練されすぎている点。どのエピソードにもささやかな伏線がありささやかな起承転結がある。脚本が出来すぎなのだ。ここまで完成された5つのショートストーリーを見せられたら、いくらそれが「らしくない」といっても満足度のほうが大きいので個人的にはOKなんですが。彼の作品の中では、映像よりも脚本のうまさというか、話の構成のうまさというのが印象に残る作品。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-05-12 16:09:35)
179.  ストレイト・ストーリー
青々と茂った芝生に囲まれた家が映し出されるがそこに耳は落ちていない。しかしどう見ても耳が落ちていそうな雰囲気だ。リンチへの偏見がそう思わせるのかもしれないが、リンチだってぜったいそう思うようにもっていってますよ、これ。おばちゃんがカメラから消えしばらくすると「ドサッ」という音。ぜったいあのおばちゃん、殺されたんだと思うようにもっていってますよ。違うかなぁ。やっぱ偏見かなぁ。そういう類の緊迫感がところどころで襲ってくるんですよ、この映画。嵐の夜の稲光と窓の水滴がじいさんの顔に映される描写なんてホラーだし、橋を渡りきろうとする瞬間の映像のぶれなんかもSFホラーだし、最後の寝床は墓地だし。その「おちょくり」が好きなんだけど、もしこれがリンチの「おちょくり」じゃなく私のたんなる思い過ごしならせいぜい5点。でもたぶん、いや、どっちにしても個人的にはおちょくられた気になって楽しめたからいっか。鹿に囲まれて鹿を食うシーンはやりすぎ。笑ったけど。
[DVD(字幕)] 6点(2006-04-26 16:09:16)
180.  許されざる者(1992) 《ネタバレ》 
初見時は困惑したことをよく覚えている。勧善懲悪が完全に崩れ去った西部劇に満足していたら、まるで正義のヒーローのように容赦なく、そしてかっこよく主人公にとっての敵を殺しまくって終わる、、、、「え?」、、、「え?」。なんでラストだけありきたりな西部劇になっちゃうの?と思ってイーストウッドはダメだ、とも思った。でも数ヵ月後か数年後かに再見したときにはこのオチは深いと思うようになった。敵を殺すイーストウッドはたしかに他の西部劇のヒーローのようにかっこよかったけどそれ以上に怖かった。相棒の復讐に燃えるイーストウッドはかっこいいが、拳銃を撃つシーンはただの人殺しの顔をしていた。元賞金稼ぎが復活する様、そして娼婦の依頼によって賞金首である二人のカウボーイを殺すだけにとどまらない展開が暴力の連鎖を象徴する。さらに娼婦が殺されたのではなく顔に傷を入れられただけだとわかってもけっきょく賞金首を狙いにゆく、すなわち殺すための大儀が喪失しても殺しにゆく様、そしてイーストウッドとハックマン、それぞれが自らの正義のもとに殺しあう様は、まるで暴力の最たるもの「戦争」を彷彿させる。となると力と抑圧で町を守るハックマンはイラクで正義のヒーローに見える強すぎるイーストウッドはアメリカ、、。と、またまたうがった見解をしてしまいましたが、なにはともあれもうすぐイーストウッドの戦争ものが登場しますね。非常に楽しみです。
[映画館(字幕)] 7点(2006-04-17 19:29:47)(良:2票)
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