シービスケット の やしき さんのクチコミ・感想

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シービスケット の やしき さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 シービスケット
製作国
上映時間140分
劇場公開日 2004-01-24
ジャンルドラマ,スポーツもの,動物もの,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 まず、直感で8点。ストーリーの構成がマイナス1点。3人をすべて最初から説明する必要があるのだろうか?自動車で大成功を収めた大金持ちのハワーズがなぜ落ちぶれてさびしい暮らしを送っているのか?トムはなぜ殺されるはずの馬を助けようとしたのか?ジョニーはどうして片目が見えないのか?3人のうち1人だけでも後半まで引っ張ってもいいのではないだろうか。すべてを実直に均一で紹介をしたため、シービスケットと出会うまでに30分以上もかかってしまい、そこまでのモチベーションがなかなか持ちにくい印象を受けた。しかし、それぞれが名優。一度説明してしまえば後は何も描かずとも彼らが見事に行間を埋めてくれる、監督はそこに賭けていたのだろう。邦画の場合もこのケースが多いが、この映画のいいところは、そのマイナスを補っても余りある名シーン・名セリフが中盤から登場する。地味ながら一般市民の代表的な存在のDJはもちろんだが、ライバル騎手ウルフが特に素晴らしい。役を演じたゲイリー・スティーヴンスは殿堂入りも果たした本物中の本物のジョッキーであると後に知るのであるが、ヘンリー・フォンダの雰囲気漂う誠実さはとても素人とは思えない。間違いなくこの作品をさらに高めているのだ。ラストのレースシーンのスタート前や騎乗中の行動や言葉は何度見てもこみ上げるものがある。その他、ジョニーの欠陥を知って憤怒する調教師が、逆にハワーズの一言に納得するあたりは、絶妙なバランスの人間関係である。そして何よりレースシーンがすごい。ベンハーのレースシーンを髣髴とさせるカメラアングルは必見!対抗馬と並び、目が合った瞬間のシービスケットのダッシュは思わず「うおおー!」と唸るほどの興奮だ。そしてラストのジェフ・ブリッジスが勝利に狂喜乱舞するのではなく虚脱したようにへたり込む仕草が素晴らしい。心の底からレッドとシービスケットを心配し、そして見事再生する命の輝きを目の当たりにした人間の真の反応だ。プラス2点!1年に1回は見たくなる作品に久々に出会った。
やしきさん [DVD(字幕)] 9点(2006-05-08 19:41:42)(良:2票)
やしき さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2021-08-21スカイ・ハイ(1975)6レビュー5.00点
2021-03-30キャスト・アウェイ6レビュー6.55点
2020-05-21チリ33人 希望の軌跡7レビュー5.83点
2020-04-24Oh! ベルーシ絶対絶命7レビュー7.00点
2020-01-04男はつらいよ お帰り 寅さん6レビュー6.97点
2016-12-28シンデレラ(2015)9レビュー6.82点
2016-02-21スラムドッグ$ミリオネア9レビュー7.09点
2015-03-30イントゥ・ザ・ウッズ6レビュー4.53点
2015-03-08テルマエ・ロマエ6レビュー5.75点
2014-09-20雨に唄えば10レビュー8.07点
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