ハスラー の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ハ行
 > ハスラー
 > S&Sさんのレビュー
ハスラー の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ハスラー
製作国
上映時間134分
劇場公開日 1962-06-13
ジャンルドラマ,シリーズもの,モノクロ映画,スポーツもの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 自分は大昔に少しビリヤードをやったことがあったけど、おそろしく下手くそでつくづく才能がないと凹んでしまった記憶があります。この映画では“プール”と“ビリヤード”という二種類の競技が登場しますが、競技自体にはほとんど焦点を合わせない撮り方をしているためにその違いはさっぱり判らない。ハスラーというのはどちらかというと裏街道の世界に属するプロで、日本で言うと雀荘に巣くうプロ雀士やパチンコ世界のパチプロみたいな存在みたいですかね。 60年代のハリウッドは中盤からはニューシネマの時代になるけど、この60年代の幕が開いたところで誕生した本作こそ、ニューシネマの先駆けとなったんじゃないかと自分は思っています。暗いながらも鮮明なモノクロ撮影で音楽もほとんどなしで淡々と進行し、ほとんどカタルシスを与えることのないラスト、50年代にはほとんど存在しなかったパターンの映画ですね。そして同じく60年代の特徴であるアクターズ・スタジオ出身俳優の活躍の掉尾でもあり、ポール・ニューマンも本作から演技派としての名声を高めることになってきます。またこの映画の凄いところは、ニューマン、パイパー・ローリー、ジョージ・C・スコット、ジャッキー・グリーソンという主要キャストが全員オスカー演技賞にノミネートされたということ。ジャッキー・グリーソンなんて本来はコメディアンというか芸人で、映画でのシリアスな演技は本作だけなんですからねえ。個人的にはやはりアクターズ・スタジオ出身のパイパー・ローリーのメンヘラ・アル中気味のヒロインに引き付けられました、彼女は本作以降76年の『キャリー』まで映画出演がなかったってのはほんと勿体なかったです。でもやっぱミネソタ・ファッツは、気が付いてみればほとんどセリフがなかったけど、渋すぎですよ。彼こそは映画史上最高のデブキャラだと確信した次第です。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-11-12 23:12:46)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-27オースティン・パワーズ ゴールドメンバー7レビュー5.40点
2024-04-24レインメーカー8レビュー6.68点
2024-04-21アルプススタンドのはしの方6レビュー6.88点
2024-04-18ワイルド・リベンジ7レビュー7.00点
2024-04-15ファイティング・ダディ 怒りの除雪車7レビュー7.36点
2024-04-12雲の上団五郎一座7レビュー6.00点
2024-04-09オースティン・パワーズ:デラックス6レビュー5.39点
2024-04-06大菩薩峠 完結篇(1959)6レビュー6.11点
2024-04-03ジョン・ウィック:コンセクエンス8レビュー6.88点
2024-03-29江分利満氏の優雅な生活6レビュー7.00点
ハスラーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS