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<ネタバレ>この年代の映画は、東京の街並みや車や建物内の作りなんかがレトロで、それ自体が面白くって鑑賞していたりもします。冷静に見ると、主人公はじめ皆さんの演技が大根のような気もするけど、なぜかこの古くささの中でこの演技だとそれほど気にならないんですよね。まぁそれはともかく、銀行強盗をし、それに伴い藤千代さんが拘束され、水野は自分正体を大々的に明かし、、、と、ガス人間のやっていることはどう考えても馬鹿ですよ(笑)。藤千代を守るためにとか言ってるけど、彼女と自分を追い込んでるだけのような気がする。ストーリー的にはおちゃらけだけど、八千草薫の気品さ、そしてガス人間というSF要素と日本舞踊との組み合わせの妙は見どころの一つで、中でもガス人間がガス化する一連のシーンは今見てもチープさを感じさせない。顔が青白くもやがかり、煙が出てきて服は落ち、札束が宙に浮きまた舞い散り、煙が人の首を絞めていく。半世紀以上前でも、こんな素晴らしい特撮が出来るのですね。あ、実験室のセットもまたレトロ感あって良かったです。