<ネタバレ>前半は「本来実力がないのに、偶然の力ですごい男になってしまう .. >(続きを読む)
<ネタバレ>前半は「本来実力がないのに、偶然の力ですごい男になってしまう」という展開である。はっきり言ってこれは漫画なんかでやり尽くされたネタ、完全に使い古されたありがちなネタである。
そうではあるんだけど、それでもさすが三谷幸喜、うまく作っていて見ていて面白かった。
むしろ、問題なのはその後だ。中盤に差し掛かる頃には、何だか各登場人物が何をしたいのか、どうしたいのか、よくわからなくなり、いったい製作者はどういう展開にしたいの?と首を傾げるような展開で、だいぶ退屈に。
そして、後半。ここからは、意外性の連続で、「ああ、こういう展開になるんだろう」、というこちらの予想をいちいちくつがえしてきて、話は予期せぬ方向へどんどん流れていく。それ自体はよかった。だがどうにも展開がハチャメチャすぎる。
いきあたりばったりなのだ。お話に、無茶があるのだ。女をよこせと出てくる覆面の男たち(主人公の仕込みなんだが)の登場が意味不明だし、組長が突然俺を撃てと言って出てくるのも不自然すぎる。どうして会計担当がデラ富樫だったのかさっぱりわからない。などなど、なーんか無理やりで意味不明な展開が多い。
最後の映画用のギミックを利用してデラ富樫を追い払うというのは面白かっただけに、そこに行くまでの展開をもう少し綺麗にまとめて欲しかった。