いまいち。ダメな点を列挙してみる。
ネットが社会の至る所に .. >(続きを読む)
いまいち。ダメな点を列挙してみる。
ネットが社会の至る所に浸透した近未来、そのネットをハックすることで社会に混乱をもたらそうとする敵・・という設定は極めてやりつくされた感があり、うんざりする。
電脳世界での戦いも、すごく抽象的なものなので、それを映像でイメージ化しても、結局「なんだかよくわからないことをやっている」という感が拭えない。
「家族のつながり」が作品のテーマなのだが、敵と対峙する時、その家族がほとんど力になっていない。結局は家族の中で特別な力を持った一部の天才(主人公、ヒロイン、少年、ワビスケの4人)のみで事件の解決に至っており、アレコレとたくさん出てきた家族も最後はただ応援してるだけであった。(力を合わせるだの団結だの綺麗事を言っても、結局世の中というのは一部の天才によってのみ動いていくのだという皮肉が込められている、と解釈したらそれはそれで面白い映画かもしれない。)
電脳世界を乗っ取った巨大な相手が、たかだが「花札」で負けるだけで、すべて崩壊するというのもあまりにご都合主義にすぎる。
声優がひどい。もう最近のお決まりだが、ネームバリューがあるだけで演技力のない著名人を起用し、作品の質を落としても宣伝効果を優先している。声優のレベルが低すぎて聞くに堪えない。
監督が描きたかったという、日本の原風景や家族の温かさのようなものは描けており、完全な駄作というわけでもないが、及第点には届かない作品。