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<ネタバレ>大きく揺れ動くものに接する人間の体の揺れが不自然ということ以外、何も不満がありません。戦闘シーンも人間描写も素晴しい。赤い炎の目のサーチライトはどんな怪物より不気味で、支配しようとするものの恐怖を巧く表現していると思います。プロジェクターで観てますが、劇場の大画面でこの作品を体験しなかったことを悔います。フロド役のイライジャ・ウッドはホビット役にはピッタリと思ったくらいで、これまで特別な印象もなかったのですが、本作のクライマックスの表情(目)の演技は大拍手を贈ります! 十分に余韻を味わえるエンディングも最高です。あのラストの何げない日常のささやかな幸福がいかに大切か、戻って来た緑に満ちた美しい映像が雄弁です。これを守るために長い旅があったことに思いふけります。ゴラムの意地悪い企みにも健気にがんばったサムに当然与えられるべきご褒美ですね。フロドも海を渡って新しい1ページを紡ぐのでしょう。久々に清々しい気持ちで満腹になれた作品です。