優れた映画文学と言いたくなる秀作。実写と特撮の融合が見事で .. >(続きを読む)
優れた映画文学と言いたくなる秀作。実写と特撮の融合が見事で、白鯨の巨大さ・重量感に圧倒される。暗い画面での特撮が迫力アップに効果的。
公開当時はG・ペックをミスキャストと論じる向きもあったと聞くが、半ば狂気ともいえる執念の荒々しいエイハブを、彼は的確に演じたと思う。スターバックの理性とエイハブの執念のせめぎ合いが物語に奥行きを与え、スターバックさえ最後はエイハブに同調するという、人間の持つ魔性が深い。
白鯨とエイハブが互いに引き寄せ合い、最後は一体化する顛末に自然への畏怖が感じられる。