TVアニメの映画化には大きく分けて二種類ある。
一つはTV .. >(続きを読む)[良:1票]
TVアニメの映画化には大きく分けて二種類ある。
一つはTVスペシャルの延長線上として、
もう一つは映画向けに再構成したものとして。
本作は明らかに後者。
タイトルに反してシビアな設定から視聴に消極的だったが、
子供も見るためか重くなりすぎずサラッと描き、
シリアスとコメディのバランスが丁度良く、テンポ良くて見やすい。
良くも悪くも王道の予想通りの展開に終始しながらも、
ギョッとする捻りを加えてくるのでズシンと心にくる。
既に指摘されている通り、90分弱で一年間を描くには駆け足気味で、
終盤のアクシデントでご都合主義が目立つ。
鳴り物入りの企画だったかもしれないが、2時間じっくり描いてくれれば、
終盤の展開が活きて納得できただろう。
描き切れなかったエピソードがあるなら、是非完全版も作って欲しい。
なお、TVアニメは見なくても十分楽しめるが、成り行きや作風が微妙に違っていて、
映画ではカットされた多数の人間関係に焦点を当てているあたり、
お互いの足りない部分を補完し合っているようで面白い。[良:1票]