みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
15.《ネタバレ》 ちょっとしんどい内容だった。いい意味で。 卓巳は里美と子作りな話。 強いて言うなら生む側視点。 とりあえずエロいの入れときゃ客来るでしょって内容。 執拗にエロシーン入れてたけど所謂テコ入れやね。 それよりさっさと話を進めて欲しかったわ。 良太はなぜ生んだのか?的な話。 これは生まれる側視点。 借金まみれ、痴呆の祖母、偏見など不幸とフラストレーション。 しんどい内容だったけど最後の光明が救い。 ただ親切な同僚の動機がいまいち理解できなかった。 卓巳の母は子供の生み方の話。第三者視点。 いくつもの分娩への考え方が描かれる。 そしてここでも不幸を一滴。 ちょっと唐突感があったかな。 もうちょっと前に伏線とか前置きみたいなのあったら自然だったと思う。 【Dry-man】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-04-24 23:15:14) 14.年間100万人ぐらい生まれて、30万人ぐらいが中絶で生まれてこない。全体の4%ぐらいは体外受精で生まれてくるし昔は試験管ベイビーという偏見もあった。そこには生む側の意思があり、生まれてくる・殺される側には意思はない。生まれた後は自死する人もいるし、突然事故死する人もいるし、生きようと思って病死する人もいる。そういうマクロな話を地方都市の日常に矮小化。ここに出てくる人々は生きる事に悩んではいるようだが、死ぬほどまで追い詰められてるわけでもないし、地方都市にありがちな退屈かつ窮屈な日常でもがき苦しんでいるようだ。原作は未読だが、どうやら短編集のようなので、時系列とか展開に違和感があり、見難い所があった。 総じて男がだらしなく、どうしようもなく描かれているのは著者の作風なんだろうが、まともな人も1名ぐらい入れてもよかったのではないだろうか。全体的なテーマとしては産む事・生まれる事、生きる事の意味を問うているのかもしれないが、さ迷える高校生の青春小説って感じでもないし、産む性としての女性問題とも言えなくもないし、映画としては中途半端な出来ではある。ただし、世の中のほとんどの人は変態・変人だし、不完全だし、それでもどうか生きている実態があるという社会の裏表を俯瞰できるという意味ではよくできているのかなとも思う。但し、皆が前向きに進んでいくのはハッピーエンドではあるけどちょっとデキスギで、逃げたりダメになっちゃう人も描いて欲しかったかな。田畑はラスト逃げたようにも思えたが。だってガンバルのは無理でしょう。どう考えても。 【東京50km圏道路地図】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-12-29 17:11:52) 13.《ネタバレ》 生まれてくる環境は選べない。どんな境遇でも生きていかなければならない。 とにかく生きて、というメッセージは伝わりました。 性と生。 この切り離せないものにより深く関る、産む性である女性の多様さに比べて、登場する男性は「ふがいない」奴ばかり。 高校生の斉藤と福田は仕方ないです。何だかんだいってもまだ子どもですから。 でも、彼らの父親は不在。家事育児の助けにならなどころか経済的支援もできない。 徹底的に父親という存在をなくすことで、男の子たちが自力で自立していくしかない境遇を作り上げています。 対照的な二人。 斉藤は助産師の母の手伝いをすることで、新しい命の誕生に立ち会うこともある。 福田は家出して男と暮らしてる母親から生活全般丸投げされ痴呆の祖母まで押し付けられてる。 でも、ふがいないからこそ踏ん張って奮闘して生きていかないといけないんですね。 だから、結局何もできないまま布団被って引きこもってただけの斉藤も、最後は自分からアンズの不在を受け入れ学校へ行くし、福田も僻んでばかりじゃ何も始まらないと悟って受験勉強始める。 不妊については、何故妻側だけが責められるのか。体外受精も辛いのは女性だけ。 孫欲しさに常軌を逸していく義母は怖かったです。 この生活環境があるので、最初はアンズにとって斉藤はアニメの理想の男に似てる非日常を楽しむ存在だったけど、次第に斉藤との情事が心の支えになっていくのに説得力がありました。 【nanapino】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-11-16 22:29:52) 12.《ネタバレ》 ただの、ポルノ風邦画かと思いきや、全く違う。 原作の力かもしれないが、人物描写の妙に、唸らされた。 あんずの、不安定さ、短大の頃から不特定多数とSEXしていたことが窺える描写。 姑の、孫を持つ友人を羨む気持ちからくる、土手での会話。 ナチュラル志向の女性が、助産師に向き合って語る場面。 団地に暮らす福田が、主人公母のお弁当を捨てる光景。 店長の前では子供が苦手と言いながら、子供たちに対しては優しく接する田岡。(彼の性癖が明らかになった後で思い返せば、伏線だったのかもしれない) 様々な、リアリティのある描写が印象的。あんず以外にリアリティのある人物描写をされているキャラ(姑・ナチュラル女性・福田・田岡)が、後に物語に深く関わってくるのも、キャラ描写の必然性と物語が結びついていて、納得できる。 主張としては、「産み方なんて関係ない」というものが心に響いた。 どのような妊娠方法で子供を持っても母であるし、どのような出産方法で出産しても母であることには変わりない。 作品中では、あんずは体外受精・人工授精・代理母など様々な方法を使って、母になろうとしている。ナチュラル志向の女性は、病院ではなく「自然に」産みたいというが、帝王切開で産まれても母であることに変わりない。 妊娠方法や出産方法にとらわれなくてもよい、というのが作品のメッセージの一つだと感じた。 【Sugarbetter】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-12-01 23:37:56) 11.全く共感できなかった。 【aimihcimuim】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-09-18 01:41:37) 10.《ネタバレ》 不妊治療しながら高校生を誘惑して子種を仕込もうとする人妻。 その裏に、子供のできないことを嫁のせいにして執拗に責める姑の存在。 いい年してコスプレイヤーなんてイタイ女だなと思いきや、やりきれない現実を見せられるとそこから目を背けたくなるのもわかる気はする。 閉塞感たっぷりの団地に住む男女高校生が、級友のハメ撮り写真をばら撒く姿にはゾッとする。 自分がそこから抜け出せそうにない鬱憤を他人を貶めることで癒しているのだが、友達面して酷い裏切りだ。 カースト制度や封建制度でもないんだから、中高年ならともかく高校生なら自分次第で何とでもなるだろうに。 主人公は一応高校生の卓巳だろうが、群像劇かと思わせるようなところも。 後半、永山絢斗と田畑智子の出番が急に減って視点が変わるので、軸がフラついた印象を受けてしまう。 それがまた一つの味にはなってはいるけど。 場面場面は惹かれるのだが、全体となると少し食いたりなさは残る。 テーマは生に関する根源的、普遍的なもの。 生きていく苦しさに、生まれてきた意味を問う泥沼にはまった人達。 原田美枝子演じる母が、そのヒントを与えてくれる。 吉野弘の詩「I was born」に出てくる蜻蛉の姿が重なった。 田畑智子が大胆なベッドシーンを演じていてビックリ。 そういうものとはまったく無縁なイメージだったので、脱ぐとは思っていなかった。 絶対死なないと思っていたアニメの主人公が早々に死んだくらいに意外。 良い悪いは別にして、男の監督なら田畑智子をこの役にキャスティングしようとは思いつかないのでは。 今、女性監督では西川美和とタナダユキに注目している。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-08-17 14:02:36)(良:1票) 9.何か辛い感じの人、何か間違っちゃってる人の群像劇。ふがいない人たちが折り重なって作る日常の景色に邦画らしい重たさがあり、そこを切り抜けて行こうとする力がまた良い。若い役者さんが皆良く、それを堪能する作品に思えた。ベテランさんは彼らを光らせる縁の下の力持ちかな。だから田畑智子のポジションにちときついものを感じる。彼女好きなんだけどな。スタートから1時間はもうちょっと端折ってもよかった。 【のはら】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-06-14 08:49:20) 8.田畑智子の濡れ場なんてどこに需要があるんだろう???なんてスタンスで見てたはずなのに何故だか妙に惹かれて行く。 田中美晴の方がいいに決まってるということは頭では理解できるんだけど、何故だか田畑智子の方を選んでしまう。 悔しいけど、ラストの台詞ですべて納得できた。 ほんとあいつが厄介なんです。 まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、この作品は命の尊さとか、崇高な理念とか、堅苦しいメッセージを押し付けるんじゃなくて、ただ生きてさえいればそれでいいという至極真っ当なことを言ってくれる。 本当にそれでいいのかはよくわからないけど、傷付いて心が沈んでいるときには助けになる言葉だと思います。 安定感のあるいい役者を揃えて、とても説得力のあるいい作品に仕上がっているんじゃないでしょうか。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-05-26 14:46:16)(良:1票) 7.《ネタバレ》 表現が適切かわかりませんが、どちらかといえば不幸な境遇を抱えた人たちのお話で、決して社会の縮図ではないのですが…世の中に存在している現実的なことではあるわけで、 なんだか切なくなります。 映画のつくりは良くできていて、役者勢もそれぞれが好演。最後の出産シーンも純粋に感動できました。田畑智子はおっぱいも出せる女優なんですね、好感度アップです。永山絢斗は性欲高めの高校生役としてはどうかなーと序盤は見ていたけれど、純粋でまじめな感じがにじみ出ているいい役でした。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-04-13 22:30:08)(良:1票) 6.《ネタバレ》 原作と同様に整理しにくい作品でした。その意味で「映画化」のレベルは悪くないと思いました。 助産婦の助手(元レディース姉ちゃん)が良かったです。態度がハッキリしているからです。乱暴に吐き出す正論が分かり易く心地良い。でも、本作のテーマは分かりにくさにあると思います。登場人物たちの不遇を連ねて世の中の生きにくい側面をあぶり出しますが、スッキリとした解決を与えません。まことに映画らしくないんだけど、現実の世の中ってこんなものだと思います。助手の姉ちゃんのような人は少数派なのです。ただ無為に時間を重ねて痛みの風化を待つこともあれば、身近にいる人の存在が助けになることもある。それらは能動的にアクションしても解決できない問題に対して示される仄かな希望の芽です。マジに辛い時は藁にも縋る想いでそんなきっかけを捜すのだと思いますが、それが本当に希望になるかどうかは本人次第です。地味でデリケートなヒントを与えてくれるような作品という印象でした。 ちなみに、原作のアンズは子なしの有閑主婦・おデブ・やや知能未発達・コスプレ狂いと云う設定で、高校生のタクミ君がヤッちゃったのは純粋に「下半身の動機」だけでした。そのアンズに田畑智子をキャスティグした時点で「おデブ」が無くなり、脚本段階で「知能未発達」も消えたようです。おかげで、後に本当にアンズが好きになるタクミ君の変移の意味性が希薄になったように感じられました。タクミ君がアンズに魅かれた理由が興味深かったもので、原作を読んだ者の愚痴として記しておきます。 もうひとつ。この監督にはオリジナル脚本で映画を創って欲しいです。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-12-09 03:42:50)(良:1票) 5.《ネタバレ》 タナダユキさんの作品に出てくる青年って、どうしていつもヤルことばかり考えている性格なんだろうって、本当に思います。如何にも、女性が想像する若者像なんですよね。始まってすぐ、セックスシーンがあるのですが、わざわざボカす必要ないし、エロスも感じません。悪いことばかり書いてしまったようですが、これが見ていくうちに、作品に引き込まれていくから面白い。あんまり長いので、途中で2回くらいトイレに行ってしまいましたが、一つ一つの偶像が面白かったです。コスプレに夢中な主婦には感情移入出来たけど、相手の高校生が、学校で暴露されたおかげで不登校になることが、どうもピンとこなかったです。人と違う世界を見た人って、もっと強い意志を持っているんじゃないかっていうのが、持論なんですけどね。タナダユキさんの作品、久々に観たけど、彼女のカラーが強く出た、いい作品だとは思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-04 01:36:56)(良:1票) 4.見るともなく空を見ながら、川沿いを自転車で行く主人公の高校生を見て、自分自身の高校生の頃を思い出した。同じように、何となく空を見上げて、自転車で川沿いの家路を辿った。 勿論、僕は、コスプレ好きの人妻と不倫をしていたわけでもないし、文字通りの飢えを感じるほど貧困に窮したわけでもなく、ただただ普通の男子高校生だった。 それでも、悩みやそれに伴う鬱積は確実にあって、それらに対して何の解決策も持たない自分自身に、悲観しつつ、呆れつつ、日々を過ごした。 俯瞰して見れば、この映画の主人公の高校生は、結局のところ、何一つ自分で解決したわけではない。 すべては彼に関わる“大人”が、決断し、導き、見守り、彼を生かしたのだ。 当の本人は、傷心と攻撃にただただ打ちひしがれ、閉じこもり、幸福にもまわりの人間に助けられて、再び立ち上がることが出来たに過ぎない。 そして、ふと空を見上げて、なんだか成長したような気分になっているに過ぎないのだ。 ……でもね。それでいいのだと、強く思う。 この映画で描かれるようなちょっとヘビーな境遇であろうとなかろうと、16~17歳の高校生に出来得ることなどたかが知れている。 むしろ、「何も出来ない」と言ってしまっていい。 唯一出来ることがあるとすれば、それは、主人公の母親が言う通りにただ「生きる」ということだけだ。 ささやかでどうでもいいことの方が多いのだろうけれど、絶え間ない悩みと鬱積に対して、ただひたらすらにうじうじともがき苦しみ、時間の経過とまわりの人間の助力によってそれらが自然に雲散霧消するのを待つ。 そして、空でも見つつ、自分で自分を慰めて、その先を生きていく。それでいいのだ。 この映画の作り手は、「現実」に対してドライな観点を終始保ちつつ、同時に普遍的な慈愛をもって、決して劇的ではない人間模様を落ち着いて描いていると思った。 すべての人間が生きていいく上で必ず意識する「生」と「性」。 それらは常に対のものとして、人生に喜びと苦しみを平等に与える。 その美しさとおぞましさを、何の変哲も無い普通の人々の群像の中で繊細に描き出してみせたこの映画の在り方は、とても正しい。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-11-06 00:06:17)(良:1票) 3.《ネタバレ》 どんなに惨めで辛くても生きている意味はある。自分の生き様や存在意義に自信が持てなくなった時,孤立無援な時、そんな時は空を眺めれば「生きることには意味があるのだよ」と問いかけてくれる。そんなことをこの映画は教えてくれるし、そこにこの映画を作った監督の温かい人柄を感じることができる。義母からのプレッシャーを一身に受けつつコスプレに走る女性も、その女性とセックスしているところをビデオ動画で撮影されネット配信された高校生も、母から痴呆症の祖母を押つけられて極貧の中で暮らす高校生も、まだまだいろいろな事情を背負った人物が登場するけれど、みんな憤りながら生きることに執着して、だからこそ現状と変わらない自分に悶々としている。そして、何かのきっかけで吹っ切れた時、登場人物の表情には、冬も近くなった秋晴れの空のように,身が引き締まるような爽やかさがある。最後のシーンで、おそらく一人で生きていくこととなっただろう田畑智子がプラットホームで電車に乗り込むときの表情に、非常にひきつけられましたし、ほっとしました。 【たくみ】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-09-01 21:27:05)(良:1票) 2.《ネタバレ》 2013.07.27鑑賞。原作未読。上映時間、内容共にボリュームたっぷりの映画で見応えがありました。永山、田端2人の不倫の話というよりは、窪田正孝、原田美枝子を含んだ群像劇の構成であり、特に永山と表裏をなすキャラクターを演じる窪田が素晴らしい。ホンモノで撮影された出産シーンは胸に迫るものがあり、笑顔を取り戻した主人公のラストが心地よい余韻を残した。 【かんちゃんズッポシ】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-07-28 10:36:12) 1.《ネタバレ》 何かの力でダメになる人たちもいる。若い頃は尚更ダメになりやすい。SEXにおぼれる高校生もいるだろう。そして悩み、苦しむ時もある。それでもこの映画は、生まれてくる赤ちゃんに、ようこそこの世界に!と言って終わる。鑑賞後のさわやかさが心地よい。原田美枝子演じる助産婦さんのような真面目に、苦しくてもダメにならずに生きている、そんな市井の人たちが見守っているから、この話は破たんせずに、さわやかに終われたんだろう。「お引越し」「隠し剣」の田畑さんがあんな演技を披露するなんて・・厳しく躾けられすぎた反動かしら?日本映画界の大事な人材として、これからもまっすぐ育ってほしいなぁ。なんかその内、啖呵をきるような怖い女優に化けるんじゃないかな?それはそれで見ごたえあるけど・・・ 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-04-14 23:05:30)(良:1票)
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