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プロフィール
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性別 男性
年齢 53歳

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1.  スケアクロウ 「成功した映画」かどうかはともかく、ワタシにとっては「好きな映画」であるという、ただその一点。物語だけを取り出してみれば、実は結構、作り物めいたクサイお話なんだけども、2人のクセモノ俳優による自由で気ままな(に見える)やりとりが、違和感を感じさせず、これぞまさに映画の勝利、だと思う。映画冒頭にて、まるでどこか地の底から湧いてきたように登場する、どこの馬の骨とも知れぬ2人の風来坊、最後まで馬の骨に過ぎない2人であるけれども、映画を通じて、我々も彼らにある種の友情を感じずにはいられない。この映画の主人公2人とは、人生の主役(ハックマン)と人生の脇役(パチーノ)であって、この物語は結局、「脇役が最後に主役にさせられてしまった瞬間の悲劇」を描いたものだと思っている。それにしても何と暖かく描かれた悲劇であることか。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-05-16 12:00:36)(良:1票)

2.  スティング 《ネタバレ》 私もこの映画、「大好き」です。ですが、どのくらい好きか、なんてことを競おうとすると、某レビュワーさんの思い入れには到底太刀打ちできそうにないので、ここは潔く引き下がりましょう(何て素直なんだ)。子供の頃TVで初めて観たその翌日、叔父と交わした会話、「昨日『スティング』観たで!」「あれは面白かったやろ」「ウン!!」なんてのを思い出します。この映画を象徴するシーンは、ポール・ニューマンがトランプ詐欺に先立って、見事な手捌きでカードトリックを実演してみせるシーンでしょう。カメラが手元しか映さないので「どうせプロの手品師がこのシーンだけ吹き替えで演じてるんだろ」と思って観てると、いきなりカメラがスッと上を向き、そこに映った顔は紛れも無いポール・ニューマン本人。まさに「ヤラレタ」。ここで彼が見せる「ニヤリ」は、映画の中の役としての「ニヤリ」だけではなく、彼本人の、してやったりの「ニヤリ」。そしてジョージ・ロイ・ヒル監督もまた我々に向って「ニヤリ」としているのが感じられます。こんなイタズラ心に満ちた、この上もなく楽しい映画であります。10点(2004-10-17 01:16:53)(良:2票)

3.  スプリングフィールド銃 南北戦争下、ゲイリー・クーパー演じる少佐が敵前逃亡の罪で軍法会議にかけられてる。ってなところからオハナシは始まって、次々に思わぬ展開があなたを待ってます。クドクドと展開を説明したりしないので、いやはや展開の早いこと、強引なこと、だけどその展開は、伏線に裏打ちされておりいちいちゴモットモなので、違和感なくスピーディな展開に乗せていってくれます。で、もうこれがクライマックスでしょ、という場面が、映画の3分の2くらいのところで早くもやってくる。そう、まだまだ物語は予断を許さないのです。強引なのです。 ミステリ要素あり、アクションあり、それをあまり説明せずに暴走気味に進めていく、このノンストップの面白さ。たまりません。終盤の戦いなんて、あまりに唐突の火責めに、唖然としてしまいます。この単刀直入ともいうべき、潔さです。 これだけ面白い作品なんだから、リメイクしようって話が出ても良さそうなものですが、今、こんな映画作ったら、あちこちで勿体をつけまくって尺が伸びまくった挙句、平凡な作品に落ち着いてしまうんだろうなあ。と思えば、やはりこの時代のB級西部劇、貴重です。[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-03-19 21:56:00)《改行有》

4.  ズートピア キャラクターの感情の発露を、セリフをまくしたてて表現するのは、正直、あまりよろしくないような気はします。多分、この慌ただしいまでにスピーディな作品において、緩急をつけるという意味で長々とセリフをしゃべらせたのかも知れませんが。にしても、やっぱりここぞというところでややテンポが崩れてしまい、野暮ったい感じがするのはもったいない。 とは言え、こういう事を言いたくなるのも、それだけこの作品が実にスピーディで盛り沢山、サービス精神に満ち満ちているから。CGアニメーションだから何でも描けるだろう、ったって、ここまでバラエティ豊かに様々な背景をCGで描きまくり、物語を展開させまくっていくというのは、まさに驚くばかり。と、映像が贅沢なら、物語の方も、パロディありギャグあり、成程あのエピソードをそこに結び付けてくるか、と笑うやら驚くやら、とにかく脚本にサービス精神があふれかえってます。 勿論ここには差別や偏見を糾弾するメッセージ性というものもあるのだけど、妙なことには、「先入観で他人を判断すべきでない」というメッセージがここでは、ミステリにおけるフーダニットの面白さとしても機能しちゃったりしてる気がして。とにかくサービス精神に胸が熱くなる一本です。[映画館(吹替)] 9点(2016-04-29 15:31:01)(良:1票) 《改行有》

5.  スクリーム(1996) 3作ともしっかり楽しませてくれた本シリーズ(マンネリ化の危険を冒してシリーズ化するのは、作品のメタレベルを引き上げるため。ホラーたるもの「シリーズでなくてはイケナイ」のです)、シリーズとしてちゃんと成功しているのだけど、やっぱりこの第1作が一番、そのインパクトたるや大きかったですよね。「イザという時に殺人鬼がやたらドン臭くなる点(ホーム・アローン並み)」まで含めて、ホラー映画を徹底的にコード化し、“マニア向け”を装いつつも、結局は万人を楽しませてくれる。秀逸なアイデアと、ホラーの魅力を知りつくした職人芸が、際立っています。 (※)ところで、先日BSで放送されてるのを観たら、残酷シーンにボカシが(!?)。地上波ではフツーに放送してなかったっけか。つい笑っちゃったけど違和感アリアリで感心しない。 (※)ところで、私が本作を観ていると、例によって途中でやってきた子供が、顔を引きつらせ「コワイ~消して~」と大騒ぎ。映画が終わるとホッとしたのか、何やら引き出しを物色した後、機嫌よく家の中を走り回っていたのですが……よく見ると何と、子供の手には、プラスチック製のペーパーナイフが(!笑?)。これは結構ウケました、勿論、しっかり注意しておきましたが。ああ、こんなコトだから、放送時にボカシが入れられちゃったりするのですね。すみません。[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-03 05:34:14)(良:1票)

6.  スリー・キングス 以前観たときに、すげーっおもしれーっ って思った記憶だけはあって、一体何に自分が喜んだのやらそろそろ記憶があいまいになってきたもんで、観直してみたんだけれども。ホント、何に一体自分はそんな喜んだんだっけか(笑)。いや、でもヤッパリ、オモシロいよなあ、と。 もしこの作品が、単に、湾岸戦争を茶化し、アメリカの姿勢を茶化しただけの映画だったならば。そんでもって、第三者を決め込んだニッポンジンである私が、「そーだそーだ」とハナクソでもホジリながらいい気に眺めてる、そんな映画に過ぎなかったならば。もしそうなら、一度目には楽しめちゃったとしても、二度目には反動が来て一気にツマラなく感じちゃうところ。しかし、本作は違う。いや違わないけど、それは作品の一面に過ぎなくて、そういう内容に相応しい、あるいはそれ以上の、“破天荒さ”ってのが、やっぱり本作の魅力だなあ、と思うのです。どこに収まるのやら得体の知れぬストーリー(この映画に見られる妙なヒューマニズムって、現実世界への「皮肉」「批判」でもあるだろうけど、単純に「ストーリーをワケ判らんようにする仕掛け」として見ても十分に機能している、と思うのですが、どうでしょう)と、そこに挟まるいささかシュールなギャグの数々は、まさに出色だと思います。それに、一風変わった映像。何が変わってるかというと、例えば、「一画面あたりに映ってるヒトの多さ」とでも言いましょうか。会話している主要人物だけ映すようなお手軽撮影だって、しようと思えば出来るハズなのに、敢えて画面の向こうの方に、兵士役のエキストラなんぞを配置してガサゴソやらせてみたりする。そういう部分での茶目っ気が、本作を憎めないものにしております。言わば、ちょっとしたヒト手間、ってやつが、料理をおいしくしたり映画を面白くしたりするのです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-07-12 23:32:16)

7.  スーパーマン(1978) 見どころはスーパーマンの飛行シーン。さすがは第一作、飛び立つシーン、降り立つシーン、空中シーン、それぞれに様々な工夫が凝らされてますね。大掛りなワイヤー吊り、ビルの窓越しの合成映像など、いろんな手を使って楽しませてくれます(シリーズを追うごとに形式化・手抜きが目立つ。3作目に至っては、飛行ならぬ非行に走るスーパーマン。とほほ)。また、久し振りに観たのはディレクターズ・カット版でしたが、前半の少年期の部分がじっくり描かれ、大草原の光景が実に見事。後半の大都会との対比もさらに印象的なものになています。クライマックスは、次々に発生する災難に様々な手を使って立ち向かうスーパーマン。この図式は幸か不幸か第4作あたりに誤って引き継がれてしまうけど、少なくともこの第一作には、私の大好きなパニック映画風の面白さがあふれており、第一級のワクワク感!であります。あと、「何でもアリ」のラストについては、とりあえず、「何で養父の時にはソレ使わなかったんだよう」という突っ込みは、しないことにします。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-08-15 11:06:05)

8.  ストレイト・ストーリー 雄大な風景とジジイの表情だけでコレほどまでに愛すべき映画が作れるとは、まさに一種の「映画作りに関する裏ワザ」と申せましょう。特に橋を渡るシーンの表情が何とも言えませんナ。ワタシもいつかあんな表情が自然とこぼれるような体験をしたいもんです。この映画、いかにも正攻法な描写に、「ちょっとご愛嬌」と加えられたヒネリと遊びがうまく噛み合い、ひと味違った作品になっています。リンチ監督は、自分はキワモノ映画ばかり撮っていても、実は、古きよき時代のクラシック作品への絶大な愛情と信頼を持っているのかなあ、と思いました。本作も軸となっている手法は、いわばオーソドックスなもの(象徴的に「見せ付けられる」鹿の角なんて、ちょっと懐かしい雰囲気の小道具)、でまあ、現在の映画においては、オーソドックスな手法というのが逆に新鮮だったりするわけなんだけども、おそらくこの映画ではそんな「時流に逆らう効果」なんていう場当たり的なものは狙っていない(そんな効果は結局は一時的なもの)。「昔のモノがいかに優れていようと、いまさら昔と同じことはできない」、これこそが真っ当なクリエイターの信念でありましょう。だもんで、本作は、「キチンと見せる心地よさ」を示しつつも、ちょっと照れたような「リンチ風味」を加えており(素材の味をホンの少しジャマするくらいがよいのです)、で結局は、気が付いたら何だかホロリとさせられてしまっている。ちょっとそぐわない言葉のようだけど、あえて、「痛快作」と呼ばせていただきましょう。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-04-02 14:39:50)

9.  スリーピー・ホロウ 昔のSF映画に対しての『マーズ・アタック!』程ではありませんが、こちらもかつての怪奇映画を彷佛とさせます(J・ホエールの『フランケンシュタイン』!)。しかしそんな事気にしなくとも、たまらなく面白いです! 騎士はホントに首が無いし、人の首をホントに切っちゃうしで、特撮の大変丁寧な仕上がりに好感が持てます。ホラーながらミステリーの味わいもあり、と言って無理矢理な腰砕けの展開になることもなく、観終わって大満足でした。確か首無し騎士の役って冒頭のクレジットには出て無かったんでしたっけ、コノ人がコノ役やってるとは露知らず、登場した時にはビックリしました。9点(2003-10-04 22:53:17)

10.  ストレンジャー・ザン・パラダイス 《ネタバレ》 音楽に耳を傾けることから全てを受け取って欲しい、ということらしく、その昔買ったクロノス・クァルテットのアルバム「冬は厳しく(WINTER WAS HARD)」にはライナーノーツが無く(日本のレコード会社は何が何でもクラシック音楽のCDにはライナーノーツを付けたがるにも関わらず)、とは言っても著名な作曲家の曲が多いので(かつ、かなり有名な曲もいくつかあるので)、得体の知れないアルバムなどということは無いのですが、そんな中、6曲目のBELLA BY BARLIGHTという曲を書いたジョン・ルーリーって人は、一体誰なんだろう。 と、当初は誰だか分らなかったのですが、それが実は、この映画の主演のヒト。そして、映画冒頭に流れるのがその、BELLA BY BARLIGHT。 得体が知れないと言えば、こんなに得体の知れない映画も無くって、映像を見る限り、いつの時代のどこの国の映画だか、まったく不明。50年代のヨーロッパとかならまだしも、まかり間違っても80年代のアメリカには、到底見えない。。。 という無国籍な雰囲気。アメリカも切り出し方によっては、こう見える、ってことなんですかね。安く撮れば風景も安く見える、という訳でもないのでしょうが、ザラついたモノクロ映像に映し出されるアメリカは、独特の雰囲気。エヴァが両手にカバンを提げて歩く姿を移動カメラが追いかけていくシーン、その背景に映るのもまた、アメリカの町なんだなあ、と、かえって斬新に見えます。クリーヴランドの街も、雪と氷に包まれたエリー湖の景色として描かれたりして。 ストーリーは、あって無いような、というより、「無い」と言っちゃった方がスッキリするかもしれません。もちろん見る側も、この見るからにストーリーの無さそうな映画に対してそちら方面の期待は持たないので、雰囲気と、ちょっとした出来事や事件を、楽しむ。 私は映画を撮ったことも無いし撮れるとも思わないけれど、これから映画を撮ろうという人の気持ちを想像すれば、おそらく、演出の真似事の第一歩として試しにやってみたいこととしては、カット繋ぎ、ということになるんじゃないか、と思ったりもするのですが、この作品ではそんな事には関心が無いのか、それともおカネが無さ過ぎてそんな余裕も無かったのか。ワンカットごとに暗転して映像は途切れ、ここまでそれが徹底されると苦笑してしまいますが、暗転中も音が映画を繋いでいたりして、意外に違和感が無い(というか、無くなる)のがまた、面白いところ。 それにしても、主人公3人が小金を手にして、結局はバラバラになってしまう、というラスト。商業映画第1作にしてすでに、ビンボーをこじらせているような。[インターネット(字幕)] 8点(2024-05-01 15:04:43)《改行有》

11.  スポンティニアス・コンバッション/人体自然発火 世に数多ある超常現象ネタの中では、比較的人口に膾炙している部類のものでありながら、お世辞にも人気があるとは言い難い、この「人体自然発火現象」というヤツ。このネタで映画が一本撮れると考えるのが、さすがトビー・フーパーであり、本当に撮ってしまうのがこれまたさすがトビー・フーパー。誰も止めなかったんでしょうか、というのは、言いっこなし。 見てるとやっぱりグダグダで、ほら言わんこっちゃない、と思うのですが、見てるうちにどんどんテンションが上がってくる。なんだかわからんが、テンションが上がっていることだけは間違いない。やっぱり彼は、「悪魔のいけにえ」の監督であり、「悪魔のいけにえ2」の監督なんだなあ、と。たぶん彼自身が内なる炎で、自然発火寸前なんでしょう(ジョン・ランディスはとうとう劇中で発火してしまいましたが)。 体制への怒りなのか、周囲の無理解への怒りなのか、とにかくその怒りを主人公に託し、炎として可視化しまくる。なんだかやっぱりよくわからんが大変に盛り上がる映画でした。で、誰か止めろよ。[インターネット(字幕)] 8点(2023-07-16 06:59:33)《改行有》

12.  スフィア 300年前に深海に沈んだとかいう謎の巨大物体、宇宙人の乗り物か何かですわな、を調査しに行くという、ファーストコンタクトもの。だけど実は、「もしもたった1つだけ、どんな願い事でも叶うとしたら、絶対に後悔しない願いって、一体何だろう」という、お伽話的なオハナシでもあります。そう思うと、妙に感心してしまいました。そう思わなければ、特には感心しないのですが。 深海に眠る宇宙船、これといって宇宙人チックな奇抜さもなく、いやそれどころか、これってもしかして・・・という状況。しかし一方、そこには明らかに地球上のものとは思えない謎の球体、金ピカGANTZ先生の姿が。 色々とよく分からない事態が次々に発生し、要領を得ないオハナシではあるのですが、その状態のまま、グイグイ引っ張っていく手腕というか厚かましさというか、こういうのは結構好きですね。その混乱の中に、互いへの不信感に基づくサスペンスもあって。 それにしても「爆破への秒読み」って、この手の映画には必須だと、全米映画協会か何かが決めたんでしょうか?[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-04 09:33:04)《改行有》

13.  スーパーガール 監督は「ヤノット・シュワルツという人」だと、かつては認識してたのですが、フランスの人らしいので、確かに妙な表記だったのかな、と。ジョーズの続編だの、スーパーマンの姉妹作だの、便乗作品で起用されては、そこそこの仕上がりにしてしまう、きっと器用貧乏みたいなヒトなんでしょう。 本作も、女性版スーパーマンがミニスカートを穿いているという、ミニスカポリス的発想のイロモノ企画であるように思われてしまうのですが、そのミニスカスーパーガールをまずは湖の上で自由に飛翔させてみせ、お見事としか言いようがありません。ドナーの第一作に対して感じたのと同種の驚きを、ここで再び味わうことができます。このシーンを超える場面はその後出てきませんが(笑)。 スペクタクル要素はあまり出てなくって、片田舎の町での、大騒動と中騒動の間くらい、といった感じ。その意味ではスーパーマン第二作をさらにマイルドにしたような。 天敵たるレックス・ルーサー(じゃないけど)の役はフェイ・ダナウェイ。まさに大女優の風格で、「フェイ・ダナウェイ専用照明」みたいなのが当てられ続け、こういったあたりの演出にはちょっと古風なものを感じます。 いや、ダサい男を取り合うだけのクダラないオハナシ、といえばそうなんですが、学園モノの気楽さと、様々な特殊効果の楽しさ、パロディ的のものも含めて二番煎じを逆手にとって笑いに繫げるような割り切り(男を乗せたカートごと飛ぶシーンの、あのカートのデザインのシュールさ)、全編通じ、サービス精神には事欠きません。 テーマ曲は、あの派手なスーパーマンのテーマには被らないように、ということなのか、ちょっと落ち着いた感じのメロディが選ばれ、これは今でもお馴染みのもの。特にエンドタイトルでは、ゴールドスミス節が炸裂した、聴きごたえのある音楽が展開されます。[インターネット(字幕)] 8点(2021-04-11 11:05:11)(良:2票) 《改行有》

14.  スリング・ブレイド 子供の頃に殺人を犯し、以来、精神病院で半生を送ってきた男。故郷に戻った彼が、幾人かの人々と交流する姿が描かれますが、彼には感情があるのか無いのか、表情からは読みとることが出来ません。しかしその無表情と、訥々とした語りが、ある種の真実を感じさせたりもします。 そして、その姿をしばしば、引いたカメラが我慢強い長回しで描く。それがまた何か、真実を感じさせたり。 彼自身がマイノリティであるとともに、彼の知り合う人々も、母子家庭であったり、同性愛者であったり、何らかの少数者的な要素を抱えていて。あの酒癖の悪い迷惑男ですら、考えようによってはその一員と言えるかもしれない。 ある意味、予想通りのストレートな顛末で映画は幕を閉じるけれど、それぞれの登場人物がそれぞれの弱さを持っているだけで、誰も本当には悪くないんだろう、と思うと、切ないものがあります。 少年がしばしば足を運ぶ池のほとり、その背景の森の緑が、印象に残りました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-03-31 22:45:55)《改行有》

15.  SUPER8/スーパーエイト(2011) いや、何も知らなかったもんで、まさかこんな映画だとは思いませんでした。まさかこんな面白い映画だとは。 『E.T.』の系譜に繋がるような、少年少女たちが、大人の向こうを張って、未知の「何か」に遭遇するオハナシで、冒険テイストは『グーニーズ』なんかも思いこさせつつ、デブ繋がりでついでに『スタンド・バイ・ミー』をホンの少し思い出させて、なんとなく『パラサイト』を経由しつつ、最後は大人も子供も関係なく『未知との遭遇』へと回帰していく。 次から次へ、うち続く奇怪な事件の数々。真相そっちのけでどこまでも引っ張っていき、ワクワクさせてくれます。 で、色々と取返しのつかないこともあるのだけど、それを乗り越えて最後には何となく(親同士の仲直りも含め)融和に向かって行く感じ。ムチャクチャではありますが後味のいいラストでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-06-18 07:44:18)《改行有》

16.  スコア 《ネタバレ》 ロバート・デ・ニーロ演じる主人公は凄腕の金庫破り、その手口は鮮やかなんだか何なんだかよくわからなくって、むしろクライマックスの「笏」を盗み出そうとする場面なんか、そこまでする必要が本当にあるのか?という込み入った手口。もちろん、それが面白い。緊張する場面ではBGMを使わず、効果音を響かせて緊張感を増し、いよいよ危機が迫るとBGMでスピードアップする。なかなか盛り上がりますな。デ・ニーロはまるでスポーツを楽しむかのように着々と金庫破りを進め、またその一方では恋人と結婚してジャズクラブ経営をしたいなどという、平凡だけど味のある願望を持っている面もある、要するに彼はいいヤツ。エドワード・ノートンはと言えば、障がい者になりすまし、イイ人過ぎる職場のオジサンをだます、要するに悪いヤツ、という訳ですな。そして好感の持てるヤツが、最後に笑う。わかりやすくてイイ話です。しかし、一番好感が持てないのは、やっぱりどうみても、カリスマですと顔に書いて登場しているけれど実際には何のオーラも出していない、あの爺さん、すなわちマーロン・ブランドなんですよねえ。まあ、彼の出演は、「ダブルゴッドファーザーの記念写真」という意外には何もないと思われるのですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-06-20 23:38:03)(良:2票)

17.  素晴らしき哉、人生!(1946) 《ネタバレ》 友人からの2万5千ドル(だっけ?)の融資の知らせ(セリフ)よりも、目の前に積まれた小銭の山(映像)の方が感動的、という、判り易い例ですね。しかしまた、天使からの「翼をありがとう」という“言葉”もまた、強い感動を呼ぶ訳で、今まで人々を当たり前のように助けてきた主人公が、人々に助けられ、天使に助けられ、その天使もまた「主人公がこの世に生を受け、いま、活きていることにより」、翼を手に入れることができました、今この瞬間にも助け合い、報い報われ合いが行われているのです、という、実に気の利いたオチ。天使が手助けしたのは、人生の価値を気付かせることだけであり、それで充分であった、というのミソ。ただ、握手した手を、まるで汚いものを触ってしまったかのように主人公に拭われるバイキン扱いのポッター氏、哀れ。このヒトだけは、「主人公のいない世界」では相当潤っていたようですね。主人公がこの世に復活(?)して残念でしたね(笑)。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-03-10 09:30:10)(良:1票)

18.  スローターハウス5 主人公の人生が、バラバラの時系列で、あるシーンが次のシーンを呼ぶという形で、映画に紡がれていきます。冒頭に主人公が言う通り、時間旅行をしているのかも知れないし、老人の妄想の物語かも知れないし、戦時中の若者の見る白昼夢の物語かも知れない。あらゆる意味での多層性がここにはあり(ホントはどういう設定か、なんてわたしゃどうでもいいです)、バラバラのシチュエーションが、過度にバラバラになることなく、ある種の説得力を持って、かつ意外性も損なわず、実に心地よいテンポで映像として展開されていきます。そして物語の焦点は、第2次大戦で連合軍側が行った人類の大罪のひとつ、ドレスデン大空襲へと収束していきます。虚しさと滑稽さを同居させながら、「可能性」へと繋がっていく、見ごたえのある映画でした。ただ、音楽に関しては、バッハの多用がさすがにワザとらしくて、あまり好きになれない音楽の使い方ですね。[DVD(字幕)] 8点(2010-02-07 09:48:53)

19.  スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 『帝国の逆襲』もそうですけど、3部作の物語を始めなきゃいけない第1作、終わらせなきゃいけない第3作に挟まれ、第2作ってのは、自由度が高い。特に、「ファントム・メナス」の不評だった点もうまくフィードバックされており(=ジャー・ジャーの扱い方)、なかなか楽しめる作品になってます。都会の描写なんかも出てきて、「夜の未来都市」なんてのはSFの定番のシーンのような気もするのですが、スターウォーズでこれを目にすると、妙に新鮮。クライマックスにおける闘技場の場面の、その盛り上がりたるや、エピソード456を含めても、シリーズ屈指のもの。アミダラがんばれ~、とついついナタリー・ポートマンのみに入れ込んで観てしまうのでありました。[映画館(字幕)] 8点(2008-11-24 11:20:29)

20.  スパイキッズ 「スパイとは何か」という点で根本的にマチガっている、楽しい楽しい作品。[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-09-07 22:46:21)

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