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プロフィール
コメント数 4675
性別 男性
年齢 41歳

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1.  ブレードランナー/ファイナル・カット 《ネタバレ》 私は昔から「廃墟」というものに非常に強い興味というか魅力を感じておりまして、廃墟の写真を見たり実際に行ってみたりすると、なんだか夢の世界を思い起こす様な、そういう不思議な気持ちになるんです。この作品に出てくる未来のL.Aというのは実にデカダンス的で、廃墟が持つ退廃の美というのに凄く似ているような気がするんです。廃墟というのは、宿命的に人の記憶と重なり合う要素がある。消えて崩れゆく思いで。そう、ロイが語ったあの最後の言葉の様に。降り続ける酸性雨の雨は、全ての建造物を溶かす要素があり、あちこちで漂うスモッグは、消えていく記憶の切なさを表現しているみたいです。そう、涙のように、雨のように、、、、、。そしてリバーブのかかりまくったヴァンゲリスの音楽は、切なくかなしい人の生き様も、過ぎ去る事である種の温かみを付加させる追憶の効果を描出しているようでもあります。レイチェルの子供の頃の写真がかすかに動きだし、最後に旅立つロイの魂は鳩によって表現される。現実と思い出と夢。この三つが、L.Aの無国籍雑多な世界の様に混ざり合い、人の人生を幻影の様に映し出す。そう、この作品は、人の内面を見事に外化し、外側の世界を見事に内面化することで、内と外が一体となった世界観を作り出している。単に美しいだけではない、単に緻密なだけではない、本当に素晴らしいビジュアルというのは、真に内的なものなんだ。ディレクターズカットから15年。全体的な色調も纏められ、ガラスに突き破って死ぬレプリカントの顔をデジタル技術で本人の顔にはめ込み、鳩が飛び立つシーンを当時思い描いていた背景に変えるなど、監督本人が本当に作りたかったものへと仕上げられました。いろいろあって紆余曲折しながらもついにファイナルとなった今作。四半世紀を経て、ようやく時代は「ブレード・ランナー」に追いついた。そしてこの作品は永遠となることでしょう。[ブルーレイ(字幕)] 10点(2008-08-14 23:09:58)(良:1票)

2.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版> 《ネタバレ》 公開当時、「どうしてこんなに暗く、いつも雨が降っているんだ」「どうして敵がデッカードを助けるのか。全然敵らしくないじゃないか」などという馬鹿らしい批評のせいで、初公開版及び完全版には、冒頭からデッカードのナレーションが入る事になってしまいました。ナレーションというのはよく言われる様に、映画そのものを陳腐にしてしまいかねない作用というのがあるんです。初公開版及び完全版に入れられたナレーションというのは、まさにこのナレーションのデメリットの作用が存分に出てしまっていて、作品の質を見事に劣化させている。そしてラストはハッピーエンドでなければならないとの会社側の要求により、青空の下で滑走する車のシーンで終わらせるという、全く作品の雰囲気に合ってないものが付け足されてしまった。そういう誤った大衆併合主義による作品の劣化からブレード・ランナーを救い出し、まず自分の作りたかったものに直すんだということで制作されたのがこのディレクターズ・カット版なわけです。そして例のユニコーンのシーンが追加されたことにより、この作品は新たな深みを持つ事になります(ラストで刑事が折ったユニコーンの折り紙を見て、デッカードは確信した表情をとります。本人にしか知らないはずのユニコーンの夢をなぜ彼が知っていたのか。私が思うにやはり、デッカードもレプリカントなんだろうと思います)。この一連の経緯を見ていると、いつの世も本当の傑作というのはある面で先んじているのだな、と感じざるをえません。言うならばそれは、人々の先頭に立ち、新しい地平を切り開く冒険者の様相を呈しているといっていいでしょう。この作品の場合は、SFのフィルム・ノワールという、全く新しいジャンルを開拓した。言うならば、時代がようやく「ブレード・ランナー」に追いついた、ということなのです。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 10点(2008-08-14 22:33:02)

3.  ゴッドファーザー まさに完璧。衣装、演技、映像、音楽、展開、話、まさにパーフェクト。情感あふれる内容でいて、アクション性をきちんと間隔的に配置させ、3時間をまったくあきさせない。男の映画、最高に格好いい。10点(2002-03-03 11:14:02)

4.  オーメン(1976) こりゃすげぇ!!めちゃめちゃ怖い!観終わった時は汗びっしょりでした。神父さんが逃げて、串刺しにされたり、母が2階からスローで落ちていったり、首が飛んじゃったり、観てる僕の体が金縛りになってしまった。それに音楽がもう本当にすばらしい!この映画は、他のホラーのようにグロテスクシーンや、音で驚かすなどの事はしていないにも関わらず、全編にわたって怖い!最後にダミアンが振り返り、にこっと微笑んだ顔を見たあなたにもついに、、、、10点(2002-01-11 19:32:29)

5.  サウンド・オブ・ミュージック なんて清潔な感じの映画なんでしょう。印象としては「白」ってとこでしょうか。左右対称の構図が見て取れます。エーデルワイスの合唱シーンは涙がでました。にっこり顔の男爵もかっこいいし、美しいシーンは美しいし、ケチのつけどころがないです。10点(2001-10-28 15:42:14)

6.  明日に向って撃て! 人生を見た。たった二時間の中に。10点(2001-10-18 09:15:10)(良:1票)

7.  遠い空の向こうに ラストに、あれだけ反対してたお父さんが打ち上げにやってきて、ボタンを押すでしょ。それで息子さんに手を後ろに回すわけですよ。もうほんと、涙が止まんなくて止まんなくて、鼻水は出まくりで何回かんでもいくらでも出てきて、僕の涙と鼻水はいったいどれだけでたら気が済むんだ?というぐらい出てきて。こんだけ泣いた映画はないなぁ。10点(2001-09-09 16:02:41)

8.  ターミネーター2 人間がなぜ泣くかわかった。10点(2001-07-25 23:35:23)

9.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 いやぁもうなんて言ったらいいんだろう。僕はこのシリーズではこれが一番好きなんだけどね。こりゃ理屈じゃないな。楽しさの根源というか、そういうのを持ってるよね、スティーブンは。例えば戦車と、車、馬の一連のシーン。最後に戦車は谷底に落ちますけどね。あの一連のシーンて、例えば子供が戦車のおもちゃと車のおもちゃを手に持って、なんの理屈もなく家の中のソファーとかテーブルとかを崖とか道路とかに見立ててびゅーんて走らせてどかーんとぶつけたり落としたりするじゃないですか。あれと同じなんですよね。まったく同じ、純粋な遊び心がある。だから子供のとき夢中になって見てたのも、そういうことなんだな、て。10点(2001-07-24 17:34:00)

10.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 いやぁ、すごいよ。このスピード感、この面白さ。打ち明けちゃうと、僕はインディーシリーズ1000回以上見てると思うね。たぶん日本一インディージョーンズを見てる男だと思う。トロッコのシーンなんて最高でしょ。でっかい昆虫がいっぱいでてくるシーンも、猿の脳みそシーンも、吊り橋を切って戦うシーンも、最高だよほんと。10点(2001-07-19 11:09:02)

11.  ジュラシック・パーク いまだに覚えてるんですよ。これ映画館に見に行った日のこと。1993年の7月17日、公開の日に行ったんですよ。まだ少年だった僕は、恐竜が大好きで、そんでもって映画も大好きで、それでこの映画をものすごく心待ちにしていたのね。子供達二人が車の中で、ティラノサウルスに教われるシーン。心臓飛び出るかと思うぐらい凄かった。音楽も最高だしね。あれほどの映画体験はいまだにないなぁ。たぶんもう二度とないかもしれない。それから4年後の「ロスト・ワールド」を見に行ったとき、映画を見ている最中に、自分があの4年前の時と比べて、子供心、わくわくする気持ちみたいなものが明らかになくなって、理性的になっているのに気づいた。そのとき、なんだか少し悲しくなったけど、でも逆に考えれば、それだけ多感な時にあんな経験ができたことは幸せだったなって。だから大人になった自分は、そんな子供心があった自分を今でも覚えていられるのはそのとき出会った映画のおかげなんですよね。いつまでも覚えていたいです。10点(2001-07-19 10:28:49)(良:5票)

12.  2001年宇宙の旅 僕の中で、生涯最高の映画はこれです。これを超えるものは今のところありません。10点(2001-07-13 00:15:01)

13.  グリーンブック 《ネタバレ》 これは本当に素晴らしい作品ですね。傑作だなと思いました。 久しぶりに、映画の役割というか、映画の存在意義を再認識した作品。 トニーとドクターシャーリーは、全くの正反対の凸凹キャラで、最初はその対照っぷりが見てて面白いんですよね。 すごく育ちがいい、丁寧な言葉遣いで律儀なシャーリーと、悪キャラで粗暴で言葉遣いの荒いトニー。 もちろん序盤ではそれでぎくしゃくしたりもするんですが、やっぱりケンタッキーのシーンですよね。 見ていてニンマリしちゃいました。そこから段々と距離が縮まって、ボディーガードやったり 手紙の代筆やったりしているうちに友情のようなものが芽生えていく。二人が密になっていく変化が見てて微笑ましいです。 そして、トニーが自分は黒人より黒いんだって話して、シャーリーが車から出て自分は何者なんだって吐露するシーンはグッときました。 心揺さぶられました。人種差別とその融和というテーマを、物語としてこれほどまでに凝縮して見せてくれた作品は他に知りません。 ボヘミアンラプソディを破って作品賞に輝いた本作。どれどれと思い鑑賞しましたが、完全に納得です。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2019-10-21 00:47:20)《改行有》

14.  ナイトクローラー 《ネタバレ》 まぎれもない大傑作ですね。この1年で鑑賞した中では一番素晴らしい作品だったと思う。 ジェイク・ギレンホールは以前から演技派だなぁと思っていたけど、本作もまた見事な怪演を見せつけてくれます。 というか、彼は作品選びも巧いなと思うんですよね。いい脚本、そして自分ならこの役をこなせるぞって吟味してるんでしょうね。 主人公のルイスは、モラルもかなぐり捨てたクズ、というか狂人の域になっていくわけですが、 そんなクズ野郎なのに彼の心情にいつの間にかアイデンティフィケーションしてしまう。それが本作の恐ろしいところ。 最初の頃はその日暮らしをしていた無職で、ひょんなことからパパラッチの現場に出くわし、そこに自分の居場所を見出す。 多少の憐れみもあって最初は見てたけど、そのリアルな人間描写ゆえにグイグイと彼の心情に惹かれてしまうのです。 テレビ局に持って行ったら褒めて使ってもえらたというのも大きいね。承認欲求を満たしてくれた。 ちょっとした踏み外しがどんどん大きくなり、完全に一線を越えることに。でも、自分だったら、、、と思うと怖くなる。 あそこまで踏み外したりはしないと思うけど、多少のいけないことはしてしまいそうな気がする。 ニーチェが言っていた、「 深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という言葉を思い出す。 自分の中の黒い部分、モラルって結構儚いものだったりするのだなということに気がつく。 こういう主人公だと因果応報で悲惨な結末になるのが普通だけど、それどころかルイスは会社規模を大きくして終わる。 この結末もまた恐ろしい。単なる映画の枠を超えて、現実のジャーナリズムの戒めになってる。 印象深いシーンは数多くあるけど、個人的には事故に遭わされタンカーで運ばれるジョーを見るルイスの顔が目に焼き付いちゃった。 人間のあまりにダークな部分をむき出しで目撃しちゃったみたいで背筋が寒かった。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2016-04-05 21:59:03)(良:1票) 《改行有》

15.  ジャージー・ボーイズ 《ネタバレ》 いや~、イーストウッド監督、またまた傑作を作っちゃいましたね。フォーシーズンズって正直知らなかったのですが、シェリーとかは聴いたことありますよ~。いやほんと、すごい歌声ですものね。天性の才能って、こういう方を言うのでしょう。心に残るシーンはいくつもありますが、例えば初めてボブが自曲を披露し、フランキーが歌い初め他の二人も演奏に入ってるあのシーンね。フォーシーズンズのサウンドの始まり、なんかすごく感動的よね。それから中盤。フランキーはとっても義理堅いね。トミーの借金を全部肩代わりして、必死にドサ回りみたいなことするんだもん。家庭と向き合う時間も削って働いて、やっと返済したと思ったら娘さんが他界しちゃうだなんて、、、。それでボブが持ってきた曲が「君の瞳に恋してる」ですよ。もぅ~、胸が、目頭が熱くなりましたよ。この曲、有名だけど、本作を見てからはまた違った感覚で聞くようになりますね。こんなバックグラウンドがあったとは。素晴らしい作品です。元々は舞台で演じられている俳優さんたちを、そのままその役柄で映画に持っていったんですね。主役のジョン・ロイド・ヤングはじめ皆さんとてもいい演技でした。ギャングのボス役のクリストファー・ウォーケンはさすが大御所です。これ以上ないぐらいのはまり役でしたね。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-02-14 22:19:16)

16.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 本日、映画館で鑑賞致しました。ストーリー的には特筆するものはありませんが、これは高得点をつけざるを得ない作品であります。これほどまでに、宇宙をリアルに描いた作品はなかったのではないでしょうか。それはまさに「体感」する映画。観客が宇宙飛行士とアイデンティフィケーションし、恐ろしい危機を共有する映画。宇宙とは、圧倒的な美しさと、圧倒的な孤独と死が共存する場所。私は鑑賞中、本編の前に流れる無味乾燥なアメコミ映画の予告編集を思いだしておりました。この作品はそんな映画たちに、「これがリアリズムの凄さじゃ。どんなもんじゃーい!」と高らかに宣言しているようにも感じました。昨今、重力を無視していろんなものが飛び上がる映画ばかりですが、自然法則に忠実に描きリアルな怖さを伝えるのもまた映画の醍醐味なのであります。勿論、全てがリアルというわけではなく、例えば宇宙服は見た目が格好よくなるようにウエストを絞っていたり、宇宙船の窓を実際よりも増やしたりしてはいるようですが、無重力に関する描写は徹底して正確さを追求しているようです。身体が回転し、上も下もわからない制御不能の怖さ、なんとかして宇宙船のどこかに捕まらなきゃ、そのまま飛ばされて死んでしまう、という危機一髪の怖さ、酸素がどんどんなくなっていく、というギリギリの怖さ、宇宙空間には何もないのに、そこは「恐怖」で満たされている、、、。そして「音」にも注目です。自分の呼吸と、それから心臓の音。そして無線の音。これがまた孤立感の表現を巧く出してるし、そこに付随される音楽は見事なまでに情動的。この作品をテレビのちっこい画面で見ても、本作の一番の魅力である「臨場感」は全く伝わらないでしょう。映画館で見て、本当に良かった。[映画館(字幕)] 9点(2013-12-22 14:53:03)(良:1票)

17.  サヨナラ 《ネタバレ》 とてもいい映画だと思います。マーロン・ブランドがいい味出してるんですよ~。ちょっとこうヤンチャ臭い感じと、育ちのいい雰囲気の掛合いがたまらないです。ナンシー梅木がこの作品でオスカーを受賞しましたけど、日本人の目からすると割と普通の演技で、それほど特筆するような感じではないですよね。夫役を務めたレッド・バトンズもオスカーを受賞しているから、これはたぶんキャラクターによるところが大きいんでしょう。二人で心中してしまうという劇的な役柄ですから。マツバヤシ歌劇団というのは、たぶん宝塚を模してるんだと思うけど、ハナオギさんの歌声は素晴らしく、スターらしいオーラが出ていてハマり役でした。歌劇団が歩く橋や庭園、日本家屋など、どれも情緒ある風景です。マーロン・ブランドが何回も頭ぶつけるシーンは笑えたし、夫婦岩のシーンは、観ているこっちもニンマリしちゃう。この二人、ことあるごとにチューしまくってて、「あんたらどんだけキスしとんねん!!」とツッコミ入れちゃうほど、そののろけっぷりがたまらない。終盤、言いよるロイドに対しずっと煮え切らないどっち付かずの態度をとるハナオギに「はぁぁぁああん!もぅ早くOKしてあげてえぇぇぇぇええ!!」と、ドキドキしながら叫んじゃいました(笑)。なんたって、タイトルが「サヨナラ」ですから、二人はやっぱりサヨナラして終わっちゃう切ないお話なのかと思ってたので、このハッピーエンドにはほっと胸を撫で下ろした次第です。そして国際結婚を拒もうとする風潮に「サヨナラ」を言い放ったラストの鮮やかさに思わず拍手。とっても楽しいラブストーリーでした。[DVD(字幕)] 9点(2012-05-02 21:55:25)

18.  チャイナ・シンドローム 《ネタバレ》 原発の危険性を題材にした作品ではあるが、実を言うと原発に反対する映画ではない。そうではなくて、利益の為に真実が歪められ、安全性を蔑ろにする企業と、その企業に加担し報道を自粛するメディアを問題にしている。そしてこの図式はなにも原発だけでなく、鉄道に航空機に自動車、建築物に工業製品、人間が作り出す全てのものと業界に言える普遍的なテーマなのである。だからこそ本作は、今から30年以上も前に作られ、報道カメラがフィルムであるという古さを感じさせれる内容でありながらもその中核部分は決して色あせないのである。技術者ジャックはまさにヒーローであるが、彼のような英雄は周囲が敵に囲まれているが故に孤独でもある。目の前には、巨大企業が作り上げた不条理の壁がある。命を狙われ、カーチェイスをやってのけ、銃を奪って篭城までしてでも、人々の生命と安全の為に真実を救い出そうとした。この一人の孤独な英雄に、ここまで強く共感を持つ映画は他にあまりない。それ故に、サスペンスフルで娯楽作としても良く出来てると思う。また同時に、このような題材でシリアスな意欲作を作り上げるハリウッド&アメリカという国の懐の深さも驚嘆せずにはいられない(しかも公開直後にスリーマイル島の事故が発生してます)。あらためて申し上げるが、これは「反原発」という単純な映画ではない。この作品は、観客一人一人に、あなたはキンバリーやジャック側の人間ですか?それとも、利権のためだけに生きている企業側の人間なのでしょうか?ということを痛烈に問いつめているのである。[DVD(字幕)] 9点(2011-08-13 19:38:18)(良:2票)

19.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 ケチのつけようがない傑作。イーストウッド氏の近年の作品は、全部傑作じゃないか。凄い。凄過ぎる。普通、映画監督っていったら、働き盛りぐらいが一番脂のってて、晩年の作品てのは大概は「いかにも晩年」的な作風で終わるものなんだけど、イーストウッド氏は違う。どんどん進化していく。どんどん上へ昇って突き抜けて、誰も到達出来ない高みへと達してしまった。まさに心揺さぶられる、珠玉の一品。精神病棟を解放してあげた仲間の女性との無言の見つめ合い。僕はあのシーン好きだな。言葉なんかいらないよね。うん、これが映画ってもんなんだよ。それにしても、ついこの前も冤罪事件があったし、テクノロジーは進歩しても、80年経っても人間は全く変わっていないんだということを痛感してしまった。[DVD(字幕)] 9点(2009-07-24 21:50:47)

20.  ブレードランナー/完全版 《ネタバレ》 細かい部分は違うかもしれませんが、基本的には初公開版とほぼ同一です。ここではいつくか僕の好きな印象深いと思うシーンを書きます。レイチェルが、自分の子供の頃の写真を持っていて、それをデッカードに渡すシーンがありますよね。デッカードがその写真に目を落とすと、本当はタイレルの姪の記憶を移植されたものであるから、実は偽物なんだけど、その写真の中の光景が少しだけ動くんですよね。あれは凄く切ない、胸にぐっとくるシーンです。それからラストのロイとデッカードの対決のシーン。よく見ると突然ロイが鳩を持ってるんですけど、どうしてまた彼に鳩を持たせたのか。それはつまり、飛び立っていく鳩を映し出す事によって彼の魂を表現してるわけですね。例えば「ドクトル・ジバゴ」に、花瓶に入れてある花の花びらが一つ、また一つと舞い落ちるシーンがあるんですけど、あれはつまり登場人物の悲しい心情というのを表現してる。それと同じで、なにか外界のものによって人の内面を表現するという手法が、とても知的で芸術的だなと思わせるんです。レプリカントなんだけど、魂を表現する。偽の記憶なんだけど、写真が動く。結局のところ、レプリカントという反人間的な存在を設定することで、より人間的なものを端的に表す。SFにだけ許される特権的なやり方で、だからこそ僕はこの作品にぐっとくるものを強く感じる。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2008-08-14 22:16:24)

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