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プロフィール
コメント数 1200
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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321.  ガールズ&パンツァー 劇場版 《ネタバレ》 最も成功した地域コラボアニメとして今や有名なガルパンですが、初回放送時にテレビで観たときは衝撃でした。 私は水島監督とほぼ同世代なんですが、一番好きな戦車は「4号戦車」で一番好きな戦争映画は「戦略大作戦」だというなかなか捻くれた趣味の子供でした。 そんな趣味の人を他で見た事がありません。 普通は好きな戦車はタイガーで好きな映画はなんか有名大作戦争映画なもんです。 いいんです、私は変わり者なのです。 ところがこのテレビアニメのガルパン、主人公戦車がなんと4号戦車。 そして劇中で主人公達が観ている戦争映画は「戦略大作戦」なのです。 アニメの中で、例の街の中でタイガーの砲塔が回らなくなるシーンがワンカット何の説明もなく出てくるのです。 テレビアニメを観ていた99%の人は何の映画かわからなかったと思います。 しかし「戦略大作戦」好きならわかります。 これは戦略大作戦のシーンじゃん! てかオッドボールとか言っちゃてるしな。 ドナルドサザーランド(キーファーの父)だよ! そんな感じでまさに「おまおれ?」状態でワクテカだったのがテレビアニメ「ガールズ&パンツアー」でした。 そしてその劇場版が本作なわけですが、基本となる感性の近さがハンパないのでそこで描かれる物語が面白くないわけがありません。 というか面白いかどうかを分析的に語る事に意味はなく、この作品については単純に好きか嫌いかで語るものになってしまっているのです。 さてこの劇場版では、劇中に出てくる映画が「1941」になりました。(もちろんなんの説明もありません) そしてクライマックス前、観覧車を見た女の子たちは言うのです 「ミフネ作戦だ!」 そんなネタ、何の説明もなくぶち込んでも中年の映画マニアしかわかりません。 わかるわけがないのです。おそらく劇場でも客の9割はその意味がわからなかったと思います。 しかしそんな一部の人しかわからないネタがガンガン突っ込まれてくるのです。 すごいぞガルパン。 ちなみにミフネ作戦だ!と言った女の子たちが乗っていた戦車はM3Leeです。 1941でダンエクロイドが乗ってた戦車と同じです。マニアックすぎる。 しかしそんな一般には理解しがたいマニアックなネタも同世代であり同じような物を見て育った世代ならなんとツーカーでわかっちゃうのです。 感涙物なのです。 この映画が客観的にどうかなんて事はもはや私には全くわかりません。 しかしガルパンは、同世代の人しかわからない子供の頃から大好きだったものが沢山詰め込まれた夢のように素敵な映画だという事だけは断言できます。[インターネット(邦画)] 9点(2018-01-11 23:46:58)(笑:1票) (良:2票) 《改行有》

322.  イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 《ネタバレ》 カンバーバッチの芝居が「いかにも奇人の天才感」満載で素晴らしいですし、映画の中で「決まり切った言葉をもとに解析すりゃいいんじゃん!」とひらめいてからのシーンは観てるこっちもテンション上がるし、全体に真摯な内容で「名画ならではのオーラ」が漂っている素晴らしい映画だと思います。 とても素晴らしい映画だとは思いますが、この手の映画は個人的には「なるほどね」以上の想いを抱けない、つまり心が動かない映画なので、(あくまで個人的には)高い点数にはなりえません。 客観的には9点級の映画だと思いますが、個人的に点数をつければよくて7点といったところです。もうしわけないです。 同性愛に関しては1960年代まではイギリスもあんなんだったんですね。てか「同性愛で男性が捕まった」とあったんですがってことは女性は捕まらないわけですね。 それ自体が性差別なんですけど…と思ってしまう2010年代に暮らしてる我々にはなかなか信じがたい事が割と最近まで普通にあったんだなという事に驚きです。 あと、昔の戦争映画では望んでも不可能だった事が今はCGで簡単に表現できるんだなぁ、という事を感じました。 映画中出てくるドイツの飛行機はユンカースだしハインケルだし、戦車は3号戦車だし。 昔の戦争映画であれば「アメリカやイギリスの練習機あたりを改装してそれっぽくしてる」程度のひどい代物が使われているのが普通で、観ている側としては「明らかに本物と違うじゃん」と言う事でテンションダダ下がりだったわけですが、昨今の映画はCG技術で簡単にそれを実現できてしまうわけです。 20年後、30年後の映画ってどうなってるのかなぁ、と思っちゃいます。[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-06 12:19:00)《改行有》

323.  パディントン 《ネタバレ》 海外の映画レビューサイトでの評価は高く、国内でも例えばYAHOO映画の平均点は4.1つまりこのサイトで言えば8点くらいの高評価映画にも関わらず、こちらのサイトでは驚くべき低評価のこの映画。 このサイトに書いてる人がひねくれてるの?と思って観てみたわけですが…すみません、私もこのサイト側の人間でした。 とにかく熊の迷惑行動にいちいちイライラします。 てか、熊が風呂の入り方なんかわかるわけないにも関わらず普通に放置して風呂に入りにいかせる家族にもイライラします。 そりゃ問題起こすに決まってるだろ!と。 とまぁ、終始イライラしっぱなしの映画で、かわいいだとか面白いだとかこの映画を観てそんな感想はとても抱けないのです。 しかし前述のとおり、他では評価の高い映画なので、これはおそらくこのサイトのレビュワーが(自分も含めて)この映画を素直に楽しむには年をとりすぎてるって事なんでしょうね。 悲しい話です。[地上波(吹替)] 4点(2018-01-04 00:02:56)《改行有》

324.  デビル(2010) 《ネタバレ》 ある日私はマイナーなホラー映画を何本か観ようと思い立ったのです。 で、何かいい映画ないかな?といくつかの紹介サイトなどを探して読んでたわけですが、なんとそこでこの映画について結構なネタバレしてくれてたのです。 おおう… いやまぁわからなくもありません。 映画の説明をしようとするとある程度あらすじを書くこともあるでしょう。 特にアフリ系のサイトだと当然そうなりますよね、目的は広告収入稼ぎですもん。 でもあらすじって結局ネタバレなわけで、それってどうなの?っていうね。 まぁそういうサイトの在り方はさておき、そんなわけで残念ながら私はある程度ネタバレした状態でこの映画を観たわけですが…、なんとネタバレしてても面白いじゃないですか! 見せ方がうまいんでしょうね。 「悪い事した奴を集めて悪魔が殺してる」っていうネタは知ってるのに、それでも面白いんです。 なまじネタを知ってる分、途中で刑事が間違った推理を見せて観客をミスリードさせようとしたりする演出とか「なかなか工夫してるな!」と感心したりしちゃうわけです。 多分この中に刑事さんの家族をひき逃げした人も混じってるんだろうな、とか予想がつくわけですが、それでも観てて面白いっていう。 これはなかなかの演出力だと思います。 っていうか、この悪魔、かなりいい奴ですよね? だってやってる事はほとんど必殺仕事人かハングマンじゃないですか。 悪い奴は殺しちゃうけど、引き逃げした彼が「マジで反省」したらそれは許しちゃうんですからね。 ほんとに悪い奴は殺しちゃうけど、真摯に反省してる人は許しちゃう。 え、それってほんとに悪魔なんですか?っていう。 むしろ神とかじゃないの?と思うわけですが、そもそも悪魔って堕天使だったりしますからね。 神と悪魔なんて表裏一体で実は似たもの同士って事なんでしょうか。 ところでよくわかってないんですが、事件のせいでついでに死んでしまってた整備の人とか警備の人とかは悪い人だったんでしょうか? 悪い人に罰を与えるために関係ない人殺してたらそれってダメだと思うんですけど…そこはどうなんですか、悪魔さん?[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-02 18:44:43)《改行有》

325.  キャビン 《ネタバレ》 全く前知識無くこの映画を観る、という幸運に恵まれたため最後までワクテカで観る事ができました。 これほどネタバレ無しで見るべき映画はそうそうないと思います。 過去のホラー映画の存在を踏まえてのメタフィクション映画というものは、本質的には王道ではなく邪道であるのは確かで、そういう意味で高得点をつけづらいタイプの映画ではあるのですが、ただただこの映画は「好き」です。 ラスト直前のシガニーウィーバーが出てきた時のデジャビュ感はすごくて、「あれ、なんだっけあれあれ…そう宇宙人ポール!」と数秒悩んでしまいました笑 あと、この映画のヒロインを演じるクリスティンコノリー、かわいいし体形もエロくてめちゃくちゃ好み! 登場のショーツシーンだけでなく中盤以降ももうちょっとエロいシーンがあれば最高だったんですが…それはこの映画の設定的にビッチ担当の仕事ですから望むべくもありません、残念! てかこの女優さん、全然知らなかったので調べたらこの映画の時点で30歳をとうにすぎててびっくりしました。 ナチュラルに女子大生役やってたのにそんな年齢だったとは! なんのかんの言って一番の魔物は女性なんですね、というお約束を書いといてこのレビューを終わりたいと思いますw[インターネット(字幕)] 7点(2017-12-30 00:24:54)(良:1票) 《改行有》

326.  機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル リアルタイムでガチガチのガンダム世代です。 世代的にスターウォーズや松本零士ブームのリアルタイム真っただなかの世代なわけですが、当時から「ガンダムの方が面白い」と思ってたんですからほんとにガチ。 そんな世代にはドンピシャの当時(とその後出てきた)の裏設定をベースにコミカライズ、さらにそこからアニメ化した作品なわけですが… なんなんでしょうか、この面白くなさは。 たとえば(ファーストではハモンのラル仇討につきあった)タチ少尉とか、フアンが見たらくすりと笑える細かいキャラのオンパレードなわけですが、とにかくストーリー自体が面白くない。 だいじな「遊びの部分」がないんですよね。ただただなんかそれっぽいストーリーを描いてみただけ。 このTHE ORIGIN は富野ではなく安彦良和が(もともと)話をすべて書いてるわけですが、富野と安彦のストーリーテラーとしての資質の差が露骨にあらわれた感じになっていて、残念ながらガンダムではない別の凡庸な何かになってしまっています。 富野ガンダムの魅力は、富野特有のけれん味のある数々のシーン、セリフ、演出にあるわけですから、そういう富野要素がないだけで、ガンダムとは全然違うものになってしまうんだな、と実感してしまうわけです。 安彦は絵はいいんですが、アリオンなどを見ても残念ながらストーリー構築面ではイマイチですから、お話作りに関しては他の人に任せた方がいいんじゃないかなぁ…と個人的には思います。 てか、クラジョウ、アリオンなどこの人が監督したものを観て面白いと思った事がないので、単に僕がこの人の作風を嫌いなだけかもしれません、っていうかきっと単にそうなんでしょうね。[インターネット(邦画)] 4点(2017-12-27 15:44:14)《改行有》

327.  モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE 亜空の深淵 テレビシリーズは一応見ていました。 かなり古いセンスのオーソドックスなアニメで、丁寧ではあるのですが取り立てて面白い要素があるわけでもなく世間的にも人気があるアニメというわけでもありませんでした。 そういうアニメの劇場版が作られそれをいったい誰が観にいくのか正直不思議なのですが、ともあれ劇場版がこれです。 しかし、その内容は実にまんまテレビアニメそのままのクオリティ、ストーリーであり、ぶっちゃけテレビの1エピソードで十分といった内容。 まぁ劇場版だからと変に力を入れて勘違いしたものを作るよりはいいのですが、そもそものテレビ版がさして面白くもないわけですから、そのまんまのクオリティの本作が面白いわけもなく。 この映画の存在意義っていったいどこにあるんだろう?興行的に大丈夫だったのか?と映画の内容とは関係ない色んな事が気になるアニメではありました。[インターネット(邦画)] 5点(2017-12-27 01:37:16)《改行有》

328.  ミッシング ID 《ネタバレ》 wikiによると公開時の評価は「酷評」らしく、実際このサイトでの平均点も5点を切っているという、どう考えてもゴミ映画。 しかし、有名映画ブログあたりにはこの映画を「そこそこいい」と褒めてる人もいて「どっちやねん?」と思ってたらちょうどテレビでやってたので。 で、感想としては、そもそもハードルが低い事もあり「この手のミステリースパイ系娯楽映画としてごく普通の出来でそこまで悪く言わなくてもいんじゃね?」というのが正直な感想です。 まぁ「誰がオーブンに時限爆弾セットしたんだよ!」とか「友達の高校生が万能すぎるだろ!」とか映画中にツッコミどころは多々ありますが、しかしまぁ許容範囲内じゃないでしょうか。そこまで酷評されるほどでもないんじゃないかなぁ…と。 特に序盤部、気になる女の子が課題をやるために部屋にくるとき、あわてて部屋を片付けたり無意味に部屋の中でポーズをとったりちょっと腕が触れ合うとときめいてみたりするところは、ほんわかしててなんかいい感じでした。 いやそこ映画の本筋じゃないですけどね! アメリカ人でも女の子が部屋にくるとあわてて部屋を片付けるんですな。 あとは主人公の目と眉の間が狭すぎることがやたらと気になったんですが、まぁこれも映画の本筋的にはどうでもいいところですね。[地上波(吹替)] 5点(2017-12-04 16:21:33)(笑:1票) 《改行有》

329.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 娯楽映画として非常によくできた作品。 オリジナルの特攻野郎Aチームのキャラ立てがうまかったという事になるわけですが、とにかく主役4人のキャラがすばらしいし、アクションシーンも単なるアクションではなくユーモア満載で一ひねり二ひねりが効いていてとにかく面白い。 映画の最後まで飽きずに魅せてくれる本作はアクション娯楽映画としてはほとんど非の打ちどころがない出来の映画だと思いま…あ、お色気シーンが皆無でした。 これはいけません。ほんといけませんよ。 せっかくのジェシカビール出演なんですから、もうちょっとエロい恰好を…って、あれ?なんかこれステルスのレビューにも同じ事を書いた気がします。 たのむよハリウッド、ジェシカビールにはエロい恰好させてくれよ!マジたのむ!! とりあえずエロ要素皆無というのは娯楽的にはとてもまずい(←個人的な見解)ので減点は避けられません。残念! さて、本映画がこれだけユーモアタップリで明るく楽しいアクション映画だったわですから、同じ監督&主演で作られた次回作「THE GREY 凍える太陽」にもなんか期待しちゃうわけですが…いやまさかあんなに地味で重苦しくて暗い映画になろうとは。 当然エロいサービスシーンもない…どころかあちらは女性が出演すらしてないんだよ!もうだめだよ![CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-22 23:37:32)(笑:1票) 《改行有》

330.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 タイトルだけ見てありがちB級モンスター映画かと思いきや全然違う内容でびっくり。 最近流行りの?低予算ながら安っぽく見せないタイプのSF風映画でした。 冒頭「え、これ面白そうじゃない?」と期待させてくれるんですよ、うん期待。 見せ方うまいんでしょうね。全然安っぽくないし、いかにも面白そうで、ほんと期待させてくれるんですよ でも… そこから最後まで緊迫感の全くないだらだらとしたロードムービー状態。 こういう状況なのに主人公たちに緊迫感が全然ないんですな。ある意味世界観的にそれがリアルなのかもしんないけど。 「最後のフェリーでこれを逃すと後がない」とか言ってるのに、酒飲んで女連れ込んでグースかねていろいろ盗まれたりしてる状態で「おまアホだろ」としか見てて思わないわけです。 そしてそれが最後までだらだら続くっていう。ひどいよ! 話も面白くないわけですが、もっと致命的なのはキャラクター造形。 とにかく主人公達に致命的に魅力がなさすぎるのが大問題。 女性の方はルックスがいいだけまだ許せますが、男の方だよ、男の方。 お前とっとと死んでいいよってくらいどうしようもない奴でこんな連中のだらだらした逃避行を見せられても…ぶっちゃけきついです。 ほとんど出てこないモンスターですが、ラストクライマックス的に出てきたと思うとなぜかモンスターのラブシーンとかもうどうなの? ラストも全く持ってどうという事もなく最初から最後まで「面白くなりそうなのに全く面白くない」ままだらだらと終わっていく、残念な映画でありました。[地上波(吹替)] 4点(2017-10-20 15:46:05)(良:2票) 《改行有》

331.  最強のふたり 《ネタバレ》 数年前まで住んでいたマンションの隣になんとシネコンができまして(文字通りの隣にです)、今もあのマンションに住んでいたら「うちの隣はシネコンなんだぜ」と他人に言えたんだな、と思うわけですがそれはさておき、そのシネコンのこけら落としにシネコン関係者それぞれがおススメする映画を500円で上映するという企画をやっておりました。 で、そのシネコンの支配人のおススメとしてかかっていたのがこの映画です。 ちょうど未見だったので、こりゃいいや、と観てきたわけですが… 主人公の大金持ちの方、パラグライダーで大けがをして首から下が完全に動かないわけですが、しかし仕事もしてないのにものすごく裕福なんですよね。 豪邸に住み多くの使用人をかかえ高価な美術品をポンと買いつけちょっと遠くに行きい気分のときはプライベートジェットでひとっとび、これが裕福じゃなくて何なんだ?というレベル。 子供のころから割と貧乏だった自分としては、体は動いても食べるものにも困る生活と、体は動かなくても多くの使用人をかかえてそのサポートで悠々自適で暮せる生活、どっちが幸せなのか、ちょっと考えさせられる映画ではありました。 そして、その疑問それ自体、実はこの映画の裏テーマなんじゃないかと思ったりします。 さて、この映画の内容ですが、いろいろ問題ある主人公2人を偽善的に描きすぎな点がとにかくハナにつきます。 パラグライダー遊びがすぎて勝手に付随になった人が金にあかしてわがまま放題、まっとうな介護士はかたっぱしからクビにして1週間も居着かないって、あんた、そもそも金はあるけど人間的には最低だよ…って人だったからこそ、失業手当目当てにやってきたチンピラと仲良くなれたっていう、単にゲス方向で「類は友を呼ぶ」ってだけの話にもかかわらず、なぜか美談風に描かれているのがどうにもこうにも不愉快です。 個人的にはこの2人とは仲良くなれそうにはありませんし、仲良くしたくもありません。 …という事は、この映画を名画としてお勧めしてくるそのシネコンの支配人とは仲良くできないって事なんでしょうか、おおう…[映画館(字幕)] 4点(2017-10-17 20:27:19)(良:1票) 《改行有》

332.  リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード この後、2017年から全25話でテレビシリーズが作られたリトルウイッチアカデミアの劇場版第2作。 私はテレビアニメ版しか見たことがなく、後からこの劇場版第2作を観たわけですが…驚くほどテレビのまんまです。あまりにもそのまんますぎてびっくりしました。 テレビシリーズの5話~10話あたりの1エピソードとしてそのまま放送して全く違和感がないレベル。 そうなるとこの映画の評価はテレビアニメ「リトルウイッチアカデミア」の評価とニアリーイコールという事になります。 さて某「メアリと魔女の花」の1番目のレビュワーとして「リトルウイッチアカデミアとくらべてなんてクズな映画」と書いた私ですが、そこに「リトルウイッチアカデミアは日々量産されている日本のテレビアニメ群の中では少し優秀なレベルってだけ」的な事も書いたわけです。 このサイトの基準に合わせてテレビアニメ全体の中で点をつければ7点くらいでしょうか。(これは世間的な評価で考えても妥当であまり異論はないとこだと思います) じゃぁこの劇場版も7点なのか…というとさにあらず。 この劇場版は無料で誰でも観られるテレビ版とは条件が違います。 金を取って観客に見てもらうものであり、当然採点基準は厳しくなります。 という事でこの映画単体では6点くらいが適切じゃないか、と思うわけで、これ結構妥当な評価だと思うんですが、いかがでしょう?[地上波(邦画)] 6点(2017-10-16 16:15:10)《改行有》

333.  マイ・インターン 《ネタバレ》 例えばホリディとか古くはファミリーゲームとかがそうなんですが、とにかくナンシーマイヤーズの映画は内容の深掘りだとか何かそういう肝心なとこが足りない映画が多いのです。 基本的にハッピーエンドが多いのですが、そこまでの展開が浅いので、そのハッピーもなんか安直で底の浅いものにとどまってしまうのです。 とにもかくにも事件は解決してハッピーエンドで終わる事で鑑賞後の後味自体は悪くないのですが、しかしそれだけ、と言った印象。 コメディにジャンルされる映画が多いわりに、コメディ映画の基本も抑えてない(笑いをとりにいくべきところで取らない)演出も多く、そっち方面でも中途半端。 まぁそんな監督が撮ってる以上大きな期待もし辛いわけですが、しかしこの映画に関してはコメディシーンのポイントはそれほど悪くなく、また人物に関する描き方も今までの映画よりは深く描かれていて、そういう意味では以前の映画よりは評価できるものになっていたと思います。 とはいえ、この監督ならではの都合のいい(人に厳しくない)ストーリー展開は相変わらずで、たとえば話の最後に浮気してた旦那が「自分が悪かった」と戻ってくるとこなんか、いや現実でそんな風にはまずなりません。 もしあぁいう事が実際にあるとすれば、たぶん、旦那が浮気してたママ友と体の相性が悪い事に気づいたとか、なんかそういう旦那側から見ての(都合のいい)計算した理由があるはずなんです。それが現実です。でもそういう事は残念ながらこの映画では描かれません。 いくらハッピーエンド大好きな僕でも、自分の実際の過去恋愛経験を鑑みて「こりゃファンタジーのレベルだろ」と思うような展開はさすがにちょっと覚めちゃうんですよね。 つか、そこまでハッピーエンドにしたいならそもそも不倫させる流れではない、もっと自然な別の事件を仕込めばいいと思うんです。 生きてく上ででイベントなんてたくさんあるわけですから無理して不倫をぶっこむ必要はないし、そもそも不倫は夫婦危機の題材として一番安直だから逃げにすら映ります。 と、まぁナンシーマイヤーズらしい底の浅さは映画中にいろいろ垣間見えたわけですが、しかし今回主演のアンハサウエイとデニーロの相性はなかなかに悪くなく全体としては感じのいい映画ではありました。 あと、デニーロが運転する車で女社長の指示に従わず「こっちの通りを行った方が早い」というシーン。 2016年までは問題ない普通のシーンだったんでしょうが、2017年の夏以降に見た日本人は、例の豊田議員の「ちがうだろーーーー!!!」の声が絶対に頭の中で響いてしまう事でしょう。悲しい話です。 つか運転と言えば注意された運転手が途中から急に行方不明になるんですが、あれはなんでしょうか、社長に取り入るために裏でこっそりデニーロが始末してた?とか思ったんですが、違うんでしょうか? そうでもなければ急に姿を消す理由がわかんないし、デニーロが演じるキャラならそれくらいやりかねません。そして最後は会社を乗っ取るのです。やるなデニーロ。[映画館(字幕)] 7点(2017-10-10 17:52:18)《改行有》

334.  亜人 《ネタバレ》 さて、この「亜人」 そもそも私オリジナルの亜人自体をさして面白いと思ってない人なので、原作フアンがこの映画を観た場合とはやや印象が異なるかもしれない事を先にお断わりしておきます。 先週のドリームに引き続いて一橋ホールでの試写会で鑑賞。 試写会に行く前、偶然この映画についての佐藤健のインタビューを読んだのですが、「アニメ版で主人公役の宮野真守(今回の映画ではナレーションとIBMの声役)の芝居を参考にして演じた」的な事を言ってたのです。 「なるほどアニメ版に寄せたわけね」と思って映画を観てみると、実際は佐藤健よりもはるかに綾野剛の方がアニメの佐藤さん役大塚芳忠に寄せてました。 おかげで中途半端なコスプレ物まね演義みたいになってる…と思ったのは僕だけでしょうか? まあ先行してアニメ版が存在する以上、芝居がそれに影響を受けるの避けられないところなんでしょう。 さて今回の映画版、109分という短い時間にまとめるために、設定変更&登場人物もエピソードも整理して高層ビルの攻防(原作でのフォージ安全戦)にクライマックスをもっていくようにストーリーを再構築しています。 登場人物のバックボーンだのなんだのが大きく整理されているため、例えば主人公の永井圭の性格付けはオリジナルとはだいぶ違うものになっています。 というか彼がどんな人間なのかが映画を観ていてもよくわからないため、冒頭でいきなり佐藤さんと敵対するシーンもぶっちゃけその動機付けがよくわかりません。 登場人物のバックボーン的なものが描かれないのはこの映画全体の特徴で、主役級で言えば厚労省の戸崎&下村あたりに至ってはいったいどういう人間なのかが最後まで観ても全くわかりません。 しかしこれは、109分という短い映画の尺をアクション娯楽映画として徹底しようと割り切ったから…と考えると、個人的にはありじゃないかと思います。 映画の尺的にとてもじゃないけどそんなとこを描く暇がないからです。 ちょっと気になったのは、近年作られている多くの映画からネタをぱくってきたと思しきシーンが散見される事で、たとえばラストシーンは、明らかにアメリカのダークヒーロー物の1作目あたりを非常に意識しているのが明らかです。 そういうシーンが多くみられる事で、映画全体から安っぽい既視感を感じてしまうのはちょっといかがなものでしょうか。 さて映画用に整理再構成されたストーリーについて。 全体としてやや説明不足な点がある反面、冗長に思える原作エピソードがぶつ切で投入されていたりもして、やや整理しきれていない印象を受けるのですが、クライマックスに向けて映画オリジナルのいくつかのアイデアも投入されていてアクション娯楽映画として割り切ったシナリオとしてみると決して悪くないと思います。 伏線の処理も非常にわかりやすく誰が見ても困らない娯楽映画を目指したんだろうな、というのが伝わります。 (とはいえ、腕切断→復活は伏線と呼ぶには露骨かつわかりやすすぎてさすがにちょっとシラケるレベルですが) IBMの雰囲気は日本映画にしてはよく描かれていて、これもアニメ版を参考にしたのかな…と思ってクレジットを観ると、そもそもIBM部分の製作はテレビアニメを制作したポリゴンピクチャの担当でした。 同じとこが作ったんならそりゃアニメ版によく似てるのは当たり前ですね。 全体としてはぼちぼちの出来のアクション娯楽映画。 ただ原作フアンは怒るかもしれません。 もう一つ、映画中には女性向けのサービスシーンがいくつか存在し、試写会終了後の周りの女性客から漏れ聞こえる会話からしてそのサービスシーンはおおむね好評のようでした。ですから女性が観ると加点されるタイプの映画かもしれません。 あと、些細な事ですが、鈴村健一がテレビのキャスター役で役者として登場しているのはうれしいシーンでした。 鈴村健一は、仮面ライダー電王でリュウタロス(声)を演じていた人で、佐藤健とは電王以来10年ぶりの競演ですからね。 他にエンドクレジットには(顔出しの枠と思えるところに)森功至の名前などもあってびっくりしたのですが、一体どこに登場してたんでしょうか…[試写会(邦画)] 6点(2017-09-26 23:29:12)《改行有》

335.  ドリーム 《ネタバレ》 ケビンコスナー演じる気概溢れる上司、ハートがイケメンな宇宙飛行士、自覚なき差別を振りかざすキルスティンダンスト、そしてキャサリン直上のステレオタイプでわかりやすい嫌なリーダー…と何しろそれぞれの役どころがわかりやすすぎるのがまずこの映画を成功させている一因。 「この人はどんな人なんだろう?」なんて悩む必要ナッシング! 劇中には良い奴と嫌な奴しか存在せず、そして嫌な奴は最後は折れるという安心の展開に観客は喝采を送るわけです。 キャストがわかりやすければ演出もわかりやすく、例えばそれまでずっとキャサリンが走り回されていた「白人棟」と「黒人棟」の間を、いざキャサリンが求められたときについにそこを逆に白人男性が走るっていう。 いやぁなんてわかりやすい演出なんでしょうか。 そして、そういうわかりやすい演出、わかりやすいキャラクターで描かれる物語だからこそ、この物語は誰でもが理解できて誰もが喝采を送れる素晴らしいものになっているんだと思います。 またこの映画のようなテーマを扱う場合、とかくシリアスで重苦しい話になりがちですが、私のようにその手の映画を「つまらない」と嫌う人間もいるわけで、そういう人でも広く楽しめるように作ったことはすばらしいと思います。 私は試写会で観たのですが、上映後、客から自然に拍手が起きていました。 試写会のあと拍手が起きる事はごく稀にあるのですが、しかしとてもめずらしく(20本に1本程度?)、本当にいい映画でしかそんな事は起きません。 その事実だけを見ても、この映画が多くの人に受け入れられる本当にいい映画だという事がわかると思います。 このような素敵な映画が沢山作られ、それを多くの人が観てくれることを切に願います。[試写会(字幕)] 9点(2017-09-20 14:26:01)(良:1票) 《改行有》

336.  そして父になる 《ネタバレ》 「そして父になる」というタイトル通りの映画で、主人公が人として成長する物語 主人公がステレオタイプのイヤな感じの優秀仕事人間で、最近では暴言の豊田議員(ちょっと前だとワタミの会長)あたりを連想させる人間なのですが、その主人公が自分より下に見ていた人たち(というかこの人はすべての人を下に見てるわけですが)からいろいろ教えられて人間らしさを知っていく話なわけです。 ある意味テレビ版エヴァのような「僕はここにいてもいいんだ」「おめでとう」的な話ですね。 しかし「三つ子の魂百まで」ということわざにもある通り、人間の本質はそうそう変わるものではなく40年積み上げてきた人間性が今更大きく変わるわけもないわけで(私も50年以上生きてるのでそれくらいの想像はつきます)、おそらくこの数年後には再度問題噴出、離婚(しかも嫁から突き付けられる)にいたる…というのが透けて見えるわけで、そのあたりなかなか微妙な映画であります。 映画のストーリーは、正直言って正解がどこにもない非常に難しいものですから、どこに着地したとしても「まぁそれもあるよね」としか言いようがないものになってしまうわけで、そういう意味ではストーリーはどうでもよくて、結局ただひたすら主人公の成長を見守るだけという、映画を観る前に想像していた内容(取り違えた子供をどうするかの葛藤がメイン)とは全然違うテーマの映画だったのでそこはちょっと驚きましたが、しかし先に書いた通りタイトルではきちんと映画のテーマを説明してくれているので、これは僕が悪かったといえます。[地上波(邦画)] 6点(2017-09-18 21:15:40)《改行有》

337.  劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語 絶賛されたテレビシリーズについては放送中リアルタイムで見ていたのですが、なぜこのありがちな厨二病設定が絶賛されるのか全然理解できず、たぶんこれを喜べるのはなんでも感動できる若さって事なんだろうな、と思いながら観ていたわけです。 さて、この劇場版についてはBSで放送されていたのを録画はしたもののずっと放置していました。 そりゃそうですよね、テレビ版をさして面白いと思わなかったわけですから、その総集編である劇場版を面白いと思うとはとても思えません。 しかし、そうは言ってもまとめて視聴することで改めて何か発見があるのかな、と思って数年の時を経て観てみたのですが…結果的には何もなし。 雰囲気だけはそれっぽくしてわざとらしく鬱っぽい展開にした厨二アニメという印象をさらに強くしただけ。 それ以上でもそれ以下でもないっていう。 で、ここのレビューをいくつか読んでいたのですが、あにやんさんのレビューが自分の感覚をよく代弁してくれていたので、あとはあにやんさんのレビューを読んでいただければ個人的には十分です、はい。[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-16 12:47:43)《改行有》

338.  ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 《ネタバレ》 トムクルーズ史上最高のオープニング成績という宣伝の割には日本で客が入ってないようですが、細かいツッコミポイントをスルーできるのであれば、この手のハリウッド娯楽映画としてはごく普通の出来の映画だと思います。 ツッコミポイントについては…まぁいろいろあるんですが たとえば映画の序盤でいきなり旧エジプト王女の物語を語り始めてしまうんですが…映画撮るのへたくそか?!と。 大事な序盤にいきなりそれを延々と語っちゃう? そういうのって普通は棺桶が見つかってから徐々に明らかにされちゃうとこでしょ。 なんの脈絡もなくエジプト王女の顛末を序盤でいきなり全部語られちゃってもねぇ… ラッセウクロウがこの映画に出ている事を失念していたので、出たときには「お、ラッセルクロウじゃん」と思ったわけですが、これがジキル&ハイドという謎設定。 てか、この設定いる?話の筋にあんま関係ないじゃん。 いや今後シリーズ化するときに必要なんだろうけどさ…この映画単体を観る限りジキル&ハイドとしての存在意義がよくわかりません。 そもそもマミーつまりミイラ男…いやミイラ女の能力的設定がちゃんと整理されているように見えないんですよ。 「彼女がどういう状態のときにどこまでの事ができるのか」という事が観ててもよくわかんないんです。 そもそもあれだけいろいろできるならトムクルーズはもうちょっとうまく操れたでしょ? ほとんど野放し状態じゃん!ほかの人間にはかなりのやりたい放題なのになぜかトムクルーズはほとんど野放しっていう。 どう考えても飛行機落とすよりトムクルーズ操るほうが絶対簡単だから! 映画の途中で撃ち殺した友達がちょくちょく現れるのは「狼男アメリカン」あたりを彷彿とさせて嫌いじゃないですし、最後に生き返らせて素行悪いコンビ再結成という終わらせ方も個人的には悪くなかったんですが、まあ続編はレンタルで十分かな…と思わせてくれる映画ではありました。[映画館(字幕)] 6点(2017-08-08 20:22:04)(良:1票) 《改行有》

339.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 この作品については個人的に食わず嫌いしていました。 柳の下に…的大人の事情で製作される作品にろくな物はないですし、アニメフアンに「もっとも脚本を書いてほしくない作家」アンケートを取れば1位を獲得すること確実の岡田脚本となれば、劇場に足を運びたくはならないしレンタルをする気も起きない…となるのはしょうがないところ。 そんな本作ですが今回実写版の公開に合わせてテレビ放送されたため鑑賞する事が出来ました・ で、結果としてはいい意味で裏切られたというのが率直な感想。 いろいろな作品でやらかした感のある岡田脚本ですが、本作のような本来の自分のテリトリーである秩父舞台のトラウマ物でシナリオを書けばちゃんとした物かけるんじゃん、と。まぁそう思ったわけです。(すんごい上から目線ですねw) この作品の基本プロットは、よくある若者の葛藤群像劇であり成長物語であり、個人的にこの手の青春群像物映画はハナにつくものばかりで苦手なのですが、この作品については登場人物が基本的に善人として描かれている上に映画全体が前向きなためか観ていていやな気分になりませんでした。 これは僕的にはとても珍しい事です。 もちろん現実の人間を見れば登場人物はいくらなんでも善人すぎるとも思うんですが、しかし現実で嫌な奴についてはさんざん見慣れている私達ですから、何も映画の中でまでそんな腐った人間や嫌な人間をわざわざ見なくてもいいんじゃない?とも思うわけです。 そういう意味ではちょっと善人すぎるくらいの登場人物が揃うこの映画のスタンスは個人的には嫌いではありません。 最後も、あまりはっきりとした決着をつけず主要人物が未来に向かって歩き出す形で終わっている点も好感が持てます。 途中で「これ絶対に大樹と順がくっつくだろう」と思っていただけに、そこも完全に想定通りでしたし。 この映画で惜しいのは終盤のクライマックスシーン。 ミュージカルシーンとたくみが順を探して説得するシーンが平行して進む構成で、アイデアとしてはいいと思うんですが、残念ながらわざわざ平行させている意味がほとんどありません。 こういう構成をとるならなんらかの形でこの2つのシーンを呼応させるような工夫を持たせて盛り上がるべきところだと思うんですが、そういう工夫が全く無く相互にぶつ切り状態。 本当にただ平行して描かれているだけ。これは本当にもったいないです。 しかも、高校生のミュージカルなんてせいぜい20分か長くても30分程度ですよね。 どう考えても探す方のシーンとの時間が合っていません。 あのラブホが学校のすぐ裏にでもあった等でなければ絶対ミュージカルが終わってますよね…とつい突っ込みをいれたくなります。 さらに惜しいのが順を説得するシーンで、「え、それで解決しちゃうの?」って感じで正直拍子抜け。 彼女のここまでのトラウマや現場放棄した罪悪感その他もろもろを考えると、もうちょっと解消するための何かがないと無理があり、よくわかんない言葉遊びを少ししただけで手打ちというのはあまりに安直ではないでしょうか? まぁそんな感じでクライマックスがやや残念という、コース料理で言えば「メインがイマイチ」という残念さがあるのですが、先に書いた通り映画全体のテイストが前向きで好感が持てるものであったため「メインは残念だったけど、コース全体としてはよかったよ」という感じの映画になっています。 クライマックスをもっとうまく組み上げてくれれば、かなりの名画になれた…と思うんですが、それは高望みというものでしょうか。 「あの花」にしても終盤の花火のくだりは微妙でしたからこのあたり製作陣の限界かもしれません。 とまぁ映画のベーシックな感想はここまでで、個人的に思った細かい事を2つ。 一つはメインの女性キャラの声優に水瀬いのりと雨宮天という20歳前後の若手女性声優の中でも特にルックス重視の選択が行われていた点。 おそらく映画が成功したときのイベントなどを考慮して「若くて可愛い子を」というビジネス的な配慮があっての起用だろうなと邪推してしまいます。 とはいえそこはプロの声優。演技に問題は全くなく、特に難しそうな順役を水瀬は好演していて(実際それで賞ももらってますし)、最近の劇場大作にありがちな「知名度の高い俳優女優を声優に使って違和感バリバリ」という悲惨な事故を起こしてないだけでもこの作品は評価できると思います。 もう一つは、たくみの父親の部屋にある大型スピーカー、あれはダイヤトーンのDS-3000ですね。 1984年発売ペア52万円。特に歴史に残る銘機等ではないのに一発でわかった自分はちょっとすごいな、と思いましたw[地上波(邦画)] 8点(2017-07-30 18:49:16)(良:1票) 《改行有》

340.  ゴーストライダー2 この手の映画としては見事なまでに過不足がない映画です。 「だいたいこれくらいのレベルの娯楽映画なんだろうな」と予想して鑑賞すると、まさにその期待を裏切らない見事なまでにその程度の映画。 しかし、逆に言えばきちんと期待値の結果は出しているわけです。 3日もすれば細部を忘れるような映画で、わざわざ映画館に足を運ぶ気にはならないし、あれこれ論評したり脚本や演出について語るような映画ではないですが、しかし大衆娯楽映画というのはある意味これでいいんじゃないでしょうか(いや映画館に足を運ぶ気にならないんじゃさすがにダメか)[地上波(吹替)] 5点(2017-07-27 00:07:16)《改行有》

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