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プロフィール
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21.  CASSHERN なんなんだよ〜,これ〜(泣)子供の頃大ファンでした?思い入れは人一倍ありますだ?嘘つけ。大ファンだったら,人よりも思い入れがあるんなら,あんなアホなことはできないぞ。タツノコプロへの背信行為やぞ。それだけじゃない,オリジナルを熱狂して見ていた者から言わせてもらうと,紀里谷和明はすでに人でなしのレベルに達している。今度はガッチャマンなんか撮りたいとか言うんじゃ?やめなさい。そういうのは物好きなハリウッド関係者にでもやってもらって,もうおとなしくヨメさんのPVでも撮ってなさい。 これに懲りて,映画の大地に二度と足を踏み入れないことを切に願う。[地上波(字幕)] 0点(2006-06-22 13:24:53)(良:2票)

22.  十二人の怒れる男(1957) 《ネタバレ》 法学部の学生だった頃に,ゼミの教授から“いやしくも法律を学ぶ立場の者なら,必ず観ておくべし”と言われた。ゼミの単位を落としたくない私は,観た。確かに面白い。いや,面白いだけでなく,なぜ私たち学生にあんな事を言ったのか,その理由もわかったような気がした。“なるほど,これが民主主義か!”てなものである。ヘンリー・フォンダが,あたかも自由と正義の守護天使のように見えたものだ。そして,シドニー・ルメットが描きたかったのは,人を裁くということを通じて謳い上げた人間賛歌であると。そう強く思ったのが,およそ20数年前のことである……そして今,あらためて今作を観て,あの時教授が言ったことの本当の意味がわかって,わずかばかり慄然とした。あの被告の少年は,私が見ても状況的に限りなくクロに近い。彼は真犯人ではないと完全に言い切れる物的証拠は,正直どこにもないのである。あるのは,あくまで推論のみ,それも現場から遠く離れた密室で,警察官でもない普通の男たちが鼻つき合わせて議論するだけだ。そこに,能弁で頭が切れ,かつ相手を意識誘導できるような人間が混じっていたなら……結果は映画の通りである。物語としては,あれでよかったのだろう。しかし,本当の真実はあの映画では依然見えない……背筋をそっと軽く撫でられるような恐怖感を覚えたりするのは,ひょっとすると私がおかしいからでしょうか。シドニー・ルメットの意図がもしそういうところにあったとするなら,彼は実に人をくった大ボラ吹きとしか言いようがない。まこと,あっぱれ。というわけで,あくまでそんなひねくれた見方をした上での10点です。[地上波(字幕)] 10点(2006-06-22 12:40:12)

23.  ALWAYS 三丁目の夕日 演出は野暮ったく,話の見せ場もミエミエ。おまけにオムニバスもどきの構成は,一本筋の通った物語を作れなかったことの裏返しともとれる。そう,もっとはっきり言うと,そのような映画は大嫌いなはずなのに,レンタルしてきたDVDを返却するまでに三回も観てしまった。そして三回とも泣いた。しかも同じシーンで(終盤のあそこ……と書けば,観た人なら誰でもわかる)。不思議な魅力を持った映画だと思う。VFXには目を見張るものがあるが,無論それだけではない。私はあの昭和三十年代という時代の残り香をかろうじて嗅いだ最後の世代だが,かといって,過ぎ去ったものへの郷愁に衝き動かされて涙を誘われるほど,まだ老け込んではいないつもりだった。それなのに,冒頭の町並みが映るシーンだけで胸が詰まった。《ああ……なつかしい……》特に,近所の人たちがテレビを前に我を忘れて興奮する光景。これが一番心に残った。本作で展開されるドラマは,現代でも十分起こりうる話である。昭和三十年代という時代設定を絶対条件としなくても,成り立つといえば成り立つ。だが,あの白黒テレビに映る力道山を,老いも若きも男も女も空手チョップを振りながら応援するその姿は,あきらかにあの時代を何よりも正直に映す鏡だと思った。私も確かにそこにいたのだと思うと,懐かしさ以上の何かを感じて,またしても胸が詰まるのである。結局のところ,昭和の前半とはどういう時代だったのかということを,センシティブに語る映画は今までなかったような気がする。そのような試みは,本作が初めてではないか。その点をとても評価したいと思います。8点。さらに,久しぶりに邦画で泣いてしまったことに対して,もう1点追加です。[DVD(邦画)] 9点(2006-06-22 08:21:54)(良:4票)

24.  蝉しぐれ 概して高いポイントのようですが,私は手放しでいい点数はつけられない。黒土監督の,日本の原風景をたどるような美しい映像には惹かれる。けれども,演出の範囲を超越してしまい,物語よりも風景が勝ちすぎてしまった点が,全体のバランスに悪影響を及ぼしていると思う。その美意識は理解できるも,それならまだNHKスペシャルなどを観ているほうがいい。また,互いの気持ちを知りつつそれを露わにすることも,抑えることもできない男女の機微を描くのなら,成人したふくが登場した辺りをもっと濃密に描くべきだった。なのに,ラスト以外はわりとあっさりと進んでしまったのは,長期ロケでエネルギーを使いすぎたためでしょうか。けなしてばかりじゃ何なので,収穫は木村佳乃と書いておきます。彼女は目が印象的なので,その目で演技ができるようになったのは,一皮も二皮も剥けたしるし。まだまだ若いし,将来が楽しみです。[DVD(邦画)] 5点(2006-05-16 00:21:04)

25.  ヒトラー 最期の12日間 人間アドルフ・ヒトラーを描いたとパッケージにあったが,それにはさほど興味が湧かない。彼は冥府の王でも大魔王でもなく,当然ながら最初から最後まで人間なのだ。迷妄の虜となってわめき散らすのも人間ヒトラーなら,女性秘書らにそっと垣間見せる繊細さを持ったヒトラーもやはり人間。しかし,私はその点にあまり興味をそそられなかった。全体主義という名の巨大な鉄の要塞が,率いるべき途を示す指導者という求心力を失ってしまったとき,どのように崩壊していくかを私は見たかった。そしてその崩壊は音もなく,響き渡る民衆の悲鳴も伴わず,あたかも老人が静かに息を引き取っていくかのようだった。全欧州を蹂躙したナチス・ドイツのいまわの際とは,かくも静寂であったのかと今にして空しさがこみあげ,そして,あらためてその陰で犠牲になった多くの人達の冥福を祈らずにはいられない。それにしても,ラストで秘書が語る「もっと目を見開いていれば」の言葉の,なんと虚ろなことか!いくらを目を見開いていても,初めから見ようとしなければ決して見えないというのに。あの時代のできごとは大昔の伝説ではなく,今日我々のすぐ隣に存在しているはずだ。そういう意味で,多くの人に観て欲しい映画の一つです。[DVD(字幕)] 8点(2006-02-05 10:19:33)(良:2票)

26.  ローレライ 《ネタバレ》 明らかに「Uボート」を意識した映像だが,潜水艦特有の閉所恐怖症的な閉塞感がほとんど感じられないのは,艦内の照明が明るすぎるからだ。もっともそういう映画ではないので,仕方ないと言えば仕方ない。だがそれらを除外しても,やはり本作は失敗している。潜水艦を1つの小部屋と考え,その中で密かに進行する物語,つまり密室劇が進行するというのが潜水艦モノを面白くさせる一番の理由である。ゆえに「潜水艦映画に駄作なし」と言われる。ところが,本作は潜水艦を単なる小道具にしてしまった。乗員達の葛藤やせめぎ合いのようなものを,なぜもっと全面に出さなかったのか。これでは密室を使う意味がない。それにまるでアニメのような設定。ローレライシステムはまだしも,少女を一種の憑代のように登場させたのは,あまりにも陳腐,あまりにアニメチックすぎてがっかりする。(と思ったら,出渕裕と庵野秀明,それに押井守までスタッフにいるではないか。納得)それらに輪をかけてすごいのは,東京を壊滅しようと米軍と通じて画策するあの海軍軍人。どアホかと思う。私は原作は読んでいないが,小説の方もあんな感じなのだろうか。だとしたら,作者の見識を大いに疑う。少々怒りを込めて4点です。[ビデオ(字幕)] 4点(2006-01-21 10:02:34)

27.  フォーン・ブース 《ネタバレ》 低予算かつ短い撮影スケジュールとくると,次は“やっつけ仕事”となるのが相場だが,それらをむしろ逆手にとった設定。金と時間,どれも手駒にしては少ないというハンディに無理矢理直面させられたのか,あるいはあえて挑んだのかはわからないにせよ,一発かましてやろうというスタッフの意気込みを感じる。なかなか楽しめました。ところで作中,ポルノ王と会社重役を殺したのは俺だ,と犯人は言っていた。でもはたしてそうかな?ちょっと疑問。主人公スチュは不遜で人品卑しい男。まぁ,いけすかない奴だが,人は大なり小なりああいう面があるとすれば,彼は社会悪の象徴とはとても思えない。犯人はやたらスチュの妻への不義理に拘って,それをターゲットにした理由の一つにしていたけど,いかにもとってつけたようで……結局,あの街に住む者なら誰でもよかったのでは,と思う。ただ無作為に選んでおきながら,その相手を十分リサーチしたり,たまたま状況に割り込んできたチンピラ兄ちゃんを容赦なく殺したりするところに,電話の男の本当の異常性が見える。人が次第に袋小路に追い込まれもがき苦しんでいくのを,嬉々として自らの糧にするような,そんな怖ろしさを観ていて感じた。ラスト,犯人の顔見せは余計。7点。[DVD(吹替)] 7点(2006-01-08 16:02:36)(良:1票)

28.  ターミネーター 「2」よりも,この「1」の方に異質なほどの強烈な暴力性を感じる。「2」がハリウッド式娯楽大作製造機にかけられてできた一種のテーマパーク的映画なのに対して,本作にはそういった影はない。もっとも,さほど期待をかけられていなかった時のキャメロン作品だから,と言うと身もふたもないのであるが,実際にはそれが正解なのだろう。しかし私はそんな風には思わない。「1」が映像として「2」に見劣りするのは認めても,映画として格下だとは思わない。私はこの「ターミネーター」が大好きだ。劇場,ビデオも含めて十数回は観た。そこまで惹きつけられる最大の理由とは何かと問われると,それは冒頭に書いたように,他の凡百のアクション映画とは肌触りが違う暴力性だとしか答えられない。そのことに大きく貢献しているのがシュワルツネッガーであることは,今更言うまでもない。この頃のシュワ氏は箸にも棒にもかからない大根役者で,もしガタイがゴツいだけで彼が選ばれたのであれば,キャメロンは実に幸運な選択をしたと思う。筋肉自慢の役者は大勢いても,爬虫類の目をしたマッチョはそんなにはいないからだ。極限的に非人間的で,反撃する気力も萎えるほどの強力さを備えたキャラクターにぴったりとはまる役者。演技の出来不出来以前に,何かしら相手を不安に陥れる男。当時のシュワ氏にはそれらがすべて内包されていた。確かめるために,あとでもう一度観てみようと思う。ところでこの映画,銃器マニアを面白がらせる工夫が結構あります。例えばアクション映画のお約束となったM16をあえて使わず,AR18という玄人好みのやつにしたとか,ガンショップでシュワの「プラズマライフルは?」の問いに,店主が「まだ入荷しておりません」と答えるところなど。ニューモデルが頻繁に出る銃業界では,売る側が知らなくてもあえてそう応対するのが通例となっているということを,この映画で初めて知った。キャメロンは細かい部分をいじくるのが好きですね。[映画館(字幕)] 9点(2006-01-07 14:52:49)(良:2票)

29.  青い体験(1973) いくら深夜とはいえ,新年おめでとう一色の正月三が日にこれを放映した関西テレビは凄い。いったい何が関テレを突き動かしたのか……。それにしてもラウラの平手打ちは痛そう。あの手は顔ではなくお尻をぶつ手だと,ふと思う。[地上波(吹替)] 5点(2006-01-06 17:39:04)

30.  セルラー 導入部でどこのオバハンかと思いきや,えっ,キム・ベイシンガー?よもやこんなに老け枯れて(こんな風にしか表現できない)いたとは……。彼女に特別な思い入れがなくてよかった。でなければ,この映画を嫌いになるところだった。それはともかく,なかなかの掘り出し物でした,これ。細かいディテールとかバックボーンとかを,あえて切り捨ててまで監督が見せたかったもの,それは観客をほいほいとノセていく掟破りのテンポに他ならない。あ~れ~という間もなく非日常に巻き込まれていく速度は,記憶にある限りで本作が最速だ。かといって,致命的な破綻も見あたらない。だからあそこがあーだ,ここがこーなってないなどと考えるのは少々野暮な話で,ここは一つ,ジェットコースターに身を任せてみようという気になる。少なくともこういう映画で90分を過ごしても,“金返せ”とはならないでしょう。8点です。最後のスタッフロールでニヤリ。[DVD(字幕)] 8点(2006-01-06 17:35:36)

31.  呪怨 (2003) 恐くないどころか眠たくなるホラー映画に遭遇するのは,悪名高き「死霊の盆踊り」以来二度目。時系列がバラバラで「?」とか,女子高生ゾンビ?なんやねん!などいろいろ文句はあるが,最大の敗因は山海塾もびっくりの粉まみれ霊,これだろう。もう少し見せ方に工夫はなかったものか。悪霊の怨念が尋常でないのはわかったが,あれでは恐さよりもまず気色悪さが先行し,そのうち失笑がこみ上げてくる。そもそも子供を負の側の住人にするというのが,個人的に気に食わない。清水祟はホラー,特に日本人の肌に食い込む恐さとは如何なるものか,というのがわかってないんでしょうな。映像のみで勝負しようとしたのがみえみえです。でも逆説的な意味で,むしろそのことが視覚的なサプライズに頼るハリウッドのお眼鏡にかなったのかもしれません。そのチャンスも生かせなかったのは,やはり能力の限界か。文句なしの0点にするつもりだったが,意外にきれいどころが女優陣に揃っていたので,何とか1点。[地上波(字幕)] 1点(2005-12-30 22:07:14)

32.  トイ・ストーリー Pixerは大したものだ。今のところ全戦全勝ではないだろうか。クォリティに若干ばらつきはあっても(絵ではなくて),大はずれがないという点で誰にでも安心して薦められる。特にこの「トイ・ストーリー」,何度観ても面白い。この魅力はどこからやってくるのか。精緻を極めたそのCGか?それとも軽妙洒脱なセリフ回しか?何だかどれも違うような気がする。その本当の答えとは,とっくにオッサンになった私などではなく,率直な眼で物事を見渡せる子供だけが知っているのではないか。この作品を好きにならない子供が世界に何人いるだろう。そしてお気に入りだったオモチャをいくつも置き去りにしてきた我々大人は,ちくちく痛み出す内心を隠してこの作品を子供に見せるのである。最後に一言。「ジブリさん,これがアニメだよ!」[ビデオ(吹替)] 9点(2005-12-29 15:26:13)

33.  プライベート・ライアン スピルバーグの中に潜む,暴力への一種の憧憬が(本作以降顕著になってくる)意識的にしろそうでないにしろ如実に表れたオマハ・ビーチの光景。正直言って吐き気がする。が,戦場で生き残る者と死んでいく者との間を分かつのは,弾丸の多さでもなく,剛勇でもなく,ちょっとした運だけなのだということを教えてくれる意味で,本作は戦争映画として優れていると思う。手を挙げて降伏しようとしたドイツ兵をはずみで撃ってしまったりとか,弾が尽きたらヘルメットをぶつけ合うといったシーンは,実際の白兵戦らしいというか,ああなるんでしょうね。私は今まで戦争というものを斜に構えて考えていたが,これを観てただひたすら恐ろしいと思った。あんな地獄は嫌だと。それは誰しも当然ではあるが,その至極当たり前のことをこれほど直截に表現した映画は,あまり記憶にない。だからこそ,一人の兵士を戦場から連れ出す命令を出した政府と,その血みどろの戦場の中任務に赴く登場人物達との乖離が浮き彫りになる。感傷とか意義などとはまったく無縁のところで,戦争という鋼鉄の歯車がひたすら人間の生命を挽き潰していく。そのことが恐ろしい。なお冒頭とラストではためく星条旗について辛口の意見が多いですが,あの逆光の中で色を失った星条旗には,少なくとも私にはアメリカ主義的な意図は感じられませんでした。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-29 12:56:44)(良:2票)

34.  ダーティハリー クリント・イーストウッドの立ち振る舞いが印象深い。抜群に格好いいのである。細身のスーツを着こなすその姿は,中年男が目標にすべき理想型の一つではないか。モテモテ中年を目指したい若い人は,今のうちからこれを観て勉強しておくことをお勧めします。さて作品中,「悪党は逮捕せずにブチ殺す」式の捜査で突き進んでいくハリー・キャラハン。その態度は警察官としてどうかと思うが,心情はずばり観る者の核心を突く。あんな極めつけのサイコ野郎を生かしておいて誰が得をするのか?いったい彼のどこがダーティなのか?皆そう思うに違いない。その気持ちをまとめて弾丸に詰めて,彼はトリガーを引く。そのあとは,スカッと爽やかコカコーラである。だがバッジを投げ捨てるラスト。己の仁義でことをやり遂げた達成感と,それを許容しない社会倫理へのやりきれなさが後を引くように残る。その意味で切ない名作。またあまり関係ないが,44マグナムという銃を世に知らしめたことでも評価したい。(これを観て私は昔,モデルガンを買いました)[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-28 12:39:25)(良:3票)

35.  エイリアン2 《ネタバレ》 エイリアン・シリーズとは不思議だ。なぜなら本作以降,すべての作品がそれぞれの前作のストーリーをないがしろにして成立しているのだから。総本舗であるオリジナルへの敬意を込めたオマージュ的な要素は殆どない。むしろ挑戦しているかのような作り方を見ているうちに,何だかリドリー・スコットが陰でこっそりとほくそ笑んでいるような気がした。さて本作で,リプリー女史がいよいよ本格的に人間離れしてくる。“力があれば戦える”という点をいっそう強調して,前作のゴシックホラー路線から一気にアクション電車道へと力業で持っていくのは,いつものキャメロン流。例のパワーローダーを使った格闘シーンは爽快感すら漂う。画面の前でうぎゃ〜と叫びながら前作を観た人は,まさかこいつと組んずほぐれつをやらかし,挙げ句にフォールしてしまうとは想像もできなかっただろう。それほどこの異生物は絶対的だったのだが,生物である以上殺せるということを観客に気づかせたキャメロンはいい仕事をした。でもまさか3であんなプロローグに続くとはね……おっと,あぶない。だが一度物語の流れをチャラにしないと新作をつくれないというのは,エイリアンというキャラクターがいかに際だってそそり立っているかの証明にはなると思う。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-28 00:33:09)(良:2票)

36.  ジャッカル このキャストと脚本でもって,本気で「ジャッカルの日」をリメイクできると思ったのかどうかは知らないが,本当にやってしまった時点で,全員フレッド・ジンネマンに土下座しなければならない。いいかげんにしないと,草葉の陰から本当に祟られるぞ,そんなことを思いながら観ていたら,ジャッカルがただのビッグマウスだとわかって,一層げんなり。世界最強って,その程度か?それにしても冷血マシーンを演じるには,ブルース・ウィリスは体内温度がまだ高そうだ。というより,完全なミスキャスト。結局リチャード・ギアが得をしただけ(いや,むしろ……)。リメイク大失敗の巻。2点。[ビデオ(字幕)] 2点(2005-12-25 11:27:47)

37.  ローマの休日 可憐で快活,そしてチャーミングな映画です。それはすなわち,ヘップバーンの魅力そのものなのだが,仮に彼女の問答無用の麗しさを作品から取り払ったとしても,この「ローマの休日」は1本足で十分立てるほどの魅力に溢れている。モノクロであるにもかかわらず観る者に色彩を感じさせるような,画面に満ちるイタリアの輝く陽光,そこに暮らす人々の生活の息づかいなど一つひとつが洗いざらしのコットンシャツのようにフレッシュで,うーん,ローマに行ってみたい,住んでみたいとつい思ってしまう。いろんな意味で眩しい映画。ところで蛇足ながらグレゴリー・ペックのあのアパート,何気にええなあ。ああいう部屋が理想です。[地上波(吹替)] 9点(2005-12-25 00:16:53)

38.  シャイニング(1980) “例えて言うならこれはキャデラックのようだ。見かけは大きくて立派に見える。おまけにとても煌びやか。しかしいざエンジンをかけてみたら,その動きは鈍重なことこの上ない”シャイニングを評してキング自身が述べた言葉である。ものが重量級なのはどっちもどっちなのだが,私もおおむね彼の意見に賛成だ。しかし,映像としての本作を,キング御大ほど毛嫌いするわけでなく,むしろ魅了される側の人間である。ただ,この物語を的に据える出発点が,2人の巨匠の場合決定的に隔たっていた。煎じ詰めればそういうことに尽きる。思うにキューブリックの世界とは,白亜の殿堂の奥に鎮座する大理石でできた100インチの大画面で観賞するようなものであるのに対し,かたや“第一創造主”であるキングの思考ベクトルはパブロン中毒さんが書いたように,いたってノーマルなアメリカ人男性のそれと同じである(と,いろんな作品からそう推測する)。彼が書いたのは,息子を愛するがゆえにオーバールックの悪霊にたぶらかされていく男の姿。行間に込めたのは,崩壊した家族の再生と淡い未来への希望である。反してキューブリックは圧倒的な映像美を展開するために,それらの一切を引き出しにおさめてしまった。これでは,両者が交わる地点など最初から約束されていないのも同然だ。キングが怒るのもむべなるかな……と,ここまではキングファンとしての意見で,冒頭にも書いたように,私はキューブリックの審美眼はすばらしいと思う。少々小難しいものの,ゴシックホラーのたどるべき道筋はちゃんとおさえてある。首筋の後ろ辺りがちりちりしてくるような怖ろしさを醸し出すのはさすがの手練。しかし,その点においてキングもキューブリックも卓越した力量の持ち主であるのが,あまりに皮肉である。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-23 23:53:21)(良:1票)

39.  ワイルド・ギース 《ネタバレ》 “傭兵”という言葉には一種のロマンチシズムが漂うが,これはまさしく戦場ロマン愛好者のど真ん中を射抜くような作品である。にも関わらずレビュー数が少ない……と思ってたら,ビデオ,とっくに廃盤なんですね。もったいない。もっと多くの人に支持されていい映画なのに。闇に生きて,闇に死すという,裏街道を歩くしかない人間の生き様と死に様が戦友同士の固い絆の中に描かれている。雇用主から裏切られ,孤立無援となった傭兵部隊が死中に活を求めて激闘をくぐり抜けていくのだが,一人また一人と,仲間を助けるために命を投げ出していくその様は悲しくも美しい。脱出する輸送機に乗り遅れたリチャード・ハリスがリチャード・バートンに向かって「私を殺してください!」と叫び,涙を堪えてハリスを撃つシーン。心を動かされない者はいないだろう。ぜひもう一度再販を望む。ところで脚本を書いたのは「十二人の怒れる男」のレジナルド・ローズだったとは知らなかった。ちょっと意外。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-21 16:22:55)

40.  クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 劇場版クレヨンしんちゃんは,この辺りから“泣き”の要素が濃くなってきますね。「ぶりぶりざえもんの冒険」のくだりは,自分でも意外なほど涙腺が緩くなってしまった。「オトナ帝国」も「戦国大合戦」もぐっときたが,この2作はがぶり寄りたい対象を大人にスイッチしている。そういう観点でいくと,本作は大人も子供もつかんでしまうバランスの取れた良作と言えるだろう。ぶりぶりざえもんのキャラが凄まじいほど面白いが,個人的にはオカマの助手がツボにはまった。7点。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-21 10:08:39)

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