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プロフィール
コメント数 75
性別 男性
年齢 44歳
自己紹介 昭和55年・生誕。

平成24年・レビュワー登録。

雑感を適当に投稿しつつ現在に至る。

今更ながらFacebookの利用を開始。
更新が忙しいのでしばらく休みます。
映画の感想も当面はそちらに書きます。
…が、気が向いたらたまに転載するかもしれません。

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1.  ピアニスト 観客への嫌がらせの様な陰湿な映画を撮る事で定評のあるミヒャエル・ハネケ監督の2001年作。粗筋的には倒錯した性癖を持つ中年女性のピアノ講師と若い男子生徒との歪みまくったラブストーリーである訳だが、爽快な見せ場など皆無の所謂アンチカタルシスな映画なのに何かとんでもなくヤバいものを見たかの様な余韻が残る。主人公が異常な性向を持つに至った背景は劇中でそれとなく示唆されるものの過度に説明的な描写がある訳ではなく、断片的なヒントだけが羅列されて最後はほぼ投げっ放しのままで終わるという実に見事な“ハネケ節”が炸裂している。序盤は半笑いで見ていられる主人公の変態っぷりも途中から笑えなくなって終盤にかけて息が詰まりそうになるのは、誰もが内に秘める《他者と関わる上での根源的な不安感》を本作が白日の下に暴き出しているからなのかもしれない。私には「おめーらが心から誰かに理解される訳ねーだろバーカwww」という監督の高笑いが聞こえてきた様な気がした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-12 04:57:22)

2.  県警対組織暴力 《ネタバレ》 菅原文太に哀悼の意を表して『仁義なき戦い』…とほぼ同じスタッフで制作されたという本作を観賞。当時ヤクザ映画を量産して世間のバッシングを受けていた東映が初めて「警察側の視点」を持ち込んだ転機作らしく、文太兄ィ演じる悪徳警官とヤクザの若頭(松方弘樹)との友情と若きエリート警部補(梅宮辰夫)との対立が描かれる。物語の舞台は架空の地方都市という設定ではあるものの脚本自体は取材過程で明らかになった実話を元に書かれており、そこからは政・官・財とヤクザが結託して癒着や談合によって形作ってきたこの国の柵(利権構造)が垣間見えてくる。さてここで現実に立ち返ってみると折しも先般成立したテロ資金関連法案は指定暴力団等にも波及すると言われており、現政権は国際世論からの外圧を背景にいよいよ「裏社会」の切り崩しに取り掛かっているとみてまず間違いないだろう。しかし戦後長きに渡って日本社会の受け皿としてこの国の暗部を引き受けてきた彼等がそう簡単に引き下がるだろうか?またある種の必要悪として許容されてきた彼等が存在しなくなった日本社会は今後どのように変容していくのだろうか?この映画の劇中終盤では追い詰められたヤクザ達が人質を盾に立て籠り汚職に手を染めた連中を暴露しようと試みるが、もしかしたら本作におけるそのクライマックスが現実のものとなる時がすぐそこまで来ているのかもしれませんなぁ…。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-01-12 04:53:33)

3.  イエロー・ハンカチーフ 高倉健に哀悼の意を表して『幸福の黄色いハンカチ』…のハリウッドリメイク版である本作を観賞。1970年代の日本→2000年代のアメリカという大幅な舞台変更の割にはかなりオリジナルに忠実なストーリーのため、製作側のリスペクトは多分に伝わっては来るのだが見終わってみるとやはり言い知れぬ「コレジャナイ感」に襲われる。健さん役の俳優がなぜかハゲ散らかした中年太りのオッサンだったりするのもこの違和感の一因ではあるのだろうが、やはり西洋的な価値観からすると日本的な義理人情の世界というのは理解してても表現するのはなかなか難しいのかも。あと日本版は共演が武田鉄矢と桃井かおりという反則級の濃厚キャストなのでそこを比べるのもちょっと酷ではあるかな(ちなみに桃井かおりは本作にもモーテルのフロント役でカメオ出演しており「野良ワニと戦う」素敵なシーンは必見)。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-12 04:38:30)

4.  インドへの道 《ネタバレ》 イギリス植民地時代のインドを舞台に異文化間(支配者と被支配者)の交流とそこに横たわる摩擦と葛藤を描いた巨匠デビッド・リーン監督の遺作らしい。これって主人公の英国娘アデラがインド人医師アジズや民衆の独立心に火を点けるためにわざと狂言をでっち上げたって話だと思ったんだけど違うのかな?一連の出来事をすべて見透かしてそれらを導いたかのような英国人ババア(モア夫人)とインド人ジジイ(ゴドボリ教授)の存在感がとても印象的だった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-12 03:41:26)

5.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 2010年公開の邦画。原作漫画は未読なんだが本作はどうやらその前半部分のみを実写映画化したものらしく、主人公がヒロインをライバルに寝取られた挙句にフルボッコにされたまま終わるという、なんとも救い様のない話になっている。全体的にはスコセッシ先生の名作『タクシー・ドライバー』の日本版パロディな訳だが、そりゃこんな中途半端な奴じゃトラヴィス(デ・ニーロ)にはなれんわ…だって峯田だもの。カラオケで岡村孝子をゴイステ/銀杏調に絶唱するシーンには思わず笑ってしまったが、非モテ男児ならタクドラのDVDくらいレンタルで済まさず常に身近に携行しておくべきだ。そう、まるで拳銃のように。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-12 01:10:07)

6.  アリス・イン・ワンダーランド “アム”と“アリス”の神隠し。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-10-12 01:06:09)

7.  4デイズ 《ネタバレ》 2010年公開のアメリカ映画。その地味すぎるタイトルの割にはこれがなかなかの変わり種で掘り出し物の秀作であった。「テロリストの仕掛けた核爆弾を解除すべく捜査官が奔走するタイムリミットサスペンス!」…と粗筋だけ抜き出すとどこにでもあるB級アクション映画のように聞こえると思うが、本作が異色なのは《拷問シーン》がストーリーの主軸をほぼ占めているという点である。物語序盤においてテロ犯はみずから名乗り出るような形ですでに身柄を拘束されており、主人公の捜査官達は彼を拷問にかける事で爆弾の仕掛け場所を何とか聞き出そうとする。片っ端からノリノリで様々な拷問を加えていく尋問のプロフェッショナルである工作員と、指をちょん切られても爪を剥がされても歯の神経をほじられても頑なに耐え続ける犯人。タイムリミットが迫る中で彼に口を割らせるため最終的に用意された究極の拷問とは…?そこには“極限状態における倫理的な葛藤”みたいな問題も浮かび上がってきてとても面白い。アイデア一発勝負的な作風の小品ゆえに続編が望めそうにない部分は残念という他ないが、〈911以降〉の潮流に対して改めてテロリズムと対峙する覚悟を問う志の高い一本だと思う。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-07 20:46:04)

8.  アナザー・カントリー 《ネタバレ》 1984年公開のイギリス映画。まったくの予備知識なしに見始めたら亡命者っぽいジジイの回想から突如として繰り広げられる薔薇展開に唖然。基本的には1930年代のパブリックスクールの寮生活におけるエリート学生達の人間模様を描いた内容なのだが、公開当時には英国男子萌えの腐女子の皆様方がキャーキャー騒ぎ立てたという伝説的なBL作品でもあるらしい。更に主人公のモデルはのちに「ケンブリッジ・ファイブ」と呼ばれる旧ソ連に仕えた実在のスパイの一人であり、2011年のサスペンス映画『裏切りのサーカス』の前日譚的な話でもあるという事をあとで知ってびっくりした(その両作ともにコリン・ファースが結構重要な役回りでキャスティングされているのは偶然ではないのかも)。主人公達は同性愛や共産主義といった「異端者」である事を理由に寮内におけるポスト争いからパージされ、それを契機に更に革新思想にのめり込むようになった彼等はやがて祖国を裏切るスパイへと身をやつしていく。そこには上流階級出身でかつ性的マイノリティであるというコンプレックスが根底にあったという事なのかな。全英を震撼させたスパイ疑獄事件にこんなホモホモしい背景があったとは…いやーとても勉強になりました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-09-07 17:50:01)

9.  ハンター(2011) 《ネタバレ》 2011年公開のオーストラリア映画。謎の組織から依頼を受けた一匹狼のハンターが絶滅した幻の種・タスマニアンタイガーを追い求めるというストーリー。若干地味な題材ではあるが私的には主演のウィレム・デフォーの存在感が面白すぎて全く別の方向性で楽しめる作品だった。タスマニアの美しい大自然と戯れるデフォー。小動物の内臓を掻き出して採取するデフォー。流麗な所作でトラバサミを仕掛けまくるデフォー。憔悴した人妻を甲斐甲斐しく介抱するデフォー。車のフロントガラスに糞を塗られて憤るデフォー。前方不注意で崖から洞窟へ転げ落ちるデフォー。やっと仕留めた獲物を前にして咽び泣くデフォー。これはもはや劇映画というよりもウィレム・デフォーのイメージビデオだと思って割り切って観た方が楽しめると思う。私のように彼をアイドル視している同志には是非観て貰いたい一本。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-09-07 17:47:12)

10.  ニュースの天才 《ネタバレ》 2003年公開のアメリカ映画。ここでの評価は何故か低めだが個人的には結構楽しめてしまった棚ボタ的な一本。主人公のスティーブン・グラスは伝統と権威ある政治経済誌「ニュー・リパブリック」に勤める若手スター記者。母校へと凱旋した彼が教室の後輩達や恩師を前にドヤ顔で自身のキャリアを語り出すシーンから物語は始まるが、その回想の中で実は彼がニュースソースの捏造を常習的に繰り返してきた人物だった事が次第に明らかになる…。1998年にアメリカで実際に起きた記事捏造事件(最近の日本でもタイムリーな話題ですな)を題材にした作品だが、「信用ならざる語り手」の手法を交えて“自称敏腕記者”の信頼関係が四散していく様をとても意地悪く描いている。“欺く側”と“暴く側”の視点を何度もすり替える脚本構成もまるでそれ自体が虚実を織り交ぜたミスリード記事の様だ。そう考えてみると前編集長・新編集長との関係性や妙に同調的な同僚達もあくまで主人公の主観に過ぎなかった訳で、元々結論ありきの思い込みに合わせて都合良く印象を捻じ曲げる独善的な観点の持ち主だったという事なのだろう。そうした資質に功名心・プレッシャー・誇大妄想等々が重なる所から捏造やデマは生まれてくるのかもしれない。その主人公曰く「そんな記事でもピューリッツァー賞はとれる」…いやージャーナリズムも一歩間違えば狂気の沙汰なんですねぇ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-07 17:42:20)

11.  ノー・マンズ・ランド(2001) 2001年公開のヨーロッパ合作映画。ボスニア紛争の前線地帯にある無人の塹壕(=No Man's Land)で起こったとある事件を巡るブラックコメディ。ボスニア・セルジア・国連・マスコミ…様々な人間が寄ってたかってもこの小さな事件すら誰も解決できない。地域紛争・民族紛争の“どうしようもなさ”を本当にどうしようもない出来事を通して切り取った佳作だと思う。そして、事件の当事者の一人である兵士が終盤に叫んだ台詞こそがこの映画の核心なんじゃないかな。 「ハゲタカが群がって…俺らの悲劇はそんなに儲かるか!」[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-07 22:13:54)《改行有》

12.  The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 《ネタバレ》 ミャンマー(ビルマ)の民主活動家・アウンサンスーチー女史の半生を描いた映画。今までは何となく“軍事政権と戦う女傑”みたいな漠然とした印象しか持ってなかったんだが、父親の暗殺やハンガーストライキ・自宅軟禁・ノーベル平和賞受賞・夫との死別などなど、キャッチーなエピソードがテンポよく描かれるため観やすくて分かりやすい良作ではあった。…が、本作で描かれた背景などをネットで調べていると彼女に対しての懐疑的な見解も少からずあり、中には「米英が西側寄りの政権樹立を画策するために送り込んだ工作員」との見方もあるようだ。なるほどそう考えるとかつての植民地時代の宗主国であるイギリスの教育を受けイギリス人の夫を持つ彼女は、「民主主義=絶対善/独裁政権=絶対悪」という図式を喧伝するのに格好の広告塔であったのかもしれない。まぁ大なり小なりそうした怪しげな陰謀論はあるにせよ、彼女が人生を賭して祖国の民主化のために尽力してきたという立派な功績は否定できないし、その歩んでこられた苦難の道程にできる限りの敬意を表したいと思うのは私とて吝かではない。ただ、“西側諸国のゴリ押しプロデュースによって聖女のように祭り上げられた虚構のアイドルと、その茶番を嬉々として映画化したミーハー根性丸出しのバカマッチョ・リュックベッソン”。そんな薄ら寒いマッチポンプ的構図を妄想の中で思い描いてみた折に、私の背筋を一抹の悪寒が走り抜けた事も末筆ながら付け加えておきたい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-02 01:09:48)

13.  桐島、部活やめるってよ ようやく観られた吉田大八監督の話題作。この映画に関してはすでに色んな人が色んな所で熱く語りまくってるので私ごときが今更言える事は少ないが、とにかくラスト間際に思い浮かんだのは“かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう”((C)早川義夫)って言葉だった。やっぱり世間様からどれだけズレていようが純粋に好きなもん追いかけてる奴等が一番かっこいいんだよなあ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-03-24 00:10:19)

14.  ストーン 《ネタバレ》 デトロイトの刑務所にて仮釈放の審査を巡って対峙する定年間近のベテラン管理官(ロバート・デ・ニーロ)と放火犯の囚人(エドワード・ノートン)。そこへ割り込んでくる囚人の妻(ミラ・ジョヴォヴィッチ)との三角関係を通じて「信仰とは何か」というテーマが徐々に浮き彫りになっていく。とても宗教色が強くて寓話的なストーリーなのでかなり取っ付きにくい作風ではあるものの二人の演技派俳優の応酬には思わず見入ってしまった。魔性の魅力を持つ囚人の妻の誘惑によって上辺だけ塗り固めてきた今までの信仰を引き剥がされていく管理官と、刑務所内での殺人を目撃した事をきっかけに妻と距離を置いて本物の信仰に目覚めていく囚人との対比が面白い。長年まじめに働いて教会に通い続けても真理に一歩も近づけない者もいれば、突然に俗世の価値観を超越した啓示の様なものを経験して悟りに至る者もいる。結局のところ“自分にとっての戴くべき神”を見出せるかどうかはそれぞれの心持ち次第であり、それまでの品行や置かれている境遇なんかにはまるで意味がないって話なんでしょうねぇ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-03-23 23:57:36)

15.  愛する人 《ネタバレ》 「女性のための映画」である事を知りつつ相性悪そうだなぁと思いながらも観賞。でも蓋を開けてみると、“女が「産む機械」なら男なんて「種付け機械」じゃない!”と罵倒されている気分ながらも、ジェンダーフリーやら養子縁組制度やらについて色々と考えさせられる良い映画ではあった。特に序盤における登場人物達がぶつ切りで描かれていく群像劇のような印象から一転、中盤以降から様々な形の親子関係を通じて人々の間に「縁」が出来てゆく展開はお見事。ただ、主人公母娘の微妙に露悪的な立ち振る舞いにはなかなか肩入れができなかったなぁ。なんか恵まれない自身の境遇を周囲の人間に八つ当たってるだけみたいに見えて、その辺りにフェミニズムの一番めんどくさい部分を垣間見てしまった気がする。あと、『愛する人』っていう邦題もちょっと軽すぎる感じがするので、ここは原題通り『母と子(Mother and Child)』で良かったんじゃないかなぁ。せっかく良いテーマを扱ってるのにもったいないと思った。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-08 20:21:22)

16.  ゆれる 西川美和監督の代表作という事で今更ながら観賞。ある種独特の飄々としたローファイ感漂うタッチで綴られてはいるが、この女流監督が突き付けてくる提起はいつもながら舌を巻く程に鋭い。対照的な生き方をする主人公兄弟を通じて見えてくるもの。都会と田舎。モテと非モテ。優越感と劣等感。そして、抑圧と解放。一億総中流社会と言われる中でぼんやりとだが確かに存在している「格差」と、無配慮と誤解の積み重ねで瓦解へと至ってしまう「人間関係(血縁関係)の危うさ」。兄弟の葛藤はやがて観る側の感情をも巻き込んで不安定な吊り橋の様に“ゆれる”。最終的な結論を受け取り手に委ねる作風が賛否両論を呼んでしまう事も多いが、控え目ながらも確実に物事の核心を射抜いてくる彼女のスタンスが私は好きである。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-08 20:13:13)(良:1票)

17.  バベットの晩餐会 《ネタバレ》 敬虔なクリスチャンである老姉妹と亡命してきて家政婦となった未亡人バベットの交流を描いたデンマーク映画。これはすごい掘り出しものの隠れた名作に出会ってしまった気がする。自分でもなぜなのか分からないけれど終盤のあたりから涙がこみ上げてきて堪えるのが大変だった。小汚いジジィとババァが飯食ってるだけのシーンなのにどうしてこんなに感情を揺さぶられるんだろう。小気味よい手際のバベットの“もてなし”が猜疑心や虚無感に満ちた人々の意識を鮮やかに塗り替えていく。この上ないほど地味で素朴だけどとても強くて奥深いメッセージを持つ作品だと思った。「貧しい芸術家はいません」、迷いなくそう言い切ってしまえる情熱とプライド。これは料理人に限らずすべての作り手に通底する普遍的なテーマなんじゃないかな。いやー傑作です。良いもん観せてもらいました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-06 00:16:33)(笑:1票)

18.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 前々から観たかった一本だが今回念願叶ってようやく観賞。ノベルゲーム『STEINS;GATE』の元ネタとして有名な作品だけどシナリオや舞台設定に関してはこの映画の方がずっとシンプルにまとまっとるね。あと、主要登場人物に美男美女がほぼ皆無であるという点も妙に生々しいリアリティと媚びない姿勢みたいなものが感じられて好印象。中身は『BTTF』シリーズみたいな過去改変型SFのよくある類型なんだが本作では実際にタイムスリップする訳ではなく、主人公が持つ「過去の行動を再選択する能力」を発動する事で「現在に別のパラレルワールドが再構築される」という仕様。ルートの分岐点で選択肢を選ぶ(フラグを立てる)事でその後のストーリー展開やキャラクターの運命が変移していくという点では、もともとこの作品のプロットそのものがサウンドノベルのような「ゲームブック的構造」を意識した作りになっていて、その「周回プレイ感」をひとつの表現として映画の中に持ち込んでいる部分が新鮮と言えば新鮮。主人公はゲームのプレイヤーさながらに数多のバッドエンドを体験しながら真のエンディングを目指し、最終的には誰も不幸にならない究極の選択肢(『かまいたちの夜』で言うなら「大阪就職エンド」)を敢えて選ぶ。そして、シュタゲでもパクられて…いやオマージュを捧げられていたラストシーンはやはり秀逸。いやー分かっててもこれは切ないねぇ…。でも切ないけど…なんかイイ。俺はおまいさんの選択を断固支持するぜ![CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-04 18:40:34)

19.  G.I.ジョー(2009) 実写映画版G.I.ジョー。「どうせオモチャ会社の販促映画なんでしょ?」と舐めてかかったらこれは一体どういう事だ!中学生くらいの頃に頭の中で思い描いていた「ぼくのかんがえたさいきょうのとくしゅぶたい」が完全に映像化されているではないか!無駄に高度なVFX!無駄に壮大なスケール!無駄に既視感あふれるストーリー!すべてが完璧だ!こんなラジー賞6部門ノミネート作品に心踊らされてしまうとはなんという屈辱![CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-03 16:33:15)

20.  ロード・トゥ・パーディション アイリッシュマフィアの父子の逃避行を描いたロードムービー。特にこれといった派手な見所のない地味で渋めの映画だったけど、性善キャラのトム・ハンクスがマフィア役って結構珍しいのかも。主人公親子を付け狙う殺し屋役のジュード・ロウは役作りのために頭髪を抜いたとか。最近ナチュラルにハゲてきてるのはもしかしてそれが原因じゃねぇのか?あと、これの原作の元ネタが池田一夫の漫画『子連れ狼』だという事を後で知ってびっくり。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-03 16:25:49)

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