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タイトル名 |
サブスタンス |
レビュワー |
Cinecdockeさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2025-05-23 23:59:41 |
変更日時 |
2025-05-24 00:10:46 |
レビュー内容 |
力作で、問題作で、怪作。 暴力的なまでに痛快で、滑稽で、恐ろしく、哀しい。
キューブリックとクローネンバーグへのオマージュを盛り込みつつ、 最後はロバート・ロドリゲスばりの悪ノリが炸裂。 ルッキズムの大量消費と底の見えない承認欲求へのツケが、 ショービス業界に、スクリーンの観客に大量の鮮血として返ってくる。
どんな歳でも彼女を想っている同窓生がいたのにも関わらず、 化粧でも抗えない老いを受け入れられなかった、優柔不断の彼女の運命を決定づけた。 その果てで、理想の象徴であるスーは、現実のエリザベスを受け入れることができず、殺してしまった。 誰にも見向きされなくなっても、最後に味方になってくれるのは自分自身ただ一人。 "This is Me"で前向きに生きたいものだが、勝者が作り出した価値観に人間そう単純に捨て切れない。
140分の長尺をものともしない、スタイリッシュな演出の手札の多さと力業で捻じ伏せる。 過去の人だったデミ・ムーアが若手のマイキー・マディソンにオスカーを奪われて初めて本作は完成したと言っても良い。 サブスクになったらもう一度見たい。 |
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